儀式モンスター《サクリファイス》をメインに据え、吸収効果を駆使して戦うコントロールデッキ。
2017年のデュエリストパック−レジェンドデュエリスト編2−発売以降は関連カードが増え、デッキ構築の幅もより広くなっている。
《サクリファイス/Relinquished》 儀式・効果モンスター 星1/闇属性/魔法使い族/攻 0/守 0 「イリュージョンの儀式」により降臨。 (1):1ターンに1度、相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。 その相手モンスターを装備カード扱いとしてこのカードに装備する(1体のみ装備可能)。 (2):このカードの攻撃力・守備力は、このカードの効果で装備したモンスターのそれぞれの数値になり、 このカードが戦闘で破壊される場合、代わりに装備したそのモンスターを破壊する。 (3):このカードの効果でモンスターを装備したこのカードの戦闘で 自分が戦闘ダメージを受けた時、相手も同じ数値分の効果ダメージを受ける。
《イリュージョンの儀式/Black Illusion Ritual》 儀式魔法 「サクリファイス」の降臨に必要。 (1):自分の手札・フィールドから、 レベルの合計が1以上になるようにモンスターをリリースし、 手札から「サクリファイス」を儀式召喚する。
《サクリファイス》の吸収効果は、1ターンに1度であり、装備できるモンスターも1体のみである。
そのため、最大限活用するためには儀式召喚の補助だけでなく、吸収効果の再利用を補助するカードも投入しておきたい。
―レベル1モンスター
ランク1のエクシーズ素材、《リンクリボー》のリンク素材、《金華猫》の蘇生先、《奈落との契約》採用時のリリース要員を増やす用途で投入できる。
―その他のモンスター
―エクシーズモンスター
エクシーズモンスターについては、《サクリファイス》をエクシーズ素材にできるランク1の他に、サポートの性質上、ランク3〜4あたりも用意する事となる。
―装備モンスターを能動的に除去できるカード
《サクリファイス》と《サウザンド・アイズ・サクリファイス》は1体しか装備できないため、複数のモンスターを除去するには一手間必要。
これらのカードで能動的に装備カードを取り除けば毎ターン除去効果を使い続けられる。
―その他の魔法・罠カード
このデッキでは《サクリファイス》及びアイズ・サクリファイスで相手モンスターを除去し、ビートダウンを狙うのが基本的な戦術となる。
まず、《マンジュ・ゴッド》や《儀式の下準備》等を駆使して必要なカードを揃え、《サクリファイス》を儀式召喚する。
そして、《亜空間物質転送装置》・《強制終了》等で守りつつ、吸収効果を繰り返し狙う。
《サクリファイス》が除去された場合も、豊富な蘇生手段で使い回す。
ただし、戦闘ダメージを相手にも与える効果や装備モンスターを身代わりとする効果から、相手は効果破壊を狙ってくると考えられる。
モンスター除去の豊富な現在では《サクリファイス》を守り続けるのは難しいため、基本的には除去カードとして考えるのがよいだろう。
また、吸収効果で高攻撃力のモンスターを装備できればよいが、裏側守備表示のモンスターしかおらず、攻撃力が0のままである場合も多い。
攻撃力0でも身代わり効果を利用することで自爆特攻からダメージを与えることもできるが、自分も戦闘ダメージを受けるため多用はできない。
そのため、ダメージソースとしてはカオスモンスター等を利用したい。
《終末の騎士》で《儀式魔人リリーサー》や《ネクロ・ガードナー》等を墓地に落としていくタイプ。
《異次元からの埋葬》を使うことで上記のカードに加え、《ゾンビキャリア》や《金華猫》の効果の再使用、《ダーク・アームド・ドラゴン》を出すための墓地調整もできる。
《サクリファイス》及びアイズ・サクリファイスが魔法使い族であることを利用し魔法使い族サポートカードを入れていく。
具体的には《魔法族の里》、《マジカル・コンダクター》、《魔導騎士 ディフェンダー》、《ディメンション・マジック》などが採用候補に挙げられる。
モンスターは《魔導戦士 ブレイカー》や《カオス・ソーサラー》など元々【サクリファイス】と相性の良い魔法使い族の他、汎用性が高い《ライトロード・マジシャン ライラ》や《霊滅術師 カイクウ》などがいる。
《魔法族の里》を取り入れる場合、《王宮のお触れ》を入れてロックをかける【魔法族の里】のような構築も可能。
この場合、《儀式魔人リリーサー》をリリースに使用した《サクリファイス》と相性が良く、ロックをより強くできる。
融合召喚に長けたカテゴリである【捕食植物】との混合構築。
あちらの融合サポートが加えることでスムーズな融合展開が可能にし、【捕食植物】の融合モンスターを併用することで不足しがちな打点を補いつつ効果で盤面の制圧力を高められる。
また、【植物リンク】の要素も無理なく取り入れられるため、リンクマーカーの確保や大型リンクモンスターの投入も容易になる。
【儀式召喚】全般に言えることだが、サーチを多用するために《ライオウ》は天敵。
また、特殊召喚を封じる《フォッシル・ダイナ パキケファロ》・《大天使クリスティア》、モンスターをバウンスする《風帝ライザー》・《N・グラン・モール》も厄介。
蘇生による《サクリファイス》の使い回しや儀式魔人の存在から、《王家の眠る谷−ネクロバレー》等の墓地封じも弱点となる。
これらを兼ね備えた【メタビート】には手も足も出ないだろう。
除去を《サクリファイス》に頼りがちなため、モンスター効果を無効化する《スキルドレイン》・《暗闇を吸い込むマジック・ミラー》等は相性が悪い。
また、吸収効果が効かない対象をとる(指定する)効果を受けないモンスターも苦手となる。
デッキとして見ると、モンスターを全く出さない【ドローゴー】・【フルバーン】等やモンスターが場に残らない【スピリット】は《サクリファイス》を腐らせてしまう。
反対に、モンスターを大量展開していくデッキも《サクリファイス》での除去が追いつかないため苦手である。
2006〜2016年の10年間にも渡り、ロック能力を備えた《サウザンド・アイズ・サクリファイス》が禁止カードとなっていた時期がある。
この期間は必然的に《サクリファイス》の儀式召喚に特化する構築になっていた。
2016年に《サウザンド・アイズ・サクリファイス》が復帰し、翌2017年には冒頭の通りデッキ構築の幅も大きく広がる事となった。