*【次元斬】 [#zd59aa70]

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**[[デッキ]]の概要 [#q294746b]
 [[除外]][[効果]]を持つ[[モンスター]][[《異次元の戦士》]]・[[《異次元の女戦士》]]・[[《D.D.アサイラント》]]を中心とした[[デッキ]]。~
 通常、これらは[[1:1交換]]止まりで[[アドバンテージ]]を生むことはないが、[[上級モンスター]]など複数を消費して展開されるものであっても、安定して道連れに持ち込む事ができる。~
 加えて[[除外]]による[[墓地アドバンテージ]]を封じる事で、それを利用する[[相手]]の[[カード]]を腐らせ、消耗戦の後の優位性を確保する。~
 この性質から、[[グッドスタッフ]]と[[【メタビート】]]の中間とも言える[[デッキ]]タイプである。

 古くは[[【カオス】]]に、現在でも[[墓地]]を利用するものや、[[《オベリスクの巨神兵》]]のような大型の[[耐性]]持ち[[モンスター]]をメインにする[[デッキ]]への対抗手段となる。~

 次元とは[[除外]]を意味し、これら3体の[[モンスター]]が共通して刀を武器としていることから刀で切ることを意味する斬と付けられた。~
 【次元斬】という名称が必殺技の名称を連想させることもこの名称となった理由の一つとして考えられる。~

 《異次元の戦士/D.D. Warrior》
 効果モンスター
 星4/地属性/戦士族/攻1200/守1000
 このカードがモンスターと戦闘を行った時、
 そのモンスターとこのカードをゲームから除外する。

 《異次元の女戦士/D.D. Warrior Lady》
 効果モンスター
 星4/光属性/戦士族/攻1500/守1600
 このカードが相手モンスターと戦闘を行った時、
 そのモンスターとこのカードをゲームから除外できる。

 《D.D.アサイラント/D.D. Assailant》
 効果モンスター
 星4/地属性/戦士族/攻1700/守1600
 このカードが相手モンスターとの戦闘によって破壊された時、
 そのモンスターとこのカードをゲームから除外する。

**[[デッキ]]構築に際して [#d237f7b8]
 上記3種の[[モンスター]]はあくまで直接的な[[シナジー]]があるわけではなく、コンセプトからもわかるよう、基本的には[[コンボ]]要素よりも安定性が優先される。~

***[[モンスターカード]]について [#mb8b7541]

-メインとなる[[モンスター]]~
[[《異次元の戦士》]]・[[《異次元の女戦士》]]・[[《D.D.アサイラント》]]は中核を成す存在だが、基本的には各種の3枚積みが推奨される。~
ただしこれはあくまで、自身を[[除外]]する都合上再利用が難しく、数が足りないと[[デッキ]]コンセプトの安定した遂行が行えないという点に起因するものである。~
他の[[メタカード]]を組み込む場合や、[[相手]]の[[デッキ]]によって枚数を調整する事は当然考えられる。~
この場合[[効果]]の柔軟性から、[[《異次元の女戦士》]]の優先度が最も高い。

-[[フィールド]]をカバーする[[モンスター]]~
メイン[[モンスター]]での[[除外]]を行った場合、[[フィールド]]ががら空きになりやすく、[[直接攻撃]]を受ける危険がある。~
[[自爆特攻]]による[[反射ダメージ]]もあるので、[[特殊召喚]]可能な[[モンスター]]を併用する事でカバーしたい。~
これが同時に展開できるものであれば、反対に[[相手]]への[[直接攻撃]]も狙いやすくなる。~
古くは[[《サイバー・ドラゴン》]]を組み合わせたものが主流であったが(→[[【アサイバー】]])、現在はより相性の良い[[《フォトン・スラッシャー》]]が登場している。~
[[戦士族]]かつ[[レベル]]4であるため、同時に展開する事で[[エクシーズ召喚]]も選択肢に入るのが最大の強み。~
突破力・爆発力に加え、[[《エフェクト・ヴェーラー》]]に対する2段構えとなる事で、[[除去]]遂行力も上がる。~
[[特殊召喚]]の条件はより厳しくなり、[[攻撃力]]も落ちるが、[[攻撃]]に[[デメリット]]がない[[《ドドドバスター》]]を代替ないし追加で採用するのも良いだろう。~
もちろん、[[機械族]]への[[メタ]]として[[《サイバー・ドラゴン》]]を優先する事も考えられる。~
完全に単体での運用になるが、[[永続カード]]を多用しないのであれば、[[《冥府の使者ゴーズ》]]も[[壁]]としての機能に期待できる。

