岩石族には優秀な壁モンスターが多いため、戦線を維持することはそれ程の難ではなかったが、アタッカー不足のために瞬発力に欠けていた。
種族サポートカードが存在せず、切り札と呼べるのは《ウェポンサモナー》からサーチできる《守護者スフィンクス》のみで、岩石族で統一する意味も利点も少なかった。
【岩石族】が一つの形になったのは第四期のTHE LOST MILLENNIUMにて《メガロック・ドラゴン》が登場してからである。
岩石族は守備力の高いモンスターが多く、守備を得意とした種族であったため、《メガロック・ドラゴン》は反撃のカードとして持ってこいであった。
そうして生まれたのが我慢に我慢を重ね、墓地が肥えた所で《メガロック・ドラゴン》を召喚し、「一撃必殺」を狙うというデッキである。
サポートには除外に関連したカードが多いため《メガロック・ドラゴン》から更なる展開もうかがえるほか、専用墓地肥やしカード《岩投げアタック》も存在する。
また、コアキメイルからは優秀な攻撃力1900のアタッカーを3枚も輩出しており、打点不足を解消しつつ新たに【メタビート】の要素も獲得している。
《ゴゴゴゴーレム》《ゴゴゴジャイアント》のコンビも《ジェムナイト・パール》のエクシーズ召喚に長けており、打点を底上げしつつ岩石族の数を水増しできる。
また、守備力だけでなく癖のある面白い効果を持つモンスターも少なからず存在している。
それらモンスターを使った半ば岩石族に限定した特殊なデッキとしては【アステカ】や【バウンス・コントロール】が挙げられる。
その他、【ガイア・プレート】?や【ダーク・ガイア】、【磁石の戦士】もこのデッキの亜種であり、墓地を利用しての超大型モンスター召喚とは縁の深い種族である。
これらは各ページを参照してもらうとして、本項では最も岩石族への依存度が高いであろう《メガロック・ドラゴン》をメインに据えたデッキを紹介する。
その戦闘スタイルはまさに「石の上にも三年」と呼ぶに相応しい。
《メガロック・ドラゴン/Mega-Rock Dragon》 効果モンスター 星7/地属性/岩石族/攻 ?/守 ? このカードは通常召喚できない。 自分の墓地に存在する岩石族モンスターを除外する事でのみ特殊召喚できる。 このカードの元々の攻撃力と守備力は、特殊召喚時に除外した 岩石族モンスターの数×700ポイントの数値になる。
《岩投げエリア/Catapult Zone》 [#pe05619d] フィールド魔法 1ターンに1度、自分フィールド上のモンスターが戦闘によって破壊される場合、 代わりに自分のデッキから岩石族モンスター1体を墓地へ送る事ができる。
《メガロック・ドラゴン》が強力なフィニッシャーとなるためには、大量の岩石族モンスターを墓地へ送る必要がある。
しかし、《岩投げエリア》・《岩投げアタック》等のサポートを利用するにしても、墓地を岩石族モンスターで埋め尽くすまでにはかなりの時間を要する。
よって、岩石族が抱える優秀な壁モンスターを駆使して、《メガロック・ドラゴン》召喚までの戦線維持や相手の妨害を行っていくことになる。
徹底して《伝説の柔術家》や《番兵ゴーレム》等の壁モンスターで守備を固め、戦線を維持。
さらに、《ロックストーン・ウォリアー》や《コアキメイル・ガーディアン》等のアタッカーでビートダウンしていく。
ここに《縮退回路》を絡ませても相当嫌らしいことになる。
墓地が肥えた所で切り札を特殊召喚、「一撃必殺」を通すことを目的とする。
つまり、《メガロック・ドラゴン》の特殊召喚のために、墓地を肥やし、フィールドを整えることを第一とする。
墓地に岩石族モンスターを送り込まないことには、戦術の展開が遅くなる一方なので、極力損をしないように、戦線維持に支障が無い程度に墓地を肥やして行きたい。
戦術としては、《異次元からの帰還》も好相性となる。
