古くから有名な弱小モンスターであり、一部で熱狂的な人気がある《ワイト》を使ったデッキ。
ストラクチャーデッキ−アンデットの脅威−があるので、比較的組みやすいデッキである。
異常とも言えるレベル1の高攻撃力モンスター、《ワイトキング》で勝負を決めるのが目標である。
《ワイトキング/King of the Skull Servants》 効果モンスター 星1/闇属性/アンデット族/攻 ?/守 0 このカードの元々の攻撃力は、自分の墓地に存在する「ワイトキング」 「ワイト」の数×1000ポイントの数値になる。 このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、 自分の墓地の「ワイトキング」または「ワイト」1体を ゲームから除外する事で、このカードを特殊召喚する。
《ワイト夫人/The Lady in Wight》 効果モンスター 星3/闇属性/アンデット族/攻 0/守2200 このカードのカード名は、墓地に存在する限り「ワイト」として扱う。 また、このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、 フィールド上に表側表示で存在する「ワイト夫人」以外のレベル3以下の アンデット族モンスターは戦闘によっては破壊されず、 魔法・罠カードの効果も受けない。
《ワイト/Skull Servant》 通常モンスター 星1/闇属性/アンデット族/攻 300/守 200 どこにでも出てくるガイコツのおばけ。攻撃は弱いが集まると大変。
《ワイト》一族はアンデット族なので、彼等を「特殊召喚」するサポートカードが多いのが最大の特徴であり、最大の利点。
特に墓地からの蘇生手段が豊富で、制限カード以外に《生者の書−禁断の呪術−》、《ゾンビ・マスター》、《馬頭鬼》が3種9枚まで積める。
また、《ピラミッド・タートル》、《ミイラの呼び声》により、デッキ・手札からも特殊召喚可能。
そのため、「除外されてしまわない限りはどこからでも何度でも神出鬼没にフィールドへと出現する」というアンデット族のメリットはそのまま利用できる。
上記特性を利用し、墓地を《ワイト》一族で埋めつつ、しつこく《ワイトキング》を特殊召喚して相手に襲いかかるのが本線。
そのため、基本的なデッキ構成は【アンデット族】に近くなる。
が、このデッキには《ワイト》と《ワイトキング》、《ワイト夫人》が積まれる。
ゆえに、ある程度下級・上級モンスターが変更される。
【アンデット族】では《ピラミッド・タートル》《巨大ネズミ》を積むのが基本。
が、このデッキは《巨大ネズミ》ではなく《ゴブリンゾンビ》を投入する。
《ワイト》《ワイトキング》どちらもサーチ可能だからだ。
ゆえに、《魂を削る死霊》や《ゾンビ・マスター》など、両方のカードでサーチできる下級モンスターカードを多く起用したい。
《生者の書−禁断の呪術−》が使いやすくなるのも地味な利点である。
また、《終末の騎士》で、直接《ワイト》を墓地に送るのも良い。
上級モンスターは普通の【アンデット族】と同じく《ヴァンパイア・ロード》と《龍骨鬼》の二体が最有力候補だが、《ゴブリンゾンビ》の存在から《龍骨鬼》は《死王リッチーロード》に置き換えてもいいだろう。
基本的には、《ヴァンパイア・ロード》は相手の除去手段を腐らせながら相手のライフを削る役目を負う。
《龍骨鬼》は《サイバー・ドラゴン》等の相手のアタッカーを潰すために使う。
が、このデッキにおいては彼らの真の役目は、《ワイトキング》の代わりに《炸裂装甲》《地砕き》《地割れ》等に引っかかる役目、つまりおとり役である。
手札にきてしまった《ワイト》、《ワイト夫人》を墓地に送る?ため、手札コストのある魔法・罠を積んでも良いかもしれない。
効果が強力な《サンダー・ブレイク》や《マジック・ジャマー》が良いだろう。
《おろかな埋葬》も投入する価値はあるが、これはディスアドバンテージとなるカードなので、投入するかは各人の好みでいいだろう。しかし、デッキに《馬頭鬼》が残っているのならノーコストの蘇生カードに化けるので、採用の価値はある。
やや使いづらいが《連鎖破壊》で一気に落とすのもいい。(自身の永続効果により攻撃力が上昇してしまうため、墓地に《ワイト》《ワイトキング》《ワイト夫人》全て合わせて2枚以下の時にしか《ワイトキング》を対象に発動する事は出来ない)
