《王宮のお触れ》で罠を封じ、魔法耐性を持つ「ホルスの黒炎竜シリーズ」を展開して行くデッキ。
《ホルスの黒炎竜 LV8》で《王宮のお触れ》を、《王宮のお触れ》で《ホルスの黒炎竜 LV8》を守るのが最終目標となる。
《ホルスの黒炎竜 LV8/Horus the Black Flame Dragon LV8》 効果モンスター 星8/炎属性/ドラゴン族/攻3000/守1800 このカードは通常召喚できない。 「ホルスの黒炎竜 LV6」の効果でのみ特殊召喚できる。 このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、 魔法の発動と効果を無効にし破壊することができる。
《王宮のお触れ/Royal Decree》 永続罠(準制限カード) このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、 このカード以外の罠カードの効果を無効にする。
また、ロックパーツの一つである《ホルスの黒炎竜 LV8》を守り抜くため、以下のカードも採用する。
《我が身を盾に/My Body as a Shield》 速攻魔法 相手が「フィールド上のモンスターを破壊する効果」を持つカードを発動した時、 1500ライフポイントを払う事でその発動を無効にし破壊する。
《レインボー・ヴェール》 装備魔法 装備モンスターが相手モンスターと戦闘を行う場合、 バトルフェイズの間だけその相手モンスターの効果は無効化される。
ホルスの黒炎竜と《王宮のお触れ》を同時に出すことで、多くのモンスター除去及び魔法・罠カードを無力化できる。
更に、《ホルスの黒炎竜 LV8》の攻撃力は3000とレベル8としても最高クラスのため、ほとんどのモンスターを倒せる。
これだけの拘束力を持ちながら、デッキ構築としてはビートダウンとほとんど変わりがない点も大きな特徴と言える。
相手のカードの効果を無効にし場を固める「ロックデッキ」でありながら、一般的な「ビートダウンデッキ」の様相を備えている。
ロックとしては不完全なためロック強度は低い部類に入るが、一級のビートダウンとしても通用し安定度が高い。
また、ロック完成後は高い攻撃力によりあっという間に勝利できるためロックが崩される危険が小さい。
まさに「ロック」と「ビートダウン」を兼ね備えたデッキ。
しかし、このデッキは弱体化しており、一つのデッキジャンルとしては成り立たなくなっている。
2007/9/1の制限改訂で《王宮のお触れ》の準制限化、《D.D.アサイラント》の制限解除もその一因。
未だに侮れない力を持つデッキではあるが、実戦では【未来龍】?や【アームド・ドラゴン】を始めとするドラゴン族デッキとの併用が望ましい。
【フロフレホルス】なるデッキでも簡単にロックを掛けられるサポートコンボとして活躍している。
まず、ホルスの黒炎竜たちを何体ずつ積むかが問題となる。
他のドラゴン族デッキと複合させず、純粋な【お触れホルス】とする場合、通常召喚可能な《ホルスの黒炎竜 LV6》は3枚積みでも良いだろう。
複合型にする場合3枚積みでは重くなってしまうので、もう少し枚数を抑える。
《ホルスの黒炎竜 LV8》だが、こちらは通常召喚できないため、入れすぎると手札事故を招く危険性が高い。しかも墓地からの蘇生が不可能なので1枚だけでは心細い。
2枚投入するか、《貪欲な壺》《転生の予言》《四次元の墓》等の採用を考えるべき。
(ただし、《貪欲な壺》は、《龍の鏡》と相性が悪い。)
《ホルスの黒炎竜 LV4》は2〜3枚積んでも構わないだろう。
《王宮のお触れ》はもちろんフル投入する。
ホルスの黒炎竜を守り抜くために、《我が身を盾に》も2枚以上は採用したい。
もちろん、《レインボー・ヴェール》も同様である。
このサーチのために《アームズ・ホール》を投入していきたい。
強力な装備魔法の《早すぎた埋葬》をサーチ対象にできるため3枚投入する手もある。
あとはロック完成までのサポートだが、《ホルスの黒炎竜 LV6》の生け贄召喚も視野に入れているため、生け贄要員として《仮面竜》3枚と《ドル・ドラ》を採用する。
もちろん、ドラゴン族に拘らず、《ダンディライオン》など汎用性の高い生け贄要員を採用するのもよいだろう。
戦闘破壊でのレベルアップの補助には、《おジャマトリオ》が向いている。おジャマトークンが相手なら、《ホルスの黒炎竜 LV4》が返り討ちに遭う心配もほとんど無い。
