召喚時にサーチ効果を発動するガジェットによってアドバンテージを得るデッキ。
ガジェットの弱点である攻撃力の低さをモンスター除去やそれに類するカードで補う構成となる。
モンスター除去カードで相手のモンスターを徹底除去しつつ、ガジェットを召喚し後続が切れないように殴りきる。
通称「除去ガジェ」。
《グリーン・ガジェット/Green Gadget》 効果モンスター 星4/地属性/機械族/攻1400/守 600 このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、 デッキから「レッド・ガジェット」1体を手札に加える事ができる。
《レッド・ガジェット/Red Gadget》 効果モンスター 星4/地属性/機械族/攻1300/守1500 このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、 デッキから「イエロー・ガジェット」1体を手札に加える事ができる。
《イエロー・ガジェット/Yellow Gadget》 効果モンスター 星4/地属性/機械族/攻1200/守1200 このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、 デッキから「グリーン・ガジェット」1体を手札に加える事ができる。
まず、ガジェットは各種2枚ずつ計6枚投入か、3枚ずつ計9枚投入が望ましい。
3枚ずつ投入する場合場合デッキが40枚丁度であるとガジェットが手札にダブつき、効率が悪くなることが多くなる。
この場合は《カードトレーダー》で手札事故を防ぐ、《天罰》や《サンダー・ブレイク》等の余った手札をコストにするカードを投入する、あえてデッキの枚数を42〜45程度に増やす等の解決策が考えられる。
なお、ガジェットの投入枚数が6枚のデッキは「6ガジェ」、9枚のデッキは「9ガジェ」と呼ばれる。
それ以外のモンスターについては、【スタンダード】や【メタビート】等で採用されている汎用性の高いモンスターを中心に投入していけば問題ない。
シンクロ召喚のギミックを採用するのであれば、単体で使える《クレボンス》や《BF−疾風のゲイル》、《ゾンビキャリア》等のチューナーを使用するのが望ましい。
ガジェットが地属性である事を活かしてナチュルのシンクロモンスターを採用するのもいいだろう。
また、《トラゴエディア》は手札を稼げるこのデッキでは高い攻撃力が期待できる他、ガジェットをコストに相手のレベル4モンスターをコントロール奪取でき、相性がよい。
特殊召喚のタイミングもダメージステップなので《王宮の弾圧》とも共存できる。
ただし《フォッシル・ダイナ パキケファロ》との相性が悪い点には注意したい。
よく採用されるモンスターは以下の通り。
特殊召喚メタとして《王宮の弾圧》を採用したタイプ。
【除去ガジェット】最初期の「メタ速攻」の時代から採用されており、現在では《王宮の弾圧》は必須カードではなくなったものの、【ライトロード】や【ダムドビート】、【シンクロ召喚】等、特殊召喚を多用するデッキが多いので、このパターンが多い。
こちらは《王宮の弾圧》の代わりに《フォッシル・ダイナ パキケファロ》を採用したタイプ。
こちらにはダメージステップ時の特殊召喚を止められるという利点がある。
詳しくは該当ページ参照。
主流のデッキに対してメタを張ったガジェット。
基本的には【弾圧ガジェット】や【パキケガジェット】に近い構成となる。
《霊滅術師 カイクウ》《閃光の追放者》などの墓地メタの他、相性こそ最悪だが特殊召喚メタに《ライオウ》が投入される事もある。
《王宮のお触れ》を投入し、除去を魔法カードに頼ったタイプ。
魔法によるモンスター除去に加えて攻撃性を特化でき、除去した後の攻撃を通りやすくしている。
この場合、魔法カードのモンスター除去に頼りきりになるので【お触れホルス】は天敵だった。
