*【黒蠍】 [#xbccec7d]
 [[《首領・ザルーグ》]]を首領とした[[黒蠍]]をメインに据えた[[デッキ]]。~

 [[戦士族]]のまさに典型的な特徴ともいえるが、有効なその[[効果]]とは対照的に[[攻撃力]]に乏しいことが最大の欠点となる。~
 一方でその[[効果]]は、[[ハンデス]]、[[除去]]、[[バウンス]]、[[リクルート]]そして[[デッキデス]]をこのメンバーだけで行えてしまう強力な組み合わせである。~

 このメンバーの中で[[【黒蠍】]]として中心的な動きをするのが、[[《黒蠍−棘のミーネ》]]と[[《黒蠍−罠はずしのクリフ》]]である。~
 その次に活躍するのが[[《黒蠍−逃げ足のチック》]]で、これは主に自分のカードの再利用に用いられる。~
 [[《首領・ザルーグ》]]の能力は確かに強力なのだが、最近の[[ハンデス]]対策、特に[[暗黒界]]の流行の関係から相手を選んでの[[効果]]発動を余儀なくされる。~
 首領は首領らしくとどめでの参加となることが多いだろう。~

 ここでは、より実戦的な組み方と、やや[[ファンデッキ]]よりな組み方を分けて考察する。~

**[[黒蠍]]の使い方 [#j6afcaea]
 [[黒蠍]]が機能するうえで最も重要な役割を果たす[[モンスター]]は[[《黒蠍−棘のミーネ》]]である。~
 この[[モンスター]]を2体以上採用し、例えば[[裏側守備表示]]を低い[[攻撃力]]で攻撃されることによる[[反射ダメージ]]も狙いやすい。~
 [[デッキ]]内の[[黒蠍]][[サーチ]]はもとより、[[墓地]]の[[《黒蠍−棘のミーネ》]]を回収することで[[《キラー・スネーク》]]のように[[ハンド・アドバンテージ]]を稼ぐことが可能となる。~
 高い[[攻撃力]]の[[モンスター]]相手には[[《収縮》]]などを使うのもよいが、[[《モンスターBOX》]]でコストを払いながらの維持もよい。~

 [[《黒蠍−棘のミーネ》]]の派手ではない[[効果]]が重要。~
 たとえば [[《黒蠍−罠はずしのクリフ》]]、[[《黒蠍−棘のミーネ》]]、[[《首領・ザルーグ》]]がフィールドに並び攻撃を仕掛けてきたとする。~
 そのとき、自分の[[魔法・罠ゾーン>魔法&罠カードゾーン]]に[[《炸裂装甲》]]が1枚伏せてあった場合、どの攻撃を防ぐべきか考えてみる。~
 [[《黒蠍−罠はずしのクリフ》]]か[[《首領・ザルーグ》]]であろうが、[[《黒蠍−罠はずしのクリフ》]]から攻撃された場合にはこれに発動しなければ無意味となる。~
 [[《首領・ザルーグ》]]の[[ハンデス]]は仕方がないにしても、最後の[[《黒蠍−棘のミーネ》]]のヒットによって[[《黒蠍−罠はずしのクリフ》]]を回収されてしまう。~
 結果的に、[[《炸裂装甲》]]を発動した意味が限りなく薄くなってしまっているのである。~
 このような[[《黒蠍−棘のミーネ》]]の相手の[[アドバンテージ]]を目減りさせる[[効果]]も決して侮れない能力である。~

 [[【ミーネ・ウイルス】]]で中心的な役割を示すように、[[《死のデッキ破壊ウイルス》]]の発動を容易にさせる利点も活用できる。~

 そして[[《黒蠍−棘のミーネ》]]が控えることによって、その他の[[黒蠍]]が相手の伏せカードを気にせずに戦えるという面もある。~
 そして[[《黒蠍−棘のミーネ》]]が控えることによって、その他の[[黒蠍]]が相手の[[伏せカード]]を気にせずに戦えるという面もある。~
 [[墓地]]に落ちてもあとで[[サルベージ]]ができるという意味でも心強い存在なのである。~

