【ダストン】

デッキの概要

 ABYSS RISINGより登場した《ハウスダストン》効果を軸に、モンスターカードゾーンをコントロールするロックデッキの一種。
 モンスターの展開とそれによる制圧を前提としたデッキを封殺する、【ジャマキャン】【コスモロック】に類するデッキタイプである。

《ハウスダストン/House Duston》
効果モンスター
星1/光属性/悪魔族/攻   0/守1000
フィールド上に表側表示で存在するこのカードが
相手によって破壊され墓地へ送られた時に発動できる。
自分の手札・デッキから「ダストン」と名のついた
モンスターを任意の数だけ選び、
お互いのフィールド上に特殊召喚する。
この時、お互いのフィールド上に特殊召喚する数は同じ数でなければならない。

デッキ構築に際して

モンスターカードについて

ダストン

ダストンを補助するモンスター

―その他相性の良いモンスター

魔法・罠カードについて

モンスター拘束
 自爆特攻トリガーとしたものや、そのほか相手フィールドに残ったものを抑える。
 サーチ能力のある《ダストンのモップ》ダメージソースとなる《拷問車輪》《魔界の足枷》等。
 《魔界の足枷》ステータス変動を利用して自爆特攻にも利用できる。

トークン生成
 相手フィールドダストンと共に封鎖する。
 単純な拘束力はあちらに劣るが、《ブラック・ガーデン》《リバイバル・ギフト》ならば自爆特攻の対象を能動的に確保できる。
 《おジャマトリオ》発動条件がなく使いやすいが、このデッキでは処理も難しいので注意。

送りつけ
 ダストン送りつければそのまま封鎖できる。
 《ハウスダストン》効果を経由するよりも効率は悪いが、小回りが利く点が特徴。
 邪魔なモンスターをどかせる《死のマジック・ボックス》が最適だが、《ヘル・セキュリティ》を活かせる《ギブ&テイク》という選択肢もある。

―勝利手段
 フィールドを封鎖するだけでは勝利できないので、当然他のカードの助けが必要。
 上述の《キングゴブリン》によるビートダウン以外では、《終焉のカウントダウン》《自業自得》《停戦協定》によるバーン《マジックブラスト》によるバーンデッキ切れといった手段が考えられる。
 《No.54 反骨の闘士ライオンハート》ダメージダメージ源となる。
 《マジックブラスト》バーンには魔法使い族が必要だが、《シャイニート・マジシャン》で補える。
 ただし自爆特攻《神の宣告》等で減っているライフはそう簡単には覆らない。
 相手にダストンモンスター4体を押し付けたあと《No.13 ケインズ・デビル》《No.31 アベルズ・デビル》守備表示でだし、効果ダストンモンスター攻撃表示にしつつ攻撃させ、次のターンもう一体No.をだし《No.13 ケインズ・デビル》《No.31 アベルズ・デビル》とともに《No.93 希望皇ホープ・カイザー》攻撃力3000のモンスターを3体出せば相手のライフを削りきることができる。

ロックを保持するカード
 《神の宣告》は勿論だが、モンスター効果に関してはフィールドを封鎖できるため《魔宮の賄賂》も重要性が高い。
 《ブラック・ホール》《激流葬》に弱いので、《スターライト・ロード》《大革命返し》も候補。

―その他相性の良いカード

戦術

 相手モンスターが1、2体の段階で素早く《ハウスダストン》リクルートを成立させる。
 それ以上の数であったり、ロック瓦解の恐れがあるものに関しては《強制脱出装置》《死のマジック・ボックス》を用いてどかす必要がある。
 ダストンだけでモンスターカードゾーンを埋められない場合もあるため、他のトークン生成カード等も活用したい。

 これが成功すればモンスターを介した動きを封じられるため、相手は簡単に突破できなくなる。
 ダストン以外のリリース相手単体除去で一時的にモンスターカードゾーンを空けられる場合もあるため、やはり《強制脱出装置》等で逐一対応していく。
 《ブラック・ホール》ロックが瓦解の恐れがあり、採用率も高い。
 《強欲で謙虚な壺》《ミスティック・パイパー》《No.56 ゴールドラット》等を用い、カウンター手段を先に用意しておきたい。