《王宮のお触れ》を採用する関係上、罠カードは少なくし、代わりに速攻魔法を多用するとよい。
まずはこのデッキの必須カードとも言える《収縮》を複数枚投入する。
攻撃力3000以下の相手モンスターの攻撃宣言時に《収縮》を使用すれば、《ホルスの黒炎竜 LV4》で相手モンスター返り討ちにし、レベルアップに繋げることが出来る。
他にも汎用性の高い速攻魔法として《エネミーコントローラー》が挙げられる。
相手の攻撃宣言時に相手モンスターを守備表示にすれば攻撃を食い止めることも出来、上級モンスターであっても守備力は1500未満の場合が多いので、《ホルスの黒炎竜 LV4》の戦闘破壊補助にもなる。
また、《次元の裂け目》などの無差別除外カードが存在すると、レベルアップも《仮面竜》によるリクルートもできなくなってしまい、非常に不利な状況になる。
《大嵐》《サイクロン》《魔導戦士 ブレイカー》はもちろんのこと、《砂塵の大竜巻》の採用も検討する。
「お触れ」との兼ね合いで《スタンピング・クラッシュ》《ツイスター》のほうを採用してもいいかもしれない。
最後に、半ば博打的な要素になるが、《龍の鏡》と《F・G・D》を1枚ずつデッキに忍ばせておいてもいいだろう。
レベルアップモンスター?と《仮面竜》がいれば、すぐに墓地にドラゴン族が溜まるはずだ。
ロック状態に持ち込む以前は、《王宮のお触れ》を使った殴り合いが基本となる。
「お触れビートダウン」としての性格が強いため、《サイバー・ドラゴン》等の高ステータスのモンスターを多く採用したい。
戦線維持とともに考えるべきなのは、もちろん《ホルスの黒炎竜 LV8》の召喚である。
特殊召喚元である《ホルスの黒炎竜 LV6》が通常の「生け贄召喚」が可能であり、更に《ホルスの黒炎竜 LV4》のレベルアップからでもサーチできる。
そのため、召喚は最上級モンスターでありながら決して難しくない。
どちらもレベルアップの条件は、戦闘でモンスターを破壊するだけであり、状況を上手に把握すれば意外と容易く満たせるだろう。
勿論、1枚のディスアドバンテージにこそなるものの、相手のデッキタイプに関係なく迅速にレベルアップできる《レベルアップ!》を採用するのも手である。
なお、チェーンに乗る特殊召喚であるため《ホルスの黒炎竜 LV8》の召喚を《昇天の角笛》等の召喚を無効するカウンター罠で無効にすることはできない。
しかし、それ故に《天罰》を喰らう可能性がある。
その場合は《王宮のお触れ》を先に発動しておくなどの方法で対処しよう。
かつては効果モンスターに悩まされたデッキだが、《レインボー・ヴェール》の登場で脅威となる効果モンスターは大幅に減ることになった。
《王宮のお触れ》《ホルスの黒炎竜 LV8》《レインボー・ヴェール》に加え、「《我が身を盾に》」まで用意すれば、かつての輝きを取り戻せるだろう。
それでも、サイドデッキで様々な対策が出来るこの環境で《ホルスの黒炎竜 LV8》を守り抜くのは少々厳しいものがある。
かといって《レインボー・ヴェール》等の防御カードを複数採用しようとすると、その分手札事故率も格段に上昇してしまう。
「いっそのこと、除去対策カードを入れず、スピードアップ・後続召喚の容易化を図る」という選択も頭の隅においておきたい。
《死霊騎士デスカリバー・ナイト》なども含めて、殆どの破壊効果は《我が身を盾に》でカバーすれば問題ない。
「LV8」のためなら、1500のライフコストなど安いものである。
(ただし、連発されると厳しくなる。また、ダメージステップ発動不可能な点にも注意)
また《時の魔術師》《スナイプストーカー》《リボルバー・ドラゴン》等には注意が必要となる。
これらはメインフェイズで発動するのに破壊効果が未確定であるため、《我が身を盾に》が発動できないのである。
これらを使われたならば、効果が失敗するように祈るしかない。
とりあえず相手に《月の書》や《死者への供物》を使えばそのターンはしのげる。
《異次元の女戦士》を筆頭とする戦闘を介する除外モンスターや、リバース効果モンスター、かつての天敵《N・グラン・モール》は、《レインボー・ヴェール》ですべて解決である。
《神炎皇ウリア》などの攻守が「0」「?」のモンスターや、《マシュマロン》なども撃破できる。
《風帝ライザー》に関しては《レベルダウン!?》を使って回避できるが、戦闘で負けてしまう。
