*【メタビート】 [#top]

#contents

**[[デッキ]]の概要 [#abstract]
 [[環境]]に存在する[[主流デッキ]]を徹底的に[[対策>メタ]]した[[デッキ]]。~
 形式や具体的な定義は特に決まっておらず、【メタビート】というのは[[デッキ]]の名称ではなく概念的な意味合いが強い。~

 [[相手]](又は[[お互い]])の複数の[[カード]]に影響を及ぼす[[永続効果]][[モンスター]]や[[永続カード]]が投入されるのが最大の特徴。~
 「流行している[[デッキ]]の長所」を消すための[[カード]]を[[積む]]ことで流行の[[デッキ]]に[[対抗>メタ]]するという対人志向、大会クラスの実戦本位の[[デッキ]]と言える。~
 主流の環境[[デッキ]]に[[メタを張る]]という性質上、この[[デッキ]]自体は主流とはならず、[[地雷]][[デッキ]]に分類される。~

 他の[[デッキ]]と混合させる場合は【○○メタビ】と略されることも多い。~
 (ちなみに、アニメVRAINS第25話には「[[図書館>《王立魔法図書館》]][[審判>《魔導書の神判》]][[坊主>《霊滅術師 カイクウ》]]メタビ」という言葉が登場しており、この略称は公式も認識しているようだ)~

// 《ライオウ/Thunder King Rai-Oh》
// 効果モンスター
// 星4/光属性/雷族/攻1900/守 800
// このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、
// お互いにドロー以外の方法でデッキからカードを手札に加える事はできない。
// また、自分フィールド上に表側表示で存在するこのカードを墓地へ送る事で、
// 相手モンスター1体の特殊召喚を無効にし破壊する。
//特殊召喚やモンスター効果への対策が最優先になりがちでライオウより優先されるモンスターも増えてきたのでCO

**[[デッキ]]構築に際して [#introduction]
 [[環境]]に多い[[主流デッキ]]に[[メタを張る]][[デッキ]]を指す。~
 そのため、[[環境]]を予測し、流行しそうな[[カード]]や[[デッキ]]を熟慮して[[デッキ]]を構築しなければならない。~

 また、「流行の[[デッキ]]の長所を消して勝つこと」がコンセプトであることから、自然と[[相手]]を妨害する[[カード]]が多くなる。~
 ごく少数の[[デッキ]]に[[環境]]が偏っている場合、特定の[[カード]]や[[デッキ]]にしか[[刺さらない>刺さる]][[カード]]を採用することもある。~
// [[自分]]の好む[[カード]]を採用する[[ファンデッキ]]とは対極にあたり、完全な[[ガチデッキ]]となることを留意しておきたい。~

 なお、今日では特に「特定の[[カテゴリ]]に依存せず、汎用[[メタカード]]によって戦う[[【スタンダード】]]的構築の[[デッキ]]」を【メタビート】と呼ぶ事が多い。~
 本項でもこれら非[[カテゴリ]]型の【メタビート】を中心に解説し、【メタビート】的性質を持つ[[カテゴリ]][[デッキ]]については後述する。~

***永続系[[メタカード]] [#meta1]
 [[相手]]の行動を制限するために、以下のような対策[[カード]]を採用する。~
 対策には使い捨てにならない[[モンスターカード]]や[[永続カード]]が望ましい。~

-[[モンスターカード]]([[メタ]][[モンスター]])
--[[《フォッシル・ダイナ パキケファロ》]]、[[《昇霊術師 ジョウゲン》]]、[[《虚無魔人》]]、[[《大天使クリスティア》]]/[[特殊召喚]]対策
--[[《A・O・J D.D.チェッカー》]]、[[《聖なるあかり》]]、[[《コアキメイル・ドラゴ》]]、各種[[結界像]]/(一部の[[属性]]の)[[召喚]]・[[特殊召喚]]対策
--[[《王虎ワンフー》]]/(低[[攻撃力]][[モンスター]]の)[[召喚]]・[[特殊召喚]]対策
--[[《霊滅術師 カイクウ》]]/[[墓地]][[除外]]対策
--[[《閃光の追放者》]]/[[墓地]]利用([[墓地コスト]]、[[墓地]][[誘発効果]])対策
--[[《ライオウ》]]/[[サーチ]]対策
--[[《インスペクト・ボーダー》]]、[[《威光魔人》]]/[[モンスター効果]]対策

-[[魔法・罠カード]]
--[[《王宮の勅命》]]/[[魔法カード]]対策
--[[《魔封じの芳香》]]/[[魔法カード]]の遅延及び[[ペンデュラム召喚]]対策
--[[《王家の眠る谷−ネクロバレー》]]/[[蘇生]]、[[サルベージ]]、[[墓地]][[除外]]対策
--[[《次元の裂け目》]]・[[《マクロコスモス》]]/[[墓地]]利用対策
--[[《魔法族の里》]]/[[魔法カード]]対策
//--[[《王宮の弾圧》]]/[[特殊召喚]]([[ダメージステップ]]以外)対策
--[[《スキルドレイン》]]/[[効果モンスター]]([[永続効果]]、[[リバースした]]場合に[[発動]]する[[誘発効果]]、その他[[フィールド]]で[[発動]]する[[効果]])対策
--[[《ソウルドレイン》]]/[[効果モンスター]]([[除外]]ゾーンおよび[[墓地]]で[[発動]]する[[効果]])対策
--[[《メンタルドレイン》]]/[[効果モンスター]]([[手札]]で[[発動]]する[[効果]])対策
--[[《生贄封じの仮面》]]/[[リリース]]([[アドバンス召喚]]、[[射出]])対策
--[[《閃光を吸い込むマジック・ミラー》]]・[[《暗闇を吸い込むマジック・ミラー》]]/特定[[属性]]の[[モンスター効果]]対策
--[[《群雄割拠》]]・[[《御前試合》]]・[[《センサー万別》]]・[[《カイザーコロシアム》]]/(間接的な)展開対策
//[[《魔鍾洞》]]
--[[《超古代生物の墓場》]]/(一部の高[[レベル]]の)[[モンスター効果]]対策
--[[《手違い》]]/[[サーチ]]対策
--[[《一回休み》]]/[[特殊召喚]]された[[モンスター]]対策
--[[《醒めない悪夢》]]/[[永続カード]]の[[魔法・罠カード]]対策
--[[《アンデットワールド》]]/特定[[種族]]対策
--[[《王宮の牢獄》]]/[[蘇生]]対策

