【アモルファージ】

デッキの概要

 シャイニング・ビクトリーズで登場したアモルファージと名のつくペンデュラムモンスター群を用いる【メタビート】デッキ
 様々な行動を封じるペンデュラム効果と、エクストラデッキを封じるモンスター効果により、徹底的に相手の行動を封じて戦う。

デッキ構築に際して

 全てのアモルファージモンスターは、様々な行為を封じるペンデュラム効果と、エクストラデッキからアモルファージ以外特殊召喚できなくなるモンスター効果を持つ。
 ほぼあらゆる行為に対するメタ能力を持ち、組み合わせ次第であらゆるデッキに対しメタを張ることが可能である。
 しかしながら、高いメタ能力の代償として極めて運用上の制約が多く、いかに多数の制約をクリアするかが課題となる。
 特に問題となるのは以下の点である。

 デッキ構築にあたっては、これらの制約の元でいかに動けるデッキを作るかを考える必要がある。

メインデッキモンスターについて

アモルファージモンスター
 全てペンデュラムモンスターであり、様々な行為を封じるペンデュラム効果と、エクストラデッキ利用を封じるモンスター効果を持つ。
 上記の通りアモルファージのみではレベル4しかペンデュラム召喚できないため、レベル4かそれ以外かで使い勝手が大きく異なる。

アモルファージ以外のモンスター

エクストラデッキモンスターについて

 全てのモンスターが持つ「アモルファージ以外のエクストラデッキからの特殊召喚を封じるモンスター効果」により、このデッキエクストラデッキエクシーズモンスター等がほとんど使えない。
 竜剣士型などでは序盤に使う場合もあるが、アモルファージの割合が高い構築ではエクストラデッキカードを使う機会は全くないと言って良い。
 ただし、0枚だと相手に「エクストラデッキを使わない構築である」という情報アドバンテージを与えかねないので、使う予定はなくても何かしら15枚のカードを置いておく事が望ましい。
 一応、《旧神ヌトス》を入れておくと《轟雷帝ザボルグ》に遭遇した際に若干有利となる。

 エクストラデッキを使わない点を逆手に取り、《浮幽さくら》を使うのもよいだろう。
 メタりたいデッキキーカードを、《浮幽さくら》のためだけにエクストラデッキに好きなだけ用意できるのは、エクストラデッキ依存度の極端に低いデッキの特権である。

魔法・罠カードについて

戦術

 序盤はアモルファージ以外のペンデュラムモンスターの力を借りつつ、アモルファージペンデュラム召喚してエクストラデッキ封じを掛けていく。
 《EMモンキーボード》のような例は別だが、アモルファージアモルファージ以外をペンデュラムゾーンに置き、ある程度のロックと広範囲なスケールを両立できればなおよい。
 ペンデュラムゾーンに置くカードは、相手デッキタイプを見て適宜自壊させ、《アモルファージ・インフェクション》《アモルファージ・ライシス》を利用し適切なメタに入れ替えていこう。
 サポート魔法・罠カードディスアドバンテージを回復するエンジンが揃い、レベルアモルファージを十分にペンデュラム召喚できる態勢が整ったら、《揺れる眼差し》等で不要となったペンデュラムゾーンカード破壊
 相手が最も嫌うであろう2枚のアモルファージペンデュラムゾーンに置き、何度でもペンデュラム召喚されるレベルアモルファージ全体強化し、相手を詰みへと追い込む。
 派手な動きは乏しいが、真綿で首を締めるように相手を徐々に追い詰めていく、コントロールデッキならではのデュエルができるだろう。

デッキの種類

純【アモルファージ】

 モンスターをできるだけアモルファージで固めたタイプ。
 アモルファージ以外のカードに行動制限を掛けることの多いこのデッキでは、ロック完成後はアモルファージ以外の「不純物」は邪魔になりがち。
 したがってある程度ロックが固まってからは、純構築が最も動きやすい。
 問題は安定性の低さで、終始にわたってレベル4以外のペンデュラム召喚ができないため、初手にペンデュラム召喚できないモンスターばかりが集まる事故が起こりやすい。
 アモルファージには除去能力を持つカードが皆無なことから突破力も低く、負ける時は本当に何もできないまま負けてしまう。

EM

 極めて高い出張性能を持つEMペンデュラム召喚を安定化させたタイプ。
 《EMモンキーボード》、もしくはそれをサーチできる《EMドクロバット・ジョーカー》が1枚あれば、それだけでレベル2〜7のペンデュラム召喚が可能となるという安定性は群を抜いている。
 高スケール要員は、レベル4以下がペンデュラム召喚できればよいならば自壊できる《EMリザードロー》《アモルファージ・ノーテス》ペンデュラム召喚を視野に入れるならば《EMオッドアイズ・ユニコーン》となる。
 《EMモンキーボード》スケール1なので、レベルアモルファージペンデュラム召喚可能となる点も評価できる。
 《EMペンデュラム・マジシャン》ペンデュラム召喚することで不要となった《EMモンキーボード》等を破壊したり、その破壊《アモルファージ・インフェクション》《アモルファージ・ライシス》トリガーとすることも可能。