デッキの特性上、手札コストを必要とするカードも採用しやすいため、暗黒界のアタッカーを採用したタイプ。
《暗黒界の武神 ゴルド》《暗黒界の軍神 シルバ》《暗黒界の狂王 ブロン》《暗黒界の尖兵 ベージ》等のアタッカーが採用される。
【次元斬】の三人組、《異次元の戦士》・《異次元の女戦士》・《D.D.アサイラント》を投入したタイプ。
【ネフロード】や【ネフティス】、【お触れホルス】といった、オーソドックスな【除去ガジェット】では相性が悪いデッキに対しても十分対抗できるのが魅力。
《異次元の戦士》と《D.D.アサイラント》はガジェットと同じ地属性であり、《ガイアパワー》などの属性サポートカードを共有できる。
その反面やや展開力が落ちるが、確実な1:1交換を除外という非常に強い形で行えるので除去能力は高い。
《ならず者傭兵部隊》なども投入し、《増援》を入れれば【戦士族】に近づく。
サイクル・リバースモンスターを採用したタイプ。
【除去反転】との折衷で《デス・ラクーダ》《番兵ゴーレム》《スカラベの大群》等が採用される。
《デス・ラクーダ》を採用したものは【ラクダガジェ】と呼ばれる。
《抹殺の使徒》《シールドクラッシュ》の対象を作ってしまうことは、他の【除去ガジェット】にない弱点。
除去魔法の一部を強化装備魔法に置き換えた派生デッキ。
通常の【除去ガジェット】より戦闘破壊をする機会が多くなる。
投入候補となる装備魔法は、《デーモンの斧》や《悪魔のくちづけ》などの、デッキトップに戻る効果を持つカードである。
通常、《一角獣のホーン》などのデッキトップに戻る効果をもつカードはドローを潰してしまうため間接的なディスアドバンテージになってしまうが、このデッキではガジェットたちの効果でデッキ圧縮が容易なためさほど大きな問題にはならず、純粋に「繰り返し使いまわせる強化装備魔法」として機能する。
ただし、それでも他のカードを引けなくなるのは少々厳しいのでやはり《カードトレーダー》と併用するのが望ましい。
リサイクルコストの関係上、広く取り入れられるのは《悪魔のくちづけ》である。
もちろん展開力のあるガジェットとの相性がよく、爆発力を得られる《団結の力》も見逃せない。
《トラゴエディア》を投入したタイプ。
ガジェットは手札を稼げるため《トラゴエディア》の攻撃力上昇と相性がよく、さらにレベル4であるため多くの下級アタッカーを奪う事ができる。
ダメージステップ時の特殊召喚であるため《王宮の弾圧》も無理なく投入できる。
※現在《緊急テレポート》が制限カードに指定されているため、弱体化している。
《緊急テレポート》と対応するサイキック族チューナーを投入し、シンクロ召喚を取り入れたタイプ。
チューナーには主に《クレボンス》や《サイコ・コマンダー》が採用される。
シンクロ召喚によりガジェットに不足しがちな攻撃力を補うことができるほか、状況に応じたシンクロモンスターを召喚することができる。
このため【除去ガジェット】が環境に応じた変化を遂げたデッキであると言える。
【除去ガジェット】は罠カードが多いため、《人造人間−サイコ・ショッカー》と《王宮のお触れ》を苦手にする。
魔法カードのモンスター除去は豊富なため、《人造人間−サイコ・ショッカー》はそれほど苦にしないが《王宮のお触れ》には対策が必要。
また、的確に伏せ除去をされて罠カードや速攻魔法を使えなくなると、相手の攻撃が通りやすくなり、モンスターが戦闘によって破壊されやすくなる。
また、大量にモンスターが展開されると単体除去では対処できなくなる。
自己再生・効果を受けない・カウンター能力など破壊耐性を持つモンスターを使うデッキは苦手。
《王家の生け贄》で手札の後続ガジェットを軒並み墓地に捨てられてしまうため、【墓守】も相性が悪い。
上記二つの性質を併せ持つ【お触れホルス】には大苦戦を強いられるだろう。
