【デッキ破壊1キル】

 1ターンで相手のデッキを葬り去るデッキ。
【サイエンカタパ】が蔓延した時代に、1ターンキルの二番手として大いに活躍した。
1ターンキル率も【サイエンカタパ】の次に高かった。

《手札抹殺/Card Destruction》
通常魔法
お互いの手札を全て捨てた後、
それぞれ自分のデッキから捨てた枚数分だけカードを引く。
《サイバーポッド》
効果モンスター
星3/闇属性/岩石族/攻 900/守 900
リバース:フィールド上のモンスターを全て破壊する。
お互いデッキの一番上からカードを5枚めくり、
その中のレベル4以下のモンスターカードを全て
表側攻撃表示または裏側守備表示でフィールド上に特殊召喚する。
それ以外のカードは全て手札に加える。

 ルール改定に伴い廃れると思いきや、新しいルールに適応するよう《光の護封剣》《連続魔法》《最終戦争》を入れた亜種【三原式】が生まれたりもした。

基本的な動かし方

 《苦渋の選択》で《死者転生》×3+《サイバーポッド》+《メタモルポット》を選べば確実にドロー手段を確保できる。
そして《サイバーポッド》を使いまわし、相手の手札が相手のデッキの枚数を上回れば、《魔法石の採掘》と《魔法再生》を繰り返して自分の手札をなくし、最後は《手札抹殺》でフィニッシュ。

ルール改定に伴う問題

 公認大会規定の改定に伴い「1ターンに3分以上のプレイ」がジャッジにより厳しく規制されるようになった。
そのためほぼ上記のようなループコンボ(一人回し)を長時間行う事が事実上不可能となった。
それでも【三原式】がしぶとく生き残っていたが、最大のキーカードである《サイバーポッド》が禁止カードとなり《現世と冥界の逆転》まで禁止になったので見事消滅した。

代表的なカード

サンプルデッキ

モンスター10
《サイバーポッド》《強欲な瓶》
《メタモルポット》《八汰烏の骸》
28魔法《無謀な欲張り》
《浅すぎた墓穴》《砂漠の光》
《おろかな埋葬》
《リロード》
《王家の神殿》
《強欲な壺》
《死者転生》
《苦渋の選択》
《手札抹殺》
《成金ゴブリン》
《太陽の書》
《魔法石の採掘》
《魔法再生》

 ちなみに、2002年3月21日発売のPharaonic Guardian −王家の守護者−で《太陽の書》が登場した直後は以下のような構成のデッキも存在した。

モンスター19魔法13
《処刑人−マキュラ》《王家の神殿》《現世と冥界の逆転》
《サイバーポッド》《浅すぎた墓穴》《硫酸のたまった落とし穴》
《メタモルポット》《太陽の書》《強欲な瓶》
《ファイバーポッド》《手札抹殺》《無謀な欲張り》
《成金ゴブリン》《王家の財宝》
《苦渋の選択》
《強欲な壺》
《天使の施し》

動きは、単純である。

  1. 《苦渋の選択》で《処刑人−マキュラ》×2+《サイバーポッド》+《メタモルポット》+《ファイバーポッド》を選ぶ。
    こうして罠を手札から発動できるようにしつつ、《サイバーポッド》をサーチする。
    《苦渋の選択》が手札に来なかった場合でも、12枚ものドローカードや《手札抹殺》、《メタモルポット》で手札を回転させる。
  2. 《サイバーポッド》と《太陽の書》(《硫酸のたまった落とし穴》)がそろったらコンボスタート。
    《サイバーポッド》の効果でデッキから5枚めくって手札を補充する。さらに、《浅すぎた墓穴》で墓地から《サイバーポッド》を特殊召喚し、《サイバーポッド》を何回も再利用する。
    (この頃は、相手の墓地にモンスターがいなくとも《浅すぎた墓穴》を発動できた)
  3. 双方の手札がふくれあがり、残りデッキ枚数よりも多くなったら《現世と冥界の逆転》を発動。
    その後で《手札抹殺》を発動してゲームセット。

 先攻1キル率が80〜90%にもなり、歴代のコンボデッキの中でもトップクラスだった。
しかし、2002年5月1日の制限改訂でキーカードがことごとく制限カードに指定され、その短い命を終えた。

 だが《成金ゴブリン》《手札抹殺》《メタモルポット》《現世と冥界の逆転》《無謀な欲張り》などは禁止カードになったわけではない。
ギミックが生き残ったため、その後も速攻デッキデス系デッキは1ターンキルの筆頭に長らく君臨し続ける事となった。

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