*【黄泉帝】 [#d05a5e04]
 強力な[[自己再生]][[効果]]を持つ[[《黄泉ガエル》]]を[[生け贄>生け贄に捧げる]]に「[[帝]]」[[モンスター]]を[[召喚]]し、[[相手]]の場を[[破壊]]し尽くす[[デッキ]]。~
 「[[帝]]」[[デッキ]]は人気が高く派生系は種々存在するが、その中でもこの系列の[[デッキ]]は「[[帝]]」の連続[[召喚]]が最も容易であり、凶悪なまでの[[フィールド]]破壊力を誇っていた。~
 現在も[[《黄泉ガエル》]]は現役のカードだが、[[《黄泉ガエル》]]に依存した構成を作る事は出来ず、ほぼ消滅ないしは派生の形を取っているため、【黄泉帝】と呼ばれる事はほとんど無い。~

 《黄泉ガエル/Treeborn Frog》
 効果モンスター(制限カード)
 星1/水属性/水族/攻 100/守 100
 自分のスタンバイフェイズ時にこのカードが墓地に存在し、
 自分フィールド上に魔法・罠カードが存在しない場合、
 このカードを自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。
 この効果は自分フィールド上に「黄泉ガエル」が
 表側表示で存在する場合は発動できない。

**[[デッキ]]構築に際して [#q4a8a78e]
 [[キーカード]][[《黄泉ガエル》]]が[[無制限カード]]だった頃は、今現在の[[【帝コントロール】]]よりも驚異的な動きが可能だった。~
 [[《風帝ライザー》]]と[[《邪帝ガイウス》]]こそ当時はなかったものの、それでも危険視されるほどの動きを見せた。~
 [[帝]]を6〜9枚投入し、[[《黄泉ガエル》]]が[[蘇生]]される中で1[[ターン]]毎に[[帝]]がマシンガンのごとく[[生け贄召喚]]され続け、[[相手]][[フィールド上のカード]]を[[破壊]]し続けるコンセプトは[[決闘者>プレイヤー]]に[[帝]]と[[《黄泉ガエル》]]の危険性を認識させた。~
 また、当時[[禁止カード]]ではなかった[[《遺言状》]]とは恐ろしいまでの[[シナジー]]を誇っていた。~

 さらに、当時は[[攻撃力]]2400を超える[[モンスター]]がさほど無かったため、[[戦闘]]で[[破壊]]されることはめったになく、[[攻撃力]]が上回っていたとしても次の[[ターン]]で[[《雷帝ザボルグ》]]で[[破壊]]されるため、障壁にならなかった。~
 [[《地砕き》]]などの[[除去]]カードは[[無制限カード]]ではあったが、[[帝]]の展開力のほうが勝っていたため、[[相手]]にとっては圧倒的な[[攻撃力]]を持った[[モンスター]]がそびえ立っているようにも見えた。~
 まさに、[[ビートダウン]]と[[コントロール]]のコンセプトを同時に持ち合わせていたのである。~

 また、[[魔法>魔法カード]]・[[罠>罠カード]]が存在している状態では[[《黄泉ガエル》]]の[[蘇生]]は不可能のため、[[《光の護封剣》]]の採用度はかなり低かった。~
 同じ理由で[[《王宮のお触れ》]]の採用度も低くなる事になり、代わりに[[《人造人間−サイコ・ショッカー》]]が採用される事となった。~
 この[[デッキ]]を期に、『[[制限カード]]=どの[[デッキ]]でも入る[[パワーカード]]』という認識が徐々に崩れ始めた。~

 [[《突然変異》]]は[[《黄泉ガエル》]]を[[《サウザンド・アイズ・サクリファイス》]]に変異させることができるため、[[《サウザンド・アイズ・サクリファイス》]]が現役であった時代にはよく採用されていた。~

