植物族(しょくぶつぞく)

デッキの概要

 展開補助・バーンコントロールトークン生成と多彩な効果を有する植物族モンスターを主軸としたデッキ
 基本は展開力を生かしたビートダウンとなるが、他にもさまざまなデッキタイプが存在する。
 他のデッキではあまりお目にかかれない《ブラック・ローズ・ドラゴン》の後半の効果も使いやすい。

 現在は展開の主力となる《ダンディライオン》制限カードに指定されているとはいえ、《ローンファイア・ブロッサム》などの多彩なサポートカードに恵まれた種族であることは変わらない。
 高性能チューナー《グローアップ・バルブ》制限解除され、【ギガプラビート】等はエクシーズ召喚を取り入れた新たな運用法が見出されている。

《ローンファイア・ブロッサム/Lonefire Blossom》
効果モンスター
星3/炎属性/植物族/攻 500/守1400
1ターンに1度、自分フィールド上に表側表示で存在する
植物族モンスター1体をリリースして発動できる。
デッキから植物族モンスター1体を特殊召喚する。

デッキ構築に際して

メインデッキモンスターカードについて

 必須カード《ローンファイア・ブロッサム》くらいで、あとはデッキタイプ次第。
 植物族には下記のもの以外にも《カースド・フィグ》等トリッキーな効果を持ったものが多数存在する。
 デッキタイプによっては活躍をするものも多いので、それぞれの【植物族】の趣向に合ったものを適宜選んでいきたい。
 なお、そういったモンスターの一部を「その他の植物族下級モンスター」の項で挙げておく。

植物族下級モンスター

上級モンスター最上級モンスター

植物族以外で相性のいいモンスター

エクストラデッキモンスターについて

植物族

植物族以外

魔法・罠カードについて

 非常に多くの植物族専用サポートカードが存在しているが、中でも《増草剤》《薔薇の刻印》が優秀。
 以下、植物族サポートカードの中で、特に使えるものを挙げていく。

デッキの種類

パーミッション

 《椿姫ティタニアル》《ポリノシス》、そして各種カウンター罠を大量に使用する。
 上記2枚のリリースコストとして有効な《ダンディライオン》を何度も使いまわし、相手の行動を封殺する。
 《ナチュル・ローズウィップ》守備表示で出しておけば、相手の攻め・防御をかなり鈍くさせることができるので、こちらも採用圏内。
 戦闘面は《椿姫ティタニアル》1体でまかなうことができるので、他には除去効果を持った下級モンスターを入れておきたい。
 また《カースド・フィグ》《魔封じの芳香》等を採用すれば、より強力に相手の行動を阻害することができるだろう。
 《強制転移》を投入すれば《カースド・フィグ》効果も使い易く、《ライトロード・マジシャン ライラ》等は《魔封じの芳香》との相性が光る。
 よりカウンター罠の比率を増やし、《豊穣のアルテミス》《冥王竜ヴァンダルギオン》を採用するのもいい。

バーン

 《種子弾丸》等を利用するバーンデッキ
 【植物バーン】・【プラントバーン】等と呼ばれ、《フェニキシアン・クラスター・アマリリス》を中心としたものも存在する。

 《種子弾丸》と相性が良い《ブラック・ガーデン》も投入することで、相手の行動を鈍らせつつハイペースで効果ダメージを与えていく。
 またビートダウンと共存することも不可能ではなく、戦闘効果ダメージの両方で相手ライフを削る戦術を取ることもできる。
 微弱だが同じくバーン効果を持った《イービル・ソーン》を利用し、エクシーズ召喚墓地肥やしに利用可能。
 また、場持ちの良い《ナチュル・ビーンズ》を採用するのも悪くはないだろう。
 《キラー・トマト》からリクルートできる《キャノン・ソルジャー》を利用すれば、【キャノンバーン】の要素を取り込める。
 《ダンディライオン》1体で1500ポイント分のダメージとなり蘇生も容易。
 《薔薇の刻印》によるコントロール奪取攻撃後に射出する事もできる。

《フェニキシアン・クラスター・アマリリス》

 上記バーン軸より、さらに《フェニキシアン・クラスター・アマリリス》の運用に特化したデッキで、【アマリリスバーン】等と呼称される。
 墓地植物族を絶やさず《フェニキシアン・クラスター・アマリリス》自己再生自壊を繰り返す事で、戦線維持とバーンを両立する変則的な【ビートバーン】である。

