【除去ガジェット】

説明

 モンスター除去カードで相手モンスターを徹底除去しつつ、各種ガジェット召喚し後続が切れないように殴りきるデッキ
 通称【除去ガジェ】。

《レッド・ガジェット/Red Gadget》
効果モンスター
星4/地属性/機械族/攻1300/守1500
このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、
デッキから「イエロー・ガジェット」1体を手札に加える事ができる。
《イエロー・ガジェット/Yellow Gadget》
効果モンスター
星4/地属性/機械族/攻1200/守1200
このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、
デッキから「グリーン・ガジェット」1体を手札に加える事ができる。
《グリーン・ガジェット/Green Gadget》
効果モンスター
星4/地属性/機械族/攻1400/守 600
このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、
デッキから「レッド・ガジェット」1体を手札に加える事ができる。

 最大の強みは、各種ガジェット効果

 除去デッキの強みは「アタッカーモンスター除去を併用することで確実に攻撃できる」ということだが、そのどちらかが切れれば息切れを起こしてしまう。
 その弱点をガジェットモンスターサーチ効果がカバーしてくれるのである。
 モンスター切れが起こりにくいので、モンスター除去にも多くのスロットを割くことができる。

 そのため、アタッカー手札に維持しつつモンスター除去を乱発する【除去ガジェット】はデッキとして非常に安定する。
 なお、理想的な動きはドローフェイズ除去カードを、ガジェット効果モンスターを、それぞれ補充することである。

  1. ガジェット効果ガジェットを持ってきているのにドローフェイズガジェットを引いてしまい、手札がだぶつく。
  2. 除去が引けないため相手攻撃を抑えきれない。
  3. ガジェットの色が偏ってしまいサーチが上手く働かなくなる。

 こんな三重苦を防ぐために、あえて枚数が40枚を超えるように除去を積み増すのである。
 ドローフェイズガジェットを引く確率を下げ、除去カードをさらに充実させる。
 デッキ枚数はなるべく40枚に抑えるというのはセオリーではあるが、【除去ガジェット】の場合は、逆に適当に枚数を増やした方が安定するのである。
 (確率参照)

 デッキ構成は《聖なるバリア−ミラーフォース−》《激流葬》等の全体除去に加え、大量の単体除去を組み込むことになる。
 また、直接モンスター破壊することはできないが、攻撃力を増減したり表示形式を変更するカードもよく使われる。
 基本的に除去カードは魔法カード罠カードが使われ、その比率によって【魔法ガジェット】【罠ガジェット】と呼ばれる。
 しかし、その2タイプを分ける明確な区分はなく、環境における罠カードへの警戒度によって魔法と罠の比率は変わる。
 過去には、罠カードを限りなく減らし《王宮のお触れ》が投入されたこともある。
 結局は除去カードも環境に依存して選ばれると言う事になる。

デッキの派生

【弾圧ガジェット】

 特殊召喚メタとして《王宮の弾圧》を採用したタイプ。
 【除去ガジェット】最初期の「メタ速攻」の時代から採用されていたが、現在では《王宮の弾圧》必須カードではなくなった。
だが、最近では【ライトロード】【ダムドビート】【シンクロ召喚】等、特殊召喚を多用するデッキが多いので、ガジェットを使う場合はこちらの場合が多い。

【パキケガジェット】?

 こちらは《王宮の弾圧》の代わりに《フォッシル・ダイナ パキケファロ》を採用したタイプ。
 こちらにはダメージステップ時の特殊召喚を止められるという利点がある。
 詳しくは該当ページ参照。

【魔法ガジェット】

 魔法カード除去が多い場合は【魔法ガジェット】(罠カード除去が多い場合は【罠ガジェット】)と呼ばれる。
 各地で猛威を振るった【罠ガジェット】に対抗するため、デッキへの《王宮のお触れ》搭載率が上がった事から派生したデッキタイプ。
 モンスター除去罠の代わりに速攻魔法戦闘破壊補助を多用するため、《王宮のお触れ》下でも自由に動くことができることが特徴。
 しかし、戦闘を介入するために《キラー・トマト》等の戦闘破壊耐性を持つモンスターに対して、それらのカードが無力であることが弱点。
 よって、【お触れリクルカオス】等の《王宮のお触れ》リクルーターを採用したデッキを苦手としていた。
 それらを読んだ上で《死者への供物》をチョイスする考えもあったが、アドバンテージを損なうため、扱いは難しかった。

