【エクゾディア】

デッキの概要

 《封印されしエクゾディア》効果特殊勝利を狙うデッキ
 古くから1ターンキルデッキの一つとして存在・研究され続けている由緒正しいデッキであり、下手にサポートカードが登場するとゲームバランスを崩しかねないほどのポテンシャルを秘めている。

《封印されしエクゾディア/Exodia the Forbidden One》
効果モンスター(制限カード)
星3/闇属性/魔法使い族/攻1000/守1000
このカードと「封印されし者の右足」「封印されし者の左足」
「封印されし者の右腕」「封印されし者の左腕」
が手札に全て揃った時、自分はデュエルに勝利する。

デッキ構築に際して

 エクゾディアパーツを5枚全て揃えるのが最終目的だが、その手段は様々なものが考えられる。
 高速で集めるならば、相手を気にせずとにかく素早く行動したい。
 スピードは劣るが、他のデッキに偽装しながら密かに集める作戦も考えられる。
 《マインドクラッシュ》等のハンデスを考えると、ばれないに越したことは無いのである。

 上記を踏まえ、様々なデッキタイプが想定されるので、詳しくは下記のデッキの種類デッキの派生を参照。
 ここではタイプ問わず採用しやすいものを紹介する。
 いずれのデッキタイプを選択するとしても、デッキ回転力を高めるのは必須となる。

デッキの種類

初期型エクゾディア

制限禁止制度が制定される前に登場した最初のエクゾディア。デッキ内容は各パーツ3枚、エラッタ前の《黒き森のウィッチ》《クリッター》《強欲な壺》《天使の施し》《ブラック・ホール》《陽気な葬儀屋》が3積みされ異常な先行1ターンキルが成立した。
対策のできるカードも存在せず、先行で成功せずとも召喚されたウィッチクリッターを破壊した瞬間に即負けになりかねない理不尽なデッキであり、このころの遊戯王OCGはジャンケンゲームとまで評された。

また、カードの再録という制度も存在していなかったため、書籍限定カード、ウルトラレア、東京ドーム限定カードが山積みという資産の面で構築難易度が高すぎるデッキであった。このため、このデッキの登場から半年足らずで制限制度が導入。エクゾディアパーツ自体もシークレットレアではあるが一般パックに再録されることになった。

ロック

 《レベル制限B地区》《グラヴィティ・バインド−超重力の網−》等でロックをし、《デス・ラクーダ》等を使いじっくりと集める。

【ドラゴン族】

 ドラゴン族ドローソースや優れたデッキ圧縮性能を活用し、パーツを集めるデッキ
 《トレード・イン》と相性が良く《伝説の白石》サーチでき、レベル8で通常モンスター《青眼の白龍》が軸となる。
 《伝説の白石》《調和の宝札》で捨て、さらに《トレード・イン》で捨てることで莫大なアドバンテージを得られる。
 《召喚師のスキル》を共有できる《トライホーン・ドラゴン》も採用候補。
 その他、蘇生が役立つ《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》、そのサポートになる《真紅眼の飛竜》《調和の宝札》を共有できる《デブリ・ドラゴン》墓地に落とした高レベルモンスターを利用し戦線維持が行え《デブリ・ドラゴン》に対応している《デコイドラゴン》なども役立つだろう。
 《竜の渓谷》サーチできるドラグニティチューナーも悪くないが、手札消費が難点。

 《超再生能力》《トレード・イン》《調和の宝札》テキスト捨てるなので問題なく投入できる。
 余裕があればフィールドにいるドラゴン族リリースしてアドバンス召喚を行うのも手。

 高額なカードが多いのが難点だが、パーツを集めつつビートダウンがこなせる柔軟性が魅力のデッキであり、狙いが看破されにくい。
 ただ、高レベルモンスターが大半な構築の関係上特殊召喚を封じられるとデッキの動きが大幅に鈍くなってしまうことに注意が必要。

【D−HERO】

 各種D−HERO効果で、手札交換に特化したデッキ
 《D−HERO ドグマガイ》《D−HERO Bloo−D》《D−HERO ドレッドガイ》《トレード・イン》《デステニー・ドロー》コンボ、そして《D−HERO ディスクガイ》ドロー効果デッキ圧縮を行う。
 云わば【ドグマブレード】《マジカル・エクスプロージョン》エクゾディアパーツに挿げ替えたようなデッキである。

【ライトロード】

 ライトロード《魔導雑貨商人》等を用い高速でデッキ圧縮する。
 墓地に落ちたエクゾディアパーツ《貪欲な壺》《ダーク・バースト》《闇の量産工場》などで回収する。
 効率よく回転させれば高速で勝利できるものの、墓地で晒しているエクゾディアパーツ《D.D.クロウ》等に狙われる危険もある上、デッキ切れの心配もある。
 だが、ライトロードは単体でも優秀なモンスターが多いので、エクゾディアパーツ除外されても《裁きの龍》等で勝つこともできる。