 《フェニキシアン・クラスター・アマリリス》自己再生をメインにフィールドに出すことになる。
 基本的にフル投入が望ましく、手札に来た場合は《フェニキシアン・シード》《トレード・イン》《手札断殺》《ツインツイスター》等で処理したい。
 《ボタニティ・ガール》《フェニキシアン・クラスター・アマリリス》《フェニキシアン・シード》の両方をサーチできる。

 自己再生コストとなる植物族には《ローンファイア・ブロッサム》はもちろん、《イービル・ソーン》《ナチュル・チェリー》も適任。
 《キラー・トマト》も自身や《プチトマボー》リクルートすることで、墓地コストに充てつつ後続を呼び込みめる優秀なコストとなる。
 炎属性《コアキメイル・グラヴィローズ》《姫葵マリーナ》等を交えれば、種族だけでなく属性サポートも共有可能。
 特に《ヴォルカニック・カウンター》《火霊術−「紅」》等の炎属性専用バーンカードは、このデッキ火力を底上げしてくれるだろう。

 その他の墓地コストの確保として《クリバンデット》《カードガンナー》《針虫の巣窟》の採用が検討できる。
 これらは不確定ながら大量の墓地肥やしができ、《クリバンデット》《カードガンナー》効果手札の消費を補える。
 その他、不足しがちな除去能力を補いつつ墓地肥やしができる《ライトロード・マジシャン ライラ》《ライトロード・ハンター ライコウ》も優秀。
 採用する場合、これらをサーチする《光の援軍》も併せて投入したい。

 なお、除外には弱い一方で《D・D・R》《異次元からの埋葬》を利用する機会も多く、ある程度損失を補うことは可能。
 むしろ《星邪の神喰》を採用することで、あえて除外ギミックを投入していく構築も存在する。
 この場合、《フェニキシアン・クラスター・アマリリス》除外コストに加え、能動的に除外していくカードを多めに採用することになる。
 上記の植物族に加え、《スポーア》《薔薇の刻印》等の種族サポートはもちろん、《ネクロ・ガードナー》も採用しやすい。
 同様に除外トリガーに使え、自身も墓地へ送れる《ヴォルカニック・カウンター》もメインからの採用が見込める。
 これらは墓地発動するカードを多用するため《スキルドレイン》との相性は良い。
 《フェニキシアン・クラスター・アマリリス》自壊効果以外は問題なく発動できる。

 帰還カードを多く確保し、《レスキューラビット》を使いまわして植物族通常モンスターを確保するという構築も存在する。
 罠カードによる妨害は上述のライトロード《ツインツイスター》等でできる限り対処したい。

 ただし、《ローンファイア・ブロッサム》《D・D・R》《フェニキシアン・クラスター・アマリリス》特殊召喚することはできないので覚えておきたい。

【水属性】

 《レクンガ》効果《妖精王オベロン》《ロードポイズン》等を除外し、《異次元からの帰還》で大量展開を狙う。
 水属性植物族《ボタニティ・ガール》《レクンガ》サーチできるため、キーカードを集めるのは比較的容易。
 植物族以外の水属性モンスターには、《強制転移》と相性の良いリクルーター等が扱いやすい。
 《グリズリーマザー》《ハイドロゲドン》、他には除外コストを稼ぐ事ができる《スクリーチ》も相性が良い。
 レクンガトークン攻撃力《妖精王オベロン》《ウォーターワールド》で底上げでき、状況次第では1ターンキルも狙える。

《ナチュル・パイナポー》

 自己再生した《ナチュル・パイナポー》リリースして《ナチュル・バンブーシュート》アドバンス召喚するのが主な目的となるデッキ
 《ナチュル・パイナポー》墓地へ送るのに《コアキメイル・グラヴィローズ》《ナチュル・マロン》が役に立つ。
 最上級モンスターを採用する場合、アドバンス召喚補助ができ防御にも使える《エネミーコントローラー》が使える。
 奪ったモンスター《ナチュル・パイナポー》ドローに換える《フレグランス・ストーム》永続魔法ながら自壊するためフィールド上に残りにくい《超栄養太陽》も採用できる。
 植物族獣族以外が墓地に存在すると自己再生が阻害される関係上、大半のシンクロモンスターエクシーズモンスターは気軽には使えない。
 使うならば《ナチュル・ビースト》《スプレンディッド・ローズ》《魔轟神獣ケルベラル》を素材にした《魔轟神獣ユニコール》がそれなりに使いやすい。
 《ナチュル・マロン》効果デッキに戻せば問題ない、と考えるなら《ナチュル・パルキオン》《ナチュル・ランドオルス》も採用圏内である。

