*【パーミッション】 [#y09d3481] 豊富な[[カウンター罠]]を用いて、[[相手]]の戦術を崩すことを目的とする[[コントロール]][[デッキ]]。~ 遊戯王OCGにおいては唯一の「純正[[コントロール]][[デッキ]]」である。~ 《神の宣告/Solemn Judgement》 カウンター罠 ライフポイントを半分払う。 魔法・罠の発動、モンスターの召喚・反転召喚・特殊召喚のどれか1つを無効にし、 それを破壊する。 《魔宮の賄賂》 カウンター罠 相手の魔法・罠カードの発動を無効にし、そのカードを破壊する。 相手はデッキからカードを1枚ドローする。 《天罰/Divine Wrath》 カウンター罠 手札を1枚捨てる。 効果モンスターの発動と効果を無効にし、そのモンスターを破壊する。 《マジック・ジャマー/Magic Jammer》 カウンター罠 手札を1枚捨てる。 魔法カードの発動を無効にし、それを破壊する。 《盗賊の七つ道具/Seven Tools of the Bandit》 カウンター罠 1000ライフポイントを払う。 罠カードの発動を無効にし、それを破壊する。 《豊穣のアルテミス/Artemis of Harvest》 効果モンスター 星4/光属性/天使族/攻1600/守1700 このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、 カウンター罠が発動される度に自分のデッキからカードを1枚ドローする。 ちなみに、上手く回ると面白いぐらい[[相手]]が何もできないが、上手く回らないと面白いぐらい[[自分]]が何もできない。~ そのギャップは、[[【帝コントロール】]]以上。…と書くと、博打好きのデュエリスト諸兄に好まれるかも知れない。~ **前提として心得ておくべきこと [#b32c0460] 概念的な話になるが、この[[デッキ]]を扱うにあたって最も重要なことは、「いかに多くのカード・多くの[[デッキ]]について知っているか」ということである。~ もちろん、これはこの[[デッキ]]に限らず、全ての[[デッキ]]について言えることではあるが、【パーミッション】では他の[[デッキ]]のそれよりさらに高い[[レベル]]が求められると言える。~ 【パーミッション】は基本的に受動的な[[デッキ]]である。~ [[相手]]の行動を受けて、それを的確に止めチャンスを伺う…というスタイルだが、それをスムーズにこなすには、当然、[[相手]]の行動をある程度予測し、的確な対処の布石を打つ必要がある。~ そのためには、[[相手]]が使ってくる幾多の[[カードの効果]]を、しっかり把握しておかなければどうしようもないわけである。~ [[相手]]がカードを[[プレイ]]する度にカードを見せて貰って確認するようなことでは話にならない。~ 非常に高いプレイング技術とカード知識が求められる、上級者向けの[[デッキ]]である。~ 現環境でよく使われる[[デッキ]]の構成やそのプレイング、[[カードの効果]]などをしっかりと把握し、対戦[[相手]]のカードやプレイングから速やかに[[デッキ]]構成を割り出し、的確な対処ができるようになろう。~ また、根本的に遅い[[デッキ]]であるため[[【帝コントロール】]]や[[【フルバーン】]]等の速攻[[デッキ]]に弱い。~ 一応、[[カウンター]]したり、[[【帝コントロール】]]には[[《スキルドレイン》]]、[[【フルバーン】]]には[[《デス・ウォンバット》]]で対策が可能だが、これらの[[デッキ]]にはあっさり負けることもありえるという事を覚悟しよう。~ **[[デッキ]]の特徴 [#d098bf04] 「二大罠封じ」こと[[《王宮のお触れ》]]、[[《人造人間−サイコ・ショッカー》]]全盛のご時世で、[[罠カード]]20枚前後が標準、更に[[魔法カード]]は5枚以下という狂った構成が最大の特徴。~ 徹底した阻害から[[相手]]の[[フィールド]]をがら空きにし、[[モンスター]]のステータスに関らず安全に殴り勝利する。~ この非常に薄く細い勝ち筋を全身全霊で守りきるのがこの[[デッキ]]の至上命題であり、最大の醍醐味でもある。~ [[カウンター罠]]が中心の[[デッキ]]構成になるが、[[カウンター罠]]は何かしらの[[コスト]]を要求するカードが非常に多く、純粋な[[1:1交換]]が可能なカードが少ない。~ 更に[[伏せカード]]が増えるため、どうしても[[手札]]はあっと言う間に尽きるために、潤沢な[[ドロー]]加速が最大のハードルとなる。~ [[ドロー]]加速[[効果]]を持つ[[《デス・ラクーダ》]]や[[《豊穣のアルテミス》]]が無い限り、戦線維持は非常に困難。