*《同族感染ウィルス/Tribe-Infecting Virus》 [#s095d173]
 効果モンスター(禁止カード)
*《&ruby(どうぞくかんせん){同族感染};ウィルス/Tribe-Infecting Virus》 [#top]
 効果モンスター
 星4/水属性/水族/攻1600/守1000
 手札を1枚捨てて種族を1つ宣言する。
 自分と相手のフィールド上に表側表示で存在する宣言した種族のモンスターを全て破壊する。
 (1):手札を1枚捨て、種族を1つ宣言して発動できる。
 フィールドの宣言した種族のモンスターを全て破壊する。

 「[[黒魔導の覇者]]」で登場した、[[水属性]]・[[水族]]の[[下級モンスター]]。~
 1600というそこそこの[[攻撃力]]と[[宣言]]した[[種族]]の[[モンスター]]を全て[[破壊]]する[[起動効果]]を持つ。~
 [[黒魔導の覇者]]で登場した[[水属性]]・[[水族]]の[[下級モンスター]]。~
 [[手札]]を1枚[[捨てて>捨てる]][[宣言]]した[[種族]]の[[モンスター]]を全て[[破壊]]する[[起動効果]]を持つ。~

 [[効果]]は、「全ての[[手札]]を[[全体除去]]カードに変えることができる」という事。~
 選択肢の幅が広がるだけでなく、今使えないカードや使えなくなったカードの処分に一役買ってくれる[[手札]]調整役でもある。~
 しかし、[[効果]][[発動]]の[[手札コスト]]には[[《キラー・スネーク》]]や[[《黄泉ガエル》]]等の、再利用可能なカードが使われる事が殆どであった。~
 [[表側表示]]限定ではあるものの、[[1:1交換]]以上の[[モンスター除去]]能力を持ち、[[対象をとらない効果]]であるため、類似[[効果]]の中でも回避されにくい。~
 複数の同[[種族]][[モンスター]]が並んでいれば[[《ライトニング・ボルテックス》]]のように働き、形勢を一気に覆す事ができる。~
 [[1ターンに1度]]の制限がないため、[[手札]]さえあれば別[[種族]]が並んでいる状況にも対応可能。~
 露払いから返しの一掃まで幅広い局面で利用できる。~

 [[手札]]1枚につき1[[種族]]しか選べないが、大抵その1[[種族]]を選ぶだけで戦況を変える事が出来るので問題はない。~
 又、防御に使用された[[《スケープ・ゴート》]]を一斉に[[除去]]出来る等、攻めにも使える優秀さを誇った。~
 その他にも、[[1:1交換]]を保ったまま[[上級モンスター]]を[[墓地]]に落とせる為、[[蘇生]]カードとの相性も抜群。~
 [[攻撃力]]も低くなく、1600という数値は[[《魔導戦士 ブレイカー》]]と共に、「準[[アタッカー]]」という言葉を生み出した。~
 [[手札コスト]]は[[カードの種類]]を問わない緩いもので、[[フィールド]]の状況次第ではあるが意図的に複数を[[墓地へ送る]]事も可能である。~
 [[ディスアドバンテージ]]を相殺しての[[墓地送り>墓地へ送る]]が可能という希少な[[カード]]で、[[墓地リソース]]の確保や[[捨て>捨てる]][[蘇生]]といった役目も兼ねられる。~
 [[自己再生]][[モンスター]]を[[捨てて>捨てる]]展開の布石にしたり、[[《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》]]の[[召喚条件]]を整えて一気に[[ライフ]]を削り取るといった動きは強力である。~

 弱点は、[[《月読命》]]に処理されてしまう[[守備力]]の低さ。~
 また、[[種族]]を選ぶという特性から、[[裏側守備表示]][[モンスター]]への対処が出来ない点も、数少ない弱点だった。~
 加えて、[[水族]]を宣言するとこのカードも[[破壊]]されてしまう点も少々の難。~
 [[《氷帝メビウス》]]や[[《メタル・リフレクト・スライム》]]等とは[[1:1交換]]とはいかなかったのである。~
 しかし、利点に比べれば小さなもので、有効極まる[[除去]][[効果モンスター]]である事に変わりはなかった。~
 弱点としては、[[自分]]の[[フィールド]]にも影響を及ぼす事が挙がる。~
 [[自壊]]を[[トリガー]]とする[[カード]]との[[コンボ]]に使えなくもないが、負担を考えればあまり効率的ではない。~
 また、[[相手]]が[[水族]]を[[使用]]してきた場合は自身を巻き添えにしてしまうが、[[水族]]自体はマイナーな[[種族]]なので、このような状況はそこまで多くない。~

