*《&ruby(ヤタガラス){八汰烏};/Yata-Garasu》 [#ued918ad] 
 スピリットモンスター(禁止カード)
 星2/風属性/悪魔族/攻 200/守 100
 このカードは特殊召喚できない。
 召喚・リバースしたターンのエンドフェイズ時に持ち主の手札に戻る。
 このカードが相手ライフに戦闘ダメージを与えた場合、
 次の相手ターンのドローフェイズをスキップする。

 [[Mythological Age −蘇りし魂−]]から登場した[[風属性]]・[[悪魔族]]の[[下級モンスター]]。~
 [[スピリット]]共通の[[召喚ルール効果]]・[[誘発効果]]と、[[戦闘ダメージ]]を与えた場合に次の[[相手]]の[[ドローフェイズ]]を[[スキップ]]する[[誘発効果]]を持つ。

 遊戯王OCG史上、最凶の[[カード]]の1つ。~
 OCGの根本の1つである『[[ドロー]]』を潰すという、極めて強力な能力を有している。~
 何の抵抗も出来ない状態でこの[[モンスター]]に[[攻撃]]されると、事実上全ての行動を封じられるのと同じ事になる。~
 [[全体除去]]との[[コンボ]]があまりに有名かつ非情だが、他の[[モンスター]]で[[ビートダウン]]しつつ隙を見て[[直接攻撃]]する場合などにおいても大きな影響力を持つ。~
 完全な[[ロック]]を決めずとも、隙を見て1度でも[[ドロー]]を阻害するだけでも相当の痛手であり、汎用性も十分高い。~

 欠点はこの[[カード]]自身が「[[スピリット]]」である為に、あらゆる[[特殊召喚]]が不可能な事。~
 [[墓地]]に落とされた場合は[[《死者転生》]]等の[[サルベージ]]系以外に回収方法が無く、出すタイミングが難しい[[モンスター]]ではあった。~
 だが、その性質により[[《サンダー・ボルト》]]等の[[モンスター除去]]を受けず、[[戦闘破壊]]される事も無い利点になっていたため、ある意味では[[スピリット]]である事がこの[[カード]]の凶悪さに拍車をかけていたとも言える。~
 また、[[戦闘]]を介する必要がありながら[[ステータス]]が低いため、[[直接攻撃]]でもなければまず[[効果]]は使えず、[[相手]][[フィールド]]に[[モンスター]]が存在すると単独では手が出せなくなる。~
 しかし、[[直接攻撃]]できる状況を構築できる[[全体除去]]は、当時も今も豊富であるため実際の運用に際してはこの点はほぼ気にならない。~

 この[[カード]]の登場以降様々な[[コンボ]]が考案され、遂には[[【八汰ロック】]]という自身の名を冠した[[ハンデス]][[デッキ]]が生み出されることになる。~
 [[《混沌帝龍 −終焉の使者−》]]の[[全体除去]]に[[《黒き森のウィッチ》]]や[[《クリッター》]]を巻き込みこの[[カード]]を[[サーチ]]、[[攻撃]]することでほぼ100%勝ててしまうという理不尽この上無い[[コンボ]]も存在する。~
 更には、[[《苦渋の選択》]]で[[墓地へ送った]]上記の[[サーチャー]]を[[《死者蘇生》]]で[[蘇生]]、残りは[[《混沌帝龍 −終焉の使者−》]]の[[コスト]]にすることで、何も出来ずに終わることすらあった。~
 なお、当時の現実的な対抗策と言えば[[《闇より出でし絶望》]]・[[《キラー・スネーク》]]という程度であった。~
// なお、当時の現実的な対抗策と言えば[[《闇より出でし絶望》]]・[[《深淵の暗殺者》]]・[[《キラー・スネーク》]]という程度であった。~
//《深淵の暗殺者》の初出は八汰烏の禁止1週間前に発売したパックだから「当時の対抗策」とは少し違うと思う。
 現在の[[禁止カード]]をふんだんに使ったこの[[コンボ]]もまた、文字通り史上最凶であろう。~
 もしもこの[[カード]]が現[[環境]]で使えれば、[[《天魔神 ノーレラス》]]との[[コンボ]]が可能である。~
 こちらは[[デッキトップ]]を操作するだけで可能である。~

