陽炎獣(ヘイズビースト) ヒッポグリフォ》

効果モンスター
星6/炎属性/炎族/攻2100/守 200
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
相手はこのカードをカードの効果の対象にできない。
また、1ターンに1度、自分フィールド上の
炎属性モンスター1体をリリースして発動できる。
このカードの攻撃力は300ポイントアップする。

 ジャンプフェスタ2012で配布されたプロモカードで登場した炎属性炎族上級モンスター
 効果の対象にならないという対象をとる(指定する)効果への間接的耐性自己強化効果を持つ。

 自己強化は永続的に上昇するとはいえ1体のリリースに対し上昇率が非常に悪く、元々の攻撃力も低いので、基本的にはどうしても戦闘破壊したい場合に利用する事になる。
 しかし1ターンに1度の制限まで課せられており、上級モンスターの基準値を上回るには次のターンまで生き残る必要がある。
 それでも《氷結界の龍 ブリューナク》《カオス・ソーサラー》に関しては耐性により一方的な立場に立てるので、相手の展開を見越した上で維持を狙うという選択肢も存在する。

 メインの効果とも言える耐性に関しては、《フレムベル・ヘルドッグ》等の特殊召喚法が存在する点を含めれば、類似効果モンスターの中では強力。
 単体で魔法・罠カードモンスター効果の両方に対応するため、その範囲はなかなかに広い。
 全体除去《氷結界の龍 トリシューラ》など対象をとらないものも存在するが、《月の書》《強制脱出装置》など汎用性が高いものには無力化できるものも多い。
 受動的であるため相手によってはあまり役に立たないが、【剣闘獣】など対象をとる(指定する)効果に比重を高く置いたデッキも存在するのは確かである。
 またこの効果は実質的に《エフェクト・ヴェーラー》《禁じられた聖杯》無効にされない。

 しかし前述のように攻撃力上級モンスターとしては脆弱で、等には自己強化を使ってようやく相打ち耐性以上に戦闘破壊の穴を突かれやすい。
 召喚特殊召喚時を狙う《奈落の落とし穴》等の存在も無視できない。
 《マスター・ヒュペリオン》はじめ最上級モンスタークラスには折角の耐性も意味を成さない。
 特殊召喚のしやすさを売りに欠点を黙殺してしまうという考え方もあるが、維持による戦闘破壊ではじめてアドバンテージを稼ぐことができるので、シンクロ素材等の用途を含めようとすると特別扱いやすいカードでもない。
 同レベルには《真炎の爆発》等と相性の良い《ラヴァル・ランスロッド》がおり、汎用性では大きな開きがある。
 アドバンス召喚を狙うとなると自己強化の効率の悪さがますます目立ち、実際に有効な展開法は《フレムベル・ヘルドッグ》のみといってしまっても過言ではない。

 このカードを活かすには戦闘補助の存在が必要不可欠となるだろう。
 《収縮》《禁じられた聖槍》ならば《奈落の落とし穴》にも対応でき、対象をとる(指定する)効果を備えたフィニッシャーとも渡り合う事が可能になる。
 上昇値は若干低いが、魔法・罠カードが無防備な点を意識して《鎖付き爆弾》を採用するのも面白い。
 これらは《フレムベル・ヘルドッグ》によるリクルートにも転用できる。
 だがこの場合でもやはり手札に来てしまうと処理し難く、どうしても《フレムベル・ヘルドッグ》ありきとなってしまう点には注意が必要である。
 一応《火口に潜む者》特殊召喚先としては優秀な部類だが、他の対応カードを考えると採用はかえって手札事故を招きかねない。

関連カード

―「リリース攻撃力が上昇する」効果

収録パック等