【ドラゴン(ぞく)

デッキの概要

 ドラゴン族モンスターを中心としたデッキ

 ドラゴン族は優秀なモンスターが多く集う種族であり、特に融合モンスターシンクロモンスターには、強力なモンスター効果や破格のステータスを持つモンスターが多数存在する。
 特殊召喚手段にも恵まれており、高レベルモンスターを多数採用しても生かしやすい所が、ドラゴン族の強みと言えるだろう。
 また、原作やアニメで登場したモンスターや人気のあるモンスターが非常に多いのも特徴であり、思い入れのあるプレイヤーにはたまらないデッキである。

 ドラゴン族にはデッキの軸となるモンスターも多く、そうしたモンスターを中核としたデッキについては個別ページにおいて解説する。

デッキの構築

モンスターカード

魔法・罠カードについて

デッキのパターン

【純ドラゴン】

 デッキ内のモンスターを全てドラゴン族で統一したデッキタイプ。
 《ミンゲイドラゴン》蘇生効果を無理なく使うことができるので、ドラゴン族最上級モンスターも容易にアドバンス召喚することができる。
 これにより、他のパターンでは採用が難しい特殊召喚できないドラゴン族最上級モンスター《光と闇の竜》《八俣大蛇》《白竜の忍者》も採用できるのが特徴。

 《コアキメイル・ドラゴ》を維持しやすくなり、《群雄割拠》も採用できるため防御面にも強くなる。
 ただし《コアキメイル・ドラゴ》を採用する場合は闇属性光属性ドラゴン族の採用を控えめにする必要がある。
 《一族の結束》を用いれば元々高かった打点が更に高くなり、戦闘において圧倒的優位を確保できるだろう。

【闇ドラゴン】

 闇属性サポートカードを駆使して《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》を高速で展開し、ドラゴン族の高い打点で攻めるデッキタイプ。
 《竜の渓谷》《竜の霊廟》に加え、《終末の騎士》《ダーク・グレファー》を採用できるため、墓地肥やしが展開の要であるドラゴン族にとって非常に有効である。

 より細かく分類するなら、手札交換カードを多く採用し圧倒的な爆発力で短期決戦を臨む高速型と、下級モンスターを多くして安定性を重視した低速型に分かれる。
 【ドラゴン族】の中でも《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》への依存が強いデッキであったため、12/09/01にてこれが制限カードに指定されたことで大きな打撃を受けた。
 その後、下記の【カオスドラゴン】に吸収される形となったが19/04/01にはさらに《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》禁止カードになったことにより致命的なダメージを受けることとなった。

 最上級モンスターではステータスの高い《ダーク・ホルス・ドラゴン》《闇黒の魔王ディアボロス》通常モンスターサポートカードに対応する《ダークストーム・ドラゴン》《トライホーン・ドラゴン》が候補になる。
 下級モンスターには高い攻撃力を持つ《アックス・ドラゴニュート》《ヴェルズ・ザッハーク》墓地手札を調整できる《神竜 アポカリプス》等が存在する。
 上級モンスターでも《バイス・ドラゴン》《異界の棘紫竜》は比較的扱いやすい。

 また、《ファントム・オブ・カオス》墓地《ダーク・アームド・ドラゴン》《裁きの龍》をコピーすれば強力な除去効果を使える。
 この方法なら特殊召喚を経由しないため、ドラゴン族の大量展開を妨げる《大天使クリスティア》等の対策にもなる。
 闇属性ドラゴン族かつ《トレード・イン》に対応する《破壊竜ガンドラ》でも代用が利く。
 《天魔神 ノーレラス》を採用し、【ファンカスノーレ】のギミックを組み込むこともできる。

【カオスドラゴン】

 ストラクチャーデッキ−ドラゴニック・レギオン−で登場したモンスターを中心にしたデッキ
 上記【闇ドラゴン】に光属性モンスターを加えることで、《ライトパルサー・ドラゴン》《ダークフレア・ドラゴン》カオスモンスター特殊召喚を狙えるようになっている。

