DUEL TERMINALで登場した、ラヴァルモンスターを使用するビートダウンデッキ。
墓地に関する効果を持つモンスターが多く、それらを生かした展開からのビートダウンが基本戦略となるため、デッキ構築とプレイングの両面で墓地リソースを的確にコントロールする能力が求められる。
切り札たる2つの「爆発」、大量展開につながる《真炎の爆発》と豪快な除去効果を持つ《炎塵爆発》の存在から、決まった時の威力は凄まじい。
誕生から暫くはどうにもぱっとしない印象が拭えなかったが、次第にカードプールが充実していったことで、2011年09月以降の環境においてはトップメタの一角として活躍している。
特にDUEL TERMINAL −星の騎士団 セイクリッド!!−での《炎熱伝導場》の登場は、長期の課題であった安定性と回転速度を一気に改善させることになった。
《ラヴァルバル・ドラグーン》 シンクロ・効果モンスター 星6/炎属性/ドラゴン族/攻2500/守1200 チューナー+チューナー以外の炎属性モンスター1体以上 1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に発動する事ができる。 自分のデッキから「ラヴァル」と名のついたモンスター1体を手札に加え、 その後手札から「ラヴァル」と名のついたモンスター1体を墓地へ送る。
《ラヴァル炎火山の侍女/Laval Volcano Handmaiden》 チューナー(効果モンスター) 星1/炎属性/炎族/攻 100/守 200 自分の墓地に「ラヴァル炎火山の侍女」以外の 「ラヴァル」と名のついたモンスターが存在する場合にこのカードが墓地へ送られた時、 自分のデッキから「ラヴァル」と名のついたモンスター1体を墓地へ送る事ができる。
《ラヴァル・キャノン/Laval Cannon》 効果モンスター 星4/炎属性/戦士族/攻1600/守 900 このカードが召喚・反転召喚に成功した時、 ゲームから除外されている自分の「ラヴァル」と名のついた モンスター1体を選択して特殊召喚する事ができる。
《炎熱伝導場》 通常魔法 自分のデッキから「ラヴァル」と名のついたモンスター2体を墓地へ送る。
ラヴァルは守備力200の炎属性モンスターを比較的多く擁するため、《真炎の爆発》等も活用しやすい。
そのため、似たような立場のモンスターであれば、守備力200のモンスターを優先して採用するのがいいだろう。
【ラヴァル】は墓地肥やしを起点とするデッキではあるが、墓地肥やしの代名詞であるライトロードや《魔導雑貨商人》、《カードガンナー》といったカードの投入には、慎重になる必要がある。
【ラヴァル】は「多くのモンスターを墓地へ送る」ことよりも「どのモンスターを墓地へ送る」ことが重要であり、《炎熱伝導場》によって確実に2枚のラヴァルを墓地へ送れるようになった現在、ランダム性の強い無差別墓地肥やしカードを無理に採用しなくても良くなったためだ。
採用するにしても数は控えめに、《ライトロード・ハンター ライコウ》や《ライトロード・マジシャン ライラ》などの優秀なものに絞るべきだろう。
大量のラヴァル及びフレムベルモンスターを墓地へ送り、《真炎の爆発》による大量展開からの1ターンキルを狙う。
下級モンスターだけでは1ターンキルに届かない事があるので、シンクロ召喚をメインとする。
ここで役に立つのが《ラヴァル炎樹海の妖女》である。
《真炎の爆発》に対応しており、墓地にラヴァルがたまっている状態なら、このモンスターをシンクロ素材にしてラヴァルのシンクロモンスターを2体ほど出しただけで総攻撃力が8000を超えることも珍しくない。
《ラヴァルバーナー》等も併用すれば、たとえ《トラゴエディア》といったカードで攻撃を防がれてもそのまま押し切れる。
《ラヴァル・ランスロッド》と《ラヴァル炎樹海の妖女》3体、または《ラヴァル炎樹海の妖女》・《ラヴァル炎湖畔の淑女》・《ラヴァル炎火山の侍女》各1体が墓地に存在すれば《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》までシンクロ召喚できることも覚えておきたい。
