(エックス)−セイバー】

デッキの概要

 STARTER DECK(2009)で正式にカテゴリ化されたX−セイバー使用するデッキ
 《XX−セイバー フォルトロール》シンクロモンスターを中心に、強力なサポートカードを駆使して戦う【シンクロ召喚】の一種といえる。
 ハンデスサルベージ等多彩な効果を持ち、現在4種類が存在するチューナーはどれも精鋭揃いである。
 《XX−セイバー ボガーナイト》での手札からの特殊召喚《XX−セイバー フォルトロール》《ガトムズの緊急指令》での蘇生など、決まった時の展開力は相当なものである。

《XX−セイバー ダークソウル/XX-Saber Darksoul》
効果モンスター
星3/地属性/獣族/攻 100/守 100
(1):このカードが自分フィールドから墓地へ送られたターンのエンドフェイズに発動できる。
デッキから「X−セイバー」モンスター1体を手札に加える。
《XX−セイバー ボガーナイト/XX-Saber Boggart Knight》
効果モンスター
星4/地属性/獣戦士族/攻1900/守1000
このカードをS素材とする場合、「X−セイバー」モンスターのS召喚にしか使用できない。
(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。 
手札からレベル4以下の「X−セイバー」モンスター1体を特殊召喚する。
《XX−セイバー フォルトロール/XX-Saber Faultroll》
特殊召喚・効果モンスター
星6/地属性/戦士族/攻2400/守1800
このカードは通常召喚できない。
自分フィールドに「X−セイバー」モンスターが
2体以上存在する場合のみ特殊召喚できる。
(1):1ターンに1度、自分の墓地のレベル4以下の
「X−セイバー」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
《ガトムズの緊急指令/Gottoms' Emergency Call》
通常罠
(1):フィールドに「X−セイバー」モンスターが存在する場合、
自分・相手の墓地の 「X−セイバー」モンスターを合計2体対象として発動できる。
そのモンスター2体を自分フィールドに特殊召喚する。

デッキ構築に際して

メインデッキモンスターについて

下級X−セイバー

上級X−セイバー

X−セイバー以外のモンスター

エクストラデッキモンスターについて

X−セイバーシンクロモンスターエクシーズモンスター
 現在6種のモンスターがいるが、コンボ性の高いものや、汎用シンクロモンスターに性能が劣るものも少なくない。
 しかし《XX−セイバー ボガーナイト》の存在やセイバー魔法・罠カードの存在から、なるべく用意しておけば戦術の幅が広がる。

X−セイバー以外のエクストラデッキモンスター

魔法・罠カードについて

X−セイバーサポートカード
 セイバーガトムズ《セイバー・リフレクト》サーチが可能。

―それ以外の相性の良いカード

戦術

 デュエル序盤は、《XX−セイバー ボガーナイト》で展開をしていく。
 《X−セイバー パシウル》《XX−セイバー フラムナイト》リクルーター《XX−セイバー エマーズブレイド》等、フィールドに残りやすいモンスターが比較的多い。
 《XX−セイバー ダークソウル》《XX−セイバー エマーズブレイド》効果発動をスムーズに行うために、基本的には相手の行動は妨害をしなくてもよい。

 墓地を肥やした後は《ガトムズの緊急指令》等でX−セイバー2体を自分フィールド特殊召喚でき、《XX−セイバー フォルトロール》特殊召喚の条件も満たせる。
 デュエル中盤に入ると、相手魔法・罠カード破壊できる《XX−セイバー ヒュンレイ》や強力なハンデス効果を持つ《XX−セイバー ガトムズ》《ナチュル・ビースト》《ナチュル・パルキオン》等の強力なシンクロモンスター相手の行動を妨害しつつ、フィールドを制圧するのである。

デッキの種類

 デッキのタイプによっても、単純なビートダウンから無限ループまで様々な顔を見せるこのデッキは、モンスターを共通としても、まわりを固める魔法・罠カードによってその顔を変えてしまう。
 何を目的にするかをよく確認し、あったものを選択しよう。