植物姫軸

 カード名に「姫」の文字があるレベル8の植物族4体を中心としたデッキであり、「植物姫」とはそれらの通称である。
 4体はいずれも単体で高いステータスを誇るため戦闘には強く、それぞれをフィールドに揃えれば互いの効果により相互に強化されていく。
 手札に固まると事故になるので《トレード・イン》などの手札交換カードは是非採用したい。
 《薔薇恋人》墓地から除外することで手札の「植物姫」を特殊召喚でき、更に罠カードへの耐性も付与してくれるために非常に相性が良い。
 《コピー・プラント》も高レベルシンクロモンスターや高ランクエクシーズモンスターを呼び出せるので戦線強化に繋がる。
 単体でのステータスの高さを活かして《スキルドレイン》を採用しても面白いだろう。
 採用するモンスターは若干偏るものの、植物族にとって最重要カードである《ローンファイア・ブロッサム》は影響を受けないので運用は十分に可能である。

装備魔法

 装備魔法《薔薇の刻印》《D・D・R》《スーペルヴィス》を用いたデッキタイプ。
 【装備植物】とも呼ばれる。

 《薔薇の刻印》《スポーア》《スプレンディッド・ローズ》《ブラック・ローズ・ドラゴン》等のコスト除外したカード《D・D・R》特殊召喚するのが基本的な流れ。
 もちろん《封印の黄金櫃》の相性もいい。
 《ギガプラント》《スーペルヴィス》を絡めることで【ギガプラビート】のように動かすこともできる。
 装備魔法《アームズ・ホール》《パワー・ツール・ドラゴン》等でサーチする。
 状況次第では、《シューティング・クェーサー・ドラゴン》シンクロ召喚も狙える。

デッキの派生

【プラントコントロール】

 《アイヴィ・シャックル》《ブラック・ガーデン》《強制転移》等で相手モンスターコントロールして戦うデッキ
 《世界樹》《フレグランス・ストーム》等、【植物族】の中でもこのデッキならではのカードが多く投入できるのが最大の特徴。
 《群雄割拠》等を採用すれば、さらなる安定性が望める。

 このデッキの派生形として、《ローズ・テンタクルス》《憎悪の棘》を使った1ターンキルデッキにすることもできる。

【スキドレ植物】

 植物族には《スキルドレイン》の影響下でも効果を使えるカードが多いことに着目した【スキルドレイン】の派生デッキの1つ。
 自身をリリースすれば、《スキルドレイン》の影響下でも効果を使える《ローンファイア・ブロッサム》デッキの核となる。
 その効果《椿姫ティタニアル》特殊召喚し、《群雄割拠》等と併用して高い攻撃力フィールドを制圧する。
 《椿姫ティタニアル》も自身をリリースする場合は効果が使えるので、《スキルドレイン》除去から守りやすい。
 当然【スキルドレイン】を組む大きな動機ともなる《神獣王バルバロス》も可能な限り投入しておきたい。
 攻撃力3000で簡単に出せる《神獣王バルバロス》は、【植物族】の弱点を克服するには最高のモンスター
 さらに《椿姫ティタニアル》と同じレベル8なので、ドローソースとして《トレード・イン》も採用しやすくなる。
 こちらのデッキを回転させるというよりも、相手の行動を大きく制限しつつこちらは普段通りの【植物族】として戦えるのが魅力のデッキ
 《スキルドレイン》への依存度は他の【スキルドレイン】に比べると高くないため、いざとなれば通常の【植物族】としても戦える。
 ただし《ギガプラント》等は普段より少なくし、《思い出のブランコ》より《増草剤》を優先して投入した方がいいだろう。

