遊戯王カードWiki - 《神の居城－ヴァルハラ》のバックアップ(No.58)

《神(かみ)の居城(きょじょう)－ヴァルハラ/Valhalla, Hall of the Fallen》 †

永続魔法
自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、
手札から天使族モンスター１体を特殊召喚できる。
この効果は１ターンに１度しか使用できない。

　PREMIUM PACK 11で登場した永続魔法。
　天使族専用サポートカードであり、天使族版の《ミイラの呼び声》の効果を持つ。

　事実上、手札のあらゆる天使族が《サイバー・ドラゴン》のように特殊召喚できるようになる。
　類似カードの《ミイラの呼び声》を擁するアンデット族と比べても、天使族には強力な最上級・上級モンスターが多く、それらの召喚のサポートとして有用である。
　特殊召喚対象が下級モンスターであっても、１ターンに２体のモンスターを展開できるのはやはり大きい。
　永続魔法でありながら《ヘカテリス》の効果でサーチ可能なので、このカードを軸としたデッキを組むことも容易。

　しかし天使族には、戦闘破壊に耐性を持つ《アルカナフォース０－ＴＨＥＦＯＯＬ》・《マシュマロン》やリクルーターの《コーリング・ノヴァ》といった、比較的フィールドに残りやすいモンスターが多い。
　このカードの効果の発動条件は「自分フィールド上にモンスターが存在しない事」なので、これらのモンスターとは共存させにくいのが難点。
　何も考えずに【天使族】に投入したとしても手札事故の原因になりかねない。
　このカードを活かすならば上記のモンスター達は候補から外すなどして、専用デッキを組むくらいのつもりで臨むべきだろう。

フィールドにモンスターを残しにくい【門前払い光神機】とは相性が良い。
通常召喚で出しにくい《アイツ》・《コイツ》の特殊召喚に使うのも有効である。同じく《ソイツ》・《ドイツ》の特殊召喚にも使え、こちらはすぐにユニオンできる。
《光神化》のように、単に《地獄の暴走召喚》とのコンボで下級モンスターを揃えるために使っても面白いだろう。

《ミイラの呼び声》と同じく、自分のメインフェイズにのみ効果の発動ができる。
この効果は起動効果（と同じ扱いの魔法効果）であり、チェーンに乗る特殊召喚である。

原作・アニメにおいて―
漫画GXの「三沢vsレジー・マッケンジー」戦でマッケンジーが使用。
原作では以下の効果だった。
```
フィールド魔法
墓地に存在するホーリー・サンクチュアリを除外する。
自ターンに１度手札・墓地から天使１体を召喚条件無視で召喚できる。
```
特定の魔法カードを除外する厳しい効果の発動コストの代わりに、１ターンに１度手札または墓地から無条件に天使族を特殊召喚可能という、非常に強力な効果を持っていた。
この効果で《アテナ》・《光神テテュス》を召喚して三沢を追い詰め、さらに《ヘカテリス》を召喚しようとしたが、罠カード《閻魔の裁き》に阻まれた。
OCG版は墓地からの蘇生ができず、自分フィールド上にモンスターが存在する場合には特殊召喚できなくなっているが、代わりに発動が容易となっている。
「響みどりvsマッケンジー」戦でも登場。
この時は、このカードを手札から直接発動できる《神殿への光》という魔法カードの効果によって発動された。
墓地から《光神テテュス》を特殊召喚したが、返しのターンに《サイクロン》によってあっさり破壊された。
「十代vsマッケンジー」では正規の手順で発動され、墓地の《ＴｈｅｓｐｌｅｎｄｉｄＶＥＮＵＳ》を特殊召喚した。

神話・伝承において―
「ヴァルハラ（Valhalla）」とは北欧神話における主神オーディンの宮殿である。
ワルキューレによって選ばれた勇敢な戦士の魂が行き着くところとされる。
宮殿では戦と饗宴が行われ、いつか来たるべき最終戦争（ラグナロク）の日に備えているという。

英語名が不思議な事になっている。
「God（神）」を使用できないのは分かっていた事だが、何故か「Hall of the Fallen（堕ちた者の広間）」という、ヴァルハラのイメージとはかけ離れた名称になってしまった。
これではまるで堕天使達の集う場所であるかの様な印象を与える名前である（「“the” Fallen」という表記にはかなり強い「堕落」というニュアンスがある）。
一応、「Fallen」は「戦死者」とも訳せるため、恐らくは「神の宮殿」である事よりも、「戦士の魂が集う場所」である事を前面に出したのだろう。
いずれにせよ、天使族を特殊召喚する効果とは思えない名称ではある。