【カラクリ】

デッキの概要

 STARSTRIKE BLASTより登場したカラクリと名のついたカード群で構成されるビートダウンデッキ
 【地属性】【機械族】に専用サポートカードを織り交ぜ、ビートダウンコントロール要素を取り入れた戦術を駆使する。
 展開力を増強させる《カラクリ小町 弐弐四》により、迅速にカラクリシンクロモンスターを展開できるのも魅力。

 一番の魅力は、そのポテンシャルの割にデッキパーツが比較的安価で取引されており、手軽にデッキが構築できることだろう。
 一方、表示形式の変更や強制攻撃効果など、他のデッキには見られない多くの要素を的確に把握して動かす必要があるため、使いこなすには慣れが必要なデッキでもある。

《カラクリ商人 壱七七/Karakuri Merchant mdl 177 "Inashichi"》 
効果モンスター
星2/地属性/機械族/攻 500/守1500
このカードは攻撃可能な場合には攻撃しなければならない。
フィールド上に表側攻撃表示で存在するこのカードが攻撃対象に選択された時、
このカードの表示形式を守備表示にする。
このカードが召喚に成功した時、自分のデッキから「カラクリ」と名のついた
カード1枚を手札に加える。
《カラクリ小町 弐弐四/Karakuri Komachi mdl 224 "Ninishi"》
チューナー(効果モンスター)
星3/地属性/機械族/攻   0/守1900
このカードは攻撃可能な場合には攻撃しなければならない。
フィールド上に表側表示で存在するこのカードが攻撃対象に選択された時、
このカードの表示形式を変更する。
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
自分のメインフェイズ時に1度だけ、
自分は通常召喚に加えて「カラクリ」と名のついたモンスター1体を召喚する事ができる。
《カラクリ将軍 無零/Karakuri Shogun mdl 00 "Burei"》
シンクロ・効果モンスター
星7/地属性/機械族/攻2600/守1900
チューナー+チューナー以外の機械族モンスター1体以上
このカードがシンクロ召喚に成功した時、
自分のデッキから「カラクリ」と名のついたモンスター1体を
特殊召喚する事ができる。
1ターンに1度、フィールド上に存在するモンスター1体を選択し、
表示形式を変更する事ができる。
《カラクリ大将軍 無零怒/Karakuri Steel Shogun mdl 00X "Bureido"》
シンクロ・効果モンスター
星8/地属性/機械族/攻2800/守1700
チューナー+チューナー以外の機械族モンスター1体以上
このカードがシンクロ召喚に成功した時、
自分のデッキから「カラクリ」と名のついたモンスター1体を
特殊召喚する事ができる。
1ターンに1度、自分フィールド上に表側表示で存在する
「カラクリ」と名のついたモンスターの表示形式が変更された時、
自分のデッキからカードを1枚ドローする。

デッキ構築に際して

 基本的にはカラクリ機械族地属性であることを生かして、それぞれの共通サポートカードで補助を行えるように構築していく。

モンスターカードについて

カラクリモンスター

―その他のモンスターカード
 主にカラクリシンクロモンスターシンクロ素材にできる機械族をメインに採用する。
 フィニッシャーとしてはそれこそエクストラデッキモンスターに任せるため、採用するにしてもカラクリのギミックを鈍らせないように吟味したい。