魔法・罠カードを極限まで減らし、《魔導雑貨商人》を投入した【フルモンスター】に寄せてもいいだろう。
《ラヴァル・キャノン》の優秀な帰還効果と、これと相性の良い《ラヴァル炎湖畔の淑女》・《炎塵爆発》を軸としたタイプ。
序盤は墓地を肥やしつつ、相手側の布石を《ラヴァル炎湖畔の淑女》で潰していく。
準備が整い次第《炎塵爆発》で相手フィールドを一掃し、《ラヴァル・キャノン》や《異次元からの帰還》からシンクロ・エクシーズ召喚に繋いで畳み掛ける。
《炎塵爆発》はハイリスク・ハイリターンのカードではあるが、常にハイリターンを求めず、墓地に1、2枚のラヴァルしかない状態でもこまめに発動していくとよい。
除外が中心となるため《真炎の爆発》とは相性が悪いように見えるが、相手がセットを渋るなどしてうまく除外効果を使えない時の保険となり、帰還後にシンクロ素材として墓地へ送られたモンスターを蘇生し追加展開を狙うこともできるため、複数枚投入するのも悪くない。
墓地肥やしを利用し、《氷炎の双竜》を特殊召喚。
そこで除外したラヴァルモンスターを《ラヴァル・キャノン》で帰還させる。
《氷炎の双竜》により、除去も並行できるのが強み。
《氷炎の双竜》のためだけにシナジーの薄い水属性モンスターを複数投入することになるため、構築難易度が上昇するのが難。
《アンデットワールド》と《酒呑童子》のコンボによって手札補強を行いつつ墓地のラヴァルモンスターを除外、それらを《ラヴァル・キャノン》で帰還させる。
《ゾンビ・マスター》や《生者の書−禁断の呪術−》等、優秀なアンデット族サポートカードを使えるのが利点となる。
《TG ストライカー》・《TG ワーウルフ》・《TG ラッシュ・ライノ》を組み込み、より広範囲のシンクロ・エクシーズ召喚を狙う。
例えば、《ラヴァル炎湖畔の淑女》の効果で《ラヴァル炎湖畔の淑女》とレベル4以下のラヴァルモンスターを除外し、その後《ラヴァル・キャノン》で《ラヴァル炎湖畔の淑女》を帰還させる。
この帰還成功時に《TG ワーウルフ》を特殊召喚し、《ラヴァル炎湖畔の淑女》と《TG ワーウルフ》で《虚空海竜リヴァイエール》をエクシーズ召喚し効果を発動すれば、エクシーズ素材となった《ラヴァル炎湖畔の淑女》を墓地へ戻しつつボード・アドバンテージを稼ぐことが出来る。
《TG ラッシュ・ライノ》と《TG ワーウルフ》、そして《フレムベル・ヘルドッグ》は《幻獣の角》を共用できるため、【TGフレムベル】寄りの構築にしてもよいだろう。
《月の書》や《皆既日蝕の書》、《森のざわめき》等を使い、《ライオウ》・《霊滅術師 カイクウ》・《死霊騎士デスカリバー・ナイト》といった天敵と各種リクルーターを裏側守備表示に変更し、その影響力を封じ込めることに特化したコントロール寄りの構築。
裏側表示にすることで《ラヴァル炎湖畔の淑女》によって除去できる対象が広がり、さらにこちらの行動を大幅に制限するモンスター等も封殺できる。
また、《月の書》、《皆既日蝕の書》は速攻魔法であるので、緊急時の防御カードとして働く点も見逃せない。
《森のざわめき》は一見シナジーがなさそうに見えるが、墓地利用を封印する天敵【墓守】に対するメタとしても働く点がポイント。
墓地肥やしへの依存が強いため、無差別除外には当然弱い。
《サイクロン》や《砂塵の大竜巻》等の除去手段はもちろん、《ラヴァル・キャノン》等の除外を利用できるラヴァルや帰還カードで対応しよう。
墓地が肥えていなければ効果が発揮できないカードも多く、序盤は思うように発揮できない点も注意が必要。
墓地が肥えたとしても、除外しすぎると肝心な時に発動できなくなる恐れもあるため注意すること。
また、墓地からの除外が封じられることも厄介。
《ラヴァル炎湖畔の淑女》や《炎塵爆発》といったコントロール系カードが軒並み腐ってしまい、必然的に帰還対象がいなくなるので《ラヴァル・キャノン》も弱小アタッカーでしかなくなる。
《真炎の爆発》も封じられる《王家の眠る谷−ネクロバレー》を擁する【墓守】との相性は最悪である。