***使い捨て[[メタカード]] [#meta2]
 [[フィールド]]に残り続けることは難しいが、ピンポイントで対策になる[[カード]]。~
 [[汎用性]]の高い[[カード]]が多いため、【メタビート】以外でも使用されやすい。~

-[[モンスターカード]]
--[[《幽鬼うさぎ》]]・[[《死霊騎士デスカリバー・ナイト》]]/[[効果モンスター]]([[チェーンブロック]]を作る[[効果]])対策
--[[《屋敷わらし》]]・[[《D.D.クロウ》]]・[[《A・O・J サイクルリーダー》]]・[[《ディメンション・アトラクター》]]/[[墓地]]利用対策
--[[《エフェクト・ヴェーラー》]]/[[効果モンスター]]([[フィールド]][[発動]]・[[適用]])対策
--[[岩石族]][[コアキメイル]]/各種[[効果]]対策
--[[《ライオウ》]]/([[チェーンブロック]]を作らない)[[特殊召喚]]対策
--[[《ヂェミナイ・デビル》]]、[[《墓守の監視者》]]/[[ハンデス]]・[[暗黒界]]対策
//--[[《灰流うらら》]]/[[デッキ]]に干渉して[[アドバンテージ]]を得る[[効果]]への対策
//「トリックスター・リンカーネイション」や「強欲な贈り物」のような直接アドバンテージを得られない効果にも対応しているため編集
--[[《灰流うらら》]]/[[デッキ]]に干渉する[[効果]]への対策
--[[《浮幽さくら》]]/[[エクストラデッキ]]対策
--[[《増殖するG》]]・[[《原始生命態ニビル》]]/大量展開への対策

-[[魔法・罠カード]]
--[[《禁じられた聖杯》]]・[[《デモンズ・チェーン》]]/[[効果モンスター]]対策
--[[《無限泡影》]]/[[効果モンスター]]対策・一時的な[[永続カード]]の[[魔法・罠カード]]対策
--[[《異次元グランド》]]/一時的な[[墓地]]利用対策、[[自分]]の[[墓地]]利用と共存
--[[《墓穴の指名者》]]/一時的な[[墓地]]利用対策、[[効果モンスター]]対策
--[[《抹殺の指名者》]]/[[効果]]対策
--[[《連鎖除外》]]/低[[攻撃力]]対策
--[[《虚無空間》]]/実質使い捨ての[[特殊召喚]]対策
--[[《三戦の才》]]/[[手札誘発]]、[[制圧]][[モンスター]]対策
--[[《次元障壁》]]/[[エクストラデッキ]]利用対策
--各種[[カウンター罠]]/[[召喚]]行為・[[効果]]対策

***その他汎用[[カード]] [#Hanyou]
 [[メタ]]ではないが、【メタビート】を支える汎用的な[[カード]]。~
 なお汎用[[カード]]ではあるが、[[環境]]によっては採用率が低い[[カード]]である場合もあり、場合によっては「使い捨て[[メタカード]]」となるものもある。~
-[[手札]]増強:[[《強欲で謙虚な壺》]]・[[《強欲で貪欲な壺》]]・[[《強欲で金満な壺》]]・[[《命削りの宝札》]]・[[《チキンレース》]]
-打点[[強化]]:[[《魔導師の力》]]・[[《オレイカルコスの結界》]]・[[《EMドラミング・コング》]]
-[[モンスター除去]]:[[バリア −フォース−]]・[[《拮抗勝負》]]

***[[エクストラデッキ]] [#extradeck]
 [[デッキ]]タイプ次第で採用可能な[[カード]]は変化するが、基本的に[[メタ]][[効果]]を持つ[[モンスター]]には[[レベル]]4が多いため[[ランク]]4の[[エクシーズ召喚]]を行いやすい。~
 [[メインデッキ]]に投入するタイプの[[メタカード]]は、[[相手]]の[[デッキ]]タイプと合わない場合[[腐って>腐る]]しまうという弱点がある。~
 これに対し[[エクストラデッキ]]に用意するタイプの[[メタカード]]は、必要な時だけ呼び出すことで、[[相手]]に合わせた[[メタ]]を柔軟に行えるのが強みである。~
 [[相手]]次第では、[[メインデッキ]]を展開用として汎用[[ランク]]4を[[エクシーズ召喚]]し続けるだけでメタビートが成立する例も見られる。~

 [[お互い]]の[[特殊召喚]]を封じるタイプの【メタビート】の場合、[[エクストラデッキ]]の[[モンスター]]はほぼ使用不能となる。~
 どうせ使用しないのであれば、[[環境]]で採用率の高い[[モンスター]]を投入し、[[《浮幽さくら》]]や[[《強欲で金満な壺》]]で適時[[除外]]していくのも手。~
 また敢えて[[エクストラデッキ]]を0枚にする事で[[【帝王】]]と誤解させたり、[[《パンドラの宝具箱》]]を搭載した例もある。~


-[[《インヴェルズ・ローチ》]]/([[チェーンブロック]]を作らない)[[特殊召喚]]対策
-[[《深淵に潜む者》]]/[[墓地]][[誘発効果]]対策
//-[[《No.16 色の支配者ショック・ルーラー》]]/[[魔法カード]]・[[罠カード]]・[[効果モンスター]]対策
-[[《No.80 狂装覇王ラプソディ・イン・バーサーク》]]/[[墓地]]利用対策
-[[《No.106 巨岩掌ジャイアント・ハンド》]]/[[効果モンスター]]([[フィールド]][[発動]]・[[適用]])対策
-[[《フレシアの蟲惑魔》]]/[[召喚]]・[[特殊召喚]]対策
-[[《No.41 泥睡魔獣バグースカ》]]/[[リンクモンスター]]以外対策

**ひな型 [#template]
 【メタビート】の中でも、何を対策するのかによって[[メタカード]]の種類が異なるため、採用[[カード]]はガラリと変わる。~
 大きく分けるならば【メタビート】には、4つのひな型がある。~

***[[墓地]]封殺型 [#anticemetery]
 一つ目は、[[墓地]]利用([[蘇生]]・[[サルベージ]]・[[自己再生]]・[[墓地]][[除外]])を対策したタイプ。~
 [[《王家の眠る谷−ネクロバレー》]]を採用した[[【墓守】]]や[[《次元の裂け目》]]・[[《マクロコスモス》]]を採用した[[【次元ビートダウン】]]が代表的な[[デッキ]]である。~
 これら以外の[[デッキ]]では、[[《霊滅術師 カイクウ》]]や[[《閃光の追放者》]]、[[《ソウルドレイン》]]を採用した[[デッキ]]がこのタイプに該当する。~

