「ダムド」は《ダーク・アームド・ドラゴン》の略称。
攻撃力が高く、特殊召喚時に大量のアドバンテージを稼ぐことのできる《ダーク・アームド・ドラゴン》を主軸としたビートダウンデッキ。
1ターンキルも難しくなく、各地の大会の上位を埋め尽くしている。
《ダーク・アームド・ドラゴン/Dark Armed Dragon》 効果モンスター(準制限カード) 星7/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守1000 このカードは通常召喚できない。 自分の墓地に存在する闇属性モンスターが3体の場合のみ、 このカードを特殊召喚する事ができる。 自分の墓地に存在する闇属性モンスター1体をゲームから除外する事で、 フィールド上のカード1枚を破壊する事ができる。
他のダークモンスターとは異なり、《ダーク・アームド・ドラゴン》は「墓地の闇属性モンスターが3体の場合のみ」と、やや召喚条件が厳しい。
スムーズに特殊召喚するには、墓地の闇属性モンスターの枚数を調整する必要がある。
自身も闇属性モンスターであり、墓地を調整できる主なモンスターとしては以下のものが存在する。
また、墓地のカードを任意の枚数除外出来る効果を持つ《魂を喰らう者 バズー》や魔法カードの《異次元からの埋葬》《魂の解放》なども役立てられる。
他にもリクルーターや《手札抹殺》《手札断殺》等の手札交換カードも有効である。
なかでも《闇王プロメティス》は確実に肥えすぎた墓地の闇属性モンスターを3枚にすることができる。
墓地に闇属性モンスターが13枚ある時に《大寒波》→《闇王プロメティス》→10枚除外→《ダーク・アームド・ドラゴン》召喚→除去→2体で攻撃で1ターンキルが可能。
どのような闇属性モンスターを採用するかによって、構築法は千差万別といえる。
特に闇属性は他の属性と比べてモンスターの種類が豊富である。
更に《ダーク・アームド・ドラゴン》は他のダークモンスターと比べても必要な闇属性の枚数が少なめなので、様々な派生デッキを作成することができるだろう。
単純にデッキを強化したいのであれば、制限カードである《冥府の使者ゴーズ》《クリッター》《魔導戦士 ブレイカー》あたりは必須カードとなる。
上記のモンスター以外では《ダーク・アームド・ドラゴン》の除外効果と相性のいい《異次元の偵察機》や《終焉の精霊》を採用するのもいい。
前者は半永久的にコストとして使用することができ、後者も攻撃力上昇効果、破壊時の誘発効果ともに相性がいい。
現環境において多くのデッキのメタに回れる《D.D.クロウ》も優秀。
アタッカーには《死霊騎士デスカリバー・ナイト》や《霊滅術師 カイクウ》等が優秀なモンスターとして存在する。
《霊滅術師 カイクウ》がいるときは、安全に《ダーク・アームド・ドラゴン》を召喚でき、さらに相手の墓地の枚数を減らすことができるのでミラーマッチの時にも役に立ってくれるだろう。
D−HEROを多く採用し、【D−HERO】系のデッキに統括する路線も視野に入れられる。
専用魔法カードの《デステニー・ドロー》は墓地を肥やし手札を回転させるという非常に有効な働きをしてくれる。
また、フィニッシャーが《ダーク・アームド・ドラゴン》だけでは安定しない場合は、他のダークモンスターや「帝」などを採用するのも良い。
自身が闇属性である《邪帝ガイウス》は相性が良く、効果も強力である。
《ダーク・クリエイター》は肥えすぎた墓地を調整しつつモンスターを展開できる。
《堕天使ゼラート》は蘇生制限が無い上、効果を使えば相手モンスターを全滅させられる。
《混沌の黒魔術師》を採用し、《早すぎた埋葬》《D・D・R》《アームズ・ホール》と組み合わせて攻め立てる手段もあった(現在《混沌の黒魔術師》《早すぎた埋葬》は禁止カード)。
除外されたモンスターを帰還させられる《D・D・M》を忍ばせておいても面白いだろう。
《ダーク・アームド・ドラゴン》自身は帰還させられないが、効果で除外したモンスターを呼び戻すことで強力なラッシュをかけられる。
しかし《D・D・M》は光属性なので属性面でのシナジーが薄く、レベル5なので展開手段も考えなければならない。
《ダーク・アームド・ドラゴン》の除外効果を最大限に活かすのなら、《D・D・R》・《闇次元の解放》等の採用が考えられる。
それに特化したのが【次元ダーク】である。
《ライトニング・ボルテックス》・《サンダー・ブレイク》などは墓地調整に一役買ってくれる。
デッキの特性を活かし《終わりの始まり》を採用することもできる。
