【暗黒界】の難点である手札事故の多さとフィニッシャー不足を《冥府の使者ゴーズ》で補った派生デッキ。
暗黒界の効果から、当時流行していたハンデスコンボへのメタデッキとしての側面も持つ。
そのため、本来暗黒界のサポートカードであるはずの《メタモルポット》や《手札抹殺》が、ミラーマッチを警戒して大幅に採用率を下げることになった。
《暗黒界の武神 ゴルド/Goldd, Wu-Lord of Dark World》 効果モンスター 星5/闇属性/悪魔族/攻2300/守1400 このカードが他のカードの効果によって手札から墓地に捨てられた場合、 このカードを自分フィールド上に特殊召喚する。 相手のカードの効果によって捨てられた場合、 さらに相手フィールド上に存在するカードを2枚まで選択して破壊する事ができる
《暗黒界の軍神 シルバ/Sillva, Warlord of Dark World》 効果モンスター 星5/闇属性/悪魔族/攻2300/守1400 このカードが他のカードの効果によって手札から墓地に捨てられた場合、 このカードを自分フィールド上に特殊召喚する。 相手のカードの効果によって捨てられた場合、 さらに相手は手札2枚を選択し、 好きな順番でデッキの一番下に戻す。
《天使の施し/Graceful Charity》 通常魔法(禁止カード) デッキからカードを3枚ドローし、その後手札からカードを2枚捨てる。
《冥府の使者ゴーズ/Gorz the Emissary of Darkness》 効果モンスター(準制限カード) 星7/闇属性/悪魔族/攻2700/守2500 自分フィールド上にカードが存在しない場合、 相手がコントロールするカードによってダメージを受けた時、 このカードを手札から特殊召喚することができる。 この方法で特殊召喚に成功した時、 受けたダメージの種類により以下の効果を発動する。 ●戦闘ダメージの場合、自分フィールド上に「冥府の使者カイエントークン」 (天使族・光・星7・攻/守?)を1体特殊召喚する。 このトークンの攻撃力・守備力は、この時受けた戦闘ダメージと同じ数値になる。 ●カードの効果によるダメージの場合、受けたダメージと同じダメージを 相手ライフに与える。
【暗黒界】と比較して、構築に関してはそれほど違いはない。
裏を返せば、《冥府の使者ゴーズ》を積むだけで安定力と展開力が著しく向上したという事である。
手札事故により自分のフィールドが空いても、《冥府の使者ゴーズ》により奇襲を狙える。
《暗黒界の武神 ゴルド》や《暗黒界の軍神 シルバ》では倒せない攻撃力2400ラインのモンスターを戦闘破壊できるのは大きい。
またそのモンスタートークン生成効果で、ボード・アドバンテージを稼げる。
他に当時流行していた《マインドクラッシュ》や《ダスト・シュート》が採用される事も多かった。
自分のカードを捨てる《マインドクラッシュ》は元から相性が良かったが、メタカードとしてより注目される事となった。
さらに《マインドクラッシュ》はフリーチェーンカードであるため、《冥府の使者ゴーズ》の特殊召喚を阻害する心配もない。
また同様にビートダウンデッキで流行していた《E・HERO エアーマン》も採用率が高かった。
このデッキの弱点である《マクロコスモス》や《次元の裂け目》を破壊できるが、シナジーよりは当時の流行を意識しての採用である。
上級モンスターで派手に攻める戦法が魅力的だが、その代償として《死のデッキ破壊ウイルス》を打たれると壊滅的ダメージは避けられなかった。
また同時代にダークホースとして活躍していた【ネクロフェイス】を初めとする除外系デッキにも弱かった。
暗黒界がバニラ同然となり、コンセプトそのものを封じられるに等しかったのである。