ビートダウン

 強烈なX−セイバーサポートカードを駆使し、戦闘によるアドバンテージを狙っていく【X−セイバー】。
 最近のテーマ統一や種族統一とは違い、《一族の結束》という強力なカードの恩恵は受けられないのが難点。
 だが、《強者の苦痛》の入手が容易になったことで構築し易くなった。
 自由度が高いのでビルダーの腕を見せつけることのできるタイプでもある。

【シンクロセイバー】

 《ガトムズの緊急指令》を多用し、シンクロモンスターフィニッシャーに据えて戦う最も基本的な【X−セイバー】のデッキタイプ。
 X−セイバーは個々の攻撃力は低く、除去効果をもったモンスターも存在しないので、シンクロモンスターの存在は欠かせない。
 優秀なチューナーが全て異なるレベルで揃っているので、とにかくシンクロ召喚できるモンスターレベル幅が自由自在なのが強力。
 このタイプならば、《ガトムズの緊急指令》蘇生できる《X−セイバー ウェイン》《X−セイバー ウルベルム》も積極的に出していきたい。
 《ナチュル・ビースト》《ナチュル・パルキオン》等の強力なシンクロモンスターを出しやすいのも特徴。
 モンスターを大量展開できるデッキなので、《セイバー・スラッシュ》で乱暴にアドバンテージを取りに行くだけでも勝てることがある。
 特殊召喚封じには弱いが、それらのカードは全て《セイバー・スラッシュ》破壊できるので、比較的弱点が少ないデッキである。

【フォルトロール・ループ】

 2枚の《XX−セイバー フォルトロール》《XX−セイバー レイジグラ》を用いたコンボに特化した構築。
 《XX−セイバー フォルトロール》特殊召喚及び蘇生効果と、《XX−セイバー レイジグラ》サルベージ効果を組み合わせることで無限ループが可能。

条件:手札《XX−セイバー フォルトロール》A、フィールド《XX−セイバー フォルトロール》B、《XX−セイバー レイジグラ》
結果:手札《XX−セイバー フォルトロール》B、フィールド《XX−セイバー フォルトロール》A、《XX−セイバー レイジグラ》(一巡目)

  1. フィールドX−セイバーが2体いるので、手札《XX−セイバー フォルトロール》Aを自身の効果特殊召喚
  2. 《XX−セイバー レイジグラ》《XX−セイバー フォルトロール》Bを何らかの方法で墓地へ送る
  3. 《XX−セイバー フォルトロール》Aで墓地《XX−セイバー レイジグラ》蘇生
  4. 《XX−セイバー レイジグラ》効果墓地《XX−セイバー フォルトロール》Bを回収
  5. 1に戻る。(1ループ毎にAとBが交互に逆になる)

 現在は《レスキューキャット》禁止カードに、《ワン・フォー・ワン》《召喚僧サモンプリースト》制限カードに指定されており、現実的な達成が難しくなっている。
 一応、《ガトムズの緊急指令》等を用いればまだまだ狙うことのできるコンボである。

デッキの派生

【セイバーエクゾ】

 《X−セイバー パロムロ》《X−セイバー アクセル》を利用した自爆特攻ループでドローを行い、エクゾディアパーツ完成による特殊勝利を狙う。
 第一段階として、《XX−セイバー エマーズブレイド》《XX−セイバー ダークソウル》《おろかな埋葬》《ワン・フォー・ワン》等で《X−セイバー パロムロ》を素早く墓地へ送る
 これにより、セイバー戦闘破壊された際も戦線を維持できるので、《ガトムズの緊急指令》《XX−セイバー フォルトロール》による必要モンスターの同時展開が行いやすくなる。
 残るもう1体の《X−セイバー パロムロ》《X−セイバー アクセル》は、上記蘇生カード以外にも、《ワンチャン!?》を用いて集めるのも有効である。

 自爆特攻の際、大量のライフを失う事になるため、実際にはさらにもう1枚、これをカバーするカードが必要となる。
 1つは、攻撃力差が500以上の場合、無限ループとなる《レインボー・ライフ》が存在し、手札コストを要するものの、これに《X−セイバー パロムロ》を充てる事ができれば、墓地へ送る手間を省略してコンボを開始できる。
 最悪、《X−セイバー アクセル》が揃わずとも大量のライフゲインを行えば、エクゾディアパーツ完成までに延命する事も不可能ではない。

