現世(げんせ)冥界(めいかい)逆転(ぎゃくてん)

デッキの概要

 《現世と冥界の逆転》およびそのサポートカードを使い相手デッキを0にするデッキ破壊型のデッキ

《現世と冥界の逆転/Exchange of the Spirit》
通常罠
「現世と冥界の逆転」はデュエル中に1枚しか発動できない。
(1):お互いの墓地のカードがそれぞれ15枚以上の場合に1000LPを払って発動できる。
お互いのプレイヤーは、それぞれ自分のデッキと墓地のカードを全て入れ替え、
その後デッキをシャッフルする。

デッキ構築に際して

メインデッキモンスターについて

《現世と冥界の逆転》カード名が記されたモンスター
 《宿神像ケルドウ》《剣神官ムドラ》手札地属性天使族捨てることで特殊召喚でき、自身を墓地コストフリーチェーン墓地カードデッキ戻す
 《古尖兵ケルベク》《古衛兵アギド》手札デッキから相手墓地カード墓地へ送られた場合に特殊召喚でき、手札デッキから墓地へ送られた場合にデッキ破壊を行う。

天使族地属性
 《宿神像ケルドウ》等の手札コスト《墓守の罠》サーチに対応する。
 レベル4であれば《古衛兵アギド》《運命の抱く爆弾》にも対応する。

―それ以外のモンスター

エクストラデッキモンスターについて

 レベル4が多いのでランク4やリンクモンスターが主力。
 展開手段はそれなりにあるので、防御寄りの効果を持つモンスターを中心とする。
 特に必須カードと呼べるギミックがあるわけでもないため、《浮幽さくら》《強欲で金満な壺》等に充ててしまってもよい。

エクシーズモンスター

リンクモンスター

魔法・罠カードについて

《現世と冥界の逆転》およびそのカード名が記された魔法・罠カード

―それ以外の魔法・罠カード

戦術

 まずは、《現世と冥界の逆転》発動条件であるお互い墓地に15枚のカードを用意することに専念する。
 《宿神像ケルドウ》《剣神官ムドラ》《墓守の罠》で必要なカードサーチしつつ防御用のモンスターで時間を稼ぐ。
 墓地《現世と冥界の逆転》が落ちたら、《古衛兵アギド》《古尖兵ケルベク》墓地へ送りデッキ破壊を行う。
 常に都合よく回るとも限らないので《手札抹殺》《轟雷帝ザボルグ》など、お互い墓地を同時に肥やすことができるカードも利用したい。

 準備ができたら《現世と冥界の逆転》発動し、それにチェーンして《宿神像ケルドウ》《剣神官ムドラ》効果を使用して相手デッキを5枚まで削る。
 あとは《古尖兵ケルベク》《古衛兵アギド》《手札抹殺》相手の残ったデッキを削れば勝利となる。

 《轟雷帝ザボルグ》等を使用して墓地の15枚以上のカードの内にエクストラデッキカードを混ぜれば削る枚数をより少なくできる。
 運次第だが《デビル・コメディアン》を絡めれば1ターンキルも狙える。

 悠長にしていると墓地リソースを得た相手に逆転されかねないため、時間はかけすぎないようにしたい。
 無効にされることを考え、《現世と冥界の逆転》効果を利用できる《ジャンク・コレクター》《闇よりの罠》なども併用しておくとよい。

このデッキの弱点

 お互い墓地を参照し、自分墓地を利用するので墓地への妨害には弱い。
 中でも《マクロコスモス》は天敵と言ってもいいほど。
 《古尖兵ケルベク》等のデッキ破壊効果無効にする《灰流うらら》も苦手。

 現環境墓地利用も増えているので、速度が遅めのこのデッキでは溜まった墓地アドバンテージを利用される可能性も大きい。
 デッキ破壊の際に「(相手によって)墓地へ送られた場合」というトリガーを満たして思わぬしっぺ返しを食らうこともある。

 《現世と冥界の逆転》デュエル中1度しか発動できないので効果無効にするカードにも注意。
 カウンター系のモンスターが多い場合は壊獣《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》の力を借りるのも手。
 なお、発動無効であれば2枚目以降は問題なく使用できる。

このデッキの歴史

2002年〜2006年

 エラッタ前の《現世と冥界の逆転》テキストは以下の通り。

自分の墓地にカードが15枚以上ある時、1000ライフを払い発動。
お互いに自分の墓地と自分のデッキのカードを全て入れ替える。
その際、墓地のカードはシャッフルしてデッキゾーンにセットする。

 発動条件相手墓地が含まれないため、相手墓地が0枚の状態で発動することで、相手ドローが行えず敗北となる。
 これに加えて《処刑人−マキュラ》《王家の神殿》の存在から先攻ターン目でも《現世と冥界の逆転》発動でき、相手墓地を空にする手間もかけずに済んだ。
 当時のカードプールでは手札誘発墓地発動効果も少ないため妨害も難しく、何もできずに敗北する理不尽な1ターンキルデッキとして流行した。

 大量のドローカード墓地カードを貯めつつキーカードの引き込みを狙う。
 《天使の施し》ドローした《処刑人−マキュラ》墓地へ送る手段にもなり、《無謀な欲張り》手札から発動できるようにすることで更なるドローを行い《現世と冥界の逆転》などを引き込めた。

 相手墓地カードがあるときは

 その後、キーカードの規制が進み、02/05/01《現世と冥界の逆転》制限カードに指定されたことで【現世と冥界の逆転】の安定性は大きく落ち、これに特化して勝利を狙うのは難しくなった。
 後に06/03/01制限改訂《現世と冥界の逆転》禁止カードとなったことで、完全に構築不能となった。

2015年〜2022年

 《現世と冥界の逆転》エラッタされ制限復帰
 エラッタにより禁止カード化以前のような先攻1ターンキルは不可能となった。
 ただし、《デビル・コメディアン》とのコンボなどは活用できるため、1ターンキルデッキとしての構築自体は可能である。

 しかし、マキシマム・クライシスで登場した《灰流うらら》により、ドローを含む手札交換や、《デビル・コメディアン》等「相手カードデッキから直接墓地へ送る効果を持つカードを簡単に無力化されてしまう。
 対策され易くなり、安定して1ターンキルを行うことが出来なくなった。

2022年〜

 デュエリストパック−輝石のデュエリスト編−で多数のサポートカードが登場。
 発動条件の難易度も以前より緩和され、1ターンキルは難しくも堅実な勝利を握ることができるようになった。
 また、墓地にあるだけでも他のカードの効果に役立てるので、敢えてデッキ破壊を捨ててビートダウンによる戦術に切り替える動きも可能となっている。
 関連カードモンスターはいずれもレベル4・地属性天使族で統一されているため、【ランク4】【地属性】【天使族】の要素も抱えることとなった。

代表的なカード

関連リンク