~ **[[デッキ]]構築に際して [#kf4b6ba7] まず、[[ドロー]]加速要員として[[《豊穣のアルテミス》]]、加えて[[《デス・ラクーダ》]]は必須。~ また、[[生け贄]]が用意できるのであれば[[《天空騎士パーシアス》]]も非常に有効。~ [[セット]]されたカードへの対抗策として[[《スカラベの大群》]]や[[《イナゴの軍勢》]]を採用したい。~ また、防御用の[[通常罠]]がない時や、[[《人造人間−サイコ・ショッカー》]]を通してしまった場合の[[除去]]手段として[[《ならず者傭兵部隊》]]や[[《異次元の女戦士》]]、等、打撃力ではなく[[除去]]力に比重を置いた[[モンスター]]を採用したい。~ これらのカード以外では、[[ドロー]]が不可能な場合の[[カード・アドバンテージ]]奪取用、兼[[壁]]として[[《魂を削る死霊》]]も有効。~ [[罠カード]]を[[サルベージ]]する[[《闇の仮面》]]も間違いなく採用しておきたい。~ [[魔法カード]]は不要、と言うより投入スペースが無いのが現実。~ 必要な[[カウンター罠]]を[[手札]]に加えるための[[ドロー]]強化カードは流石に必須だが、他に採用すべきカードは少ない。~ かつての優秀な[[ドロー]]ソース[[《強欲な壺》]][[《天使の施し》]]は現在ではいずれも[[禁止カード]]のため、代わりに[[《貪欲な壺》]]が使われる。~ その際の[[モンスター]]は、[[手札コスト]]用の[[《サンダー・ドラゴン》]]、対[[《人造人間−サイコ・ショッカー》]]用の[[《光神機−桜火》]]あたりが良いだろう。~ 他に起用の可能性があるのは[[《光の護封剣》]]や[[《スケープ・ゴート》]]、[[《サイクロン》]][[《大嵐》]]程度。~ [[ライフコスト]]がきついが[[《早すぎた埋葬》]]も考慮に値する。~ 『[[《強欲な壺》]](時代によっては[[《天使の施し》]])のみという特化型を選択するのも十分選択肢の内』と書かれたことからも、本当に特殊な構築の[[デッキ]]であるのが実感できる。~ この[[デッキ]]の中軸を成す[[カウンター罠]]の中では、最大の[[汎用性]]を誇る[[《神の宣告》]]は必須。~ 他には[[永続効果]]以外の[[モンスター効果]]に対して[[発動]]・[[無効]]化できる[[《天罰》]]も優先される。~ [[《マジック・ジャマー》]]や[[《マジック・ドレイン》]]、[[《八式対魔法多重結界》]]等の魔法[[カウンター罠]]や、罠[[カウンター罠]]である[[《盗賊の七つ道具》]]、[[バウンス]][[効果]]を持つ[[《キックバック》]]、[[特殊召喚]]を潰す[[《昇天の黒角笛》]]辺りが採用圏だろう。~ また、上記のとおり採用する[[モンスター]]は能力値が低めのため[[《攻撃の無力化》]]もスロットに余裕があれば入れたい。~ [[通常罠]]では、やはり[[除去]][[効果]]を持つ[[《激流葬》]]や[[《聖なるバリア−ミラーフォース−》]]、[[《炸裂装甲》]]等のカードを起用したい。~ ~ [[手札]]消費を減らすために[[コスト]]を[[ライフコスト]]に偏らせる作戦も考えられる。~ この場合[[《デス・ラクーダ》]]のような不安定な[[ドロー]]ブーストは不採用。~ [[《神の宣告》]][[《盗賊の七つ道具》]][[《我が身を盾に》]]が主要なカードとなる。~ 強力な[[攻撃力]]や[[効果]]を持つ[[モンスター]]を[[召喚]]し、これを守りながら戦うというコンセプトは変わらないが、[[手札]]消費を減らす分、多彩な防御と[[除去]]を可能とする。~ 一方で[[ライフコスト]]で賄うと言うことは、[[カウンター]]失敗を絶対許さない半ば背水の陣となることも多いので、そのタイミングは非常にシビアになる。~ 必ず防がなければならないものとして、『罠封じ』『魔法・罠[[破壊]]』は言うに及ばず、ダメージ計算や戦術を狂わせる[[《停戦協定》]]やかつての[[《破壊輪》]]あたりも致命傷となるので特に注意せねばならない。~ **[[デッキ]]運用に際して [#o7cce4e0] 『絶対に[[発動]]させてはいけないカード』…すなわち、「マスト[[カウンター]]」の見極めが重要。~ 当然ながら[[《人造人間−サイコ・ショッカー》]]や[[《王宮のお触れ》]]等の『罠封じ』、[[《大嵐》]]や[[《氷帝メビウス》]]等の多くの[[伏せカード]]を[[破壊]]する[[効果]]を持つカードはその最たるもの。~ それらに対応できるカードが無かった場合は、間違いなく致命傷を負う。~ それに加えて大切なのが、アドバンテージを取ることだ。