 もう1つはダメージを遮断する《一時休戦》で、《X−セイバー パロムロ》ライフコストは踏み倒せないため、ドロー枚数に限りが生じる。
 しかしこちらはセットする必要が無いため《サイクロン》等の除去を恐れる必要も無く、単純にドローソース・防御手段としても利用できるため非常に汎用性が高い。
 上述の《ワンチャン!?》ダメージも回避できるので覚えておこう。
 基本的には腐るデメリットよりも、コンボ経路が多くなるメリットのほうが大きいので両者をフルに積んでしまって良いだろう。

 パーツが揃えばコンボ開始となるが、相手フィールド攻撃表示モンスターが存在しない場合も考えられる。
 各種サーチャーリクルーター《強制転移》送りつけても良いだろう。
 ほか、魔法・罠カードによる妨害に対しては《トラップ・スタン》等の他のリクルーターと相性の良い《禁じられた聖槍》も有効。
 リカバリーが利く状態であれば《XX−セイバー ヒュンレイ》で強引に破壊を狙ってもよい。
 なお伏せカード以外の妨害手段として、採用率の高い《エフェクト・ヴェーラー》が存在する。
 天敵とも言える存在だが、バトルフェイズ中に《X−セイバー アクセル》特殊召喚できれば完全に無力化できるのでこれも覚えておこう。

 《一時休戦》の場合、ドロー枚数は有限なので、コンボ後にエクゾディアパーツが揃わない場合もある。
 この場合、《X−セイバー パロムロ》《X−セイバー アクセル》《フォーミュラ・シンクロン》による1ドローや余った《ワンチャン!?》を利用した四肢のサーチが有効である。
 場合によっては、大量の手札を用いる事で《XX−セイバー ガトムズ》ハンデスを行ったり、シンクロモンスターエクシーズモンスターを展開する事でフィールドの制圧に転じる事も考えられる。

 コンボのパーツが多く、条件も定められているため一般的な【エクゾディア】と比べるとその速度は間違いなく遅い。
 反面、大量のライフゲインドロー加速はX−セイバーによるビートダウンにも貢献し、そうでなくても、必要なモンスター群はあまり無理なく【X−セイバー】としての動きを行える。
 エクゾディアパーツが揃えられない状況でも勝ち筋を残せる他、《XX−セイバー フォルトロール》経由で《セイクリッド・トレミスM7》を用いればハンデス等からも復帰できる可能性もある。
 また、性質上狙いがエクゾディアパーツであると悟られずに動けるのも特徴である。
 攻撃表示モンスターが必要になるので、可能であるならば《一時休戦》《X−セイバー アクセル》を見せるのはコンボ開始直前まで控えたい。

このデッキの弱点

 様々なカードの効果による特殊召喚を多用し、墓地への依存度が比較的高く、種族混合であることがこのデッキの特徴。
 特殊召喚封じの《大天使クリスティア》除外《マクロコスモス》、種族制限の《群雄割拠》等に弱く、特に《D.D.クロウ》コンボを大きく阻害する天敵である。
 永続カード《セイバー・スラッシュ》破壊できるが、《D.D.クロウ》については《天罰》や得意のハンデス落とすしかない。
 《XX−セイバー フォルトロール》除外されると流れそのものが止まりかねないので、細心の注意を払う必要がある。
 また他のデッキに比べるとアタッカーが頼りないので、序盤の引きが悪いと戦闘でかなりの苦戦を強いられるおそれがある。
 また、ミラーマッチでは《ガトムズの緊急指令》でお互いに墓地X−セイバーを利用することがあるので、警戒が必要。

このデッキの歴史

第6期(2008年〜2010年)

第7期(2010年〜2012年)

第8期(2012年〜2014年)

第9期(2014年〜)

代表的なカード

サンプルレシピ

関連リンク