**この[[デッキ]]への対策方法 [#rca5bb24]
 当時は現在ほど対策が豊富ではなかった。~
 [[STRIKE OF NEOS]]が未発売だったため、[[《D.D.クロウ》]]も当時は存在せず、[[《畳返し》]]も無かった。~
 その代わりの[[メタ]]として注目視されたのが[[《生贄封じの仮面》]]、[[《死のデッキ破壊ウイルス》]]、[[《魂の解放》]]、[[《月読命》]]だった。~
 特に[[《生贄封じの仮面》]]は、封じるカードがほとんど無かった事、
 また、[[生け贄召喚]]自体が[[アドバンテージ]]を失うきっかけという認識が強かったため当時あまりメジャーなカードでは無かった。~
 だが、この[[デッキ]]を期に注目度が増して現在もなお[[サイドデッキ]]で採用率の高いカードとなった。~

 最初期にはまだ[[制限カード]]であった[[《月読命》]]に毎[[ターン]][[帝]]を[[戦闘破壊]]されることもあった。~
 当時はこのカードが原因で[[守備力]]の低いモンスターの評価が低く、[[帝]]も例外ではなかった。~
 もっとも、その弱点を意識させない程の展開力と[[攻撃力]]と[[除去]]能力を秘めていたのだが~

 ちなみに[[《奈落の落とし穴》]]も一部の対策として用意された。~
 当時は必ずしも[[攻撃力]]1500以上の[[モンスター]]が飛んでくるわけではなかったため、[[《炸裂装甲》]]の方が多くの支持を集めていたのである。~
 だが、[[《氷帝メビウス》]]の[[効果]]で[[破壊]]されてしまう欠点を気にする事が多くなり、[[《奈落の落とし穴》]]を優先する傾向に傾いた。

 また、後の発売となる[[ENEMY OF JUSTICE]]にて、[[《次元の裂け目》]][[《マクロコスモス》]][[《閃光の追放者》]]が対抗馬として用意された。~
 発売から2週間後の[[06/03/01>禁止・制限カード/2006年3月1日]]にて[[《黄泉ガエル》]]が[[制限カード]]に指定されたが、十分な[[メタカード]]として存在していた。~

 今現在は言うまでも無く、多種多彩な対策手段がある。~

**[[デッキ]]の派生 [#rb4a3655]
***[[【獅子黄泉帝】]] [#oeff9c58]
 2005/09/01〜2006/03/01の間に活躍した、[[【帝コントロール】]]系統の[[主流デッキ]]。~
 [[【帝コントロール】]]の中でも[[生け贄]]確保能力に優れた【黄泉帝】に[[《ダンディライオン》]]を複数枚加えたもの。~
 領域を問わず[[墓地に送られた]]時に[[綿毛トークン]]を生み出す[[誘発効果]]を利用して、「[[帝]]」を[[生け贄召喚]]するのが基本。~
 この[[デッキ]]で[[《ダンディライオン》]]は[[戦闘]]で[[破壊]]されてもよし、[[手札]]から[[捨てる]]のもよし、[[生け贄に捧げる]]のもよしと抜群の活躍をした。~
 特に[[フリーチェーン]]の[[《サンダー・ブレイク》]]が採用されていたことが、この[[デッキ]]の大きな特徴だった。~
 また、[[《ダンディライオン》]]を[[リクルート]]する[[《巨大ネズミ》]]を採用していたものも存在した。~

 [[06/03/01>禁止・制限カード/2006年3月1日]]に[[《ダンディライオン》]]は[[制限カード]]に指定されたので、当時ほどは特化できなくなっている。~

**代表的なカード [#j17cc551]
-[[《雷帝ザボルグ》]]
-[[《氷帝メビウス》]]
-[[《炎帝テスタロス》]]
-[[《地帝グランマーグ》]]
//-[[《風帝ライザー》]]
//-[[《邪帝ガイウス》]]
//-[[《光帝クライス》]]

-[[《黄泉ガエル》]]

**関連リンク [#eb422fb1]
-[[【帝コントロール】]]
--[[【アンデット帝】]]
--[[【獅子黄泉帝】]]
--[[【帝ガジェット】>【代償ガジェット】]]

-[[デッキ集]]