【お触れガジェット】

 《王宮のお触れ》を入れた【魔法ガジェット】。
 魔法によるモンスター除去に加えて攻撃性を特化でき、除去した後の攻撃を通りやすくしている。
 その場合、魔法カードモンスター除去に頼りきりになるので【お触れホルス】は天敵だった。

【ビートガジェット】

 《サイバー・ドラゴン》《死霊騎士デスカリバー・ナイト》《閃光の追放者》《ハイドロゲドン》《ドリルロイド》等のアタッカーを採用したタイプ。
 それぞれのアタッカーの名前を冠して、【サイバーガジェ】【デスカリガジェ】【閃光ガジェ】【ゲドンガジェ】【ドリルガジェ】と呼ばれる。
 複数のアタッカーが採用されている場合は【サイカリガジェ】と冠する名前が増えたり、【閃光ガジェ】というように最重要アタッカーの名前だけを冠する。

【ダークガジェット】

 暗黒界アタッカーを採用したタイプ。
 《暗黒界の武神 ゴルド》《暗黒界の軍神 シルバ》《暗黒界の狂王 ブロン》《暗黒界の尖兵 ベージ》等のアタッカーが採用される。

【次元斬ガジェット】

 【次元斬】の三人組、《異次元の戦士》《異次元の女戦士》《D.D.アサイラント》を投入したタイプ。
 【ネフロード】【ネフティス】【お触れホルス】といった、オーソドックスな【除去ガジェット】では相性が悪いデッキに対しても十分対抗できるのが魅力。
 《異次元の戦士》《D.D.アサイラント》ガジェットと同じ地属性であり、《ガイアパワー》などの属性サポートカードを共有できる。
 その反面やや展開力が落ちるが、確実な1:1交換除外という非常に強い形で行えるので除去能力は高い。
 《ならず者傭兵部隊》なども投入し、《増援》を入れれば【戦士族】に近づく。

【反転ガジェット】 

 サイクル・リバースモンスターを採用したタイプ。
 【除去反転】との折衷で《デス・ラクーダ》《番兵ゴーレム》《スカラベの大群》等が採用される。
 《デス・ラクーダ》を採用したものは【ラクダガジェ】と呼ばれる。
 《抹殺の使徒》《シールドクラッシュ》の対象を作ってしまうことは、他の【除去ガジェット】にない弱点。

【装備ガジェット】

 除去魔法の一部を強化装備魔法に置き換えた派生デッキ
 通常の【除去ガジェット】より戦闘破壊をする機会が多くなる。

 投入候補となる装備魔法は、《デーモンの斧》《悪魔のくちづけ》などの、デッキトップに戻る効果を持つカードである。
 通常、《一角獣のホーン》などのデッキトップに戻る効果をもつカードはドローを潰してしまうため間接的なディスアドバンテージになってしまう。
 しかし、このデッキではガジェットたちの効果デッキ圧縮が容易なためさほど大きな問題にはならず、純粋に「繰り返し使いまわせる強化装備魔法」として機能する。
 これにより、主力モンスターの恒久的な強化が可能となる。
 ただし、それでも他のカードを引けなくなるのは少々厳しいのでやはり《カードトレーダー》と併用するのが望ましい。
 リサイクルコストの関係上、広く取り入れられているのは《悪魔のくちづけ》である。

 もちろん展開力のあるガジェットとの相性もよく、爆発力を得られる《団結の力》も外せない。

このデッキの弱点

 【除去ガジェット】は罠カードが多いため、《人造人間−サイコ・ショッカー》《王宮のお触れ》を苦手にする。
 魔法カードモンスター除去は豊富なため、《人造人間−サイコ・ショッカー》はそれほど苦にしないが《王宮のお触れ》には対策が必要。

 また、的確に伏せ除去をされて罠カード速攻魔法を使えなくなると、相手攻撃が通りやすくなり、モンスター戦闘によって破壊されやすくなる。
 また、大量にモンスターが展開されると単体除去では対処できなくなる。