 12/09/01ドラゴン族関連のカードに規制がかかって以降は、ドラゴン族の採用を控えめにし【カオス】に寄せた形が多くなっている。

【カオスドラゴン忍者】

 上記【カオスドラゴン】の派生の一つであり、《ライトパルサー・ドラゴン》カオス召喚コストとして《忍者マスター HANZO》《成金忍者》を利用し、《忍法 超変化の術》ドラゴン族リクルートを狙う。
 リクルート先のドラゴン族は、《ライトパルサー・ドラゴン》《ダークフレア・ドラゴン》が有力だが、相手モンスターレベルによってはいきなり高レベルドラゴン族リクルートできる可能性もある。
 デッキ構築に余裕があれば《白竜の忍者》を狙っても良いだろう。
 また、《成金忍者》及びそれを蘇生できる《デブリ・ドラゴン》によってランク4のエクシーズ召喚を狙いやすい。
 《成金忍者》を使う手前、通常の【カオスドラゴン】と違い罠カードを多めに積む必要がある。
 【忍者】も参照。

【聖刻】

 光属性ドラゴン族で統一されている聖刻を中心としたデッキ
 詳しくは該当ページ参照。

【征竜】

 ドラゴン族または各属性モンスターコストに、自己再生と固有効果を利用できるレベルモンスター四征竜を中心としたデッキ
 現在は最上級征竜4種のうち3種が禁止カードに指定され、構築は不可能となっている。
 詳しくは該当ページ参照。

【守護竜】

 リンクモンスターを複数展開し、守護竜リンクモンスター効果で大型ドラゴン族を呼び出すデッキ
 詳しくは該当ページ参照。

【竜魔人 キングドラグーン軸】

 ドラゴン族特殊召喚をサポートし、耐性までも付与できる《竜魔人 キングドラグーン》を軸としたデッキ
 《竜魔人 キングドラグーン》特殊召喚方法は3通りのパターンが考えられる。
 各パターンの併用も充分にでき、後に紹介する2つ目のパターンができるよう融合素材としては《融合呪印生物−闇》を是非とも利用したい。
 《ロード・オブ・ドラゴン−ドラゴンの支配者−》よりは、聖刻《仮面竜》等のドラゴン族サポートも受けられる《神竜 ラグナロク》の方が利用しやすい。
 これらを踏まえ、基本的に《神竜 ラグナロク》《融合呪印生物−闇》融合素材とすることになるだろう。

 1つ目のパターンは、シンプルに《融合》を用いて融合召喚する正規融合の形。
 手札消費は大きいが、相手による妨害を受けづらく、より素早い展開が可能。
 このパターンをメインにする場合は、《融合》サーチできる《沼地の魔神王》を採用することになるだろう。
 《沼地の魔神王》自体はドラゴン族である《デブリ・ドラゴン》《氷炎の双竜》と相性が良く、これらのカードを採用するのも面白い。

 2つ目のパターンは《融合呪印生物−闇》起動効果による特殊召喚である。
 《融合》を用いないため、デッキをあまり縛らず手札消費も少ない。
 だが、《神竜 ラグナロク》《ロード・オブ・ドラゴン−ドラゴンの支配者−》《融合呪印生物−闇》はいずれもステータスが低く、2体をフィールドに揃えるのはなかなか難しい。
 このパターンをメインにする場合は、防御系の罠カードを多めに採用したいところ。
 防御系の罠カード戦闘に弱い《竜魔人 キングドラグーン》の護衛にも役立つ。