-[[2002/01/01>禁止・制限カード/2002年1月1日]]の[[制限改訂]]においてすぐに[[制限カード]]になり、[[2004/03/01>禁止・制限カード/2004年3月1日]]に[[禁止カード]]に指定された。~
[[禁止カード]]の枠ができてからすぐにその一員となり、その後一度も[[制限復帰]]していない事がこの[[カード]]の強力さを物語っている。~

--この[[カード]]が[[制限カード]]となった[[2002/01/01>禁止・制限カード/2002年1月1日]]の[[制限改訂]]では、[[《キラー・スネーク》]]が[[制限解除]]されている。~
《八汰烏》が使えるようになってすぐ[[【八汰ロック】]]が開発されて猛威を振るったため、その緩和のために[[《キラー・スネーク》]]を[[制限解除]]したのだという説もあったが、それぞれが個別に暴れ回っただけで、抑制としては機能していなかった。~
(その後[[2003/01/01>禁止・制限カード/2003年1月1日]]に[[《キラー・スネーク》]]は[[制限カード]]に戻っている。)~

--最初の[[禁止カード]]の一枚。~
現在でも[[《フェンリル》]]や[[《X−セイバー ウルベルム》]]などの類似[[効果モンスター]]は使用可能で、当然[[【八汰ロック】]]と全く同じコプセントを持つ[[ドローロック]][[デッキ]]が今も構築可能だが、いずれも使いづらさが目立つ。~
[[モンスター]]の場合は[[攻撃]]を介しつつ様々な条件付けがなされ、[[魔法・罠カード]]の場合は基本的に使いきりのため扱いが難しい。~
単独の[[モンスター]]としては類似[[カード]]の方が[[ステータス]]や[[特殊召喚]]等で秀でている面も少なくはない。~
しかし、[[コンボ]]を成功させるならば、[[戦闘ダメージ]]を与えるだけという単純な条件を持つこの[[カード]]はあらゆる[[カード]]・場面と組める破格の扱いやすさを誇る。~

-この[[カード]]の禁止後、[[《八汰烏の骸》]]が登場した。~
[[効果]]もこの[[カード]]による[[ロック]]から抜け出せる[[ドロー]][[カード]]となっており、もうこの[[カード]]は[[禁止カード]]から戻ってこないという戒めかも知れない。~

-後に[[《ネクロ・ガードナー》]]など、[[墓地]]から[[効果]]を発揮することでこの[[カード]]の[[直接攻撃]]による[[ロック]]完成を阻止できる[[カード]]も登場した。~
しかし、そうして時間を稼いでも[[ドロー]]した[[カード]]で[[攻撃]]を防げなければ時間稼ぎにしかならず、この[[カード]]の凶悪さは健在と言えるだろう。~
また、[[通常召喚]]の機会を残したままに敵の[[手札]]・[[フィールド]]を[[破壊]]できる[[モンスター]]も増加している。~

-「烏」と名乗っているにもかかわらず「[[悪魔族]]」である。~
この[[カードの効果]]は確かに悪魔そのものであろうが。~
[[《雷帝神》]]や[[《火之迦具土》]]らも外見より[[属性]]的な[[種族]]である等、神話の神としてのイメージを優先したのかもしれない。~

-[[Mythological Age −蘇りし魂−]]では[[ノーマル>Normal]]だったが、[[DUELIST LEGACY Volume.5]]ではその凶悪さ故か[[ノーマルレア>N-Rare]]になった。~
もっとも、その後の「[[BEGINNER'S EDITION 2]]」では[[ノーマル>Normal]]に戻っているのだが(おそらく発売時には既に[[禁止カード]]指定を受けていたため)。~
その一方で、海外版では逆に[[シークレットレア>Secret]]に格上げされて登場している。~
海外版仕様のシークレット加工で紫色に輝く《八汰烏》は、まさに神話の存在たる美しさである。