【おジャマ】

 おジャマ三兄弟《おジャマジック》を採用し、《手札抹殺》《手札断殺》《マッド・リローダー》等で手札交換を行いつつデッキ圧縮を行う。
 手札に溜まったおジャマを処理するために《打ち出の小槌》《リロード》《凡人の施し》も重宝する。
 墓地おジャマがたまりやすいので《貪欲な壺》も無理なく採用できる。

【宝玉獣】

 《虹の古代都市−レインボー・ルイン》《レア・ヴァリュー》等でのドロー加速や、《宝玉獣 サファイア・ペガサス》《宝玉の導き》によるデッキ圧縮を狙う。
 《虹の古代都市−レインボー・ルイン》戦闘ダメージを半減したり、魔法・罠カード無効化できる等、防御力の面でも相性が良い。
 いざとなれば、《宝玉の氾濫》で一撃必殺を仕掛けてもよい。

【未来オーバー】

 《未来融合−フューチャー・フュージョン》《キメラテック・オーバー・ドラゴン》を指定し、デッキ圧縮を行う。
 ビートダウン特殊勝利を並行して狙うため、ロックデッキにも強い。

 《未来融合−フューチャー・フュージョン》制限カードになって以来構築は困難になったが、代わりに《チェーン・マテリアル》を使う型も考えられた。
 さらに《ワーム・ゼロ》と共にデッキ機械族ワームに置き換え、無限に融合召喚を行うループを利用しての無限ドローも可能。

《クリッター》

 《リミット・リバース》《ダーク・バースト》《クリッター》を何度も使いまわす。
 《おろかな埋葬》《終末の騎士》により、《クリッター》墓地へ送る

《メタモルポット》

 《月の書》《皆既日蝕の書》《浅すぎた墓穴》で、《メタモルポット》を何度も使いまわし、墓地に落ちたエクゾディアパーツサルベージするデッキ
 相手《浅すぎた墓穴》で強力モンスターが大量に場に揃うので、とにかくスピードを重視し手札交換デッキ圧縮カードはフル投入する。

 《メタモルポット》サーチサルベージするため、エクゾディアパーツにも使える《おろかな埋葬》《死者転生》は必須。
 また、《魔法石の採掘》等の手札コストがあるカードも、《メタモルポット》のおかげで気にせず使える。
 何をサルベージするかは状況によって変わるので慣れが必要。

《王立魔法図書館》軸(【図書館エクゾ】)

 《強欲で謙虚な壺》《闇の誘惑》《手札断殺》等の手札交換魔法カードを続々と使用し《王立魔法図書館》魔力カウンターを乗せ、大量ドローを狙う。
 《召喚僧サモンプリースト》闇属性であり使いやすく、すぐに《王立魔法図書館》を出すためにも入れておきたい。
 《リロード》《打ち出の小槌》等の手札交換カードも、手札でダブついた《トゥーンのもくじ》デッキに戻したり手詰まりを防ぐために入れておくといいだろう。
 《王立魔法図書館》破壊されてしまえば負けたも同然なので、それを防ぐために相手ターンを渡さない、1ターンキルが求められる。
 いかにして手札を減らさず魔力カウンターを稼ぐか、いかにして素早く《王立魔法図書館》フィールドに出すかが勝利の鍵である。

《サイバーデーモン》軸(【ハンドレスエクゾ】)

 《ハンドレス・フェイク》《インフェルニティ・ガーディアン》《サイバーデーモン》を投入し毎ターン《ハンドレス・フェイク》手札を0枚にし《サイバーデーモン》効果ドローしてエクゾディアパーツを揃えるデッキ

 《ハンドレス・フェイク》効果手札が0枚になるため、《サイバーデーモン》エンドフェイズ時に自壊せず、またドローフェイズ開始時に手札0枚という状況を作り出せるため《サイバーデーモン》効果発動条件を満たせる。
 また、手札エクゾディアパーツが何枚かあっても《ハンドレス・フェイク》除外してしまえば捨てずに済むため《無の煉獄》《メタモルポット》等を躊躇することなく使用できる。
 守りについては《ハンドレス・フェイク》効果発動条件にもなり手札が0枚である限り破壊されない《インフェルニティ・ガーディアン》や、《サイバーデーモン》召喚してすぐ表側守備表示にできる《レベル制限B地区》《つまずき》などといったロックカードが役に立つ。
 【エクゾディア】の弱点である手札破壊を、《ハンドレス・フェイク》効果手札を全て除外してしまうことで防ぐ事ができる。