また闇属性モンスターを多く採用するデッキなので、各種ウイルスカードとは相性がいい。
《ダーク・アームド・ドラゴン》の効果とも相性が良く、安全な特殊召喚をサポートすることのできる《大寒波》は非常に強力。
《大寒波》を採用する場合は《王宮のお触れ》の投入も考えられる。
《ダーク・アームド・ドラゴン》の召喚に際し、弱点の《奈落の落とし穴》《王宮の弾圧》を封じる事ができ、《大寒波》との相性も良い。
下記の寒波ダムドの内容と重複するため
《王宮のお触れ》を採用する場合、投入する罠カードは必要最低限にする。そうでないと、上手くこれを発動できても手札で腐ってしまう。
だが《スナイプストーカー》を採用するならば、手札コストとして利用できるのでこの心配はない。
罠カード対策を徹底するならば《撲滅の使徒》を投入するのも良い。
《奈落の落とし穴》やカウンター罠を撃ち抜くことができれば、以降はそれらのカードを気にする事無くゲームを進められる。特に《神の宣告》が対象となった場合、ライフ半分を支払って止めるか全て除外されるかの二択を迫る事ができる。
ただし永続罠である《王宮の弾圧》に対しては無力な事、罠カードの除外は自身にも影響を及ぼす事には要注意。
上記の《王宮のお触れ》採用型に組み込めば、これらの欠点はある程度解消できるだろう。
《貪欲な壺》も相性が良い。肥えている墓地の枚数を調整しつつ、カード
を2枚ドローできる。《終末の騎士》を採用しているなら墓地も超えやすく発動をしやすい。ただし、《終末の騎士》でせっかく墓地に送ったモンスターをデッキへ戻すのは意味がないので、デッキに戻るモンスターは考えて発動させたい。
各ギミックを搭載したデッキはそれぞれ【シンクロダムド】【寒波ダムド】と呼ばれるが、実際は両方のギミックを取り入れたデッキが多い。
【ダムドビート】に【シンクロ召喚】のギミックを取り入れたデッキタイプ。
《レスキューキャット》から《X−セイバー エアベルン》と《デス・コアラ》または《N・ブラック・パンサー》を呼び出しシンクロ召喚する。
《デス・コアラ》や《N・ブラック・パンサー》は闇属性なので、墓地調整にも一役買ってくれる。
上記のコンボで呼び出せるシンクロモンスター、《氷結界の龍 ブリューナク》は墓地調整にも活用できる。
レベル8のシンクロモンスターを即呼びさせる《召喚僧サモンプリースト》も採用されることが多い。
戦力の拡大、シンクロモンスターのレベル合わせに《サイバー・ドラゴン》を投入するのも良い。
《大寒波》は無制限カードでありながら、次の相手ターンの行動まで拘束するため非常に強力。
このデッキにはカードの効果に恵まれているモンスターが多いので、かなりの汎用性を誇るだろう。
このカードの発動後に《ダーク・アームド・ドラゴン》・《氷結界の龍 ブリューナク》を展開したい。
これにより安全に相手フィールドのカード全てを除去できる。
相手は次のターン、魔法・罠カードのプレイすらできず、モンスターを壁にしても《氷結界の龍 ブリューナク》で手札に戻されるため、非常に厳しい展開となる。
【シンクロダムド】の亜種。
《緊急テレポート》を投入したシンクロギミック型デッキ。
《クレボンス》や《サイコ・コマンダー》など比較的扱いやすいサイキック族を採用する。
《緊急テレポート》により通常召喚の権利を残したままモンスターを展開可能な為、帝と相性が良い。
特に《邪帝ガイウス》は属性的な相性も良く、効果も強力である。
また、サイキック族1体と《緊急テレポート》があれば、《メンタルマスター》を介して《クレボンス》を墓地に送り、墓地の闇属性モンスターを増やす事が出来る。
ライフコストが少々痛いものの、墓地に何もない状態から一気に《ダーク・アームド・ドラゴン》の特殊召喚まで持って行く事も可能である。
いずれにしても《ダーク・アームド・ドラゴン》だけでは攻めきれない場合が多いので、他の攻め手も用意しておく必要があるだろう。
大会での結果を見ればわかるとおり、このデッキは現環境において主流デッキの一つとして流行している。
特に海外においては、非常に優秀な闇属性のサポートカードが日本に先んじて発売していたため、より強力なデッキを組むことが出来た。
しかし、これらのサポートカードは軒並みレアリティが高く、《ダーク・アームド・ドラゴン》や《終末の騎士》等も海外ではレアリティが格上げされている。
このため、海外の【ダムドビート】は日本に比べて組むのが非常に難しいデッキとなっており、その敷居の高さは日本の【ドグマブレード】に近いものがある。