他に相性のいいカードは《ワイトキング》を一気に場に出せる《地獄の暴走召喚》(自身の永続効果により攻撃力が上昇してしまうため、墓地に《ワイト》《ワイトキング》《ワイト夫人》全て合わせて1枚以下の時しか《ワイトキング》を対象に発動する事は出来ない)、全体強化の《ダークゾーン》など。
また、それぞれリリース確保が容易な《死のデッキ破壊ウイルス》、《魔のデッキ破壊ウイルス》等が挙げられる。
《強制転移》で《ワイト》や《ワイト夫人》を転移する手もある。
《光学迷彩アーマー》は事故の元でもあるが、ロックして【フィフティ・フィフティ】風にすれば一撃大ダメージの可能性を得るので、お好みで投入しよう。
《グラヴィティ・バインド−超重力の網−》で相手モンスターを止める手もある。
レベル1と言うこともあって、《光学迷彩アーマー》との相性も抜群によい。
また、《突然変異》によって《サウザンド・アイズ・サクリファイス》に化かすことも可能だったが、《サウザンド・アイズ・サクリファイス》自体はもう禁止されたため使えなくなった。
《異次元からの埋葬》は好みで入れてもいい。
《ワイトキング》で除外した《ワイト》や《ワイト夫人》を戻し、単純に攻撃力確保の目的で使ってもいいし、速攻魔法である点を利用して奇襲にも使える。
他にも《馬頭鬼》の再利用ができたりと使い道には困らない。
デッキの殆どのカードをモンスターカードで埋め、《魔導雑貨商人》の効果で一瞬で墓地を肥やす。
《カオス・ネクロマンサー》を入れれば勝ち筋をさらに強化できる。
投入する魔法・罠カードは5枚以下が望ましい。主な候補としては《大嵐》、《大寒波》、《光学迷彩アーマー》などがある。
儀式モンスターと混合し、《高等儀式術》で一気に墓地に送る?手もある。
レベル1の《サクリファイス》ならレベルを簡単に揃えることができる。
《大木炭18》《トライアングルパワー》等、レベル1通常モンスターとそのサポートを軸にするなら発動条件が満たし易い。
その他の儀式モンスターでは《ライカン・スロープ》がレベル6で比較的《ワイト》を落としやすい。
効果も攻撃力もそれなりであり無駄にはならない。
レベル6と合わせやすいように、レベル4、レベル3、レベル1の《ワイト》以外の通常モンスターを少し採用すると良いだろう。
通常モンスター寄りの構築にすることで《戦線復活の代償》などのカードを組み込むことができるのも利点。
それ以外の儀式モンスターをを召喚する場合、《ドラゴン・ゾンビ》や《達人キョンシー》を墓地に送る?事で、発動を補助できる。
アンデット族繋がりで《スカルライダー》を使う場合、《達人キョンシー》より《ドラゴン・ゾンビ》の方がレベルを合わせやすい。
ライトロードの特徴である墓地肥やしを利用する。
隠し味程度に《ライトロード・ハンター ライコウ》を投入するのも良いし、本格的に各種ライトロードを組み込んでみても良い。
ライトロードに重点を置いた場合は【ワイトロード】とも呼ばれる。
ひたすら《ヴァンパイア・ロード》や《サンダー・ブレイク》等で相手を消耗させ、攻撃を叩き込める準備を作る。
そして準備が出来たら《ワイトキング》を召喚、けりをつけるというのが基本。
もちろん、《ヴァンパイア・ロード》で殴り勝てればそれでも良い。
ただ「真のデュエリストならやはりワイトで」という勝負師は、《ワイト》《ワイトキング》を除外される事に細心の注意をはらいたい。
特に、複数枚一気に除外される《魂の解放》《因果切断》には注意を要する。
このデッキは、普通の【アンデット族】よりも最大パワーは上であるが、その分三枚積まれている《ワイト》のせいで下級モンスターが弱いために注意をしたい。
場持ちのいい《魂を削る死霊》等は必須だろうし、《ワイト》が《ワイトキング》等に化ける《死者転生》も投入できるだろう。
なお、《ワイトキング》の自己再生効果は無理に使う必要はない。
せいぜい「この除去を凌げれば絶対に勝てる!」というタイミングぐらいだろう。
ただし《異次元からの埋葬》などでカウンターを狙ったりも出来るので、デッキとよく相談しよう。
また、《ワイト》を中心にして《同姓同名同盟》や《トライアングルパワー》を入れるタイプもある。
どのタイプであっても《ワイトキング》は墓地にモンスターがいなければ著しく攻撃力は低くなる。
墓地に《ワイト》等を落とさなければならないので、基本的に遅い回りになる。
ロックパーツで固めて《デス・ラクーダ》で引きまくる戦術もいいが、《精気を吸う骨の塔》が相手フィールドにいたりすると《ワイトキング》の自己再生効果に反応してデッキ切れを起こすので注意しなければならない。