DUEL TERMINALで登場したヴェルズモンスターと、そのサポートカードである侵略のと名のついた魔法・罠カードを用いた闇属性ビートダウンデッキ。
高いステータスを持った下級モンスターが多く、《侵略の汎発感染》や《侵略の侵喰感染》などの優秀なサポートカードが存在するのが強み。
下級モンスターで戦線を維持しつつ、《ヴェルズ・オピオン》の特殊召喚封じ、《ヴェルズ・バハムート》のコントロール奪取を駆使して勝負を決めるデッキである。
【シンクロ召喚】等の高レベル主体のデッキのみならず、多くのデッキに対する対抗手段を多く持つ為か、2012年2月以降の環境においてトップクラスの【メタビート】として気を吐いた。
《ヴェルズ・カストル/Evilswarm Castor》 効果モンスター 星4/闇属性/戦士族/攻1750/守 550 このカードが召喚に成功したターン、 自分は通常召喚に加えて1度だけ 「ヴェルズ」と名のついたモンスター1体を召喚できる。
《ヴェルズ・ケルキオン/Evilswarm Kerykeion》 効果モンスター 星4/闇属性/魔法使い族/攻1600/守1550 自分の墓地の「ヴェルズ」と名のついたモンスター1体をゲームから除外する事で、 自分の墓地の「ヴェルズ」と名のついたモンスター1体を選択して手札に加える。 「ヴェルズ・ケルキオン」のこの効果は1ターンに1度しか使用できない。 また、この効果を適用したターンのメインフェイズ時に1度だけ発動できる。 「ヴェルズ」と名のついたモンスター1体を召喚する。 このカードが墓地へ送られたターンに1度だけ、 「ヴェルズ」と名のついたモンスターを召喚する場合に必要なリリースを1体少なくする事ができる。
《ヴェルズ・オピオン/Evilswarm Ophion》 エクシーズ・効果モンスター ランク4/闇属性/ドラゴン族/攻2550/守1650 レベル4「ヴェルズ」モンスター×2 (1):X素材を持っているこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、 お互いにレベル5以上のモンスターを特殊召喚できない。 (2):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。 デッキから「侵略の」魔法・罠カード1枚を手札に加える。
《侵略の汎発感染/Infestation Pandemic》 速攻魔法 自分フィールド上の全ての「ヴェルズ」と名のついたモンスターは、 このターンこのカード以外の魔法・罠カードの効果を受けない。
ランク4エクシーズモンスターの《ヴェルズ・オピオン》を切り札にする性質上、展開力を持つレベル4モンスターが主力になる。
上級モンスターのヴェルズは事故要因となるため全く採用しないことも多い。
―ヴェルズモンスター
除去を担うモンスターとエクシーズ召喚を担うモンスターに分かれるため、どちらに重点を置くかにもよるがバランス良く採用するのが望ましい。
―ヴェルズエクシーズモンスター
ヴェルズのエクシーズモンスターはすべてランク4で統一されており、状況即応性が高い。
―ヴェルズ以外のエクシーズモンスター
素材を整えるのが容易のため、3体を必要とするランク4のモンスターもエクシーズ召喚はたやすい。
―「侵略の」と名のついた魔法・罠カード
《ヴェルズ・オピオン》の効果によってサーチすることが可能である。
《ヴェルズ・オピオン》自体が召喚する意義の大きいモンスターであるため、手札に加える機会も比較的多い。
どのカードも優秀な効果を持つので、バランスよく採用したい。
―その他の魔法・罠カード
序盤は《ヴェルズ・マンドラゴ》や《ヴェルズ・カストル》を活用して素早く《ヴェルズ・オピオン》を特殊召喚し、モンスターの特殊召喚を封じ込めつつ、《侵略の汎発感染》あたりをサーチしてフィールドを制圧していきたい。
《ヴェルズ・オピオン》で倒せないモンスターが存在する場合は《ヴェルズ・バハムート》の出番となる。
これらのモンスターでフィールドを制圧しつつ、《侵略の侵喰感染》で状況にあったモンスターをサーチして、一気に押し切っていこう。
《ヴェルズ・オピオン》の存在から【シンクロ召喚】を筆頭とするレベル5以上の特殊召喚モンスターを主力とするデッキに対しては非常に有利に戦える。
さらに、こちらの主力はレベル4モンスターとランク4のエクシーズモンスターであるため、《ヴェルズ・オピオン》の影響を受けずに展開することが可能なのが強みである。