 [[シンクロモンスター]]や[[エクシーズモンスター]]が登場する前から存在するタイプの【メタビート】であり、[[デッキ]]の歴史は古い。~
 しかし、[[シンクロ召喚]]や[[エクシーズ召喚]]への[[メタ]]性の低さにも繋がっており、現在は弱体化している。~
 [[【墓守】]]は[[《王家の生け贄》]]や[[Sin]]、[[【次元ビートダウン】]]は[[《ガーディアン・エアトス》]]等を採用し、高打点[[モンスター]]に対応するようになった。~

***[[特殊召喚]]封殺型 [#antiSS]
 二つ目は、[[特殊召喚]]([[特殊召喚モンスター]]・[[シンクロモンスター]]・[[エクシーズモンスター]]等)を対策したタイプ。~
 [[《フォッシル・ダイナ パキケファロ》]]や[[結界像]]を搭載した[[【結界像ビート】>#kekkai]]が代表的な例である。~

 今日の[[デュエル]]は[[特殊召喚]]の連発が基本となっており、それを封印する事による影響力は大きい。~
 また[[除去]]能力を持つ[[モンスター]]が[[特殊召喚]]される事を防げるため、間接的に[[モンスター効果]]への[[メタ]]にもなる。~
 ただし[[特殊召喚]]を封じる[[カード]]の大半は[[お互い]]の[[特殊召喚]]を封じるため、[[自分]]も高[[攻撃力]]の[[モンスター]]が出しづらいという欠点がある。~

 主な[[特殊召喚]]対策[[カード]]としては、[[《フォッシル・ダイナ パキケファロ》]]や[[《昇霊術師 ジョウゲン》]]、[[《王虎ワンフー》]]等が挙げられる。~
 ただし、これらは[[攻撃力]]が不足しているため、[[アタッカー]]を兼ねる[[《ライオウ》]]で代用することもある。~
 また、[[《大天使クリスティア》]]や[[《コアキメイル・ドラゴ》]]等の特定[[デッキ]]専用の[[メタ]][[モンスター]]の存在から、このタイプは多岐に渡る。~

 古くは[[《王宮の弾圧》]]による[[特殊召喚]][[メタ]]が広く行われていたが、[[《王宮の弾圧》]]の[[禁止カード]]化により姿を消した。~

***[[効果]]封殺型 [#antieffect]
 三つ目は、[[効果モンスター]]([[モンスター効果]])を対策したタイプ。~
 かつては目立たない存在だったが、強力な[[効果モンスター]]が登場し始めたために、需要が拡大した。~
 その中でも、[[フィールド]][[発動]]を封じるタイプと、[[墓地]][[発動]]を封じるタイプの2つに大別される。~
 前者の代表的な[[デッキ]]は[[【スキルドレイン】]]であり、後者は[[【次元ビートダウン】]]である。~

 [[【スキルドレイン】]]は[[メタ]][[モンスター]]との相性が悪く、採用[[モンスター]]が特殊になりやすい。~
 [[《神獣王バルバロス》]]や[[Sin]]等の[[妥協召喚]]・[[特殊召喚]]([[デメリット]])[[モンスター]]の採用が最大の特徴。~
 自身を[[リリース]]したり、[[墓地]]で[[効果]]を[[発動]]する[[モンスター]]を採用することもある。~
 [[《禁じられた聖杯》]]や[[《デモンズ・チェーン》]]等の[[《スキルドレイン》]]の脇を固める[[カード]]が登場したのも大きい。~
 また、[[《暗闇を吸い込むマジック・ミラー》]]や[[《閃光を吸い込むマジック・ミラー》]]という特定の[[属性]]専用の[[《スキルドレイン》]]も存在する。~

 [[【次元ビートダウン】]]は[[墓地]]封殺を兼ねる上に、[[暗黒界]]や[[魔轟神]]、[[リクルーター]]等の[[効果]]を封じ込められることが大きい。~
 さらに[[《オネスト》]]や[[《BF−月影のカルート》]]を[[腐らせる>腐る]]こともできるのもポイントである。~

***[[除外]]封殺型 [#antibanish]
 四つ目は、[[カード]]の[[除外]]を封殺するタイプ。~
 古くから[[《霊滅術師 カイクウ》]]等の[[墓地]][[除外]]を対策する[[カード]]は存在していたが、[[手札]]や[[フィールドのカード]]を[[除外]]する[[カード]]の増加により、注目されている。~
 代表的な[[デッキ]]は[[墓地]][[除外]]のみなら[[【墓守】]]、より汎用的なものでは[[《カオスハンター》]]、[[《王宮の鉄壁》]]を採用した[[デッキ]]だろう。~

***各種デッキタイプの相性・複合 [#aisyou]
 上記のように【メタビート】には、4つのタイプが存在するが、複合可能なものと複合困難なものが存在する。~
 複合可能なものは、[[墓地]]封殺型と[[効果]]封殺型であり、複合困難なものは[[特殊召喚]]封殺型と[[効果]]封殺型である。~
 前者は、共に[[永続カード]]を軸としたものであるために共存できるが、後者は封殺[[効果]]を[[自分]]で封殺しまうため、共存困難になる。~
 なお、[[【スキルドレイン】]]と[[【次元ビートダウン】]]を組み合わせた【スキドレ次元】や[[【スキルドレイン】]]と[[【墓守】]]を組み合わせた【スキドレ墓守】が存在する。~

**[[デッキ]]の種類 [#decktype]
***【苦痛ワンフー】 [#Wanghu]
 [[《王虎ワンフー》]]と[[《強者の苦痛》]]の[[コンボ]]を採用した[[デッキ]]タイプ。~
 [[《クレボンス》]]・[[《ゾンビキャリア》]]を始めとする[[チューナー]][[モンスター]]は[[攻撃力]]が低い傾向にあるので[[《王虎ワンフー》]]を[[召喚]]しておくだけでも[[【シンクロ召喚】]]に対する大きな抑止力となる。~
 更に[[《強者の苦痛》]]を[[発動]]すれば、[[《王虎ワンフー》]]を[[戦闘破壊]]できる[[下級モンスター]]は非常に少なくなる。~
 しかし[[【エクシーズ召喚】]]の隆盛により[[《強者の苦痛》]]が掣肘力を大幅に落とし、また[[カード]]パワーのインフレにより[[攻撃力]]1500以上の[[モンスター]]を初手としたり、[[墓地リソース]]から大型[[モンスター]]を出して盤面を[[制圧]]する戦術が珍しくなくなり、[[リンクモンスター]]の登場によりトドメを刺される形で、この型の[[デッキ]]は[[環境]]では事実上消滅状態であった。~
 そのような中、11期に入り[[汎用性]]の高い[[【勇者フェニックス】>【勇者トークン】#variation2]]が登場し、[[《王虎ワンフー》]]との噛み合いの良さが注目されたことで、この[[デッキ]]コンセプトは[[《強者の苦痛》]]の役割を[[《D−HERO デストロイフェニックスガイ》]]に置き換えた形で一時期復興の兆しを見せた。~
 しかし、その後関連[[カード]]が規制され、主軸となる[[【勇者フェニックス】>【勇者トークン】#variation2]]が構築困難となり、この[[デッキ]]も再び消滅状態にある。~

