アドバンテージを得にくく、逆に相手の墓地アドバンテージを増やすことにも繋がるため、プレイングは難しい。
リクルーターや手札交換等のデッキ圧縮を行うデッキに対しては、より早くデッキ破壊を進めることができるだろう。
またデッキ破壊により相手のデッキが把握でき、特にマッチ戦では思わぬ情報アドバンテージに繋がる事もある。
なお、1ターンキルを目指すデッキ破壊については、【デッキ破壊1キル】を参照の事。
デッキ破壊には「ドローさせる」か「デッキから直接墓地へ送る」の二つがある。
前者にはハンド・アドバンテージを、後者には墓地アドバンテージを相手に与えるデメリットがそれぞれある。
このため、【デッキ破壊1キル】程ではないにせよ、速効性と効率が求められる。
以下に、そうした戦術を満たせるカードを列挙する。
《スキルドレイン》・《聖なる輝き》・《停戦協定》等にリバース時の効果を封じられると痛い。
魔法・罠除去やカウンター罠、時には《禁止令》等も駆使して対応したい。
これらはメタカードとしての意味合いが強いので、サイドデッキに用意しておこう。
また、リバースモンスターが根こそぎ除去される《抹殺の使徒》も天敵になるだろう。
こちらはメインデッキからも投入できる《八式対魔法多重結界》や《砂漠の光》のチェーンで対処できる。
さらに、恒常的に墓地のカードをデッキに回収できる、【ガスタ】や【マドルチェ】なども苦手な相手となる。
中でも《ジャックポット7》とは非常に分が悪く、自分のカードのどのような効果でも墓地に《ジャックポット7》を落としてしまうと相手の特殊勝利に貢献してしまう。
BOOSTER5で《ニードルワーム》と《メタモルポット》が登場した事で、OCGにデッキ破壊の戦術が加わった。
また登場当初は「相手のデッキに干渉する初のモンスターの一体」としても注目を集めた。
Pharaoh's Servant −ファラオのしもべ−発売以降に登場した《サイバーポッド》・《現世と冥界の逆転》・《処刑人−マキュラ》等のこの戦術による勝利を高速化させる強力なカードが多数登場。
これらを効果的に活かした【デッキ破壊1キル】等が当時の環境を席巻することとなった。
04/03/01に《サイバーポッド》が、05/03/01に《処刑人−マキュラ》が、06/03/01に《現世と冥界の逆転》がそれぞれ禁止カードになるという重い規制を受けた為、従来の運用からの大幅な変更を余儀なくされた。
《ネクロフェイス》や《ヘル・テンペスト》等といった「デッキから除外という形でデッキ破壊を行う」カードが登場。
これらは相手に墓地利用させにくく、再利用も防ぎやすい点が注目された。
その結果、【ネクロフェイス】や【トーチ・テンペスト】等が生み出され当時の環境でも結果を残していった。
《ネクロフェイス》が10/03/01の制限改訂により制限カードになるという重い規制を受けた為、従来の運用からの大幅な変更を余儀なくされた。
15/01/01に《現世と冥界の逆転》が制限復帰した。
しかし、エラッタにより禁止カード化以前のような先攻1ターンキルは不可能となった。
ただし、《デビル・コメディアン》とのコンボなどはあるため、かつての【現世と冥界の逆転】のギミックを活かした1ターンキルデッキとしての構築自体は可能となった。
一方、【トーチ・テンペスト】はEXTRA PACK 2016で登場した【壊獣】の登場に伴い、それまでのデッキ破壊コンボ一辺倒から一転、【壊獣】及び【ゴーレム】の戦略要素と折衷したコントロール色重視のデッキ破壊コンボデッキへと変化していった。
終盤になるとマキシマム・クライシスで登場した《灰流うらら》により、「相手のカードをデッキから直接墓地へ送る」効果を持つカードを無力化させることが簡単になった。
その結果、「相手のカードをデッキから直接墓地へ送る」効果を持つカードに依存したデッキは対策され易くなり、結果を残すのが厳しくなった。
17/04/01の制限改訂での《妨げられた壊獣の眠り》の規制や新マスタールール導入、リンク召喚・リンクモンスターの登場等に伴い、【トーチ・テンペスト】は従来の運用からの見直しを余儀なくされた。
一方、CODE OF THE DUELISTで登場した《トリックスター・リンカーネイション》を軸に据えた【トリックスター】が登場。
《トリックスター・リンカーネイション》自体が《テラ・フォーミング》or《盆回し》→《トリックスター・ライトステージ》→《トリックスター・キャンディナ》からこのカードへのサーチが可能であり、実質11枚のサーチカードに対応する。
その上《トリックスター・リンカーネイション》の効果の特性上デッキ破壊以外でもサーチメタ・手札破壊・トリックスター蘇生用のカードとして機能する点でも親和性が高い。
その結果、CODE OF THE DUELIST発売以降の環境では【トリックスター】を軸にしたタイプも結果を残すようになった。
しかし17/10/01にて《トリックスター・リンカーネイション》が規制され、また上述のサーチカードである《盆回し》も18/01/01に規制されることとなった。
その一方で、CODE OF THE DUELISTで登場した《レスキューフェレット》、及びその後のリンクモンスターの拡充に伴い、リンク召喚・リンクモンスターを絡めた戦術が研究・開発されるようになった。