従来の儀式召喚は最低でも3枚の手札を必要としていた。
そのため、《闇の支配者−ゾーク》《終焉の王デミス》《サクリファイス》等強力な儀式モンスターの出現以降も、活躍の場は少なかった。
しかし、STRIKE OF NEOSで登場した手札2枚での儀式召喚を可能にする強力な儀式魔法・《高等儀式術》が登場した。
《高等儀式術》は手札に《高等儀式術》と儀式モンスター、デッキ内に同じレベルの通常モンスターが揃っていれば、手札2枚で儀式召喚できる。
主軸に何を据えるかで大きくデッキ内容が変わるが、その基本になる編成を考えてみる。
サポートの軸となる《マンジュ・ゴッド》《高等儀式術》は3枚必須となる。
儀式モンスターに関しては複数の種類を採用する可能性もあり、全体で6枚程度が限度。
これ以上多くなると《高等儀式術》が足りなくなり、手札事故を招く可能性がある。
次はデッキに採用する通常モンスターの割合を考える。
レベルの数は儀式モンスターのレベルに合わせて複数のパターンで組めるように配慮しなければならない。
儀式モンスターのレベルはレベル8、レベル7、レベル6、レベル4、レベル3、レベル1がある。
この中では、星の数が合わせやすく強力なモンスターが多いレベル8が主軸となることだろう。
レベル8の儀式モンスターを使う場合、主にレベル4とレベル8の通常モンスターが軸になる。
《契約の履行》の発動条件を緩和でき、《正統なる血統》《蘇りし魂》で高レベル通常モンスターを蘇生するのも強力。
レベル8の通常モンスターの蘇生を狙う場合、該当モンスターはデッキに2体以上は投入しておきたい。
1体だけではドローすることでコストにできなくなったり、除外・バウンスされて蘇生できなくなる恐れがある。
レベル7の儀式モンスターを召喚対象とする場合、コストとなるレベル3以下の通常モンスターの貧弱さがネックとなる。
しかし一方でレベル7の通常モンスターは強力な者が多く、墓地に落とした後に利用するデッキでは、そのために採用する手が考えられる。
《正統なる血統》3枚で足りずに《蘇りし魂》も使う場合、《青眼の白龍》より、守備力の勝る《ゴギガ・ガガギゴ》《スパイラルドラゴン》を優先する手もある。
レベル4の通常モンスターは攻撃力2000の《ジェネティック・ワーウルフ》が最も強力だが、守備力は僅か100しかないため、《蘇りし魂》で蘇生する際は注意。
《蘇りし魂》を使う場合は1900アタッカーの中で最も守備力が高い《サファイアドラゴン》や儀式モンスターを《地砕き》から守る《バトルフットボーラー》も戦力となる。
《デーモン・ソルジャー》と《デュナミス・ヴァルキリア》を墓地に送り、種族・属性を同じくする儀式モンスター共々天魔神の召喚コストとするのも良い。
《契約の履行》は一度儀式召喚をしないと使えないため、デッキに1〜2枚程度が良いか。
《マンジュ・ゴッド》や通常モンスターをデッキに戻し、手札を補充できる《貪欲な壺》も強力。
モンスターだけでなく、《高等儀式術》もデッキに戻せる《転生の予言》も考慮に値する。
《契約の履行》を使いまわすための《ハリケーン》や、それとシナジーする《光の護封剣》を使うのも手。
装備カードで蘇生した直後に効果を使うと自壊する《終焉の王デミス》にとっては特に重要である。
儀式召喚に必要な手札を揃えるため、《メタモルポット》《手札抹殺》《死者転生》等を使うのも良い。
《貪欲な壺》も使いやすくなり、手札から捨てた高レベル通常モンスターを蘇生させることも可能。
他に手札交換カードが必要なようであれば、《カードトレーダー》等で手札調整を図ると良い。
手札やフィールド上にモンスターが必要無いが、スタンダードなカードパワーは期待できない。
《凡骨の意地》も使えるが、それなら通常モンスターの割合をより多くした方が良いデッキ構築となる。
水属性通常モンスターばかり採用して【アビス・コントロール】風味も可能だが、ロスがあることは忘れてはならない。
昔ながらの儀式モンスターの召喚手順を採用したデッキ。
使う儀式モンスターは3枚積みでもかまわない。