***【岩石メタビ】 [#ganseki]
 [[【岩石族】]]を下敷きとした【メタビート】。~
 [[岩石族]]には[[パーミッション]][[効果]]を持つ[[《コアキメイル・ガーディアン》]]・[[《コアキメイル・ウォール》]]・[[《コアキメイル・サンドマン》]]・[[《コアキメイル・オーバードーズ》]]の4体の[[コアキメイル]]が存在する。~
 更に同[[属性]]・同[[種族]]・同[[レベル]]には、[[特殊召喚]]を完全に封じる上に後出しも可能な[[効果]]を持つ[[《フォッシル・ダイナ パキケファロ》]]も存在する。~
 これらを状況に応じて[[《同胞の絆》]]や[[《強化蘇生》]]などで複数並べ、[[《オレイカルコスの結界》]]などで打点も補強しつつ[[相手]]の行動を封殺する。~
 苦境に強い[[《N・グラン・モール》]]・[[《地球巨人 ガイア・プレート》]]や、構築が多少縛られるが上記の[[モンスター]]を並べ直すことができる[[《ブロック・ゴーレム》]]などが存在するのも特徴。~

***【結界像ビート】 [#kekkai]
 2015年秋に開発された【メタビート】の一種。~
 [[結界像]]などの[[特殊召喚]]を封じる[[モンスター]]を[[装備魔法]]で[[強化]]し、[[ビートダウン]]での勝利を目指す。~
 登場以降、数は少ないながらも大会での実績を残し続けており、久々に戻ってきた[[環境]]で戦える【メタビート】となっている。~

 [[環境]]に合わせて姿を変える【メタビート】の性質上、その内容は刻々と変わり続けている事を付記しておく。~

―[[モンスターカード]]について~
 [[環境]]にあまり存在していない[[属性]]の[[結界像]]プラスアルファが基本。~
 [[《フォッシル・ダイナ パキケファロ》]]や各種[[結界像]]で、枚数は10枚未満に収まる。~
 各種[[手札誘発]]も採用の余地はあるが、[[《命削りの宝札》]]との噛み合いは悪いため枚数や種類は熟考したい。~
 対応する[[属性]]であれば[[特殊召喚]]できる点も活用できると尚良い。例えば[[《豪雨の結界像》]]を採用した場合、[[《神・スライム》]]とその関連[[カード]]が[[特殊召喚]]できるため、[[耐性]]持ちの3000打点をお手軽に[[特殊召喚]]しつつ[[《豪雨の結界像》]]を[[戦闘]]から守ることもできる。~
 [[《王家の眠る谷−ネクロバレー》]]を[[サーチ]]できる[[《墓守の司令官》]]を搭載するタイプもある。その[[《墓守の司令官》]]も[[《ネクロバレーの玉座》]]で[[サーチ]]できることや、[[《王家の眠る谷−ネクロバレー》]]適用下で[[攻撃力]]が2100まで上昇する点がメリット。~

―[[魔法カード]]について~
 [[装備魔法]]として[[《魔導師の力》]]や[[《月鏡の盾》]]を搭載し、[[特殊召喚]]封じ[[モンスター]]の[[戦闘破壊]]を防ぎつつ打点を確保する。~
 [[特殊召喚]]封じにより間接的に多くの[[モンスター効果]]を封じられるので、残った[[魔法・罠カード]]への対策として[[《禁じられた聖槍》]]も採用できる。~
 2体の[[結界像]]を並べると[[相手]]は[[攻撃]]不能となる[[《オレイカルコスの結界》]]もよく使われる。~
 [[《干ばつの結界像》]]以外の[[結界像]]が立っていると発動できないが、[[《スケープ・ゴート》]]を採用することで[[リンクモンスター]]の展開に繋げるサブプランも用意できる。~
 [[《リプロドクス》]]を使えば[[《王神鳥シムルグ》]]を[[リンク召喚]]でき、[[《烈風の結界像》]]を[[リクルート]]することもできる。~
 ([[結界像]]が既に[[フィールド]]にいたとしても、[[《強制脱出装置》]]等でセルフ[[バウンス]]すれば自由に展開できる。展開後に改めて[[結界像]]を[[通常召喚]]すればよい)~
 これは【メタビート】全般に言えることだが、[[《強欲で貪欲な壺》]]・[[《強欲で謙虚な壺》]]・[[《命削りの宝札》]]・[[《チキンレース》]]などの[[ドロー]][[カード]]も数多く採用する。~

―[[罠カード]]について~
 [[《神の宣告》]]、[[《神の通告》]]などの万能[[カウンター罠]]や、[[《強制脱出装置》]]などの[[1:1交換]]が取れる[[除去]]は数多く採用する。~
 中でも[[《ドラグマ・パニッシュメント》]]は相性が良い。~
 [[《サンダー・ボルト》]]、[[《ハーピィの羽根帚》]]などの[[全体除去]]に弱いため、[[《神の宣告》]]に加え[[《スターライト・ロード》]]なども採用圏内。~
 [[結界像]]達の打点確保兼防御[[カード]]として[[《幻影剣》]]が採用されるのも特徴的。~
 [[墓地]]は基本的に利用しないため、[[《マクロコスモス》]]も検討できる。ただし、各種[[手札誘発]][[モンスター]]や[[《ドラグマ・パニッシュメント》]]などとの相性は悪い。~
 比較的[[バリア −フォース−]]系列も扱いやすい。~

―構築の変遷について~
 2015年秋に初入賞した時は、[[《平和の使者》]]・[[《くず鉄のかかし》]]・[[《メタル化・魔法反射装甲》]]などが搭載され、より[[戦闘破壊]]対策に特化した構築だった。~
 当時の[[環境]]は[[【EMEm】]]の一強であり、[[メインデッキ]]の大半を[[モンスター]]で占める[[【EMEm】]]に対しては[[魔法・罠カード]]対策を取る必要が薄かった。~
 2016年以降は[[環境]]の変化やカードプールの増加に合わせて、[[結界像]]以外の採用[[カード]]はその都度変化している。

***[[上級モンスター]]軸 [#joukyu]
 [[上級モンスター]]を中心としたタイプ。~
 [[攻撃力]]不足が解消され[[魔法・罠カード]]のサポートへの依存も減るが、[[手札事故]]が起きやすいのが難点。~
 採用されるのは[[《虚無魔人》]]や[[《エンド・オブ・アヌビス》]]・[[《霧の王》]]といった[[モンスター]]である。~
 [[罠カード]]を使用するため、[[《黄泉ガエル》]]等で[[リリース]]確保するのは難しく、[[《死皇帝の陵墓》]]を採用するのも手。~
 [[メタカード]]で守ってきた[[下級モンスター]]を[[リリースする]]方法もある。~
 [[【死皇帝の陵墓】]]も参照。~