-手軽に使える[[全体除去]]として「[[必須カード]]」扱いを受けていたが、[[06/03/01>禁止・制限カード/2006年3月1日]]の[[制限改訂]]で[[禁止カード]]指定を受け、役目を後輩の[[《サイバー・ジムナティクス》]]に譲ることとなった。~
しかし、その調整された後輩は、残念ながらこのカードの代わりにはならなかった。~
現在は[[《スナイプストーカー》]]が後を継ぎ同じような使い方をされている。
 もう一つの弱点は中途半端な[[ステータス]]。~
 [[リクルート]]・[[サルベージ]]手段が少なく、狙ったタイミングでの利用が困難なのは高速化した[[環境]]での影響は大きい。~
 また、[[召喚権]]を使うので多くの[[デッキ]]においては展開とのトレードオフとなってしまう。~
 展開の過程で[[除去]]ができる今日では[[モンスター除去]]のために[[召喚権]]と[[手札]]1枚をこの[[カード]]に使う必要が無くなっているのが現状である。~
 [[手札コスト]]さえ工面すれば様々な[[デッキ]]で投入できる[[汎用性]]を持つと言えるが、実際に相性のいい[[デッキ]]は限られてくる。~

-このカードが[[禁止カード]]になったことで、[[種族]][[デッキ]]の台頭が期待された。~
むしろ種族統一のストラクチャーデッキの価値が下がらないために…ともとれなくもない。~
しかしながら、同じ時期に[[制限カード]]に戻った[[《天使の施し》]]と相まって[[【暗黒界】]]が大流行してしまったり、[[《魂を削る死霊》]]が中々[[破壊]]されない等の事態も発生してしまった。~
[[《ブラック・ホール》]]等と同じく、環境に大きな影響を与えるカードだということを痛感させられる。~
 [[海皇]]を使用して[[ディスアドバンテージ]]を打ち消したり、[[種族]]サポートを利用できる[[【氷水】]]等であれば活躍が期待できる。~
 その他[[召喚権]]が余りがちで[[手札コスト]]を利用できる[[【未界域】]]も相性がいい。~

-誤解し易いが、[[イラスト]]に描かれているのは《同族感染ウィルス》ではなく、感染されている[[モンスター]]である。
-[[03/01/01>禁止・制限カード/2003年1月1日]]に[[制限カード]]、[[06/03/01>禁止・制限カード/2006年3月1日]]に[[禁止カード]]に指定された。~
当時の[[カード]]としては飛び抜けた[[汎用性]]の高さと殲滅能力、[[《キラー・スネーク》]]との[[コンボ]]といった面で猛威を振るったがための規制であろう。~
1600という[[攻撃力]]も当時の基準では高く、[[《魔導戦士 ブレイカー》]]・[[《ブレイドナイト》]]・[[《ハイドロゲドン》]]などと共に準[[アタッカー]]ラインという基準を作り活躍した。~
規制後は[[《スナイプストーカー》]]が代用品として活躍したが、これまでもが一時[[制限カード]]に指定された事からもこの[[カード]]の強さがわかる。~
後に、調整版である[[《同族感電ウィルス》]]が登場した。~

**関連カード [#ce9d42c8]
--規制される前は「[[種族]][[デッキ]]が台頭することはない」と言われていた。~
当時は複数の[[種族]]を交えた[[デッキ]]が主流で[[種族]]を統一する[[メリット]]はほとんどなく、この[[カード]]の存在は[[環境]]レベルの[[デッキ]]と[[種族]]統一の[[ファンデッキ]]との間に格差を作っていた。~
性能もさることながら、その環境への影響力の大きさから長きに渡る禁止期間を受ける事になった。

---[[《アビス・ソルジャー》]]や[[《メタル・リフレクト・スライム》]]といった[[水族]]はこの[[カード]]を道連れにできる[[メリット]]を持つとすら考えられていた。~

--規制後の[[環境]]においては、[[種族]]統一された[[テーマデッキ]]が次々と登場しており、それらには有用な[[メタカード]]となりうる。~
抑止力として機能する面もあるが、当時以上に[[アドバンテージ]]を得やすいため長らく規制が解かれない状況が続いていた。~