エクストラデッキについて

シンクロモンスター

融合モンスター
 主にシンクロ素材要員として《簡易融合》特殊召喚できるカードを採用していく。

エクシーズモンスター

リンクモンスター
 連続シンクロ召喚を狙うデッキの特性上、リンクモンスターによるリンク先の確保は重要となる。

魔法・罠カードについて

カラクリサポートカード
 いずれも《カラクリ商人 壱七七》サーチできる。

―その他の魔法・罠カード

戦術

 カラクリシンクロモンスターシンクロ召喚を行い、そこからリクルートされるカラクリも利用して更なる展開を狙っていく。
 序盤はサーチャー《カラクリ商人 壱七七》《借カラクリ蔵》で、展開の起点となる《カラクリ小町 弐弐四》を始めとしたキーカードを集めていく。
 シンクロ召喚に繋げるための準備はもちろん、そのためのリンク先の確保を重視し、スムーズにリンク召喚シンクロ召喚と移行できるルートを確立しておきたい。
 カラクリシンクロモンスターのみを展開してもビートダウン一辺倒となりやすいので、攻撃を通すためにも伏せ除去モンスター除去は怠らないようにする。

 《カラクリ小町 弐弐四》の果たす役割は大きい一方で、「《カラクリ小町 弐弐四》効果1ターンに1度まで」であることに注意したい。
 《水晶機巧−ハリファイバー》リンク召喚は他のカードに任せ、《カラクリ将軍 無零》でのリクルート後まで温存してから効果を使うパターンもある。
 その場合は手札レベル4・非チューナーカラクリを追加召喚することで、2体目の《カラクリ将軍 無零》シンクロ召喚も可能となる。

 シンクロ召喚によるディスアドバンテージを減らせることが、このデッキメリットであり、魅力でもある。
 デッキ圧縮させつつ、確実にアドバンテージの確保に繋げていくこと。

強制攻撃効果について

 カラクリには強制攻撃効果があり、無謀な展開は自滅を招く。
 シンクロ召喚《月の書》などで止められた場合、シンクロ素材となるはずであったモンスターによる自爆特攻を余儀なくされることも多い。
 このため、展開を行う際には最大限の注意を払う必要がある。
 《ブラック・ローズ・ドラゴン》シンクロ召喚を狙っている時など、その後の攻撃を前提としない場合には、はじめからメインフェイズ2に移行して展開を行うのが良い。
 他に《カラクリ商人 壱七七》召喚する場合、召喚後の強制攻撃を避けるため、メインフェイズ2にて召喚を行うプレイングも存在する。

表示形式変更効果について

 また、表示形式変更効果も複雑で、同じカラクリであっても表示形式の変わり方は異なる。
 《カラクリ兵 弐参六》など攻撃表示から守備表示になるだけのカードもあれば、《カラクリ守衛 参壱参》のように守備表示から攻撃表示にもなるカードも存在する。
 どのカラクリがどのような効果を持っているかは、このデッキを使う人に限らず、相手にする側も把握しておくべきである。
 例えば《カラクリ守衛 参壱参》(ATK 600/DEF1800)は、守備力が1800あるモンスターに見えるが、表側守備表示攻撃されると攻撃表示になってしまう。
 もし相手がこの事を知らないのであれば、無事に攻撃されずやり過ごすことができるだろうが、逆に自分がこの事を知らなかった場合、平気で《カラクリ守衛 参壱参》表側守備表示のままターンを終えてしまうこともあるだろう。
 ならば知っていればどうにかなるのかというと、そうではなく、例えば攻撃に備えて《カラクリ守衛 参壱参》攻撃表示にした場合、今度はカラクリ共通の効果である強制攻撃を迫られる。

 このように、このデッキにおいて使い手は、他のデッキで考えることのない多くの要素について深く考える必要がある。
 これは、下級モンスターが全てデメリット持ちであることからも当然であると言える。
 デッキパーツが比較的安価であることや、「カラクリ」という名前の親しみやすさから、軽い気持ちで組まれがちなデッキであるが、その実、とても扱うのが難しいデッキであると言える。

デッキの種類

《風雲カラクリ城》

 強力な表示形式変更効果蘇生効果を併せ持った《風雲カラクリ城》を採用した形。
 《カラクリ忍者 九壱九》など下級カラクリの戦闘補助となる他、蘇生効果を活用した圧倒的な爆発力を特長とする。
 《風雲カラクリ城》《カラクリ商人 壱七七》によるサーチも可能であるため、発動は容易である。
 ただし《カラクリ商人 壱七七》は他にも《カラクリ解体新書》など優秀なカードサーチすることができるため、状況に応じた判断が要求される。