-[[メタ]]能力を持つ[[モンスター]]~
メイン[[モンスター]]による[[除去]]に加えて、[[相手]]の動きを封じる。~
[[墓地アドバンテージ]]の封殺能力を高める[[《閃光の追放者》]]・[[《霊滅術師 カイクウ》]]、[[汎用性]]の高い[[《ライオウ》]]などが候補。~
ただしこれらはメイン[[モンスター]]との同時展開が難しく、利用できるタイミングに遅れが生じやすい点に注意。~

-[[除去]]能力を持つ[[モンスター]]~
メイン[[モンスター]]の補完として、さらに[[除去]]性能を高める。~
基本的に、上記[[フィールド]]カバー型の[[モンスター]]との併用が前提であるため、対象は[[レベル]]4[[戦士族]]が中心。~
[[《ならず者傭兵部隊》]]・[[《ブルブレーダー》]]・[[《ライトロード・モンク エイリン》]]など、それぞれ[[除去]]能力の差異を活かし、[[《増援》]]や[[《戦士の生還》]]の選択肢を増やす。~

-その他相性の良い[[モンスター]]~
--[[《魔界発現世行きデスガイド》]]~
1枚で[[《虚空海竜リヴァイエール》]]を展開でき、メイン[[モンスター]]や、それによって[[除外]]したものを戦力に加えられる。~
[[《フォトン・スラッシャー》]]などがある場合は、[[《M.X−セイバー インヴォーカー》]]から[[《異次元の戦士》]]等を[[リクルート]]して[[レベル]]4の[[エクシーズ召喚]]に繋ぐ事もできる。~
[[《ドドドバスター》]]も併用しているならば、[[《H・C エクストラ・ソード》]]を[[ピン挿し]]してこの動きを補強するのも手。

--[[《E・HERO エアーマン》]]・[[《E・HERO アナザー・ネオス》]]~
豊富な[[サーチ]]・[[リクルート]]手段により安定して扱える[[レベル]]4[[戦士族]][[モンスター]]。~
[[ライフポイント]]の消耗はさらに増すが、[[《ヒーローアライブ》]]の[[発動]]条件も満たしやすく、[[《CNo.39 希望皇ホープレイ》]]による利用もできる。~
ただし他の[[【戦士族】]]系列の[[デッキ]]と異なり、[[モンスター]]が[[墓地]]へ送られる機会が減り、[[《ミラクル・フュージョン》]]が扱いにくい。

--[[《トリオンの蟲惑魔》]]~
[[《奈落の落とし穴》]]を[[サーチ]]できるため[[除外]]への一貫性があり、[[エクシーズ召喚]]にも使いやすい。~
[[召喚]]が同時に難しい点を、[[罠カード]]による[[ターン]]をまたいだ維持でカバーできる。~
ただし[[戦士族]][[サポートカード]]やこれを指定する[[エクシーズ召喚]]には利用できず、[[罠カード]]自体を[[除去]]される事で対処される可能性もある。

--[[《魔導戦士 ブレイカー》]]~
不足しがちな[[魔法・罠カード]]への[[除去]]能力を持つ。~
やはり[[種族]]・[[属性]]面での[[シナジー]]がなく、扱うタイミングのズレも気になる。~
[[除去]]すべき[[カード]]を明確にした上で採用すべき[[カード]]。

***[[魔法・罠カード]]について [#c088d363]
 [[キーカード]]はいずれも[[《増援》]]で[[サーチ]]や、[[《異次元からの帰還》]]での[[帰還]]が狙える。~
 といってもどちらも[[制限カード]]なので、依存した動きは取れない。~
 [[デッキ]]の回転速度もかなり遅いため、[[《異次元からの帰還》]]に関しては引ければ運がよい程度の認識で利用したい。

 この他の[[魔法・罠カード]]としては、主に[[除去]][[カード]]が主体になる。~
 [[除外]]への一貫性のある[[《奈落の落とし穴》]]・[[《次元幽閉》]]の優先度が高い。~
 ただし、この[[デッキ]]では[[相手]][[モンスター]]を展開後に討ち取るスタイルがメインになる。~
 [[除去]][[罠カード]]に依存するあまり、[[魔法・罠除去]]によって戦線を一気に瓦解させられ、[[除去]]が追いつかなくなる場合もあるので、[[相手]]にあわせた選択は重要である。~

