09/03/01の制限改訂でデッキの中核を成す多くのカードが規制され、従来の構築は不可能となっている。
既存のアンデット族と見事なシナジーを形成する《ゾンビキャリア》がCROSSROADS OF CHAOSにて登場。
その結果生まれたのが、圧倒的な勢いでシンクロモンスターを展開できるこのデッキである。
他の追随を許さないその展開力から、08/09/01から09/03/01にかけて最も隆盛したデッキの一つ。
2008年度全国大会地区代表決定戦では代表者の8割がこのデッキを使用した。
その全国大会決勝戦において、見事優勝をおさめたプレイヤーが使用したのも、このデッキである。
基本行動に以下のパターンを加え、フィールドにモンスターを並べシンクロ召喚を繰り返す。
上記のカードに加えて、さらなる爆発力増強に《ダーク・アームド・ドラゴン》も有効。
《ゾンビキャリア》を利用した1ターンキル。
《氷結界の龍 ブリューナク》で相手のフィールドのカードを一掃した後、大量展開したシンクロモンスターの総攻撃を与える。
あらかじめ《大寒波》や《ハリケーン》を使用しておくと相手は完全に身動き不能となる。
手札と墓地の条件が揃っていれば、以下の手法を用いることで1ターンの内にシンクロモンスターを大量展開できる。
加えて、両パターン共に《生還の宝札》を張っておけば、加速的なドローが可能。
《ゾンビ・マスター》の手札コストに《馬頭鬼》を使用できれば理想的である。
1の状況は《ゾンビ・マスター》の効果で《ゾンビキャリア》を捨て、そのまま蘇生すれば簡単に生み出せる。
《ゾンビキャリア》、《馬頭鬼》の自己再生や蘇生効果は1度きりなので、《異次元からの埋葬》で再利用する。
《ゾンビキャリア》とレベル4の下級モンスターを中心に使うため、レベル6のシンクロモンスターの出番が多い。
開始直後で相手のライフポイントが8000以上の場合でも、上記のモンスターを4体も展開できればゲームエンドとなる。
《冥府の使者ゴーズ》を出された場合も《ゴヨウ・ガーディアン》はそれの攻撃力すら上回る。
相手の墓地に《ゾンビキャリア》が存在すれば《デスカイザー・ドラゴン》をレベル8のシンクロモンスターへ変えることも可能。
これを利用して《スターダスト・ドラゴン》を出せば、相手は一層切り返しが困難となる。
《緊急テレポート》を使えば、《メンタルマスター》や《サイコ・コマンダー》を用いてレベル7のシンクロモンスターもシンクロ召喚していくことができる。
墓地やデッキからの特殊召喚に長けるため、《ブラック・ローズ・ドラゴン》によってフィールドを一掃した後、再びモンスターを展開することも難しくない。
《大寒波》の発動中にシンクロ召喚できれば、大きなアドバンテージを稼ぐことができる。
《ダーク・ダイブ・ボンバー》は高レベルのシンクロモンスターが複数体並ぶこのデッキのフィニッシャーとして十分な役割を果たす。
相手の《冥府の使者ゴーズ》や《トラゴエディア》の有無に関わらず、勝利を確定させることもできる。
また《ゾンビ・マスター》2体をループさせるなどで、先攻1ターンキルも稀に行えるようになる。
上記に乗せたレベル6、7のシンクロモンスターのほかにも、もちろんレベル8のシンクロモンスターも無理なく投入できる。
上記のレベル8モンスターは《D−HERO ディアボリックガイ》と《ゾンビキャリア》をシンクロ召喚すればすぐに出せる。
レベル6のシンクロモンスターでも良い。
特に《蘇りし魔王 ハ・デス》《デスカイザー・ドラゴン》を素材とすれば、シンクロ召喚後に《馬頭鬼》で蘇生することができる。
《スターダスト・ドラゴン》はこちらのモンスターを破壊から防ぐ効果を持ちながら、2500と中々の攻撃力を持つ。
《レッド・デーモンズ・ドラゴン》、《ダークエンド・ドラゴン》は相手のモンスターを除去する強力な効果を持つ。
攻撃力が高いのも評価できるポイントであり、《トラゴエディア》などへの対策にも繋がる。
《ギガンテック・ファイター》は元々の攻撃力が高い上、戦士族を使えば《レッド・デーモンズ・ドラゴン》以上の攻撃力にできる。
また、特殊召喚効果があるので、攻撃力が2800のモンスターと相打ちして追撃できる。
《メンタルスフィア・デーモン》は攻撃力が高い上、回復効果まで持ちながら自身を含むサイキック族を対象を取る効果から守ることができる優秀なアタッカー。
だが、《アンデットワールド》発動時には対象を取る効果から守る効果が発動できないのには注意。
よって、いずれの要素も持っている【メタビート】が最大の敵である。
サイドデッキには《砂塵の大竜巻》や《王宮のお触れ》等の対永続メタカードや、《ソウルテイカー》等の優秀なモンスター除去カードを複数枚投入することをお勧めする。
デッキの要である《異次元からの埋葬》《D−HERO ディアボリックガイ》《馬頭鬼》が絶版であり、入手困難である。
《氷結界の龍 ブリューナク》等のシンクロモンスターも含め、資金的構築難易度が高いデッキであった。