闇属性モンスターの豊富なサポートカードによりデッキの回転力を高めた、速攻型の【シンクロ召喚】デッキ。
【シンクロ召喚】の基本性質ではあるが、「ダーク」と冠しても属性上の純度の拘りは薄く、「闇属性モンスターがメインデッキに多い」程度の意味合いで用いられやすい。
登場当初は【ダムドビート】や【シンクロアンデット】、【BF】等を総合して呼ぶ場合が多く、【サイカリエアゴーズ】に近いコンセプトであった。
その後は幾度もの規制、カードプールの増加、カードパワーのインフレ、環境の高速化などの影響を受けて大きな変化を遂げる。
現在は【闇属性】の要素の中から強力なカードや強力なシナジーを持つ出張セットを徹底的に集めて組み合わせた、所謂グッドスタッフ要素が強いデッキとなっており、【メタビート】と同様に概念的な位置づけに近い。
キーカードに《ジャンク・シンクロン》を含んでおり、シンクロ召喚をメインギミックとする為【ジャンクドッペル】と混同されるケースも散見される。
シンクロ召喚を行うため、ドローやサーチ、墓地肥やしを積極的に行う。
また、そのためのサポートカードも多様に採用したい。
高速で1ターンキルを狙う性質上、罠カードはあまり必要としない。
別名【SDL】。
この名称はその大量のドローソースと《光と闇の竜》の略称から取ったものである。
このデッキ名はおもに2種類のデッキを指す。
《終末の騎士》と《ダーク・グレファー》で《ネクロ・ガードナー》を墓地へ送り、《異次元からの埋葬》で使いまわすデッキ。
【ダークモンスター】でも取り扱っているが、元は【シンクロダーク】の派生である。
詳しくは該当ページ参照。
《次元の裂け目》や《スキルドレイン》・《群雄割拠》等の各種メタカードが全て刺さる。
各種カウンター罠や《王宮のお触れ》、《サイクロン》等をメインデッキ・サイドデッキ問わずに採用し、対策しよう。
《D.D.クロウ》に、《ゾンビキャリア》や《D−HERO ディアボリックガイ》等、基点となるモンスターを止められる事もある。
そうした時は多彩な手札を活かし、即座に他の行動に移りたい。
原型となったのは《デステニー・ドロー》や《闇の誘惑》を利用して《光と闇の竜》や《ダーク・アームド・ドラゴン》による早期制圧を狙うデッキとされる。
後にそのスピードがシンクロ召喚による1ターンキルと相性がいいとして改良された。
《終末の騎士》、《ダーク・グレファー》、《D−HERO ディアボリックガイ》などを駆使して、《ダーク・ダイブ・ボンバー》と複数のシンクロモンスターを展開し、1ターンキルをする。
チューナーは《緊急テレポート》に対応したモンスターから選ばれ、追加で《ゾンビキャリア》が使用されることもあった。
高い1ターンキル率から【シンクロアンデット】以上の破壊力が注目を集める。
そのため、2008年度全国大会地区代表決定の代表に使用者が多かった。
余談だが、同大会のエキシビションマッチにて2008年度世界チャンピオンもこのデッキを使っていた。
その後2009年3月1日の制限改訂で主要パーツが規制され、大打撃を受けた。
「闇属性をキーカードとする【シンクロ召喚】」という意味においてはその隆盛は長く、派生デッキとも言える【BF】・【インフェルニティ】・【ジャンクドッペル】などが環境を牽引し続けた。
しかし度重なる規制強化により、【シンクロ召喚】全体が大幅に力を落としてしまう。
更に第7期半ばからのエクシーズ召喚の本格化後には有力カードの輩出自体が滞りだしたため、環境主流からほぼ姿を消す。
第9期に至るとシンクロ召喚軸への追い風も吹き返し、カテゴリを越えて豊富かつ優秀な闇属性モンスターを抽出する形で復活を果たした。
デッキの軸となるのは多くの高レベルシンクロチューナーと《レベル・スティーラー》である。
《TG ハイパー・ライブラリアン》を出した状態で、《レベル・スティーラー》を利用したシンクロ召喚を繰り返し、大量の手札を得る。
最終的には複数の《PSYフレームロード・Ω》による手札破壊で反撃を封じる。
大量の特殊召喚を行う関係から《増殖するG》が有効に見えるが、その場合ドローを逆に利用したデッキ破壊による勝利を狙うことも可能。
実際に2016年の選考会でこれが発生している。
環境で活躍したため2016/10/01に《レベル・スティーラー》が禁止カード、《PSYフレームロード・Ω》が制限カードとなる。
これにより従来の構築と動きは不可能となった。