【バニラ蘇生】

 豊富な専用特殊召喚カードで通常モンスター(通称バニラ)を蘇生していくデッキ
 最初期にあった「捨て蘇生」と呼ばれる戦術の現環境版。

《正統なる血統/Birthright》
永続罠
自分の墓地から通常モンスター1体を選択し、攻撃表示で特殊召喚する。
このカードがフィールド上に存在しなくなった時、そのモンスターを破壊する。
そのモンスターがフィールド上に存在しなくなった時、このカードを破壊する。
《蘇りし魂/Soul Resurrection》
永続罠
自分の墓地から通常モンスター1体を守備表示で特殊召喚する。
このカードがフィールド上に存在しなくなった時、そのモンスターを破壊する。
そのモンスターを破壊された場合もこのカードを破壊する。
《思い出のブランコ/Swing of Memories》
通常魔法
自分の墓地に存在する通常モンスター1体を選択して発動する。
選択したモンスターを自分フィールド上に特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターはこのターンのエンドフェイズ時に破壊される。
《黙する死者/Silent Doomed》
通常魔法
自分の墓地に存在する通常モンスター1体を選択して発動する。
選択したモンスターを表側守備表示で特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターは
フィールド上に表側表示で存在する限り攻撃する事ができない。

デッキ構築に際して

 蘇生カードを軸にしたデッキであるため、モンスターを素早く墓地に送る?カードを採用することが最優先。
 他の通常モンスターを採用するデッキ【高等儀式術】【青眼の白龍】など)との混合形が基本になる。
 採用する通常モンスターに何を選ぶかは構築によって変わるだろう。

モンスターについて

 通常モンスター最上級モンスター《青眼の白龍》を筆頭に《ゴギガ・ガガギゴ》《スパイラルドラゴン》《コスモクイーン》等がいる。
 また、上級モンスター《フロストザウルス》を筆頭に《サイバティック・ワイバーン》《デーモンの召喚》等がいる。
 下級モンスター《ジェネティック・ワーウルフ》を筆頭に1900のアタッカーが多数存在する。

 《青眼の白龍》《ブラック・マジシャン》などの専用カードを多数持つ最上級通常モンスターキーカードとするデッキと組み合わせるのも効果的である。

 また、効果モンスターでは《メタモルポット》《カードガンナー》《魔導雑貨商人》と言ったカードを採用する。
 いずれも墓地を肥やすカードであり、アドバンテージも失い難い。

 通常モンスターでは攻撃一辺倒になりやすいので除去効果を持つ効果モンスターも採用したい。
 誘発効果リバース効果潰しに《死霊騎士デスカリバー・ナイト》をサブアタッカーとして使うといい。
 通常モンスターがメインなために自滅する恐れがない。
 また、特殊召喚を多用するデッキなので通常召喚権を消費する《ならず者傭兵部隊》も使いやすい。
 手札に来た通常モンスター捨てる事ができる《スナイプストーカー》も採用圏内。
 《E・HERO プリズマー》はそこそこ優秀なステータスを持つとともに、《青眼の白龍》《ブラック・マジシャン》《デーモンの召喚》を自由に墓地に送る?ことができるので、是非とも採用したいところ。

 このデッキでは、通常モンスターを大量に積む必要はないので他の【通常モンスター】とは違い比較的自由に効果モンスターを選ぶことができる。
 極端な話、通常モンスターは数枚にとどめて、残りは効果モンスターといったことも可能なのである。
 もちろん通常モンスターの割合を多くして《凡骨の意地》《ジャスティブレイク》などの通常モンスターサポートを生かす構築にすることも可能である。

魔法・罠カードについて

 《思い出のブランコ》伏せカードを気にせずに相手モンスター戦闘破壊するために用いる。
 特殊召喚したモンスターターン終了時に破壊されるため、《炸裂装甲》等を使わせればデメリットが解消される。
 通常魔法であるために速攻性が高く、通常召喚権を使わないため相手ブラフを潰していくには十分。