 ただし、《サイクロン》などで《EMモンキーボード》の相方となるEM破壊されてしまうと、《EMモンキーボード》スケール4になるというという致命的弱点がある。
 スケール3と5しか居ないアモルファージとでは何もペンデュラム召喚できないため、身動きが取れなくなってしまう。

竜剣士

 竜剣士竜魔王を採用したタイプ。
 アモルファージが苦手とする序盤に、《竜呼相打つ》《レスキューラビット》《予想GUY》などで展開できるのが強み。
 序盤は《爆竜剣士イグニスターP》などでエクストラデッキを積極的に活用し、徐々にロックを強めていく形となる。
 《剛竜剣士ダイナスターP》を立ててからロックを掛けると、ペンデュラムゾーンフィールドアモルファージ破壊耐性が与えられ、ロック強度を大きく高めることができる。
 アモルファージ召喚すればシンクロ素材等として使用できるので、ロックの準備が整わない内は素材として活用してよい。
 また《竜剣士ラスターP》との相性もよく、ペンデュラムゾーンカード破壊《アモルファージ・ライシス》コンボできる。

 竜剣士竜魔王スケールは3と5しか存在しないので、他のペンデュラムモンスター出張させる場合と異なり、ペンデュラム召喚可能な幅は広がらない。
 手札事故の起こりにくいデッキ構築を心がけたい。

儀式型

 《アモルファスP》墓地効果儀式召喚できる儀式モンスター《虚竜魔王アモルファクターP》を搭載したタイプ。
 《アモルファスP》を入れた【アモルファージ】に突っ込んだだけでは高確率で腐るので、ドラゴン族儀式モンスター全般に使える《オッドアイズ・アドベント》を併用するとよい。
 召喚権は余りがちなので、《マンジュ・ゴッド》等を投入してもよいだろう。

 《虚竜魔王アモルファクターP》竜魔王サーチする効果を持つので、これを使いたいならば《竜魔王ベクターP》《竜魔王レクターP》を投入する事になる。
 ここに《竜呼相打つ》竜剣士を投入し、上記の竜剣士型との混成としてもよい。

このデッキの弱点

 高いメタ性能の代償として、このデッキは弱点が非常に多い。

  1. デッキ構築に際してでも述べた通り、ペンデュラム召喚が必須なデッキであるのにペンデュラム召喚が安定しない。
    スケールが偏る事故とペンデュラム召喚できないモンスターが固まる事故の2つの危険性を抱えている。
    初手が整っていないと敗北に直結する上、多少の除去を受けただけで手札事故に陥りやすい。
  2. サーチ手段が後ろ向き。
    サーチドローカード破壊などを前提としたものばかりで、初手で使うのが難しい。
  3. メタ効果が持続しにくい。
    フィールドアモルファージ表側表示で存在しなくなると、ペンデュラムゾーンアモルファージ効果を失う。
    《ブラック・ホール》《激流葬》、あるいは単なる戦闘破壊などで簡単に効果を失ってしまい、相手は好きに動けるようになる。
  4. 意外とメタ範囲が狭い。
    メタ効果の種類は多彩なのだが、ペンデュラムゾーンは2つしかない。
    したがって「ペンデュラム効果2種類+モンスター効果でのエクストラデッキ封じ」より厳しいロックをかけることはできず、常に穴のある状態で戦わざるをえない。
    更に左右のスケール値を異なる数値にする事を考えると、ペンデュラム効果の組み合わせが限られる。
  5. 除去能力が極端に乏しい。
    アモルファージモンスターは全員がメタ効果「しか」持っておらず、除去効果が皆無である。
    アモルファージサポートカードも同様で、しかもモンスター効果が災いして除去効果持ちエクシーズモンスターの利用すら封じてしまう。
    初手で出てきた大型モンスターを処理できずそのまま押し切られたり、ロックを形成したのに相手モンスターが倒せずそのうち状況打開のカードを引かれたりすることも珍しくない。
    《マシュマロン》の処理すら一苦労である。

 カード単位では、《生贄封じの仮面》をかなり苦手とする。
 ペンデュラムゾーンアモルファージが維持できなくなるため、メタ効果適用はもちろん、ペンデュラム召喚すらままならない。
 【帝】への対策としてサイドデッキ投入率も高く、最も注意すべきメタカードと言えるだろう。

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