コントロール奪取能力を持つ《ヴェルズ・コッペリアル》を使って戦っていくデッキ。
《ヴェルズ・コッペリアル》を《ヴェルズ・ケルキオン》や《侵略の侵喰感染》で何度も手札に呼び込み、コントロール奪取した相手モンスターを使って繰り返し《ヴェルズ・コッペリアル》をアドバンス召喚をするのが主な戦術となる。
下級のヴェルズモンスターには、《ヴェルズ・カストル》、《ヴェルズ・マンドラゴ》、《ヴェルズ・ケルキオン》と場持ちのいい《ヴェルズ・サンダーバード》が存在し《ヴェルズ・コッペリアル》のアドバンス召喚自体にはさほど苦労しない。
その他の候補としてはカオスの召喚条件にも役立ち《ヴェルズ・コッペリアル》以外のアドバンス召喚にも使える《フォトン・スラッシャー》や、《ヴェルズ・ケルキオン》を墓地に落とすことでリリース無しで召喚できるようになる《おろかな埋葬》も便利。
コントロール奪取したモンスターは《ヴェルズ・コッペリアル》や帝のリリースにする他、チューナーを採用してシンクロ召喚に使用したり、奪ったモンスターがランク4なら《RUM−リミテッド・バリアンズ・フォース》を発動する事で処理できる。
《RUM−リミテッド・バリアンズ・フォース》はヴェルズ自体がランク4を出しやすいため採用しても腐る事は少ない。
エクストラデッキにも《RUM−リミテッド・バリアンズ・フォース》を使わずに上書きできる、《迅雷の騎士ガイアドラグーン》等を入れておきたい。
デッキにバウンスする効果を持つ《鳥銃士カステル》とフィールドに残らず除去を行える《恐牙狼 ダイヤウルフ》には注意が必要。
《レスキューラビット》採用型【ヴェルズ】の一種。
《ヴェルズ・ヘリオロープ》と《レスキューラビット》を共有できる恐竜族通常モンスターの《セイバーザウルス》と《エヴォルカイザー・ラギア》を採用した型。
《レスキューラビット》を駆使して、特殊召喚封じの《ヴェルズ・オピオン》と《神の宣告》内蔵の《エヴォルカイザー・ラギア》を使い分け、フィールドを制圧しながら勝利を目指すデッキであり、複数体が揃った時の制圧力は抜群である。
【ヴェルズ】を基本にしているものの、墓地に依存しない構築が可能であり、《マクロコスモス》を採用してメタの要素を持たせた構築の仕方も存在する。
かつてはヴェルズ要素を薄くしたこのタイプが人気を博したが、一時期の《レスキューラビット》の準制限化で通常モンスターの複数種採用に向かい風を受けた。
また、《ヴェルズ・ケルキオン》の登場によりモンスターをヴェルズで固める強い意義が生まれたことから、現在では退潮している。
《励輝士 ヴェルズビュート》以外は闇属性で統一されているので、闇属性メタカードに弱い。
《聖なるあかり》等は《禁じられた聖杯》や除去を積んでおくのが最良か。
サーチや特殊召喚を妨害する《ライオウ》、切り札の《ヴェルズ・オピオン》・《ヴェルズ・バハムート》のエクシーズ召喚を妨害する《コアキメイル・ドラゴ》等は《ヴェルズ・ヘリオロープ》や自己強化した《ヴェルズ・サンダーバード》で戦闘破壊可能であるためさほど気にしなくてよいだろう。
《ヴェルズ・オピオン》への依存が強いため、それが刺さる上級モンスター主体のデッキには強いが、下級モンスター主体のデッキとは相性が悪い。
《侵略の汎発感染》ではモンスター効果は防ぐことができないため、除去効果を持った下級モンスターを擁する【海皇水精鱗】や【炎星】は特に厳しい相手となる。
また、《ヴェルズ・オピオン》の特殊召喚封じの対象にならないエクシーズモンスター主体のデッキにもやや苦戦を強いられる。
それらの相手に対しては、エクシーズ召喚を避け下級モンスター中心のビートダウンで対抗する、《ヴェルズ・オピオン》以外のエクシーズモンスターを使う等して対処していきたい。
《ヴェルズ・オピオン》が刺さるデッキでも、対策が用意されている可能性は高い。
エクシーズモンスターによる《ヴェルズ・オピオン》突破は狙われやすく、特にエクシーズ素材に縛りがない《鳥銃士カステル》や《No.101 S・H・Ark Knight》は採用率も高い。
この場合は《ヴェルズ・オピオン》を早期に召喚しておくか、除去カードや防御カードで対抗したい。
仮に《ヴェルズ・オピオン》が突破されても、次のターンで《ヴェルズ・バハムート》をエクシーズ召喚できれば、相手のアタッカーをコントロール奪取し一気に戦況をひっくり返せることもある。
2戦目以降ではエクシーズ召喚を妨害するカードや除去カードを増やしてくることが想定されるが、ある程度は《侵略の汎発感染》で回避可能なのが救いである。