***[[【光属性】]]軸 [#light]
 [[光属性]][[モンスター]]を中心とした[[デッキ]]タイプ。~
 [[《オネスト》]]による[[戦闘]]補助と、[[属性]]を統一することで[[《御前試合》]]を採用できるのが最大の利点。~
 [[《ライオウ》]]もあるので、[[相手]]の戦術を封じるのはさほど難しくない。~
 [[壁]][[モンスター]]に対抗できる[[《忍者マスター SASUKE》]]も優秀。~
 [[《閃光の追放者》]]は[[《オネスト》]]と併用できないため、投入しない[[デッキ]]が多い。~
 [[《オネスト》]]との相性の良い[[《白い泥棒》]]を入れることで[[相手]]の[[手札]]を削り取ることもできるので、採用しておいて損はないだろう。~
 ちなみに[[《豊穣のアルテミス》]]を採用し、[[カウンター罠]]を多めに投入することで[[【パーミッション】]]寄りにすることもできる。~

***[[【カオス】]]軸 [#chaos]
 [[光属性]][[モンスター]]と[[闇属性]][[モンスター]]を中心とした[[デッキ]]タイプ。~
 【カオスメタビ】【カオススタンダード】などとも呼ばれることもある。~
 [[光属性]]・[[闇属性]]には[[《ライオウ》]]や[[《霊滅術師 カイクウ》]]・[[《閃光の追放者》]]・[[《昇霊術師 ジョウゲン》]]と数多くの[[メタ]][[モンスター]]がいる。~
 また、[[《死霊騎士デスカリバー・ナイト》]]や[[《D.D.クロウ》]]や[[《エフェクト・ヴェーラー》]]等の[[墓地]]・[[モンスター効果]]対策となる[[モンスター]]も豊富。~
 これらに[[《異次元の女戦士》]]等を絡めると多くの[[デッキ]]を対策することができる。~
 また、[[属性]]を二つに揃えることで[[カオスモンスター>カオス]]を[[特殊召喚]]しやすく、[[ボード・アドバンテージ]]が稼げる。~
 さらに[[《オネスト》]]や[[《闇の誘惑》]]、[[《ダーク・アームド・ドラゴン》]]と強力な[[サポートカード]]も採用できることが強み。~
 [[特殊召喚]]寄りの[[デッキ]]ではないため、[[《強欲で謙虚な壺》]]などを入れることが可能である。~

***[[【アンデット族】]]軸 [#zombie]
 [[《闇竜の黒騎士》]]を中心とし、[[【アンデット族】]]・[[【スキルドレイン】]]のギミックを採用した[[デッキ]]タイプ。~
 [[光属性軸>#light]]のギミックも採用でき、[[《スキルドレイン》]]と相性の良い[[《馬頭鬼》]]や[[《ピラミッド・タートル》]]も組み込める。~
 [[ストラクチャーデッキR−アンデットワールド−]]で登場した[[《屍界のバンシー》]]により[[《アンデットワールド》]]の[[発動]]が容易になり、[[【種族操作】]]としての一面も強くなった。~
 また[[《スキルドレイン》]]とは相性が悪いが、[[《アンデットワールド》]][[適用]]下での[[《死霊王 ドーハスーラ》]]の[[制圧]]力の高さも魅力的である。~

***[[【ドラゴン族】]]軸 [#dragon]
 強力な[[闇属性]]・[[光属性]][[モンスター]]の[[特殊召喚]]を1枚で対策できる[[《コアキメイル・ドラゴ》]]を投入した[[デッキ]]タイプ。~
 [[【ドラグニティ】]]なら[[維持コスト]]を確保しやすく、こちらの[[《ドラグニティナイト−ヴァジュランダ》]]や[[《スターダスト・ドラゴン》]]などには刺さらないため自然に投入できる。~

***[[【不死武士】]] [#warrior]
 [[《不死武士》]]を軸に据えた[[戦士族]]統一の[[メタデッキ]]。~
 詳しくは当該ページを参照。~

***[[【Sin】]] [#sin]
 [[Sin]][[モンスター]]を中心とした[[【スキルドレイン】]]で、採用する[[カード]]から【Sinスキドレギアバレー】とも呼ばれる。~
 詳しくは当該ページを参照。~

***[[【魔法族の里】]] [#spellcaster]
 [[相手]]の[[魔法カード]]を封じる[[《魔法族の里》]]と[[魔法使い族]]を中心としたタイプ。~
 詳しくは当該ページを参照。~

***[[【ファルコンビート】>【セルフ・バウンス】#falcon]] [#Falcon]
 [[《霞の谷のファルコン》]]で[[《強化蘇生》]]や[[《デモンズ・チェーン》]]等を[[バウンス]]して使い回すタイプ。~
 [[モンスター]]は少なく[[永続罠]]が多い構築になるため、[[《命削りの宝札》]]とは非常に相性が良い。~
 詳しくは当該ページを参照。~

***[[【叢雲ダイーザ】>【除外ビートダウン】#decktype1]] [#DaEiza]
 第10期に頭角を現した構築。~
 言うなれば大量の妨害[[カード]]を搭載した[[《紅蓮魔獣 ダ・イーザ》]]主軸の[[【除外ビートダウン】]]である。~
 [[《強欲で金満な壺》]]や[[《強欲で貪欲な壺》]]と言った[[カード]]で[[除外]]枚数を増やしつつ妨害[[カード]]を[[手札]]に引き込むのが基本の動き。~
 十分に[[除外]]枚数を稼いだ後に[[《紅蓮魔獣 ダ・イーザ》]]を[[召喚]]し、妨害[[カード]]で[[《紅蓮魔獣 ダ・イーザ》]]を守りつつ[[ビートダウン]]を行っていく。~