 3つ目のパターンは《龍の鏡》を用いる方法である。
 上記2つのパターンのいずれかとの併用が望ましく、これらで《竜魔人 キングドラグーン》特殊召喚した後、墓地に落ちた融合素材をそのまま利用するのが手っ取り早い。
 他にも、《融合呪印生物−闇》《ロード・オブ・ドラゴン−ドラゴンの支配者−》闇属性であるため、《終末の騎士》《ダーク・グレファー》墓地落とすこともできる。
 《神竜 ラグナロク》《レスキューラビット》リクルートでき、《魔界発現世行きデスガイド》リクルートできる《破壊神 ヴァサーゴ》融合素材にできるため、そうしてエクシーズ召喚していく過程で墓地を肥やし《龍の鏡》を狙うのも良い。

 《竜魔人 キングドラグーン》特殊召喚後は多様な上級ドラゴン族の展開が可能。
 中でも《マテリアルドラゴン》《竜魔人 キングドラグーン》で対応できない《ライトニング・ボルテックス》《激流葬》《聖なるバリア −ミラーフォース−》等の対象をとらない効果のほとんどを防ぐことができる。
 さらに、《竜魔人 キングドラグーン》耐性付与効果により、《マテリアルドラゴン》で防ぐことのできない《邪帝ガイウス》《次元幽閉》等の効果無効化できるため、双方のシナジーは抜群である。
 ただ、どちらも攻撃力は今ひとつなので、罠カードで補いたい。
 《ホルスの黒炎竜 LV6》特殊召喚先として有力であり、《竜魔人 キングドラグーン》耐性《ホルスの黒炎竜 LV8》を守ることもできる。

【未来龍】

 《未来融合−フューチャー・フュージョン》《F・G・D》を指定し、墓地肥やしを狙う。
 《龍の鏡》での融合素材の再利用や、豊富な蘇生手段で更なる展開を行える。
 融合モンスターには《F・G・D》の他に、軸として高い耐性を持つ《竜魔人 キングドラグーン》が採用される事が多い。

 この他、《青眼の究極竜》を擁する【青眼の白龍】や、《真紅眼の飛竜》での蘇生を軸とした【真紅眼の黒竜】に寄せる構築も考えられる。

【スピリット・ドラゴン1キル】

 アニメで闇遊戯が使用したコンボが元となっている、《凡骨の意地》で大量ドローを行い《スピリット・ドラゴン》1ターンキルを狙うデッキ
 《スピリット・ドラゴン》攻撃力を8000までアップさせるには7枚のドラゴン族が必要となるので、構築やプレイングはもとより、運が絡むデッキである。
 非常に博打なデッキであると言えるだろう。

【ドラゴンリンク】

 守護竜リンクモンスターによる展開を重視する構築。
 ドラゴン族軸ではあるものの、メインデッキは主にレベル5をシンクロ召喚しやすくするための汎用モンスターを多数採用する。
 《星杯の神子イヴ》《星遺物の守護竜》守護竜リンクモンスター効果を使える様に配置し、《守護竜アガーペイン》効果などで大型モンスターを並べる。
 《暗黒竜 コラプサーペント》《輝白竜 ワイバースター》ヴァレット出張セットなどを搭載する事でモンスターを並べる術に長ける。
 守護竜ドラゴン族以外の特殊召喚に制約がかかるが、効果を使った後は適当なドラゴン族リンク素材にする事で解決できるため、ドラゴン族以外のリンクモンスターも採用できる。

