ORDER OF CHAOSで登場した「甲虫装機」を軸としたビートダウンデッキ。
2011年11月〜2012年9月期では展開力と除去能力を高次元で両立し、高い対応力を持つがためにメタへの対処も容易であることから、環境ではトップデッキの一角を担った。
2012年度世界大会では一般の部入賞者(1位〜4位)は全てこのデッキを使用しており、ジュニアの部でも準優勝者がこのデッキを使用していた。
2012年9月1日の制限改訂によって、キーカードである《甲虫装機 ダンセル》と《甲虫装機 ホーネット》が共に制限カードに指定され、弱体化を余儀なくされたが、それでもなお中堅クラス以上の底力を持つデッキである。
《甲虫装機 ホーネット/Inzektor Hornet》 効果モンスター(制限カード) 星3/闇属性/昆虫族/攻 500/守 200 1ターンに1度、自分の手札・墓地から「甲虫装機」と名のついた モンスター1体を装備カード扱いとしてこのカードに装備できる。 このカードが装備カード扱いとして装備されている場合、 装備モンスターのレベルは3つ上がり、 攻撃力・守備力はこのカードのそれぞれの数値分アップする。 また、装備カード扱いとして装備されているこのカードを墓地へ送る事で、 フィールド上のカード1枚を選択して破壊する。
《甲虫装機 ダンセル/Inzektor Dragonfly》 効果モンスター(制限カード) 星3/闇属性/昆虫族/攻1000/守1800 1ターンに1度、自分の手札・墓地から「甲虫装機」と名のついた モンスター1体を装備カード扱いとしてこのカードに装備できる。 このカードに装備された装備カードが自分の墓地へ送られた場合、 デッキから「甲虫装機 ダンセル」以外の「甲虫装機」と名のついたモンスター1体を特殊召喚できる。 また、このカードが装備カード扱いとして装備されている場合、 装備モンスターのレベルは3つ上がる。
《甲虫装機 センチピード/Inzektor Centipede》 効果モンスター 星3/闇属性/昆虫族/攻1600/守1200 1ターンに1度、自分の手札・墓地から「甲虫装機」と名のついた モンスター1体を装備カード扱いとしてこのカードに装備できる。 このカードに装備された装備カードが自分の墓地へ送られた場合、 デッキから「甲虫装機」と名のついたカード1枚を手札に加える事ができる。 また、このカードが装備カード扱いとして装備されている場合、 装備モンスターのレベルは3つ上がる。
《甲虫装機 グルフ/Inzektor Ladybug》 効果モンスター 星2/闇属性/昆虫族/攻 500/守 100 1ターンに1度、自分の手札・墓地から「甲虫装機」と名のついた モンスター1体を装備カード扱いとしてこのカードに装備できる。 このカードが装備カード扱いとして装備されている場合、 装備モンスターのレベルは2つ上がり、 攻撃力・守備力はこのカードのそれぞれの数値分アップする。 また、装備カード扱いとして装備されているこのカードを墓地へ送る事で、 自分フィールド上のモンスター1体を選択し、レベルを2つまで上げる。
―下級甲虫装機
いずれのモンスターも1ターンに1度、自分の手札または墓地から甲虫装機を装備することができ、更に装備カードになっている場合装備モンスターのレベルを上げる効果を持つ。
「装備カードの状態で効果を発揮する甲虫装機」と、「装備カードが墓地へ送られた場合に効果を発揮する甲虫装機」に分かれている点も特徴と言える。
そのため、基本的に前者の甲虫装機を墓地へ送り、後者の甲虫装機をフィールド上に召喚して墓地の甲虫装機を装備していくことになる。
―上級甲虫装機
上級甲虫装機は、自身から他の甲虫装機を装備するのではなく、手札から自分フィールド上の甲虫装機の装備カードになり、効果を発動する。
その性質上手札にあっても甲虫装機が自分フィールド上に存在していれば腐ることはないが、ステータス強化効果は重複せず、蘇生効果は1ターンに1度しか使用できないため、採用枚数はある程度抑えるのが望ましい。
―エクシーズモンスター
主軸となる下級甲虫装機はレベル3、上級甲虫装機はレベル6が多い。
そのため、エクシーズモンスターはランク3を中心に採用したい。
ランク6のエクシーズモンスターも比較的簡単にエクシーズ召喚できるため、余裕があればこちらも投入しておきたい。
また、《甲虫装機 グルフ》の登場によってランク5のエクシーズ召喚も実用圏内に入った。
―その他相性の良いモンスター
―甲虫装機のサポートカード
悪くない効果を持つ甲虫装機のサポートカードだが、甲虫装機モンスター自体が優秀なので、無理に採用するとデッキのバランスを崩す可能性もある。
―その他相性のいい魔法・罠カード
甲虫装機は闇属性・昆虫族で統一されており、必然的に闇属性や昆虫族のサポート、そして何よりも《甲虫装機 ダンセル》を補助するカードを中心に採用することになる。
《甲虫装機 ダンセル》を起点に1ターン中に複数の甲虫装機を連鎖させ、大量展開とカード・アドバンテージの確保を狙う。
《甲虫装機 ホーネット》による除去と、《甲虫装機 グルフ》による柔軟なエクシーズ召喚によってフィールドを制圧するのが最終的な目標になる。
そのためいかに素早く《甲虫装機 ホーネット》・《甲虫装機 グルフ》を墓地へ落とし、《甲虫装機 ダンセル》をフィールド上に出すかが勝敗を大きく左右する。
《甲虫装機 グルフ》はフルに積めるので確保はそう難しくない。
