【雑貨貪欲ターボ】

 現在急激に評価と戦果を伸ばしているデッキタイプ。通称「MPT」。
《魔導雑貨商人》=Magical Merchantと2種類の壺(《強欲な壺》《貪欲な壺》)=Potによってターボ=Turboすることから名付けてられている。
 (このデッキ製作者の方が「この略称(MPT)は分かりづらく、『貪欲ターボ』で統一したい」との発言をされているため【雑貨貪欲ターボ】と呼称させていただきます。ご了承ください)

《魔導雑貨商人/Magical Merchant》
効果モンスター
星1/光属性/昆虫族/攻 200/守 700
リバース:自分のデッキを上からめくり、
一番最初に出た魔法か罠カード1枚を自分の手札に加える。
それ以外のカードは墓地へ送る。 
《貪欲な壺》
通常魔法
自分の墓地からモンスターカードを5枚選択し、デッキに加えてシャッフルする。
その後、自分のデッキからカードを2枚ドローする。

 《魔導雑貨商人》によって墓地アドバンテージを稼ぎ、同時に魔法をサーチ。《強欲な壺》《貪欲な壺》を引いた場合、さらにそれを撃ち手札アドバンテージをどんどん稼いでいく。
 他のデッキタイプとの共存も可能で、この流れを汲むデッキは今後も作られていくであろう。
・・・流行しすぎると《貪欲な壺》が制限入りするかもしれない。《強欲な壺》禁止の布石か!?と叫ばれたカードであるため本末転倒感が強いが。

デッキ構築に際して

 どんなデッキであれ、《強欲な壺》を入れない人は居ないだろう。《貪欲な壺》も3枚積みは確定。墓地アドバンテージとターボの観点から《手札抹殺》もほぼ確定的と言える。
他の魔法カードは出来る限り厳選したい。投入候補としては《ブラック・ホール》《大嵐》《サイクロン》《月の書》《強奪》《洗脳−ブレインコントロール》《強制転移》といった所だろうか。
(これらのパワーカードすら「候補」でしかない所がこのデッキ最大の特徴だ。)
 多少の危険を伴うが、《大寒波》はこのデッキにおいては非常に使いやすいため一考の余地がある。

 デッキの中心となるモンスターを考えよう。
まず上級モンスターだが、《貪欲な壺》《強奪》《洗脳−ブレインコントロール》とのシナジーが強烈な《サンダー・ドラゴン》3枚と《THE トリッキー》複数は是非欲しい。 墓地アドバンテージを稼ぎやすく、《サンダー・ドラゴン》《魔導雑貨商人》が共に光属性であることから《カオス・ソーサラー》も2枚は欲しいだろう。伏せ除去と必殺の火力として《氷帝メビウス》も必須だ。
 現環境で大流行中の《サイバー・ドラゴン》だが、このデッキならば1〜2枚でも十分回る。モンスターカードが場に出ている事が多いため、出番は他デッキと比較すると少ないのではないだろうか。
 下級モンスターは《魔導戦士 ブレイカー》を筆頭に必須系を。加えて、闇属性を稼ぐために《キラートマト》《ニュードリュア》《魂を削る死霊》も欲しい。また、効果発動すればゲームエンドも可能な《サイバーポッド》《メタモルポット》は必須となるだろう。

 罠カードは著しく速度を阻害するため不要。《王宮のお触れ》ぐらいだろうか。
《リビングデッドの呼び声》《激流葬》の必須2種すら投入の余地は無いと思われる。

デッキの使い方

 とにかく《魔導雑貨商人》からのターボが全て。手札に来ない場合は下級モンスターで場を繋ぐことになるが、強力な制限カードをそろえておけば十分保つだろう。
 手札を展開しきったら《大嵐》《氷帝メビウス》で伏せカードを除去し、通常召喚プラス《カオス・ソーサラー》《THE トリッキー》の同時複数召喚で1ターンで決めてしまおう。

運用に際しての注意点

 展開速度の代償として犠牲となったのが速攻魔法と罠。つまり、相手のターンを凌ぐ方法が無い。非常に打たれ弱いデッキという事だ。
速攻が出来るというよりは、速攻で決めるしかないという認識が正しいのではないだろうか。
 また、《ミスティック・ソードマン Lv2》や《抹殺の使徒》といったリバース効果を無効にするカードに《魔導雑貨商人》が狩られるとかなり厳しい。
特にデッキ投入率が非常に高い《抹殺の使徒》の回避は至上命題となる。ピンポイントでの《キラー・トマト》《魂を削る死霊》伏せなど、プレイングで対抗しよう。これが出来ない場合、このデッキを扱うことは難しい。

 総じてプレイヤースキルを要求するデッキである。しかし、回った時の爆発力と展開力は使っているだけで面白い。
一度使ったらその速度に病みつきになるのではないだろうか。

代表的なカード

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