 [[攻撃力]]が低いため必然的に長期戦にならざるを得ない通常の【メタビート】に比べ、高い[[攻撃力]]を得られるため短期決戦も目論めるのが特徴。~
 また、[[相手]]の[[先攻]]1[[ターン]]目に出された高打点の[[モンスター]]を[[戦闘]]で突破できるのも利点。~
 [[《紅蓮魔獣 ダ・イーザ》]]自身は[[特殊召喚]]を経由せず[[効果の発動]]も共わないので、[[特殊召喚]][[メタ]]や[[モンスター効果]][[メタ]]と併用しやすい点も[[シナジー]]する。~
 それらの[[メタ]]とは相性は悪いが、[[火力]]増大と[[除去]]による突破が狙える[[《機巧蛇−叢雲遠呂智》]]や[[《百万喰らいのグラットン》]]も搭載されやすい。~
 中〜長期戦を見込める状況ならば[[墓地]]利用を行う[[デッキ]]全般に多大な影響を与える[[《マクロコスモス》]]を無理なく採用でき、得られる[[メリット]]は大きい。~
--[[20/10/01>リミットレギュレーション/2020年10月1日]]以降の[[環境]]では、[[環境]]内のゲーム速度の低下により中〜長期戦を見込める状況が増えた他、[[《マクロコスモス》]]自体の再評価も後押しされた結果、安定性や対応力、持久力の高いこのタイプの構築が高く評価され、[[環境]]での一角を担うほどの結果を残す様になった。~

***[[【装備ビート】]] [#equip]
 展開力に欠ける[[【装備ビート】]]は【メタビート】としての要素を持つことでこれを補っているものがいくつか存在する。~

***【メタビート】要素を持つ[[デザイナーズデッキ]]の例 [#designers]

 [[カテゴリ]]自体が【メタビート】としての要素を持つ[[デッキ]]。~

-[[【墓守】]]:[[《王家の眠る谷−ネクロバレー》]]により、[[墓地]]利用に[[メタを張る]][[デッキ]]。~
-[[【アモルファージ】]]:[[カテゴリ]]内の[[モンスター]]全員が何らかの行動を封じる[[効果]]を持っており、いわば[[カテゴリ]]全体が【メタビート】を前提としたデザインとなっている。~
-[[【ヴェルズ】]]:[[カテゴリ]]全体としては決して[[メタ]][[効果]]が豊富なわけではないのだが、[[《ヴェルズ・オピオン》]]が優秀な[[上級モンスター]][[メタ]]能力を持つ。~
[[【征竜】]]の全盛期に事実上【メタビート】としての役割を果たした。~
-[[【E・HEROビート】]]:[[《M・HERO ダーク・ロウ》]]により[[墓地]]や[[サーチ]]の封殺を行う。~
本来は[[ビートダウン]][[デッキ]]であったが、[[《M・HERO ダーク・ロウ》]]登場以降【メタビート】としての性質が強まった。~
-[[【オルターガイスト】]]:豊富な[[罠カード]]と各種[[モンスター効果]]で[[相手]]の展開や行動を妨害するコンセプトである。~
特に[[キーカード]]の[[《オルターガイスト・マルチフェイカー》]]と[[手札から発動可能な罠カード>《デルタ・クロウ−アンチ・リバース》#list]]を初手に握れば、【メタビート】の弱点である[[後攻]]時の初動を補えるのが大きい。~
-[[【呪眼】]]:[[《呪眼の死徒 サリエル》]]で[[《セレンの呪眼》]]を[[サーチ]]して[[装備]]すれば強固な[[耐性]]と[[フリーチェーン]]の[[除去]]能力を持つ[[下級モンスター]]となる。~
この動きに[[特殊召喚]]が関係しないため[[特殊召喚]][[メタ]]との併用がやりやすく、更に妨害能力を持つ[[呪眼]][[罠カード]]を使用する事で高い[[制圧]]力となる。~

***【メタビート】要素を組み込みやすい[[デッキ]]の例 [#kumikomi]

 [[カテゴリ]]自体は【メタビート】としての要素を強く持つわけではないが、[[カテゴリ]]外からの[[メタカード]]投入が行いやすく、【メタビート】化しやすい[[デッキ]]。~

-[[【妖仙獣】]]:[[通常召喚]]で展開し、[[墓地]]をほとんど利用しないため、[[特殊召喚]][[メタカード]]や[[墓地]][[メタカード]]を使いやすい。~
-[[【クリフォート】]]:[[デメリット]][[アタッカー]]が大半を占める[[デッキ]]であり、[[《スキルドレイン》]]との相性が非常に良い。~
//-[[【儀式召喚】]]:[[《儀式魔人リリーサー》]]の存在から、[[特殊召喚]]封じを仕掛けやすい。~
特に[[エクストラデッキ]][[メタ]]の[[《ユニコールの影霊衣》]]を擁する[[【影霊衣】]]はその傾向が強かった。~
-[[【暗黒界】]]:[[暗黒界]][[モンスター]]は全て[[墓地]][[発動]]なので、[[《スキルドレイン》]]との相性が非常によい。~
また、[[《暗黒界の龍神 グラファ》]]は強力な[[自己再生]]能力を持つため[[ウイルス]]の[[コスト]]に最適で、[[ピーピング]]・[[ハンデス]]で[[手札]]を大きく削ることができる。~
//-[[【BF】]]:[[《王宮の弾圧》]]との相性がよく、末期の[[【BF】]]は[[《王宮の弾圧》]]を利用した【メタビート】と化していた。~
//現在は「末期」ではないことからCO~
-[[【ガジェット】]]:[[ガジェット]]は少ない[[モンスター]]枚数で戦線を維持できるため、大量の[[除去]][[カード]]や[[メタカード]]を詰め込んだ型が活躍した。~
-[[【サブテラー】]]:[[《サブテラーの導師》]]と[[《サブテラーの妖魔》]]の[[コンボ]]で妨害でき、後続の[[《サブテラーの妖魔》]]も[[サーチ]]できるので次[[ターン]]も同じ動きが取れる。~
[[《地中界シャンバラ》]]1枚から動けるため[[デッキ]]スペースを抑えられ、空いた枠に汎用[[メタカード]]を豊富に搭載できる。~
-[[【トリックスター】]]:[[《トリックスター・ライトステージ》]]や[[《トリックスター・マンジュシカ》]]により継続的に[[バーン]]を与えられるため、長期戦になれば自ずと勝利に近づく。~
[[サーチ]]手段が豊富な[[デッキ]]なので必要最低限の枚数で基本の動きが成立し、汎用[[カード]]や[[メタカード]]を多く搭載する枠も確保しやすい。~
-[[【真竜】]]:[[アドバンス召喚軸>【真竜】#meta]]は大量の妨害系[[永続魔法]]・[[永続罠]]を積みやすく、採用する[[モンスター]]も少ないため[[《命削りの宝札》]]や[[《強欲で金満な壺》]]といった強力な[[ドローソース]]も[[積み>積む]]やすい。~
-[[【天気】]]:[[天気]][[モンスター]]は、自身を[[コスト]]に[[除外]]して[[発動]]する[[効果]]や[[「天気模様」>【天気】#moyou]]を「[[置く]]」[[効果]]によって、[[相手]]の[[効果]]を掻い潜りやすい。~
そして、自身は[[《スキルドレイン》]]や[[《魔封じの芳香》]]、[[《マクロコスモス》]]といった[[メタカード]]の影響を受けにくいことから、これらを効果的に採用できる。~