//-環境において―~
//登場した当初、[[スピリット]]であることは利点にも欠点にもなりえた。~
//場持ちしない欠点も、裏を返せば[[《サンダー・ボルト》]]や[[《ブラック・ホール》]]で[[除去]]されない利点であった。~
//[[《黒き森のウィッチ》]]や[[《クリッター》]]といった[[サーチャー]]がそれらの[[破壊]]に[[耐性]]を持っていたため[[全体除去]]対策にもなった。~
//しかし、一切の[[特殊召喚]]できないため、[[蘇生]]系[[カード]]に対応していないのは欠点だった。~
//[[ドローロック]][[効果]]は[[ハンデス三種の神器]]といった[[手札破壊]]全盛期では強烈な拘束力を誇っていた。
//上のほうにほぼ同じことが書いてある

-原作・アニメにおいて―~
アニメオリジナル「乃亜編」における「遊戯vs乃亜」戦にて乃亜が使用。~
残り[[ライフ]]200の遊戯にとどめを刺す[[モンスター]]として[[召喚]]されたが、[[《天界王 シナト》]]で[[《翻弄するエルフの剣士》]]を[[戦闘破壊]]できなかったため、ただ[[召喚]]されただけに終わっている。~

--アニメGXの「翔&剣山vs氷丸&雷丸」に登場した[[永続罠]]《メビウスの氷河》に描かれている。~
《メビウスの氷河》は[[鳥獣族]]といった特定の[[種族]]が[[効果]]を受けるが、《八汰烏》自身は[[鳥獣族]]ではない。

-コナミのゲーム作品において―~
GBAソフト「[[遊戯王デュエルモンスターズ エキスパート2006>ゲーム付属カード#r0b1b660]]」以降のゲーム作品では[[相手]]の[[手札]]と[[フィールド]]の[[カード]]が0枚のときに《八汰烏》で[[攻撃]]した場合、なんとCPUが[[デッキ]]枚数に関係なく[[サレンダー]]をしてくる。~
さらには「《八汰烏》による[[ロック]]で勝利した」というこの[[カード]]専用のボーナスや「[[遊戯王デュエルモンスターズGX TAG FORCE>ゲーム付属カード#w02aab36]]」でこの[[コンボ]]を成立させることが目的のチャレンジまで存在しており、この[[カード]]の凶悪性を物語っている。~

-神話・伝承において―~
正確には「八咫烏」と表記される。~
神武天皇の東征時に、山中で迷っていた軍勢の先導をし、勝利へと導いた烏である。~
天照大御神(アマテラスオオミカミ)の使いたる賀茂建角身命(カモタケツヌミノミコト)の化身した姿であり、本当の姿ではない。~
他の[[モンスター]]の[[イラスト]]を鑑みるに、この烏が乗っているのは天皇家伝来の三種の神器の一つ[[八尺瓊勾玉>《八尺勾玉》]](ヤサカニノマガタマ)かもしれない。~

**関連[[カード]] [#pdb946d6]
-[[スピリット]]

-[[《刻の封印》]]

-[[《フェンリル》]]

-[[《魂を吸う竹光》]]

―《八汰烏》の姿が見られる[[カード]]
-[[《八汰烏の骸》]]

**このカードを使用する代表的な[[デッキ]] [#a39c0aaa]
-[[【八汰ロック】]]

**収録パック等 [#a5d973b8]
-[[BEGINNER'S EDITION 2]] BE2-JP177
-[[BEGINNER'S EDITION 2(第7期)]] BE02-JP143
-[[DUELIST LEGACY Volume.5]] DL5-058 &size(10){[[N-Rare]]};
-[[Mythological Age −蘇りし魂−]] MA-17

//**FAQ [#n0a79241]
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