それ以外は、生け贄召喚を徹底的に妨害するか《ロード・オブ・ドラゴン−ドラゴンの支配者−》等で対象にされなくするぐらいしかない。
その「生け贄確保の妨害」も、《黄泉ガエル》《マジック・ストライカー》が存在するため生半可なことではできないのだが。
両方まとめての対策は《王虎ワンフー》が一番シンプルか。
《レインボー・ヴェール》が効かない《ニュードリュア》《グレイブ・スクワーマー》などは《破邪の大剣−バオウ》で無効化できる。
だが、装備魔法の増加を考えるとデッキバランスの面から採用は難しいだろう。
ホルスを守ることばかりに気を取られがちだが、《王宮のお触れ》や伏せてある《我が身を盾に》を破壊されても苦しい。
大流行している《魔導戦士 ブレイカー》や、《賢者ケイローン》《氷帝メビウス》など、魔法・罠カードを除去してくるモンスターは多い。
《王宮のお触れ》がある以上《天罰》には頼れない。
一応、《死者への供物》という最終手段は残っているが、一度諦めて立て直すのも手だろう。
また、発動に対してモンスター効果・魔法・罠をチェーンさせない《超融合》にも警戒すべき。融合モンスターなら攻撃力で上の存在は大量にいる上、ホルスの黒炎竜は全てドラゴン族であるため、最悪の場合《F・G・D》の融合に持って行かれることもあり得る。
《マクロコスモス》を筆頭とした無差別除外効果が適用されているとレベルアップができず、《ホルスの黒炎竜 LV8》を特殊召喚できない。
対【次元帝】ではありがちなので、これらの無差別除外カードは即座に破壊したい。
上級モンスターが多くなるため手札事故の可能性ははどうにもならない。
対策するためにロックパーツを入れ【フィフティ・フィフティ】のような構築にするのも手だが。
《人造人間−サイコ・ショッカー》ともども《死皇帝の陵墓》を使っても良いが、相手に予想外の高攻撃力モンスターを召喚される可能性に注意。
《死皇帝の陵墓》で《超伝導恐獣》を召喚されました、では笑えない。
《王宮のお触れ》ではなく《人造人間−サイコ・ショッカー》で罠封印中は《マジック・ランプ》も問題となる。
また、《天罰》にも警戒が必要。
《天罰》はスペルスピード3のカウンター罠であり、《王宮のお触れ》による「チェーン無効化」は不可能。
《ホルスの黒炎竜 LV8》を召喚したら《王宮のお触れ》はさっさと表側表示にしないと痛い目に遭う。
ちなみに、《ホルスの黒炎竜 LV8》が墓地に落ちた場合は《貪欲な壺》を採用しておけば、デッキに戻すことが出来る。
《貪欲な壺》を入れる場合は、《魔法石の採掘》も採用すると相性が良い。
また、《死者への供物》のデメリットも《貪欲な壺》でドローすればある程度軽減できる。
《未来融合−フューチャー・フュージョン》と《魔導雑貨商人》も《貪欲な壺》と相性は良いのだが、この2枚を採用するなら【未来龍】?に【お触れホルス】を組み込む形で作るほうがよいだろう。
その場合は下記の融合ギミックを利用した派生形についてを参照にしてほしい。
《竜魔人 キングドラグーン》を投入する派生系については上で軽く述べたが、さらに融合色を強めたデッキも構築可能である。
《未来融合−フューチャー・フュージョン》《龍の鏡》を採用する点に着目し、《F・G・D》の融合召喚も視野に入れるのだ。
この場合、ホルスの黒炎竜に加えて《竜魔人 キングドラグーン》《F・G・D》というそれぞれ強力なドラゴン族を一つのデッキで操るデッキと化す。
ただし、上記のような戦術をとる場合はホルスの黒炎竜以外のモンスターもドラゴン族で固める必要が出てくる。
そのため、どちらかというと【未来龍】?にホルスの黒炎竜を加えた形となるだろう。
→【未来龍】?参照
また、かつては《デビル・フランケン》、《竜魔人 キングドラグーン》、《巨大化》を【お触れホルス】に加えて、ロックと1ターンキルの2つの戦術をを柔軟に選択できるようにした【フラホルス】というデッキも存在した。
(現在は《デビル・フランケン》が禁止化されたため構築不可)
通称【フロフレホルス】。
【お触れホルス】に《氷炎の双竜》を加え攻撃的なデッキにする【お触れホルス】の亜種と言える。
水属性と炎属性が多いので【お触れホルス】に《氷炎の双竜》をアクセントで数枚加えるだけでも良いが、《氷炎の双竜》の効果を存分に発揮するのならドラゴン族を増やし専用デッキとして改良する必要がある。
その場合は【フロフレホルス】を参考に色々改良してみると良いだろう。