【ギガプラビート】

 【デュアル植物】とも呼ばれる。
 豊富な蘇生カードで何度も《ギガプラント》を使い回すビートダウンデッキ
 植物族通常モンスター専用の豊富な蘇生効果をもったサポートカード《ギガプラント》を何度も特殊召喚する。
 普通の【植物族】に比べると【デュアル】軸の性格が強く、通常モンスターの専用蘇生や、他のデュアルモンスターも絡ませることができる。
 《思い出のブランコ》《スーペルヴィス》あたりはほぼ必須カードとなる。

【神風植物】

 《霞の谷の神風》《魔天使ローズ・ソーサラー》を用いるデッキタイプ。
 風属性植物族には《コピー・プラント》がいるため、《No.11 ビッグ・アイ》エクシーズ召喚を狙えるのが強み。
 エクシーズ素材となった《魔天使ローズ・ソーサラー》は自身の効果では除外されず墓地へ送られるので、《増草剤》で使い回せる。
 《魔天使ローズ・ソーサラー》と相性のいいカードには、相方ともいえる《コピー・プラント》通常召喚を温存できる《ヴェルズ・マンドラゴ》風属性植物族アタッカーである《ローズ・バード》が存在する。
 手札に来てしまった《コピー・プラント》《ハーピィ・ダンサー》を間に挟むことで効率よくエクシーズ召喚に使うことができる。

【デブリダンディ】

 《デブリ・ドラゴン》《ダンディライオン》を軸とした【シンクロ召喚】の一種。
 《デブリ・ドラゴン》や各種蘇生カードによって《ダンディライオン》を使い回し、そこに自己再生チューナーである《グローアップ・バルブ》《スポーア》を絡めることで、様々なレベルシンクロモンスターシンクロ召喚が可能となる。
 また、《デブリ・ドラゴン》以外は召喚権を必要としないことや、《ダンディライオン》の使い回しによって生成される綿毛トークンから、アドバンス召喚を組み込みやすいのも特徴。
 《ローンファイア・ブロッサム》とともに植物族上級モンスターを投入することで、余った綿毛トークンの処理や《スポーア》レベル変更効果に幅を持たせることができる。

【トマボー】

 同名カードを含み大量のリクルートを行える《プチトマボー》を中心としたコントロールデッキ
 属性が共通する《キラー・トマト》や、《イービル・ソーン》を加える事で【闇属性】の要素を組み込みつつ、フィールドコストカード等を利用可能。
 《超栄養太陽》を経由し《ローンファイア・ブロッサム》リクルートすれば、《椿姫ティタニアル》での制圧はもちろん、シンクロ召喚エクシーズ召喚の柔軟性も増す。
 闇属性ではないが、類似したリクルートおよび展開能力を持つチューナーとして《ナチュル・チェリー》を利用したり、非チューナーアタッカーとして《ローズ・バード》《ボタニカル・ライオ》を利用するのも良い。
 チューナーを確保しやすく、代わりにレベルの高めな非チューナーが不足しやすいため、リクルーターを能動的に利用できる《強制転移》や、《薔薇の刻印》によるコントロール奪取が有効。
 動き方の1つとして連続自爆特攻による《トマボー》展開からの《狂植物の氾濫》というものがあり、隙あらば1ターンキルを狙う激しい戦術を取ることも可能である。

【アロマ】

 ライフ回復を中心とした効果を持つアロマと名のつくカード群を主力とするデッキ
 詳細は当該ページを参照のこと。

【森羅】

 デッキトップを操作して戦う、森羅と名のつくカード群を主力とするデッキ
 詳細は当該ページを参照のこと。

【捕食植物】

 捕食植物モンスター及びそのサポートカードであるプレデターと名のつくカード群を主力とするデッキ
 レベル操作効果を持つ捕食カウンターを利用し、妨害や除去フィニッシャー融合召喚に繋げて戦う。
 詳細は当該ページを参照のこと。

このデッキの弱点

このデッキの歴史

第1〜4期(1999年〜2006年)

 植物族に強力なモンスターはなく、植物族に関連する効果《森の住人 ウダン》しか存在しなかった。

第5期(2006年〜2008年)

 PHANTOM DARKNESSより《ギガプラント》が登場した。
 ただし、この時点の蘇生対象となる優秀な植物族は、《ボタニカル・ライオ》《ダンディライオン》くらいしかいなかった。

第6期(2008年〜2010年)

第7期(2010年〜2012年)

第8期(2010年〜2014年)

第9期(2014年〜)

代表的なカード

サンプルレシピ

関連リンク