 無論ロックだけでは勝利できない。
 《キングゴブリン》によるビートダウン、各種バーンデッキ切れ等が考えられるが、相手によって有効性は大きく変動する。
 例えば、《強制脱出装置》を積んでいるようなデッキであれば、デッキ切れでの勝利は難しく、ロックを突破される可能性が高い。
 マッチ2戦目にも大きく関わるので、環境を見極めたうえで勝利手段を適宜選択したい。

デッキの種類

《キングゴブリン》

 《キングゴブリン》による1ターンキル性を重視し、ロックの優先度を落としたタイプ。
 同時展開が命題であるため、《リビングデッドの呼び声》《キラー・トマト》といった《キングゴブリン》《ヘル・セキュリティ》特殊召喚手段を多く確保する。
 反対に、《ハウスダストン》から展開するダストン1ターンキルに必要な数値分あれば良いため、枚数を抑えて手札事故を回避できる。
 攻撃を通す必要があるので、魔法・罠カード対策も用意したい。
 モンスター効果に関しては、最も大きなウェイトを占める《エフェクト・ヴェーラー》墓地発動に対応しないので、バトルフェイズ中にリクルートする事で回避しやすい。
 リクルーターとの相性で言えば、《サイクロン》等の直接除去の他《禁じられた聖槍》《禁じられた聖衣》等が扱いやすいか。

 このタイプの弱点として、《ブラック・ガーデン》との相性が悪いので、相手攻撃表示で展開してくれなければ動けずに腐るカードを貯めこみやすい。
 表示形式を変更するカードや、送りつけを利用する事も考えられる。
 また、相手フィールドに複数のモンスターがいる場合、ダストンを展開できる数が減り、強化値が激減する。
 《激流葬》《ブラック・ホール》といったものに加え、《ライトニング・ボルテックス》《聖なるバリア −ミラーフォース−》等の全体除去は準備しておきたい。

《マスク・チェンジ・セカンド》

 ダストン墓地へ送ることは可能なので、《マスク・チェンジ・セカンド》M・HEROを出すことが可能。
 さらに速攻魔法なので、《ハウスダストン》自爆特攻によりお互いフィールドを埋めつくした後に使用すれば相手フィールドダストン攻撃できる。
 《M・HERO 光牙》なら最大5000のダメージを出せ、《M・HERO カミカゼ》《M・HERO ダイアン》ならダストン戦闘破壊してアドバンテージを稼げる。
 出すモンスターの数を調整し、《M・HERO ダイアン》から《E・HERO シャドー・ミスト》リクルートし、2枚目以降のチェンジ速攻魔法サーチして2体目の《M・HERO ダイアン》につなぐことで1ターンキルも可能。

このデッキの弱点

 ダストンで埋め尽くす事を第一の目的としているため、それを行うよりはやくモンスターを複数展開されると、簡単に突破を許す。
 自分カード除去する能力をもったモンスターを出されると、折角封じたモンスターカードゾーンを空けられ突破されかねない。
 《幻獣機ドラゴサック》は1度に3体分までのモンスターカードゾーンを埋めてしまい、さらには自分モンスタートークンまでもが耐性にまわる恐れのある最悪の相手といって良い。
 これらに関しては後出しでカバーしようとするより、展開の段階で止めるか、ダストンを先に展開してしまうのが一番の対策である。

 展開速度・展開数以外に関しては、あまりデッキを選ばない性質を持つが、《禁じられた聖杯》《強制脱出装置》を複数積んでいるようなデッキだと、ロック瓦解率が上がる。
 また《スキルドレイン》《皆既日蝕の書》を受けた場合、アドバンス召喚で処理される。

 当然《ハウスダストン》自体を止められると厳しい。
 《ソウルドレイン》《マクロコスモス》召喚無効攻撃に対する《次元幽閉》等。
 自爆特攻が主となる都合上、高速でライフを減らされると危険である。
 この他《群雄割拠》《御前試合》等にも弱い。

 そして根本的な弱点として、相手モンスターカードゾーンを使用する事が前提になっている。
 【終焉のカウントダウン】【チェーンバーン】に関しては、《キングゴブリン》で強引に突破する以外の対応がほとんど不可能で成功率も低い。

代表的なカード

関連リンク