ビートダウンの性質からロックデッキや除去デッキなどの攻撃が通りにくい相手、特にミラーマッチは警戒するべき。
上記に加え、サイドから《有翼賢者ファルコス》を持ってこられると致命傷になりうる。
《有翼賢者ファルコス》がメイン投入されやすい【風属性】【鳥獣族】【ハーピィ】に弱い。
また、《ライオウ》、《ダスト・シュート》、《マインドクラッシュ》、機械族故に《システム・ダウン》、そして《畳返し》にも弱い。
《キメラテック・フォートレス・ドラゴン》はガジェットを融合素材として簡単に除去されてしまう天敵中の天敵。
だが、《閃光の追放者》を採用して墓地を封じたり《フォッシル・ダイナ パキケファロ》を採用した【パキケガジェット】?では、この弱点をある程度克服することができる。
《魔のデッキ破壊ウイルス》や《スキルドレイン》は悪夢としか言いようが無い。
ガジェットは攻撃力が単体では低いうえ効果に依存しやすいため簡単に壊滅することもある。そのうえ、ガジェットのレベルが総じて4であるため、《レベル制限B地区》1枚で動きを封じられてしまう事も考えられる。
余談ではあるが、サーチを多用するためデッキ内のガジェットが一部分に固まりやすいという弱点も存在する。
手札事故を防ぐためにもシャッフルは念入りに行っておきたい。
【変異カオス】全盛期においては、特殊召喚対策として《王宮の弾圧》が積まれているタイプ【弾圧ガジェット】が多かった。
しかし、CYBERNETIC REVOLUTIONの登場後は特殊召喚能力を持つ《サイバー・ドラゴン》や融合モンスターを呼び出す《デビル・フランケン》の採用率が上昇し、それに伴い《王宮の弾圧》の採用率は減少していった。
上記のカードと《リミッター解除》を併用したデッキはそれぞれ【サイバーガジェ】【ガジェフラ】と呼ばれた。
また、それらの特殊召喚を封じるため、あえて《サイバー・ドラゴン》等を採用せずに《王宮の弾圧》を積んでいるパターンもあった。
なお、選考会で勝ち進んだのは《王宮の弾圧》不採用のデッキである。
【除去ガジェット】の対抗馬であった【変異カオス】の衰退後、ミラーマッチ対策に【魔法ガジェット】【お触れガジェット】が生まれる。
この時期では罠カードが多い【除去ガジェット】は【罠ガジェット】と呼ばれる。
同時期に【代償ガジェット】等の多数の派生デッキも登場し【除去ガジェット】時代到来。
【リクルーターカオス】【雑貨貪欲ターボ】【獅子黄泉帝】?【MCV】等のデッキと併せてまさに群雄割拠の時代であった。
上記のデッキのキーカードが禁止・制限カードになり、デッキそのものが消滅したことで【除去ガジェット】の天下が始まる。
【ダークカオス】【バブーン】【未来オーバー】などの新たな強力デッキの登場後も頭一つ抜けた存在として猛威を振るう。
これらの墓地依存デッキに対するメタとして《閃光の追放者》を採用した【閃光ガジェット】が選考会を席巻した。
また、《王宮の弾圧》入りのデッキが成果を残している。
次の環境では【ダークゴーズ】【エアブレード】など、優秀な展開力を誇るデッキの前で主流デッキの中から落ちた。
《マインドクラッシュ》《ダスト・シュート》といったハンデスが流行してサーチ効果があだとなったりもした。
【鎖ビート】を応用した、【装備ガジェット】(【斧ガジェット】【キスガジェット】)が登場した。
上記のデッキは制限改訂により消滅し、【帝コントロール】【光と闇の竜】【デミスドーザー】と覇権を争った。
《グリーン・ガジェット》《レッド・ガジェット》《イエロー・ガジェット》は各2枚積みが主流だった。
《グリーン・ガジェット》《レッド・ガジェット》《イエロー・ガジェット》が準制限カード、《地砕き》《地割れ》が制限カードになる。
制限改訂により、《グリーン・ガジェット》《レッド・ガジェット》《イエロー・ガジェット》が制限解除となる。