 [[相手]]の[[モンスター]]の[[アタッカー]]層が大型に集中しているならば、[[《強制脱出装置》]]や[[《神の警告》]]などこれにあわせたもの、あるいは[[《デモンズ・チェーン》]]・[[《月の書》]]など展開直後の動きを安定して阻害できるものが優先される。~
 [[下級モンスター]]側に集中している場合は、[[《禁じられた聖槍》]]などの[[コンバットトリック]]で[[相手]]側の[[除去]]回避と要所での戦線維持が有効。~

 また[[モンスター]]側と同じく、[[メタカード]]を搭載する事も考えられる。~
 [[除外]]を徹底するならば[[《次元の裂け目》]]・[[《マクロコスモス》]]、[[モンスター]]側でカバーできない点を補てんするならば[[《虚無空間》]]・[[《手違い》]]など。~
 [[《虚無空間》]]はメイン[[モンスター]]の[[除外]]にあたり[[自壊]]が発生しないので、わずかではあるが場持ちが良くなる。~
 [[除外]]に特化する場合は、[[《混沌空間》]]を利用する事も可能だが、[[コンボ]]要素が強く、コンセプト上の安定性が失われやすい点は留意しなければならない。

**[[デッキ]]の派生 [#df98672a]
 この[[デッキ]]は[[キーカード]]が少ないため、他の[[デッキ]]のギミックを取り入れた派生も作りやすい。~
 [[ENEMY OF JUSTICE]]で[[除外]]に関する[[カード]]が多く登場したため、それらを利用した派生が多く見られる。

***【次元天斬】 [#s4ca982a]
 [[《閃光の追放者》]]や[[《光の追放者》]]により[[カード]]を徹底的に[[除外]]し、[[相手]]の[[蘇生]]・[[墓地]]関連カードを軒並み腐らせる。~
 [[《奇跡の光臨》]]等を採用した[[【天使族】]]に近い形になるだろう。~

***【封魔次元斬】 [#s4ca982a]
 [[《封魔の伝承者》]]による更なる[[モンスター除去]]と、[[《封魔の呪印》]]による[[魔法カード]]封じを取り入れたタイプ。~

 [[【アサイバー】]]と同様に[[攻撃]]反応[[罠カード]]を採用したり、[[《アヌビスの裁き》]]で[[セット]]してある[[カード]]を守ってもいい。~
 その場合[[カウンター罠]]の[[《天罰》]]・[[《魔宮の賄賂》]]等も投入し、[[相手]]が戦いにくくなるようにしよう。~
 [[カウンター罠]]の採用率が高いので、[[《冥王竜ヴァンダルギオン》]]を入れるのもいいだろう。

***【次元天斬ビート】 [#s4ca982a]
 [[《マクロコスモス》]]や[[《次元の裂け目》]]を投入したタイプ。~
 [[モンスター]]も[[《異次元の生還者》]]や[[《ならず者傭兵部隊》]]等の[[シナジー]]が期待出来る[[カード]]を採用し、[[除去]]・[[戦闘]]面を強化する。~
 [[《異次元からの帰還》]]を投入せず、[[《紅蓮魔獣 ダ・イーザ》]]で殴り勝つ構築もある。~

 [[墓地]]にモンスターが溜まらなくなるので[[《ガーディアン・エアトス》]]も採用候補である。~
 [[《ガーディアン・エアトス》]]は[[《奇跡の光臨》]]の対象でもあり相性は良い。~
 [[【次元ビートダウン】]]、[[【除外ビートダウン】]]等にも[[耐性]]があり、いざとなれば[[除外]]戦略で勝つことも可能な臨機応変な[[デッキ]]。~

 なお、[[《異次元の生還者》]]を投入する際は、[[コントロール奪取]]され、次元[[モンスター]]を殴られるだけで一方的な[[ディスアドバンテージ]]を負ってしまう。~
 [[《神の宣告》]]・[[《魔宮の賄賂》]]などの[[カウンター罠]]を多く[[積む]]などの対策が必要である。~