 2番手は[[《黒蠍−罠はずしのクリフ》]]。~
 攻撃があたれば魔法、罠の[[除去]]というのは脅威である。~
 この低い[[攻撃力]]や[[守備力]]で[[戦闘ダメージ]]を与えるのは決して易しいことではないが、成功すれば大きな[[アドバンテージ]]が得られることは間違いない。~
 [[レベル]]3ということから[[ロック]]をスルーしての攻撃ができることも重要。~
 [[戦士族]]で、[[《E・HERO エアーマン》]]登場以前は[[除去]]担当を担っていた[[効果]]は、[[黒蠍]]にとっても重要なのである。~

 3番手は[[《黒蠍−逃げ足のチック》]]。~
 この役割で、もっともわかりやすく[[アドバンテージ]]を稼げるのが、[[《早すぎた埋葬》]]の再利用である。~
 [[モンスター]]を[[《早すぎた埋葬》]]で[[蘇生]]後、[[《黒蠍−逃げ足のチック》]]が[[戦闘ダメージ]]を与えることで[[《早すぎた埋葬》]]を回収できる。~
 もちろん、相手のカードの[[バウンス]]も重要な使い方である。~
 もうひとつの[[効果]]である[[ピーピング]]も、[[戦闘ダメージ]]を与えてしまった後では何のリスクもない能力であるため、積極的に使うべき能力である。~
 その他の[[《黒蠍−罠はずしのクリフ》]][[《首領・ザルーグ》]]そして[[《黒蠍−強力のゴーグ》]]は二つの[[効果]]があるが、これらの二つ目はリスクを伴うのである。~

 [[《首領・ザルーグ》]]は、お手軽な[[ハンデス]]と比較して高めな[[攻撃力]]が魅力。~
 だが、前述のように、その対策が流行しており相手を間違えると強力な[[カウンター]]を喰らうことにもなりかねない。~
 慎重に事を運ぶのならば[[《封神鏡》]]や[[《押収》]]で相手の[[デッキ]]の種類を探るといいだろう。~
 前述の[[《死のデッキ破壊ウイルス》]]との相性に関しては抜群である。~

 なお[[《首領・ザルーグ》]]だけが[[《黒蠍−棘のミーネ》]]の[[サーチ]][[サルベージ]]に対応していないこともマイナス。~
 [[《黒蠍団召集》]]の[[発動条件]]だが、このカードも決め手とは言い難い面があるのでオマケ程度の[[メリット]]である。~

 [[《黒蠍−強力のゴーグ》]]は実戦的に考えれば採用される見込みは薄い。~
 その[[効果]]は、[[デッキトップ]]への[[バウンス]]なので恒常的に使えるなら強力な[[ロック]]になる。~
 しかし、[[召喚]]のしにくさと、その[[発動条件]]がそれを困難なものにしている。~
 [[貫通]][[効果]]を付与すれば[[戦闘で破壊>戦闘破壊]]できない[[壁]]の[[除去]]にも使えるが、それならば他の手段を用意した方が良さそうである。~

 [[《黒蠍盗掘団》]]は[[黒蠍]]メンバーが出る前のカードなので仕方がないと割り切ろう。

**[[デッキ]]の構成 [#q968d63f]
***より実戦的に [#gc983475]
 より[[【戦士族】]]に偏らせた構成がもっとも[[黒蠍]]を活躍させやすい土壌となるだろう。~
 [[【戦士族】]]内の説明では「強化型[[デッキ]]」と説明されている構成に、[[黒蠍]]を組み込むことになる。~
 [[《切り込み隊長》]][[《コマンド・ナイト》]][[《連合軍》]]を軸に、強化、ロックさえも視野に入れ、相手を上回る[[攻撃力]]で[[戦闘ダメージ]]を与える。~
 [[《大寒波》]]がうまいように手札に来てしまえば相手のフィールドも手札もライフもボロボロだろう。~
 [[《切り込み隊長》]][[《コマンド・ナイト》]][[《連合軍》]]を軸に、強化、[[ロック]]さえも視野に入れ、相手を上回る[[攻撃力]]で[[戦闘ダメージ]]を与える。~
 [[《大寒波》]]がうまいように手札に来てしまえば相手のフィールドも[[手札]]もライフもボロボロだろう。~