このデッキの弱点

 特殊召喚を主体とするデッキであるため、特殊召喚封じのカードには滅法弱い。
 墓地利用の特殊召喚を妨げる《次元の裂け目》《マクロコスモス》も天敵と言えるだろう。
 これらを張られていると《アームド・ドラゴン LV3》《ホルスの黒炎竜 LV6》の進化も妨げられてしまう。
 《アンデットワールド》にも注意しなければならず、《復活の福音》《星遺物の守護竜》などのドラゴン族サポートも《龍の鏡》による《F・G・D》融合召喚もできなくなる。
 これらの永続魔法永続罠への対抗策として、専用カードである《巨竜の羽ばたき》の採用も考えられる。
 しかし、通常魔法であるためチェーンして発動できず、ドラゴン族上級モンスターフィールドに存在するという条件も厳しい場合がある。
 《アンデットワールド》破壊できない点も惜しい。
 そのため、専用サポートに拘らず、汎用性の高い《王宮のお触れ》《トラップ・スタン》《サイクロン》等をサイドデッキに積んで対処するのが無難と言える。
 先述の通り墓地肥やし効果を備えた《ライトロード・マジシャン ライラ》《ライトロード・ハンター ライコウ》を使って対処する手もある。
 しかしそうなると今度は【バスター・ブレイダー】【ブラック・パラディン】相手にした時に苦しくなる。
 墓地が肥えるほどに相手強化してしまい、戦闘ではほぼ勝ち目がなくなる。

デッキの変遷

第1期(1999年〜2000年)

 《青眼の白龍》を筆頭とする人気モンスターは存在したが、サポートカード《山》程度で、ほぼないに等しかった。
 それどころか、《ドラゴン族・封印の壺》のようなメタカードさえ存在する不遇の種族であった。
 第1期の終わり頃に《ロード・オブ・ドラゴン−ドラゴンの支配者−》《ドラゴンを呼ぶ笛》が登場した。
 しかし、せっかく大量展開しても《サンダー・ボルト》等で簡単に除去されるため、「海馬のファンデッキ」レベルの内容だった。

第2期(2000年〜2002年)

 初期〜中期は《手札抹殺》《天使の施し》《苦渋の選択》無制限時代の《早すぎた埋葬》が共存していた頃もあった。
 これにより、《青眼の白龍》のような最上級ドラゴン族墓地に落とし、蘇生させて一気に畳み掛ける戦法も可能だった。
 しかし、下支えする下級ドラゴン族モンスターやサポートする魔法・罠カードはまだ実戦レベルとは言い難く、勝率を求めた場合、実質的には蘇生ギミックを重視した【スタンダード】に近い構成となっていた。

第3期(2002年〜2004年)

 《F・G・D》《凡骨の意地》が登場し、ドラゴン族通常モンスターを大量投入した【凡骨融合】も生まれた。
 コンボ性が高いデッキが生まれたが、決め手となる優秀なモンスターがいなかった。

第4期(2004年〜2006年)

 ようやくドラゴン族の本格的な強化が始まる。
 SOUL OF THE DUELISTで専用リクルーター《仮面竜》が登場。
 CYBERNETIC REVOLUTIONでの《龍の鏡》の登場により、《F・G・D》は容易に召喚できるフィニッシャーとして生まれ変わった。
 ホルスの黒炎竜アームド・ドラゴン《竜魔人 キングドラグーン》もここで登場している。

第5期(2006年〜2008年)

 POWER OF THE DUELIST《未来融合−フューチャー・フュージョン》が登場、《F・G・D》が更なる強化を受けた。
 しかし、最大のテコ入れは《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》の登場であろう。
 その攻撃力効果によって【ドラゴン族】は序盤から高レベルドラゴン族で攻めこめる打撃力を得た。

第6期(2008年〜2010年)

 シンクロモンスターが新たに登場し、《スターダスト・ドラゴン》をはじめ強力なドラゴン族シンクロモンスターが何体も登場した。
 《コアキメイル・ドラゴ》《ミンゲイドラゴン》といった優秀な下級モンスターも増加し、ようやく粒が揃ってきた感がある。

第7期(2010年〜2012年)

 《デルタフライ》《スター・ブライト・ドラゴン》下級モンスターが複数登場し、中でも《神竜 アポカリプス》ドラゴン族の手軽なサルベージ要員として注目された。

第8期(2012年〜2014年)

第9期(2014年〜2017年)

第10期(2017年〜2019年)

代表的なカード

サンプルレシピ

関連リンク