 また[[《八式対魔法多重結界》]]も[[1:1交換]]でき、[[《D・D・M》]]活用のために多く積まれた[[魔法カード]]により、[[マストカウンター]]にも対処できる。~
 だが、[[《マクロコスモス》]][[発動]]下では、2番目の[[効果の発動]]が出来なくなるため注意。

**この[[デッキ]]の弱点 [#ba5c58ea]
 [[キーカード]]三種は[[アタッカー]]としては[[攻撃力]]が低めであり、[[除外]]する以外には[[効果]]を持たないため、相性がはっきりしている。~
 そのため、周囲の[[環境]]に影響されやすい[[デッキ]]であると言える。~

***[[除外]]を利用する[[デッキ]] [#w00050af]
 [[【次元召喚】]]や[[【除外ビートダウン】]]等、[[除外]]されたカードを利用する[[デッキ]]には、除外したカードを逆に利用されてしまう。~
 低[[攻撃力]]が災いして[[強化]]された[[《紅蓮魔獣 ダ・イーザ》]]等に大きな[[ダメージ]]を受けたり、[[《異次元からの帰還》]]からの大量展開を許しやすくなる。

***[[除外]]が効かない[[カード]] [#g5e88128]
 [[除外]]が効かない[[《異次元の生還者》]]には一方的に[[戦闘破壊]]されるため、[[アドバンテージ]]を稼がれやすい。~
 こちらが無理なく採用される[[【次元ビートダウン】]]や[[【次元帝】]]にも苦しめられるだろう。~
 [[除外]]を[[トリガー]]に[[サーチ]]を行う[[【征竜】]]も不得手。~

***直接的な[[メタカード]] [#cf0fe832]
 [[モンスター効果]]や[[除外]][[効果]]は強力なものが多く、図らずとも[[対策>メタ]]されている場合もある。~
 [[《スキルドレイン》]]や[[《王宮の鉄壁》]]と言った直接的な[[メタカード]]も存在するため注意が必要である。~

***[[コントロール奪取]] [#o1994491]
 次元斬[[モンスター]]を含め複数の[[モンスター]]が自分の[[フィールド]]に存在する時は、[[コントロール奪取]]に弱い。~
 特に[[《異次元の戦士》]]と[[《異次元の女戦士》]]はもう一方の[[モンスター]]と道連れで[[除外]]される可能性が高く、危険である。~
 [[汎用性]]の高いものは現在では[[禁止カード]]となっているが、[[戦士族]][[メタ]]である[[《パペット・プラント》]]の存在は忘れてはいけないだろう。~

***その他 [#e7d35588]
 地味な所では、[[《E・HERO エアーマン》]]や[[《マシンナーズ・ギアフレーム》]]等の[[ハンド・アドバンテージ]]を稼ぐ[[下級]][[アタッカー]]にも弱い。~
 [[効果]]で[[相打ち]]になっても[[アドバンテージ]]を既に稼がれてしまっているため、こちらが不利になりやすい。~
 [[【E・HERO】]]や[[【マシンナーズ】]]系統の[[デッキ]]も苦手な部類の[[デッキ]]になる。~
 また[[除去]]に長けた[[デッキ]]だと、そもそも[[戦闘]]する事がないので[[墓地アドバンテージ]]を封じる事ができず、ジリ貧に陥りやすい。

**この[[デッキ]]の歴史 [#b2336b2c]
 [[《D.D.アサイラント》]]と[[《異次元の女戦士》]]が長い間[[制限カード]]・[[準制限カード]]に指定されていたため、[[キーカード]]3枚をフルに使う事ができなかった。~
 現在は最大の9枚体制で戦えるものの、代わりに[[《増援》]]が[[制限カード]]に指定され、[[回転]]力が低下した。~
 [[ビートダウン]]としては低速すぎるため、[[メタ]]向きの地味な[[デッキ]]であることは否めない。~

**サンプルレシピ [#w80ebb8f]
-【次元斬】~
2008年度東日本代表最終選考会ベスト80~
http://yugioh-fr.jugem.jp/?eid=1095~

**代表的なカード [#naa59ec2]
-[[《異次元の戦士》]]
-[[《異次元の女戦士》]]
-[[《D.D.アサイラント》]]

**関連リンク [#j29ae7b0]
-[[【アサイバー】]]
-[[【アサイカリバー】]]
-[[【次元ビートダウン】]]
-[[【メタビート】]]

-[[デッキ集]]