 この場合、採用は[[《黒蠍−棘のミーネ》]]2枚以上と[[《黒蠍−罠はずしのクリフ》]]は当然として、[[《黒蠍−逃げ足のチック》]]、[[《首領・ザルーグ》]]も採用できる。~

 [[《黒蠍−強力のゴーグ》]]を使うかどうかに関しては、[[コントロール奪取]]をする[[効果]]の魔法の採用如何かもしれない。~
 [[コントロール奪取]]後の相手[[モンスター]]の手っ取り早い[[除去]]は[[生け贄召喚]]だからである。~
 [[生け贄召喚]]をするにしても[[《黒蠍−強力のゴーグ》]]以上によい[[モンスター]]も存在することは確か。~
 しかし、[[《黒蠍団召集》]]を投入することを考えれば1枚程度なら負担にはならないだろう。~
 なお、[[黒蠍]]サポートは[[《黒蠍団召集》]]を1枚ないしは2枚採用する程度である。~

 もちろん[[《死のデッキ破壊ウイルス》]]は仕込んでおくべきであるし、同時に[[《闇の仮面》]]は採用しておきたい。~

 そのほかのスロットについては、[[【スタンダード】]]を参考に単体で強力なものを採用のほか、[[【戦士族】]]に統一していけばよい。~
 [[黒蠍]]の特徴は、各カード間での[[コンボ]]の意味合いが薄いことで、単体の有能な[[効果モンスター]]の集団として使えて、他の[[モンスター]]の邪魔にならないことだろう。~
 その利点を活かした[[黒蠍]]は、いろいろと派生を考えられるところなのかもしれない。~

***黒蠍コンビネーション [#x9320887]
 [[黒蠍]]をふんだんに採用して[[《必殺!黒蠍コンビネーション》]]を決める[[デッキ]]を考える。~
 ふんだんに、といっても結局[[《黒蠍−棘のミーネ》]]と[[《首領・ザルーグ》]]は2体以上、その他は1体ずつでもよい。~
 問題は[[《必殺!黒蠍コンビネーション》]]だが、[[手札事故]]を誘発するので3枚積みなどという無謀を冒すなら[[《オオアリクイクイアリ》]]の[[召喚]]コストにする手もある。~
 だが、現実には[[《必殺!黒蠍コンビネーション》]]を1枚だけ入れて[[《不幸を告げる黒猫》]]が安定するだろう。~

 上記のような[[【戦士族】]]に組み込んで[[《必殺!黒蠍コンビネーション》]]が発動できる機会を待つ、というのも考えられるし有力な組み合わせである。~
 しかし、フィールドにこの5体を並べるということを考えると[[《切り込み隊長》]][[《コマンド・ナイト》]]が主軸で回るタイプではフィールドを[[黒蠍]]で埋めるような隙間が生じること自体が希となる。~
 [[《キャノン・ソルジャー》]]などの採用で一応の解決をみるが、有利な状況をあえてはずすかのような行為になるので動きとしては微妙である。~
~
 [[【戦士族】]][[除去]]型では、この形は[[除去]]の他は場持ちの良い[[モンスター]]などが重要となるが、[[攻撃力]][[守備力]]とも[[リクルーター]]にも劣るメンバーを抱える[[黒蠍]]では不可能である。~
~
 [[黒蠍]]を一発で揃えることを考えるなら、本家に比べるとかなりの負担になるが、[[【エアブレード】]]のような、積極的な[[墓地]][[除外]から[[《次元融合》]]により揃えるのも有効。~
 同時に相手の[[モンスター]]を[[特殊召喚]]されても[[《必殺!黒蠍コンビネーション》]]の[[効果]]で[[直接攻撃]]が可能である。~
 [[【戦士族】]]である[[メリット]]を生かせる一つの形だろうが、やはり、その[[攻撃力]]と[[守備力]]に不安が残る。~
~
 もう一つ、[[【フィフティ・フィフティ】]]の[[ロック]]型のギミックを組み込み、[[《黒蠍−棘のミーネ》]]を[[壁]]にしてメンバーを揃える構築を考えてみる。~
 [[ロック]]パーツで一番適するのは[[《平和の使者》]]、これは3枚積みである。~
 [[《黒蠍−強力のゴーグ》]]以外のメンバーは[[《平和の使者》]]発動下でも攻撃可能なのが最大の理由。~
 しかし、[[直接攻撃]]が出来るわけではないので、[[モンスター除去]]や[[バウンス]]は別に用意する必要があるだろう。~