 自己再生効果を受けないカウンター能力など破壊耐性を持つモンスターを使うデッキは苦手。
 《王家の生け贄》手札の後続ガジェットを軒並み墓地に捨てられてしまうため、【墓守】も相性が悪い。

 上記二つの性質を併せ持つ【お触れホルス】には大苦戦を強いられるだろう。
 ビートダウンの性質からロックデッキ除去デッキなどの攻撃が通りにくい相手、特にミラーマッチは警戒するべき。
 上記に加え、サイドから《有翼賢者ファルコス》を持ってこられると致命傷になりうる。
 《有翼賢者ファルコス》がメイン投入されやすい【風属性】【鳥獣族】【ハーピィ】に弱い。

 また、《ライオウ》《ダスト・シュート》《マインドクラッシュ》機械族故に《システム・ダウン》、そして《畳返し》にも弱い。
 《キメラテック・フォートレス・ドラゴン》ガジェット融合素材として簡単に除去されてしまう天敵中の天敵。
 だが、《閃光の追放者》を採用して墓地を封じたり《フォッシル・ダイナ パキケファロ》を採用した【パキケガジェット】?では、この弱点をある程度克服することができる。

デッキの変遷

2005/03/01〜2005/09/01

 【変異カオス】全盛期においては、特殊召喚対策として《王宮の弾圧》が積まれているタイプ【弾圧ガジェット】が多かった。
 しかし、CYBERNETIC REVOLUTIONの登場後は特殊召喚能力を持つ《サイバー・ドラゴン》融合モンスターを呼び出す《デビル・フランケン》の採用率が上昇し、それに伴い《王宮の弾圧》の採用率は減少していった。
 上記のカードと《リミッター解除》を併用したデッキはそれぞれ【サイバーガジェ】【ガジェフラ】と呼ばれた。
 また、それらの特殊召喚を封じるため、あえて《サイバー・ドラゴン》等を採用せずに《王宮の弾圧》を積んでいるパターンもあった。
 なお、選考会で勝ち進んだのは《王宮の弾圧》不採用のデッキである。

2005/09/01〜2006/03/01

 【除去ガジェット】の対抗馬であった【変異カオス】の衰退後、ミラーマッチ対策に【魔法ガジェット】【お触れガジェット】が生まれる。
 この時期では罠カードが多い【除去ガジェット】は【罠ガジェット】と呼ばれる。
 同時期に【代償ガジェット】等の多数の派生デッキも登場し【除去ガジェット】時代到来。
 【リクルーターカオス】【雑貨貪欲ターボ】【獅子黄泉帝】?【MCV】等のデッキと併せてまさに群雄割拠の時代であった。

2006/03/01〜2006/09/01

 上記のデッキキーカード禁止・制限カードになり、デッキそのものが消滅したことで【除去ガジェット】の天下が始まる。
 【ダークカオス】【バブーン】【未来オーバー】などの新たな強力デッキの登場後も頭一つ抜けた存在として猛威を振るう。
 これらの墓地依存デッキに対するメタとして《閃光の追放者》を採用した【閃光ガジェット】が選考会を席巻した。
 また、《王宮の弾圧》入りのデッキが成果を残している。

2006/09/01〜2007/03/01

 次の環境では【ダークゴーズ】【エアブレード】など、優秀な展開力を誇るデッキの前で主流デッキの中から落ちた。
 《マインドクラッシュ》《ダスト・シュート》といったハンデスが流行してサーチ効果があだとなったりもした。
 【鎖ビート】を応用した、【装備ガジェット】(【斧ガジェット】【キスガジェット】)が登場した。

2007/03/01〜2007/09/01

 上記のデッキ制限改訂により消滅し、【帝コントロール】【光と闇の竜】【デミスドーザー】と覇権を争った。
 《グリーン・ガジェット》《レッド・ガジェット》《イエロー・ガジェット》は各2枚積みが主流だった。

2007/09/01〜

 《グリーン・ガジェット》《レッド・ガジェット》《イエロー・ガジェット》準制限カード《地砕き》《地割れ》制限カードになる。

2008/03/01〜

 制限改訂により、《グリーン・ガジェット》《レッド・ガジェット》《イエロー・ガジェット》制限解除となる。

サンプルレシピ

代表的なカード

関連リンク