2枚以上あるカードは生け贄用と考えれば星の数もばっちりで、手札事故が気になるも腐ることは少ない。
しかしその一方で儀式魔法3枚積みは危険である。
《賢者ケイローン》を採用して無駄をなくすなど、何らかの事故防止の手段を講じておきたい。
サポートの軸となる《マンジュ・ゴッド》は3枚積み。
そのうえに《センジュ・ゴッド》や《ソニックバード》を採用するのも悪くはない。
《貪欲な壺》も手札補充と主力モンスター回収の両面で強力なサポートである。
闇属性の儀式召喚に偏るのならば《奈落との契約》、地属性に偏るのならば《大地讃頌》が儀式召喚の魔法として大活躍するだろう。
専用カードよりこちらを優先すべきであるかもしれない。
儀式モンスターにも因るが、《絶対魔法禁止区域》もキーカードとなる。
効果のない儀式モンスターを場持ちをよくするため、特に他の通常モンスターと組む場合には必須の組み合わせといえる。
《高等儀式術》との共存をさせたパターンもあるが、通常モンスターをデッキに採用してより素早く召喚するデッキとなる。
この場合《輪廻転生》の採用も考えられる。
《奈落との契約》という儀式召喚に関して汎用性の高いカードが、キーカードとなる。
候補となるのは《闇の支配者−ゾーク》《終焉の王デミス》《仮面魔獣マスクド・ヘルレイザー》《マジシャン・オブ・ブラックカオス》《ガルマソード》《サクリファイス》等。
レベル8のモンスター陣が相手を生け贄として、特殊召喚されていくことだろう。
その他にも闇属性儀式モンスターはいるが、上記の中で使うのが適当だろう。
《大地讃頌》という儀式召喚に関して汎用性の高いカードが、キーカードとなる。
地属性の儀式モンスターは《カオス・ソルジャー》《ジャベリンビートル》《スーパー・ウォー・ライオン》《ライカン・スロープ》《ダンシング・ソルジャー》の5体が存在する。
《カオス・ソルジャー》と《大地讃頌》を採用する場合、レベルが同じレベル8ということで《ジャベリンビートル》の採用もある。
《カオス・ソルジャー》自体は攻撃力は十分であり、更に強力な《究極竜騎士》の融合素材ともなるため、そのためのデッキとして採用することもある。
この場合《絶対魔法禁止区域》こそキーになるだろう。
新入りの《ライカン・スロープ》は《スーパー・ウォー・ライオン》より一つ少ないレベル6で、攻撃力が上回り効果モンスターである。
その効果は使い方次第ともいえるが、普段はオマケ程度のものといえるだろう。
とんでもないコンボデッキ(《魔導雑貨商人》等で大量の通常モンスターを墓地に落とすデッキなど)を考えない限りは、微妙な存在である。
《高等儀式術》と特に相性がよいことは間違いない。
儀式召喚のサポートカードが光属性に偏っているために、増強効果などで一緒に恩恵を受けられることが強みである。
《大邪神 レシェフ》、《天界王 シナト》、《破滅の女神ルイン》、《ローガーディアン》、《白竜の聖騎士》、《覚醒戦士クーフーリン》?、《精霊術師 ドリアード》等、候補は粒ぞろい。
元々これら儀式モンスターを同時に採用するメリットはあまりなかった。
しかし、《高等儀式術》の登場によって複数組み込んでも十分機能するデッキは可能になった。
《クラブ・タートル》と《要塞クジラ》の2体しか存在せず、どちらを採用してもアドバンテージにはなりにくい。
加えて、儀式召喚と《伝説の都 アトランティス》の相性が悪いことが致命的。
《伝説の爆炎使い》しか存在しない。
《伝説の爆炎使い》自体の能力はともかく、レベル7というレアなレベルであることが、《高等儀式術》の採用を難しくさせているところに不都合が生じている。
【炎属性】として採用することもあり、その際は【フィフティ・フィフティ】における最後のロック解除からのラッシュのためのカードとしての採用だろう。
一方で【魔法使い族】の魔力カウンターを使うデッキの一役を担うこともある。
《高等儀式術》を使うデッキの中でも、特に墓地肥やしを活かしたデッキ。
コンボを重視する以上、手札事故の確率が上がる事には注意。