「マストカウンター」を[[カウンター]]することだけに気を取られず、「マストカウンター」を引っ張ってくる可能性のあるドローカード(特にコストのある[[《デステニー・ドロー》]]や[[《トレード・イン》]]など)も相手の残り手札と相談しながら、積極的にカウンターしよう。 [[手札]]使いが荒いからこそ[[手札]]の確保が最重要であり、[[ドロー]]加速カードは可能な限り守り続ける必要がある。~ [[手札]]がなければ[[ブラフ]]さえかけられないのだから、この[[デッキ]]にとって「[[手札]]確保」が如何に重要かは理解できよう。~ **この[[デッキ]]の弱点 [#g1bf468d] やはり[[罠カード]]の多さから、[[《人造人間−サイコ・ショッカー》]]や[[《王宮のお触れ》]]は天敵。~ 確実に[[カウンター]]したい所だが、通してしまった後のことを考えて対抗カードは温存するべき。~ 対[[《王宮のお触れ》]]として、[[《砂塵の大竜巻》]]や[[《盗賊の七つ道具》]]等を起用するのも選択肢の一つ。~ **[[デッキ]]派生 [#b1950249] ***[[【ヴァンダルギオン】]] [#s626a533] [[カウンター罠]]の[[発動]]から[[特殊召喚]]できる[[《冥王竜ヴァンダルギオン》]]を中心とした[[デッキ]]タイプ。~ 阻害能力を落すことなく、打撃力を補えるため、最も優秀な【パーミッション】と呼べるだろう。~ [[《冥王竜ヴァンダルギオン》]]と[[《豊穣のアルテミス》]]の[[属性]]から、かつては[[《カオス・ソーサラー》]]が採用される場合もあった。~ 現在なら[[天魔神]]が使われることもあるだろう。 ***[[【エンジェル・パーミッション】]] [#s1530492] [[除外]]ギミックを搭載した、[[《救済のレイヤード》]]や[[《閃光の追放者》]]を中心とした[[天使族]]統一[[デッキ]]。~ トリッキーな動きを得意とし、構築段階で[[墓地]]利用を多用する[[デッキ]]に対しての阻害能力に優れる。~ [[《救済のレイヤード》]]を中心とした「回収[[効果]]を発動させるための[[デッキ]]」とも言える。 ***[[【宣告者パーミッション】]] [#h4aa1ff8] [[《緑光の宣告者》]]と[[《紫光の宣告者》]]を中心とした[[パーミッション]][[デッキ]]。~ 多量の[[天使族]][[モンスター]]を必要とする、最も特異な構築をした[[パーミッション]][[デッキ]]と呼べる。~ [[《神聖なる魂》]]を起用する点も特徴と言える。~ ***[[【ドローゴー】]] [#vc637a59] [[モンスター]]レスの一点特化型[[パーミッション]][[デッキ]]。~ [[カウンター]]や[[ライフゲイン]]でひたすら凌ぎ、数枚の[[《波動キャノン》]]の維持、もしくは[[《終焉のカウントダウン》]]のターン経過に全てを賭ける。~ 打撃力は愚か、戦線維持や[[手札]]獲得にさえ注意を払っておらず、その分勝ち筋の薄さも半端ではない。~ あまりにも[[手札]]が足りないため[[《天変地異》]]と[[《デーモンの宣告》]]のギミックを積むタイプまである、といえばそのすさまじさがわかるだろう。~ 【パーミッション】中最もすさまじい構築難易度を誇る[[デッキ]]であり、勝利したとき一番格好のいい[[デッキ]]である。~ ***[[【Vドラコントロール】]] [#s626a533] [[《ヴィクトリー・ドラゴン》]]による[[マッチキル]]能力を取り込んだ、究極の[[パーミッション]]。~ 単体では使い物にならない[[《ヴィクトリー・ドラゴン》]]をサポートするため、安定度は無論落ちる。~ 恐ろしくバランスが要求されるため、普通の[[プレイヤー]]が使う分には[[【MCV】]]の方が強い。~ ***[[【カウンタービート】]][#w00b0f86] ライフで[[コスト]]を賄える、もしくはノーコストの[[カウンター]]カードで[[相手]]の[[モンスター除去]]を[[無効]]にしつつ、軽量の[[上級モンスター]]を展開し殴り倒す[[デッキ]]。~ [[コンボ]][[デッキ]]風な[[【パーミッション】]]系列と比べると、[[コントロール]]の色が薄まり[[ビートダウン]]の色が濃くなる。~ **代表的なカード [#q6a1a4f3] -[[《神の宣告》]] -[[《天罰》]] -[[《マジック・ジャマー》]] -[[《マジック・ドレイン》]] -[[《八式対魔法多重結界》]] -[[《盗賊の七つ道具》]] -[[《キックバック》]] -[[《魔宮の賄賂》]] -[[《豊穣のアルテミス》]] -[[《デス・ラクーダ》]] **関連リンク [#yc8c4614] -[[【ヴァンダルギオン】]] -[[【エンジェル・パーミッション】]] -[[【宣告者パーミッション】]] -[[カウンター罠]] -[[デッキ集]]