《光神テテュス》

 《光神テテュス》ドロー効果を活用して集めるデッキ

 デッキの大半を天使族で統一し、デッキ圧縮サーチをするための《ヘカテリス》、そのサーチ先であり《光神テテュス》を出し易い《神の居城−ヴァルハラ》手札交換のための《打ち出の小槌》《手札断殺》等を投入し、何度も手札交換をして大量ドローを図る。
 《トレード・イン》《軽量化》に対応したレベル8の天使族を多く採用することでドロー強化と戦線維持を兼ねることができる。

 トークンを残す《堕天使アスモディウス》や、自身で特殊召喚できる《大天使クリスティア》などを採用すれば、いざという時パーツを集めなくともビートダウンができる。
 デッキが回り順調にドローできれば手札コストには困らないため、カードの効果無効にできる宣告者の採用も検討できる。
 永続魔法に頼る構築上手札事故のリスクが伴うので、《光神テテュス》フィールドに出すための工夫として、リリース要員になる《マシュマロン》など優秀なを投入しておきたい。
 魔法・罠カードでの候補は、除外ドローを兼ねる《天空の宝札》や、帰還効果を持つ《奇跡の光臨》である。
 《天空の宝札》デメリットは、相手ターン《奇跡の光臨》を使うようにすれば抑えられる。
 他にもドローカードを増やしたいが、《光神テテュス》効果任意効果のため、他の処理が挟まる《闇の誘惑》《成金ゴブリン》等はタイミングを逃す事には注意。

 カードプールの増加で、《神の居城−ヴァルハラ》を採用しないタイプのデッキも組みやすくなった。
 この場合モンスターで採用したいのは、召喚するだけでコストを稼げる《神秘の代行者 アース》や、ビートダウン除去能力によって戦線維持に役立ち《トレード・イン》にも対応する《マスター・ヒュペリオン》等。

デッキの派生

《究極封印神エクゾディオス》

 エクゾディアパーツサルベージしての特殊勝利と、《究極封印神エクゾディオス》効果での特殊勝利を並行して狙う。
 ただし、《究極封印神エクゾディオス》効果だけで勝利するのは難しい。
 狙うのであれば、《我が身を盾に》《神の宣告》等で除去から徹底的に守りたい。
 《おジャマトリオ》《拡散する波動》《異次元への案内人》コンボ連続攻撃を行い、一気に特殊勝利を狙う手もある。

【調理師エクゾ】

 《悪魔の調理師》コントロール転移し、リクルーター自爆特攻で大量ドローデッキ圧縮を行いパーツを揃えるデッキ
 詳しくは当該ページを参照。

【宝札エクゾディア】

 《暗黒のマンティコア》《生還の宝札》無限ループを利用して集めるタイプ。
 詳しくは当該ページを参照。

【凡骨エクゾディア】

 大量の通常モンスター《凡骨の意地》で大量ドローするデッキ
 詳しくは当該ページを参照。

【便乗ターボ】

 相手ドローさせるカード《便乗》とのコンボで利用し、高速で手札を増強するデッキ
 相手ドローさせる欠点から速攻が求められる。
 採用すべきカード《便乗》のページを参照。

 【調理師エクゾ】と並び、なかなか歴史の古いデッキである。

【チェーンエクゾ】

 《強欲な瓶》《八汰烏の骸》チェーンを組みながら、《積み上げる幸福》でのドローを狙う。
 簡単に言えば【チェーンバーン】バーンカードを無くし、エクゾディアパーツを加えたもの。
 【やりくりターボ】《無謀な欲張り》《光帝クライス》《地母神アイリス》でさらに上乗せし、一気に決着をつける。
 チェーン数稼ぎを兼ねるドローソースとして《活路への希望》《ギフトカード》を搭載するのも面白い。
 《成金ゴブリン》が更なるターボパーツになり、《光の護封壁》《ソウルテイカー》といった防御カードチェーン構築までの時間稼ぎも狙える。

このデッキの弱点

 手札カードを揃えることで特殊勝利を狙うので、手札破壊を弱点とする。
 一度パーツを除外されてしまうとカードを回収できず、勝利する手段を失ってしまうのも難点。
 除外対策には《異次元からの埋葬》《王宮の鉄壁》などがあるので、サイドデッキに投入しておくといい。

 《抹殺の使徒》デッキ手札確認されたり、ウイルスカードでのピーピング等にも注意したい。
 こちらの戦術が判明した瞬間、上記のような攻めを徹底的に行われる可能性があるためである。
 カード・アドバンテージを無視した手札交換を頻繁に行うと、自らこうした事態を引き起こす事もあるだろう。

 また、エクゾディアパーツが早いターンに複数枚来た場合も手札事故のような状態になる。
 パーツを揃えるためのカードを手にできず、回転が悪くなる。

 上記も含め、マッチ戦では2戦目からはまず対策されるだろう。
 サイドデッキを利用して【自爆スイッチ】や他のデッキに変化できるようにするのも手である。

関連カード

関連リンク