《メガロック・ドラゴン》の召喚時に除外したモンスターを限界まで召喚し、一斉攻撃を仕掛けることができる。
更に、《メガロック・ドラゴン》に《団結の力》を装備させることで攻撃力は爆発的に高まるだろう。
このデッキはとにかくバーンデッキに弱い。
守備力がいくら高くても火力を防ぐことはできない。
【フルバーン】を相手にしてしまえば墓地を肥やす前に確実に自分のライフポイントが0になってしまう。
この事態を防ぐために、サイドデッキに《デス・ウォンバット》を入れておいたほうが良いだろう。
《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》の特殊召喚を防げ、岩石族でもある《フォッシル・ダイナ パキケファロ》も採用すると良い。
《ドリルロイド》や《サイバー・ドラゴン》も天敵。
前者はサイクル・リバースモンスターを完全に蹴散らし、後者は高攻撃力を持ち、バウンスをしてもあまり意味がないからである。
《ライトロード・モンク エイリン》に至ってはデッキに戻され、墓地を肥やすことも許されない。
次点では-《忍者マスター SASUKE》《ミスティック・ソードマン LV2》あたりが弱点となりうる。
対策として《システム・ダウン》や《奈落の落とし穴》を入れてもいいかもしれない。
また、《右手に盾を左手に剣を》を使って殴り倒してしまうという手もある。
《縮退回路》とバウンスを絡めるのも面白いだろう。
その他、《次元の裂け目》、《マクロコスモス》を発動されたら迷惑極まりない。
墓地除外で特殊召喚する《メガロック・ドラゴン》であるが、モンスターが既に除外されているのでは話にならない。
《右手に盾を左手に剣を》を使い《ロストガーディアン》を強力なアタッカーにし勝負を決める手もあるが。
《守護者スフィンクス》が強力なため、ある程度は戦えるが、《砂塵の大竜巻》等も入れたほうがよいだろう。
壁モンスターが多いためモンスターの場持ちがよく手札が溜まりやすいので、バーンデッキや、《次元の裂け目》、《マクロコスモス》を除去するために、《伝説の柔術家》と相性のよい【爆風ライザー】に近づけてもいいだろう。
デッキの80%近くを岩石族モンスターで埋め尽くし、《魔導雑貨商人》で爆発的に墓地を肥やすデッキ。
《死者転生》で《メガロック・ドラゴン》を手札に戻し、「一撃必殺」以外に勝利を見出さないというデッキである。
儀式召喚とのコンボとなる。
《高等儀式術》により、《太古の壺》・《はにわ》・《ポット・ザ・トリック》と言った低レベル岩石族通常モンスターを大量に墓地へ送る。
その後、それらを除外して《メガロック・ドラゴン》を召喚すれば、速攻で高攻撃力を得られる。
【高等儀式術】も参考のほど。
地属性/岩石族のモンスターで統一されたデッキ。
岩石族には地属性のモンスターが多く、【地属性】のサポートを受けやすい。
自身も岩石族の《ギガンテス》や《岩の精霊 タイタン》の活躍を期待できる。
強力な岩石族の最上級モンスターである《地球巨人 ガイア・プレート》を主軸に据えたデッキ。
【岩石族】と同様、墓地を肥やす事が非常に重要になってくる。
爆発力は劣るが、安定性はこちらのデッキの方が高いと言えるだろう。
だがその性質上、《メガロック・ドラゴン》との共存がし辛い。
詳しくは、該当ページ参照。
《コアキメイル・ガーディアン》や《フォッシル・ダイナ パキケファロ》など特殊召喚やその起点となるモンスター効果を封じつつ、《一族の結束》などで打点をあげビートダウンするデッキ。
地属性/岩石族のモンスターで統一することで《群雄割拠》も採用しやすい。
また、大量展開されたシンクロモンスターやエクシーズモンスター・特殊召喚モンスターを一枚でリセットできる《カオスポッド》も候補にあがる。
ただし、原則こちらも特殊召喚をおこなわないので《メガロック・ドラゴン》などとの共存は難しい。