《マジック・キャンセラー》とカウンター罠を利用したロックデッキ。
後の数多くのコントロールデッキに影響を与えたデッキであり、カウンター罠の選択肢が少なかった頃のパーミッションデッキとも言える。
《マジック・キャンセラー》は生きる《王宮の勅命》であり、当時としては強力な魔法カードに対抗する手段であった。
《マジック・キャンセラー/Spell Canceller》 効果モンスター 星5/風属性/機械族/攻1800/守1600 このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り魔法カードは発動できず、 全てのフィールド上魔法カードの効果は無効になる。
ロックして、火力で相手のライフを0にする【ロックバーン】の一種。
まずは《グラヴィティ・バインド−超重力の網−》《光の護封壁》《拷問車輪》等で相手の攻撃をロックする。
そして《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》《因幡之白兎》《ボーガニアン》等でじわじわとダメージを与えていく。
また、《おジャマトリオ》によって強力なバーンカード《自業自得》のダメージ量を増加させつつ相手の展開をロックする。
そして、ロックを崩しに来る魔法カードを《マジック・キャンセラー》で封殺する。
《群雄割拠》《おジャマトリオ》《マジック・キャンセラー》を揃えることで罠カードを除いた全てのカードを無力化するロックデッキ。
《群雄割拠》によって、相手は《おジャマトリオ》と同じ獣族しか出せなくなり、自分は《マジック・キャンセラー》と同じ機械族を主軸にすることになる。
構成は《ボーガニアン》《機動砦のギア・ゴーレム》等の機械族バーンモンスターを採用し、従来の【ジャマキャン】のバーンモンスターと入れ替える。
昔の【スタンダード】には罠カードを採用することが少なく、モンスターと魔法カードを無効にするだけでほぼロックが決まってしまっていた。
特に《群雄割拠》により《ならず者傭兵部隊》、《同族感染ウィルス》、《魔導サイエンティスト》ら直接除去モンスターを封殺できるのが大きい。
もちろん複数のカードを利用するためにほころぶことも多く、《神の宣告》等で相手の反撃の手を封殺していた。
簡単に言えば【機械族】の【ロックバーン】と言ったところである。
メタ先であった、強力な魔法カード群が禁止カードになり、《マジック・キャンセラー》の必要性が薄れた。
また、罠カード依存のデッキにとっては《王宮のお触れ》対策の方が重要になってきている。
《マジック・キャンセラー》の存在価値は魔法カード対策なので【ジャマキャン】に拘る必要は無いだろう。
とりわけ、対モンスター除去なら《ホルスの黒炎竜 LV6》《サイレント・ソードマン LV5》等の方が攻撃力も高い。
しかも、レベルアップすれば《ホルスの黒炎竜 LV8》と《サイレント・ソードマン LV7》と上位カードになれる。
また、《冥王竜ヴァンダルギオン》や《豊穣のアルテミス》等のおかげでカウンター罠も以前より扱い易くなっている。
そのため、亜種となるアタッカーと正統派のパーミッションの台頭により、立場がなくなってきているのは確かである。
また、《因幡之白兎》は《逆巻く炎の精霊》、《ボーガニアン》は《ステルスバード》と言うような上位カードが存在する。