【デッキ破壊1キル】

 ※06/03/01の制限改訂で《サイバーポッド》が禁止カードとなり、実質的に消滅している。

 《サイバーポッド》を使いまわし《手札抹殺》により1ターンで相手のデッキを葬り去るデッキ。
 元は、決闘都市CGI【デッキデス】?の遅さを改善しようと作られたデッキだが、なかなかに1ターンキル率が高く、1ターンキルとして分類された。
 【サイエンカタパ】が蔓延した時代に、大いに活躍し、1ターンキル率も【サイエンカタパ】の次に高かった。
 しかし、相手のモンスターが墓地にいなければ《浅すぎた墓穴》が使えないため、モンスターの少ない【サイエンカタパ】とは相性がめっぽう悪かった。
 おまけにサイドからの対応でも無力化してしまうため【サイエンカタパ】の蔓延していた時代では二番手という印象をぬぐいきれなかった。
 それでも《手札抹殺》を切り札にした珍しいデッキとして一時脚光を浴びることになる。

《手札抹殺/Card Destruction》(制限カード)
通常魔法
お互いの手札を全て捨てた後、
それぞれ自分のデッキから捨てた枚数分だけカードを引く。
《サイバーポッド》
効果モンスター(禁止カード)
星3/闇属性/岩石族/攻 900/守 900
リバース:フィールド上のモンスターを全て破壊する。
お互いデッキの一番上からカードを5枚めくり、
その中のレベル4以下のモンスターカードを全て
表側攻撃表示または裏側守備表示でフィールド上に特殊召喚する。
それ以外のカードは全て手札に加える。

 相手のデッキがすべて墓地に墜ちる、美しいデッキである。

基本的な動かし方

 《苦渋の選択》《死者転生》×3+《サイバーポッド》+《メタモルポット》を選べば確実にドロー手段を確保できる。
 そして《サイバーポッド》を使いまわし、相手の手札が相手のデッキの枚数を上回らせる。
 しかる後に《魔法石の採掘》《魔法再生》を繰り返して自分の手札をなくし、最後は《手札抹殺》でフィニッシュとする。

ルール改定に伴う問題

 公認大会規定の改定に伴い「1ターンに3分以上のプレイ」がジャッジにより厳しく規制されるようになった。
 そのためほぼ上記のようなループコンボ(一人回し)を長時間行う事が事実上不可能となった。
 さらに《サイバーポッド》が禁止になったので冒頭に書いた通り見事消滅した。

 なお、現在に制限・禁止を無視してこのデッキを組んでも《緑光の宣告者》《紫光の宣告者》で簡単に対策が出来てしまう。
 復活しても、【宣告者パーミッション】の餌食になるだけであろう。

代表的なカード

サンプルデッキ

モンスター10
《サイバーポッド》《強欲な瓶》
《メタモルポット》《八汰烏の骸》
28魔法《無謀な欲張り》
《浅すぎた墓穴》《砂漠の光》
《おろかな埋葬》
《リロード》
《王家の神殿》
《強欲な壺》
《死者転生》
《苦渋の選択》
《手札抹殺》
《成金ゴブリン》
《太陽の書》
《魔法石の採掘》
《魔法再生》

 ちなみに、2002年3月21日発売のPharaonic Guardian −王家の守護者−《太陽の書》が登場した直後は以下のような構成のデッキも存在した。

モンスター19魔法13
《処刑人−マキュラ》《王家の神殿》《現世と冥界の逆転》
《サイバーポッド》《浅すぎた墓穴》《硫酸のたまった落とし穴》
《メタモルポット》《太陽の書》《強欲な瓶》
《ファイバーポッド》《手札抹殺》《無謀な欲張り》
《成金ゴブリン》《王家の財宝》
《苦渋の選択》
《強欲な壺》
《天使の施し》

動きは、単純である。

  1. 《苦渋の選択》《処刑人−マキュラ》×2+《サイバーポッド》+《メタモルポット》+《ファイバーポッド》を選ぶ。
    こうして罠を手札から発動できるようにしつつ、《サイバーポッド》サーチする。
    《苦渋の選択》手札に来なかった場合でも、12枚ものドローカードや《手札抹殺》《メタモルポット》手札を回転させる。
  2. 《サイバーポッド》《太陽の書》《硫酸のたまった落とし穴》)がそろったらコンボスタート。
    《サイバーポッド》効果デッキから5枚めくって手札を補充する。
    さらに、《浅すぎた墓穴》墓地から《サイバーポッド》特殊召喚し、《サイバーポッド》を何回も再利用する。
    (この頃は、相手の墓地モンスターがいなくとも《浅すぎた墓穴》を発動できた)
  3. 双方の手札がふくれあがり、残りデッキ枚数よりも多くなったら《現世と冥界の逆転》を発動。
    その後で《手札抹殺》を発動してゲームセット。
  4. このサンプルには入っていないが、《魂の解放》を使用し、相手墓地のカードを0枚にする方法もあった。
    この場合《現世と冥界の逆転》によって相手のデッキ枚数が0枚になるため、ターンを譲るだけで勝利できた。

 先攻1キル率が80〜90%、後攻でも《王宮の勅命》程度でしか対策できず、歴代のコンボデッキの中でもトップクラスだった。
 しかし、02/05/01制限改訂キーカードがことごとく制限カードに指定され、その短い命を終えた。

 だが、《成金ゴブリン》《手札抹殺》《メタモルポット》《現世と冥界の逆転》《無謀な欲張り》などが禁止カードになった訳ではなかった。
 ギミックが生き残ったため、その後も速攻デッキデスデッキ1ターンキルの筆頭に長らく君臨し続ける事となった。

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