《カラクリ樽 真九六》採用型

 通常はレベルが合わせ辛い《カラクリ樽 真九六》をフル投入し、以下の方法で《カラクリ大将軍 無零怒》シンクロ素材として大量展開するデッキタイプ。
 ここでは《ライティ・ドライバー》《レフティ・ドライバー》を使った展開例を記す。

 この時点で《鎖龍蛇−スカルデット》攻撃力3100の《カラクリ大将軍 無零怒》3体とカラクリモンスター1体の計5体が並ぶ。
 最後にリクルートするカラクリ《カラクリ参謀 弐四八》にした場合、効果カラクリ表示形式を変更することで、《カラクリ大将軍 無零怒》効果で3ドローが可能。
 このターン《No.42 スターシップ・ギャラクシー・トマホーク》デメリットにより戦闘ダメージを与えられないが、先攻ターン目ならそれも気ならない。

 相手ターンに備え《カラクリ大将軍 無零怒》エクシーズ素材ランク8のエクシーズ召喚を行うのも良いだろう。
 特に《神竜騎士フェルグラント》《No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー》《No.90 銀河眼の光子卿》ならば相手の動きを牽制しやすい。
 《No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー》リクルートしたカラクリ戦闘から守ることもできる。
 それ以外では《熱血指導王ジャイアントレーナー》で更にドローを加速させつつ効果ダメージを狙うのも良い。
 相手ターンでの巻き返しは怖いが、増強した手札次第ではリカバリーも難しくはない。

 しかしリクルートしたいカラクリ、特に《カラクリ樽 真九六》が複数枚手札に来ただけで、展開自体ができなくなってしまう。
 1枚だけであれば《カラクリ大将軍 無零怒》2体は展開できるため、《カラクリ参謀 弐四八》で2ドローしつつ、ランク8に繋げることは可能。
 手札デッキ戻すギミックも投入し専用構築として特化することも考えておきたい。

デッキの派生

【植物カラクリマシンナーズ】

 マスタールール3以前に考案された派生デッキの1つであり、植物族マシンナーズの持つ展開力を主力として戦う。
 カラクリ自体は《カラクリ兵 弐参六》等の必要最低限の採用に留め、専ら《カラクリ将軍 無零》《カラクリ大将軍 無零怒》リクルート先やシンクロ素材として利用する。

 現在はリンク先の確保もする必要があるため、同一ターンで展開する場合は、構築の変更を余儀なくされる。

【ギアギアカラクリ】

 ギアギアとの混合デッキであり、カラクリシンクロモンスターシンクロ素材ギアギアを使ってより展開力を高めている。
 こちらもマスタールール3以前のリンク先を考慮せず大量展開できたのが強みであった。
 詳細は当該ページ参照  

このデッキの弱点

 展開力の高さは特殊召喚に依存するもののため、特殊召喚封じには注意が必要。
 メインデッキには上級モンスターを一切投入しないことも多く、下級モンスター《カラクリ無双 八壱八》を除くと打点は総じて低め。
 《カラクリ小町 弐弐四》のように守備力が高いモンスターも存在するが、表示形式変更効果の関係で場持ちはあまり良くない。
 特殊召喚封じの中でも《ライオウ》《カラクリ商人 壱七七》《借カラクリ蔵》によるサーチも封じる天敵のため、真っ先に除去したい。

 また、《スキルドレイン》《連鎖除外》にも注意が必要。
 これらは《トラップ・スタン》《王宮のお触れ》で確実に止めておきたい。

 もちろん機械族の天敵である《キメラテック・フォートレス・ドラゴン》《システム・ダウン》の存在も忘れてはいけない。

代表的なカード

関連リンク