《孵化》や《トランスターン》のコストにしてしまえば、そのまま《甲虫装機 ダンセル》・《甲虫装機 センチピード》が利用できる。
《甲虫装機 ホーネット》は制限カードなので《甲虫装機 センチピード》のサーチを利用するか、《おろかな埋葬》・《ラヴァルバル・チェイン》などを経由させる必要がある。
《終末の騎士》と《召喚僧サモンプリースト》を併用する事で両者を素早く墓地へ送る事はできるが、その分レベル3の甲虫装機が確保しにくくなるので一長一短と言える。
《甲虫装機 ホーネット》を墓地へ落とし、《甲虫装機 ダンセル》をフィールド上に出せれば、後は《甲虫装機 センチピード》をリクルートして更なるアドバンテージを稼いでいく。
打点が欲しければ《甲虫装機 ギガマンティス》を、次の自分のターンもアドバンテージを稼ぎたいなら2枚目の《甲虫装機 センチピード》をサーチすれば良い。
通常のエクシーズ召喚主体のデッキと異なり、フィールドの維持が明確な利点となるため、《甲虫装機 ギガマンティス》や《甲虫装機の魔剣 ゼクトキャリバー》を装備させて残しておく事も考えられる。
《甲虫装機 グルフ》の存在からエクシーズ召喚の選択肢は豊富であるため、状況に応じたプレイングが要求される。
《次元の裂け目》を採用し除外要素を持たせた【甲虫装機】。
《甲虫装機 ホーネット》は先に墓地へ落としておけば、装備カード状態から効果を発動しても除外されないため共存が可能。
相手の墓地利用や弱点である《エフェクト・ヴェーラー》・《D.D.クロウ》等の手札誘発即時効果モンスターを無力化できる。
元々相性の良い《虚空海竜リヴァイエール》の効果が使いやすくなるのも利点。
必然的に墓地依存度を下げる必要があるため、デッキの調整は慎重に。
《孵化》、《創造の代行者 ヴィーナス》、《神聖なる球体》を使用し、《甲虫装機 ダンセル》などをリクルートし、展開していく【甲虫装機】。
手札に《創造の代行者 ヴィーナス》、《孵化》、《甲虫装機 ホーネット》(または《甲虫装機 グルフ》)、《地獄の暴走召喚》があれば、1ターンキルも可能。
《孵化》のおかげで《神聖なる球体》が墓地に行きやすく、《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》が特殊召喚しやすい。
《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》を特殊召喚するコストに使った《甲虫装機 ダンセル》などを《虚空海竜リヴァイエール》で帰還させることで、さらなる大量展開ができる。
代行者を投入しているため、《マスター・ヒュペリオン》を採用することも視野に入れてもいいと思われる。
だからといって他の代行者をこのデッキに入れることはあまりおすすめできない。
他の代行者は《天空の聖域》がフィールド上に存在する時に効果を発揮するモンスターが多く、【甲虫装機】とのシナジーが見込めないものも多い。
そのため、このデッキの代行者は少量投入がベストと考えた方がよい。
制限改訂の影響で《甲虫装機 ホーネット》の高速サーチには墓地を経由せざるを得ず、墓地対策は以前よりも万全にする必要がある。
特にメインから投入されやすい《D.D.クロウ》によって1枚しかない《甲虫装機 ホーネット》に除外されると、それだけで除去能力が低下してしまうので注意。
また、サイドからの投入レベルでは《甲虫装機 ホーネット》を封じる《マクロコスモス》や《禁止令》。
《甲虫装機 ダンセル》・《甲虫装機 センチピード》を封じる《スキルドレイン》・《暗闇を吸い込むマジック・ミラー》は大きな脅威となるため《サイクロン》などできっちり破壊したい。
デッキのキーカード《甲虫装機 ホーネット》・《甲虫装機 ダンセル》を除外する《連鎖除外》や《因果切断》等の対策を兼ねて《王宮のお触れ》や《トラップ・スタン》を採用するのも手。
甲虫装機は闇属性で統一されており、特殊召喚・サーチ効果を多用する。
そのため、《聖なるあかり》を初めとする闇属性メタや、《王虎ワンフー》等の低ステータスメタなどを弱点とする。
また、甲虫装機の共通効果を封じられると何もできないため《エフェクト・ヴェーラー》や《デモンズ・チェーン》などにも弱い。
《聖なるあかり》は、《共鳴虫》などの相性の良い闇属性モンスター以外のモンスターを入れて対処すると良い。
《王虎ワンフー》は特有の除去効果も封じられてしまう為、《甲虫装機 センチピード》や《ライヤー・ワイヤー》等で対処したい。
また、あまり見かけないだろうが下級甲虫装機単体では戦闘破壊できず効果も封じられ、《甲虫装機 ギガマンティス》を手札から装備して戦闘を補助することもできない《コアキメイル・デビル》は天敵で現れたら何としても除去したい。
守備表示の《甲虫装機 ダンセル》は《コアキメイル・デビル》に戦闘破壊されないのでランク3のエクシーズ召喚で突破するのも手。
《安全地帯》や《ポールポジション》は少々厄介なカード。
セットされているこれらのカードを《甲虫装機 ホーネット》の対象にしてしまうだけで《甲虫装機 ホーネット》を装備していたモンスターを持っていかれてしまうだけでなく《甲虫装機 ダンセル》や《甲虫装機 センチピード》のリクルート効果やサーチ効果も使えない為後が続かない。
攻撃力が上がる装備魔法扱いの為、《ポールポジション》は、《甲虫装機 ホーネット》の装備を妨害することもできる。
幸い《サイクロン》が現在無制限カードなのでプレイング次第で対策は容易。