 《黙する死者》はいざと言う時の生け贄要因として用いられる。
 通常モンスター攻撃力守備力のバランスが良いカードが多く、耐性がなくとも守備表示で壁にするだけでも充分役目を果たせる。

 《正統なる血統》《蘇りし魂》は共に永続罠であるため、速効性がないものの、奇襲性は高い。
 特にバトルフェイズに入ってから発動攻撃できる《正統なる血統》の奇襲性は相当のもの。
 更に、攻撃特化の《思い出のブランコ》や守備特化の《黙する死者》と異なり攻撃・守備の両面で使える。
 モンスター除去だけでなく魔法・罠除去にも処理されることが欠点と言える。
 また、《人造人間−サイコ・ショッカー》《王宮のお触れ》にも要注意である。

 蘇生カードよりも重要なのはモンスターを墓地に送る?カード選びである。
 《手札抹殺》を筆頭に《手札断殺》等の手札交換カードをいれてもいい。
 ピンポイントで使える《おろかな埋葬》通常モンスター墓地に送ってもいい。
 いずれの場合も、手札消費の少ない蘇生で場に出す事ができれば失ったアドバンテージをすぐに取り返すことができる。

 蘇生カードをドローしていない場合は通常モンスター以外を墓地に送る?ことも考えられる。
 上級通常モンスターが主体なら《D−HERO ダッシュガイ》等を墓地に送る?事も視野に入れておきたい。

 他は《サイクロン》等の必須カードを採用したい。
 ただし、《大嵐》永続罠装備魔法蘇生カードを採用しているためあまり相性は良くない。
 《正統なる血統》《蘇りし魂》セットする用途も兼ねて《砂塵の大竜巻》の採用もある。
 《重力解除》も汎用性がある。  さらに蘇生カードが増えれば増えるほど《生還の宝札》の活躍の場も増える。

このデッキの弱点

 手札事故が少なからず発生する。
 初手で蘇生カードを5枚引いてしまったり、手札上級モンスターだらけで墓地に落とすカードが1枚もない、などのケースに陥りやすい。
 また、攻めながら墓地除外してくるアンデットデッキや、《魔法の筒》等で高攻撃力を撥ね返す【ロックバーン】を苦手とする。
 墓地に依存するため、《閃光の追放者》《光の追放者》《次元の裂け目》《マクロコスモス》《D.D.クロウ》《ロスト》《次元幽閉》に弱い。
 また特殊召喚に依存するため《大天使クリスティア》《虚無魔人》《王宮の弾圧》に弱い。

他のデッキとの組み合わせた派生

【高等儀式術】

 《高等儀式術》通常モンスター墓地に送り、蘇生するタイプ。
 【デミスドーザー】等における《デビルドーザー》の代わりを最上級バニラが務める。

【生け贄召喚】?

 《黄泉ガエル》を採用し、上級バニラを主体に戦うタイプ。
 《おろかな埋葬》が腐り難くなり、通常モンスター以外にも墓地に送る?カードが増える。
 ただし《黄泉ガエル》自体は《正統なる血統》などとアンチシナジーである点は注意が必要。
 あくまで手札事故への応急処置にしかならないが、手札に腐らせずに済む。
 仮に倒された場合も蘇生に繋ぐことでフィールドに再度展開できる。

【バブーン】

 《森の番人グリーン・バブーン》を採用し、獣族バニラを主体に戦うタイプ。
 こちらも《おろかな埋葬》が腐り難くなり、通常モンスター以外にも墓地に送る?カードが増える。
 下級《暗黒の狂犬》《グレート・アンガス》上級《ファイヤー・ウイング・ペガサス》最上級《ビッグ・コアラ》等が採用できる。

【デュアル蘇生】

 【デュアル】の一種。
 墓地通常モンスター扱いとなるデュアルモンスターを採用したデッキ
 《ヘルカイザー・ドラゴン》《ヴァリュアブル・アーマー》攻撃力効果共に強力。
 最近は最上級モンスター《フェニックス・ギア・フリード》も登場した。

代表的なカード

関連リンク