--その後、[[優先権]]に関するルール変更や[[《スターライト・ロード》]]などの登場、[[アタッカー]]ラインのインフレにより相対的に[[弱体化]]し、かつてほどの活躍は見込めないという見方もあった。~
[[《エフェクト・ヴェーラー》]]・[[《幽鬼うさぎ》]]など、幅広い[[デッキ]]で採用される[[メタカード]]達の存在も大きい。~
第9期以降は[[破壊耐性>破壊されない]]の増加、[[エクストラデッキ]]の活用に伴う[[種族]]の分散、多彩な[[サーチ]]・[[リクルート]]により高い展開力を誇る[[デッキ]]の台頭などで、[[召喚権]]を使う[[除去]][[カード]]自体が採用し辛くなっていた。~
一方で、[[海皇]]との[[シナジー]]や、新たな[[水族]][[サポートカード]]の登場など、新たな活用法が生みだされていた面もある。~

--上記のような様々な要素を踏まえ、第10期の[[17/10/01>リミットレギュレーション/2017年10月1日]]にて、実に11年7か月ぶりに[[制限カード]]に復帰した。~
幸い、ルールや[[環境]]が大きく様変わりした現在のカードプールでは表立った活躍を見せることは少なく、環境に害を与えることなく[[18/01/01>リミットレギュレーション/2018年1月1日]]には[[準制限カード]]に、[[18/04/01>リミットレギュレーション/2018年4月1日]]には[[制限解除]]と立て続けに緩和されている。

---[[エラッタ]]処置が成されていない[[カード]]では、最長の禁止期間を受けての[[制限復帰]]であった([[エラッタ]]されたものを含めると[[《王宮の勅命》]]の12年10ヶ月が存在した)。~
後にいずれの記録も[[《サンダー・ボルト》]]に更新された。~

-[[イラスト]]に描かれているのは《同族感染ウィルス》ではなく、感染している[[モンスター]]である。~
同様の[[イラスト]]自体は[[《疫病ウィルス ブラックダスト》]]など幾つか存在するが、[[モンスターカード]]としては珍しい描き方である。~

//-原作・アニメにおいて―~

-コナミのゲーム作品において―~
DS用ソフトでは、感染した[[モンスター]]ではなくこの[[モンスター]]自体のソリッドビジョンが用意されている。~
[[イラスト]]背景にあるオレンジ色のとげとげしたものを球体にして回転させた形状であり、いかにも「ウイルス」といったものである。~

**関連カード [#card]
-[[《同族感電ウィルス》]]

-[[《アークネメシス・エスカトス》]]

-[[《バスター・ショットマン》]]

-[[《サイバー・ジムナティクス》]]
-[[《シュレツダー》]]
-[[《スナイプストーカー》]]
-[[《黒羽を狩る者》]]

-[[《キラー・スネーク》]]
-[[《黄泉ガエル》]]
―《同族感染ウィルス》の姿が見られる[[カード]]
-[[《魔界発冥界行きバス》]]

**収録パック等 [#df3876e3]
-[[EXPERT EDITION Volume.1]] EE1-JP131 &size(10){[[Rare]]};
-[[《相乗り》]]

//**このカードを使用する代表的なデッキ [#deck]
//-[[【】]]

**収録パック等 [#pack]
-[[黒魔導の覇者]] 303-022
-[[STRUCTURE DECK−海馬編− Volume.2]] SK2-018
-[[EXPERT EDITION Volume.1]] EE1-JP131 &size(10){[[Rare]]};
-[[ストラクチャーデッキ−海竜神の怒り−]] SD4-JP007
-[[公認大会賞品(2005年12月)>プロモカード#PC]] PC7-JP003 &size(10){[[Normal]],[[N-Parallel]]};
-[[ストラクチャーデッキ−パワーコード・リンク−]] SD33-JP015

**FAQ [#xd27e130]
Q:この[[効果]]は1[[ターン]]に何度でも使用可能ですか。~
A:はい。[[発動条件]]が満たせる限り、1[[ターン]]に何度でも使用可能です。
//**FAQ [#faq]
//Q:
//A:

//質問だけの投稿は禁止。ここは「質問と、それに対する事務局の回答」の両方を同時に記述する項目です。
//記述する場合、事務局に質問した日付を(05/01/01)のような形式でA:の最後に追加してください。
//未発売カードに限り、『A:(発売をお待ちください)』とセットでコメントアウトに質問を残すことが可能です。
//ルールやカードの処理等についての質問は、公式サイトの「遊戯王カードデータベース」で調べるか、ルール質問BBSを利用してください。
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