【デーモン】

デッキの概要

 デーモンと名のついたモンスターを主軸としたデッキ
 サーチャーである《トリック・デーモン》の存在で、モンスターだけでなく、デーモンと名のついた魔法・罠カードをも利用できる。

《トリック・デーモン》
効果モンスター
星3/闇属性/悪魔族/攻1000/守   0
このカードがカードの効果によって墓地へ送られた場合、
または戦闘によって破壊され墓地へ送られた場合、
デッキから「トリック・デーモン」以外の
「デーモン」と名のついたカード1枚を手札に加える事ができる。
「トリック・デーモン」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

デッキ構築に際して

 攻撃力の高い上級最上級モンスターや、これらに対応する豊富な蘇生手段、強力なコントロール奪取といった爆発力の高い要素を揃える【デーモン】だが、実際にこれらを全て使いこなすのは難しい。
 自壊攻撃不可のデメリット墓地アドバンテージの要求があり、これらのカバーを行うものに関しても条件やカード・アドバンテージの消費が求められるためである。
 故に個々の性質を把握したうえで、どのような戦術を軸とするか定めたうえで構築に望むとよい。

モンスターカードについて

魔法・罠カードについて

デッキの種類

《デーモンの将星》《伏魔殿−悪魔の迷宮−》

リリースないし破壊対象を要求する《デーモンの将星》の性質と、《伏魔殿−悪魔の迷宮−》リクルート条件を組み合わせて円滑な展開を狙うもの。
《デビルズ・サンクチュアリ》《バトルフェーダー》《簡易融合》などの悪魔族展開手段を併用する事で《デーモンの将星》アドバンス召喚《伏魔殿−悪魔の迷宮−》リクルートの両方が補助できる。
これらを併用する点と、《デーモンの将星》とのコンボ面から、《トリック・デーモン》《デーモンの騎兵》は常に確保できるよう枚数や蘇生カードを調整したい。
《伏魔殿−悪魔の迷宮−》でのリクルートが成功すれば、エクシーズ召喚から墓地デーモンを確保でき、蘇生からの動きがより柔軟になる。
《デーモンの将星》が多角的に利用できるため、《セイクリッド・トレミスM7》でさらに使いまわしたり、《甲虫装機 エクサビートル》と一部デーモンコンボも狙いやすい。

レベル8軸

《戦慄の凶皇−ジェネシス・デーモン》《ヘル・エンプレス・デーモン》を軸とした、単純な攻撃力で圧倒するタイプのデーモン
《トリック・デーモン》を駆使して《デーモンの雄叫び》を集め、《ヘル・エンプレス・デーモン》《戦慄の凶皇−ジェネシス・デーモン》と繋ぎ《デーモンの雄叫び》除去コストに充てるという流れが基本。
《トレード・イン》に対応するほか、《デーモンとの駆け引き》が利用できるのもこのタイプの特色。
安定性はさらに落ちるが、《ナイトメア・デーモンズ》とあわせれば1ターンキルも視野に入る。
《Sin スターダスト・ドラゴン》と組み合わせ、《スキルドレイン》ウイルスランク8のエクシーズ召喚といった動きを取り入れやすくする事もできる。
ただし《戦慄の凶皇−ジェネシス・デーモン》の制約はじめ、全てが無理なく利用できるというような組み合わせは少ないため、このデッキ内でも目的にあわせた調整が必要になる。

チェスデーモン

【デーモン】最初期からあるタイプで、維持コストを要求するデーモン、なかでも《ジェノサイドキングデーモン》を軸としたもの。
専用サポートカードである《デスルークデーモン》と、《万魔殿−悪魔の巣窟−》蘇生コンボを扱える点が特徴。
ただ戦闘破壊に対応しないので、《ジェノサイドキングデーモン》の展開もあわせこれを補助する必要がある。
《収縮》《禁じられた聖槍》《和睦の使者》などを利用すれば、召喚できずセットを余儀なくされた《ジェノサイドキングデーモン》リバース手段にもなる。
《ジェノサイドキングデーモン》の展開に関しては、《トリック・デーモン》蘇生召喚可能な状態を作りつつ、あちらが墓地へ送られた後に必要なデーモンを補充するという動きが考えられる。
ほかには《終末の騎士》を併用できる《ヘルウェイ・パトロール》や、サポートカードに多い魔法カードを転用できる《召喚僧サモンプリースト》などが存在する。
性能はあまり良くないが、《万魔殿−悪魔の巣窟−》が必須なので《プリズンクインデーモン》効果も適用出来る。