 理想的な状態は[[《黒蠍−棘のミーネ》]]が[[壁]]として一人存在する状態。~
 ここに[[《首領・ザルーグ》]]を[[召喚]]させ[[《黒蠍団召集》]]でメンバーを一人ずつ揃えた後[[《必殺!黒蠍コンビネーション》]]の発動である。~

 しかしそうも行かないので、[[《黒蠍−棘のミーネ》]]以外にもフィールドで活躍する[[モンスター]]が必要である。~
 大概の場合、その他の[[モンスター]]の方が[[《黒蠍−棘のミーネ》]]より邪魔であるのは間違いなく、その意味でも[[《黒蠍−棘のミーネ》]]は[[除去]]されにくいのもポイント。~
 [[バーン]]、[[ダメージ]]源の[[モンスター]]の採用や[[《イナゴの軍勢》]]、[[《スカラベの大群》]]を採用しておけばいやでも[[《黒蠍−棘のミーネ》]]の[[壁]]などは二の次になる。~
 [[モンスター除去]]はその他[[《ならず者傭兵部隊》]]、[[《異次元の戦士》]]、[[《サイバー・ジムナティクス》]]などを採用。~
 [[《伝説の柔術家》]]や、特に[[《N・グラン・モール》]]の[[バウンス]]は重宝する。~
 [[コンボ]]の都合上場からすぐに消える[[モンスター]]がありがたいのでまず第一が[[スピリット]]、[[《因幡之白兎》]]や[[《砂塵の悪霊》]]の採用が考えられる。~
 第二が[[ネオスペーシアン]]の[[コンタクト融合]]、[[《平和の使者》]]発動下では有効に働くものが少ないのが苦しいところだが[[フィニッシャー]]としての採用はありかもしれない。~

 とにかく最後の[[《必殺!黒蠍コンビネーション》]][[発動条件]]として、フィールドに[[黒蠍]]が各一種ずつ5体並べる必要がある。~
 故に自分のフィールドに余分な[[モンスター]]をおくわけにはいかないので、場からすぐに消える[[モンスター]]の他[[《神秘の中華なべ》]]や[[《キャノン・ソルジャー》]]などは[[必須>必須カード]]である。~

 [[《必殺!黒蠍コンビネーション》]]発動。~
 しかし、それで攻撃が成功したところで2000[[ダメージ]]でしかないので、その他に[[ダメージ]]ソースは用意しなければならないは忘れてはならない。~

 このような[[ロック]]型では特にフィールドに[[モンスター]]がたまりやすいので[[《自業自得》]]や特に[[《黒蠍団召集》]]後は[[《停戦協定》]]で2500[[ダメージ]]以上が確定している。~
 [[ファンデッキ]]とはいえきちんと勝利への方程式も組み込んでおくことは必須である。

**代表的なカード [#w4454e79]
-[[《黒蠍−棘のミーネ》]]  
-[[《黒蠍−罠はずしのクリフ》]]  
-[[《黒蠍−逃げ足のチック》]]  

**関連リンク [#s0536e31]
-[[黒蠍]]

-[[【戦士族】]] 

-[[デッキ集]]