**[[デッキ]]の弱点 [#weakpoint]
-[[魔法カード]]・[[罠カード]]封じ~
[[《ハーピィの羽根帚》]]・[[《トラップ・スタン》]]などでこれらを封じられると、一発で戦況がひっくり返される恐れがあるため、必ず止めたい。~
[[サイドデッキ]]から[[《砂塵の大竜巻》]]・[[《サイクロン》]]を複数枚投入されると非常に厳しくなることも欠点。~
特に[[マッチ]]の二試合目以降は警戒すること。~

-[[守備力]]の高い[[モンスター]]や[[戦闘]]で[[破壊されない]][[モンスター]]~
//滅多に出会うことはないだろうが、[[《千年の盾》]]などの[[守備力]]が高い[[モンスター]]を[[壁]]にして[[エクゾディアパーツ>封印されし]]を揃えるような[[デッキ]]と対戦した場合、自発的な[[モンスター]]の[[除去]]力に乏しいこの[[デッキ]]は何もできずに敗北することもある。~
[[デッキ]]タイプにもよるが、[[守備力]]の高い[[モンスター]]の処理に困ることが多い。~
現実的なところでは[[《スノーマンイーター》]]や[[《墓守の偵察者》]]等が挙げられる。~
[[《マシュマロン》]]や[[《魂を削る死霊》]]といった[[戦闘]]で[[破壊されない]][[モンスター]]を[[相手]]にした場合[[《スキルドレイン》]]などがない限り、この[[デッキ]]で[[除去]]するにはさらに難を極めるので、こういった[[モンスター]]を1体出されるだけでも戦況が硬直する事が多い。~
このような[[カード]]を対策するなら[[《地砕き》]]や[[《シールドクラッシュ》]]といった[[除去]][[カード]]、もしくは[[《エネミーコントローラー》]]などの[[表示形式]]変更系[[カード]]の採用を検討するべきだろう。~

-一度[[ディスアドバンテージ]]を負う~
[[ディスアドバンテージ]]を負うのは殆どの[[デッキ]]で不利とされることだが、この[[デッキ]]は[[アドバンテージ]]を得ることができる[[カード]]が殆どないので、一度[[ディスアドバンテージ]]を負うと他の[[デッキ]]以上に逆転が困難となる。~
[[魔法・罠カード]]を伏せすぎて[[《ハーピィの羽根帚》]]などを使われると、一気に[[アドバンテージ]]を失い、敗北につながりやすくなる。~

-[[ライフ]]不足~
[[《神の宣告》]]や[[《神の警告》]]等[[ライフコスト]][[カード]]を多用するこの[[デッキ]]では、[[相手]][[モンスター]]から一撃もらうだけで致命傷になる場合もある。~

-豊富な[[除去]]~
基本的にこの[[デッキ]]では[[モンスター]]の数は少ない傾向にあるため、[[モンスター]]を[[除去]]され続けると[[モンスター]]切れを起こしやすく、[[除去]]の豊富な[[デッキ]]は苦手である。~
特に[[ミラーマッチ]]では、[[お互い]]の引いた[[除去]]の数で勝負が決まると言っても過言ではない。~

-[[メタ]]が刺さらない、[[手札事故]]~
[[相手]]が[[特殊召喚]]を用いない、[[効果モンスター]]を[[使用]]しない、[[墓地]]利用しない、といった[[デッキ]]の場合はそれぞれに対応する[[メタカード]]が完全に[[腐る]]事も多々ある。~
ある種の[[デッキ]]との対戦に特化する基本に忠実であるほど、[[メタ]]外の[[デッキ]]に構築レベルで不利になることは宿命である。~
また、[[手札]]内の[[メタカード]]の範囲が被り、対応範囲外の戦術によって押し切られる事も普通にあり得る。~

-展開速度の遅さ~
使用する[[カード]]の都合上[[召喚権]]の消費が激しいタイプが多く、展開が遅くなり易い為、状況によっては[[相手]]の展開速度が速すぎるせいで、こちらの[[メタカード]]が[[全く役に立たない>紙]]ケースが発生する。~
特に最近の[[環境]]では大量展開ギミックと[[相手]]の戦術を(間接的なものも含め)封殺するギミックが両立している[[デッキ]]が多い為、こちらが先に封殺しないとジリ貧になって押し切られる事もままある。~
[[マストカウンター]]の見極めが重要であり、ひとつの[[プレイ]]ミスが即敗北につながりかねない非常にシビアな[[デッキ]]でもある。~

-[[コントロール奪取]]~
[[攻撃力]]が同じ[[モンスター]]が並ぶ事が比較的多く、そのまま[[相打ち]]に持ち込まれ[[ディスアドバンテージ]]を負ったり、[[メタ]][[効果]]持ちの[[モンスター]]を逆利用される危険は大きい。~
自然と回避できる[[カード]]が搭載されている[[デッキ]]ジャンルではあるが、実際に奪われてしまうと致命傷になる可能性も高い。~

**この[[デッキ]]の歴史 [#history]
***第3期 [#phase3]
 【メタビート】という名称が広まる前から、[[《霊滅術師 カイクウ》]]・[[《王家の眠る谷−ネクロバレー》]]・[[《王宮の弾圧》]]等で流行の[[デッキ]]に[[メタを張る]][[デッキ]]は存在していた。~
 この頃は[[【カオス】]]が流行しており、それに対向するために構築された[[【ノーカオス】]]はその一例と言える。~

***第4期 [#phase4]
 [[トークン]]を多用する[[【変異カオス】]]の流行から[[《王虎ワンフー》]]を採用した[[【弾圧ワンフー】>【ノーカオス】]]が登場した。~

***第5期 [#phase5]
 「[[閃光>《閃光の追放者》]]会」と呼ばれた2006年度[[選考会]]では、[[《閃光の追放者》]]・[[《霊滅術師 カイクウ》]]・[[《王宮の弾圧》]]を採用した[[【除去ガジェット】]]や[[【カオス】]]がベスト4の実績を残している。~

 終盤から[[【ダムドビート】]]・[[【剣闘獣】]]・[[【ライトロード】]]等の速度の早い[[デッキ]]が流行した。~
 これらは[[特殊召喚]]・[[モンスター効果]]・[[墓地]]利用の依存度が高く、特に[[特殊召喚]]を対策すれば、上記の[[デッキ]]の速度を落とすことができるため、それほど速くない[[ビートダウン]]でも対抗しやすかった。~