デッキの派生

【シンクロデーモン】

 シンクロ召喚を取り入れた【デーモン】。
 シンクロモンスターには現在6種類のデーモンが存在している。
 そのうち、《アンデット・スカル・デーモン》《メンタルオーバー・デーモン》を除く4種類はシンクロ素材の指定が緩く出しやすいため、デーモンサポートカードと相性がよい。
 それらのシンクロモンスター効果によって破壊されれば《万魔殿−悪魔の巣窟−》《プリズンクインデーモン》《ヘル・エンプレス・デーモン》以外のあらゆるデーモンサーチできる。
 また《堕落》相手モンスターを奪ってシンクロ召喚の補助をすることができる。
 《デーモンの雄叫び》は、シンクロ召喚の素材確保、墓地に落ちた強力シンクロモンスターの一時的な蘇生に使える。

 とりわけ《メンタルスフィア・デーモン》ライフコストを必要とするデーモンの欠点を補ってくれる有用なカードである。
 チューナー《召喚僧サモンプリースト》特殊召喚できる《極星獣グルファクシ》《ヴァイロン・プリズム》等のレベルチューナーが基本。
 《ミストデーモン》を基準にレベルチューナーを使う方法も考えられる。
 種族属性面が共通する《ダーク・リゾネーター》や、他のライフゲイン効果を持つシンクロモンスターと相性の良い《サイコ・コマンダー》等。
 《ダーク・リゾネーター》《デーモン・カオス・キング》《天刑王 ブラック・ハイランダー》の登場により、レベルモンスターとの組み合わせでもより活用しやすくなった。

 もちろん前述の魔轟神、自身のレベルを操作できる《魔轟神レイヴン》を使うのもいい。

 《レスキューキャット》禁止カードになるまでは、《X−セイバー エアベルン》《デーモン・ビーバー》を利用する【ビーバーシンクロ】も存在した。
 現在でも《素早いビッグハムスター》によるリクルートは可能だが、各種装備魔法の恩恵が薄いなど単純な代替カードとして構築するのは難しい。

 デーモン以外のシンクロモンスターでは《パワー・ツール・ドラゴン》との相性がいい。
 《デーモンの斧》《堕落》といった装備魔法をサーチする他、《暗黒魔族ギルファー・デーモン》を自身に装備することで強力な破壊耐性を得ることができる。
 フィールドに並べるまでが手間ではあるが、これとレベル8を使い分けることの可能な《デルタフライ》も一考に値する。

【ハンドレスデーモン】

 【インフェルニティ】の要素を取り入れた【デーモン】。
 デーモンと名のつく《サイバーデーモン》《インフェルニティ・デーモン》が共にハンドレス状態での戦法を共有できることを利用する。
 《インフェルニティ・デーモン》特殊召喚できる《デーモンの雄叫び》は特に相性がよい。

デッキの弱点

 当然ではあるが《暗闇を吸い込むマジック・ミラー》《聖なるあかり》等の闇属性メタは意識しておきたい。

 《トリック・デーモン》サーチ《戦慄の凶皇−ジェネシス・デーモン》除去《デーモンの騎兵》蘇生《トランス・デーモン》除外利用等モンスター効果はバランスが良い。
 魔法・罠カードも強力でコントロール奪取《堕落》破壊されることで効果発揮するデーモンとコンボになる《デーモンの雄叫び》《伏魔殿−悪魔の迷宮−》の存在から打点負けもしにくい。

 致命的な弱点は闇属性メタぐらいなものの、特別に展開力が優れているわけでもなければアドバンテージを稼ぐのに優れているわけでもない。
 また、このデッキの強みは《堕落》の存在による所が大きいため、デーモン除去されると一気に形勢逆転され押し切られてしまうであろう。
 逆転される前に押し切るのが理想ではあるが、《戦慄の凶皇−ジェネシス・デーモン》悪魔族以外の展開を妨げ、《ヘル・エンプレス・デーモン》は自身だけではフィールド上に出しにくく、《デーモンの将星》は自身の効果特殊召喚すると攻撃できない。
 高速化した環境ではこの微妙に噛み合わない点が少々厳しく、罠カードによる妨害によることも考慮すると主流デッキ相手には少々力不足である感は否めない。

 チェスデーモンを主力にする場合ライフコストがあるため、ロックデッキを相手にする場合は《闇のデッキ破壊ウイルス》等でロックパーツ対策は怠らないようにしたい。

サンプルレシピ

代表的なカード

関連リンク