***第6期 [#phase6]
 [[シンクロ召喚]]の概念が登場したことで「[[特殊召喚]]対策」の重要度が増す。~
 一方で[[《王宮の弾圧》]]を採用した[[【レスキューシンクロ】]]や[[【BF】]]が出現する等、[[主流デッキ]]が他の[[デッキ]]を黙らせるために[[メタカード]]を使用する流れを見せ始めている。~

***第7期 [#phase7]
 [[11/09/01>禁止・制限カード/2011年9月1日]]で[[《王宮の弾圧》]]が[[禁止カード]]に指定される。~
 これまでは、[[《王宮の弾圧》]]を投入した[[デッキ]]は全て【メタビート】と扱われる事があり、【メタビート】の内容も大きく変化する事になる。~

 以降は、「[[主流デッキ]]に[[メタを張る]][[テーマデッキ]]や[[デザイナーズデッキ]]」を【メタビート】と呼ぶ場合が多くなり、定まったコンセプトは実質的に消滅したと言える。~

***第8期 [#phase8]
 終盤から[[【征竜】]]・[[【魔導書】]]が流行し始めると、[[除外]]への対抗手段が必要となり、[[《霊滅術師 カイクウ》]]・[[《王宮の鉄壁》]]等の[[除外]]封じの[[カード]]が注目された。~
 しかし[[《霊滅術師 カイクウ》]]を1番使いこなせるのも他ならぬ[[【魔導書】]]であったため、[[《昇霊術師 ジョウゲン》]]と併せた[[【魔導書】]]自体が主要な[[メタ]]ターゲットでありながら【メタビート】代表格という状態に陥っていた。~
 [[2013/09/01>リミットレギュレーション/2013年9月1日]]で[[【魔導書】]]が大幅に弱体化したものの、一方の[[【征竜】]]が健在であったため、[[《王宮の鉄壁》]]を投入した[[メタデッキ]]も根強く残った。~

 また、第8期〜9期中頃にかけては[[レベル]]5以上の[[特殊召喚]]を封じる[[《ヴェルズ・オピオン》]]を用いる[[【ヴェルズ】]]が[[環境]]で時折活躍した。~
 [[《ヴェルズ・オピオン》]]の規制や[[環境]]での[[主流デッキ]]によって浮き沈みはあったものの、【メタビート】に近い動きの[[デッキ]]が比較的長期に渡って活躍した例は珍しい。~

***第9期 [#phase9]
 第9期は[[OCG]]史上でも稀な長期に渡る時代だが、そのスタートから終焉まで実戦級の新規テーマが登場・伸長し、併せて行われる[[制限改訂]]が大きく[[環境]]を変える興隆・退潮・交替が常態化した時代となり、[[メタを張る]]ターゲットもその都度一新されていった。~
 当初から[[《星守の騎士 プトレマイオス》]]の流行、[[【影霊衣】]]の登場など、[[環境]]は目まぐるしく変遷。~
 その間は大きな結果を残すことはできなかったが、防御面を[[手札誘発]]に特化させた【罠無しメタビ】が入賞し、話題を集めていた。~
 それに限らず[[《幽鬼うさぎ》]]・[[《灰流うらら》]]を筆頭に、単純な[[1:1交換]]以上の[[メタ]]効力を見込める[[手札誘発]][[モンスター]]が汎用[[カード]]化した事により、あらゆる[[ビートダウン]][[デッキ]]に【メタビート】要素を搭載できる時代の到来となった。~
 その後、第9期後半以降では[[《命削りの宝札》]]、[[《強欲で貪欲な壺》]]といった【メタビート】と相性の良い[[ドローソース]]が登場。~
 初手に厚い布陣が築きやすくなったこともあってか、【メタビート】軸の[[【クリフォート】]]や、[[《フォッシル・ダイナ パキケファロ》]]を採用した[[【結界像ビート】>#kekkai]]など、新しい構築が登場している。~

***第10期 [#phase10]
 [[召喚制限]]はあるものの、高い[[制圧]]力と打点を併せ持つ[[《インスペクト・ボーダー》]]の登場により[[先攻]]1[[ターン]]目に強い布陣を作りやすくなる。~
 また、汎用[[ドローソース]]として[[《強欲で金満な壺》]]が登場し、更に[[手札]]に余裕が持ちやすくなった。~
 [[カテゴリ]][[デッキ]]としては[[【オルターガイスト】]]や[[【サブテラー】]]が【メタビート】に近い動きであり、[[環境]]でも結果を残す。~
 また、[[【トリックスター】]]にも[[デッキ]]の基本枚数が少なく済む利点を活かした【メタビート】軸の構築が見られ、2018年の世界大会一般の部で優勝を飾った構築が正にこれであった。~
 2019年になると[[【除外ビートダウン】]]の派生と言える[[【叢雲ダイーザ】>#DaEiza]]が[[環境]]で[[地雷]]気味に結果を残した。~

**代表的なカード [#keycard]
-[[《ライオウ》]]
//-[[《王宮の弾圧》]]
-[[《次元の裂け目》]]
-[[《スキルドレイン》]]
-[[《王宮の勅命》]]
-[[《王宮の鉄壁》]]

**サンプルレシピ [#sample]
-【メタビート】~
08.08.30「[[関西最強王決定戦>http://yugioh-fr.jugem.jp/?eid=1204]]」2位~
http://yugioh-fr.jugem.jp/?eid=1239~
--[[08/09/01での禁止・制限>禁止・制限カード/2008年9月1日]]採用~

-【メタビート】~
08.08.30「[[関西最強王決定戦>http://yugioh-fr.jugem.jp/?eid=1204]]」3位~
http://yugioh-fr.jugem.jp/?eid=1240~
--同じく[[08/09/01での禁止・制限>禁止・制限カード/2008年9月1日]]採用~

-【メタビート】~
08.10.20 ジャック∞ポット遊戯王公認大会3位~
http://yugioh-fr.jugem.jp/?eid=1269~

-【メタビート】~
2008年度西日本代表最終選考会ベスト16~
http://yugioh-fr.jugem.jp/?eid=1156~

-【メタビート】~
2008年度西日本代表最終選考会ベスト32進出~
http://yugioh-fr.jugem.jp/?eid=1117~

-【メタビート】~
2008年度西日本代表最終選考会ベスト64進出~
http://yugioh-fr.jugem.jp/?eid=1133

**関連リンク [#link]
-[[【次元斬】]]
-[[【次元ビートダウン】]]
-[[【スキルドレイン】]]
-[[【ノーカオス】]]
-[[【スタンダード】]]

-[[【E・HEROビート】]]
-[[【墓守】]]
-[[【不死武士】]]
-[[【魔法族の里】]]
-[[【ヴェルズ】]]

-[[デッキ集]]