優秀な下級モンスターの集う戦士族を主体にしたデッキ。
かつてはサポートカードの優秀さで知られたが、現在では他の種族のサポートも充実し、この点では優位に立ちづらくなっている。
その反面、シンクロ召喚やエクシーズ召喚により弱点であった上級モンスター不足を補えるようになり、かつてとは異なる形へと変化しつつあるデッキである。
古典的な【戦士族】といえば、《増援》《戦士の生還》や《無敗将軍 フリード》で手札を整え、《切り込み隊長》でロックしつつ展開。
《連合軍》や《コマンド・ナイト》で攻撃力を補助し、適宜《ならず者傭兵部隊》や《異次元の女戦士》をサーチして除去、というもの。
じっくりと自分の優位を固め集団戦で勝つのが特徴のデッキであった。
現在でも上記の各要素は健在であるが、流石に現在のデッキ相手では遅さが目立つ。
その代わり、ネックであった基本打点の不足を《コアキメイル・ベルグザーク》や《ライトロード・パラディン ジェイン》で、大型モンスターの不足を《ギガンテック・ファイター》や《No.39 希望皇ホープ》で補えるようになった。
強力な自己再生モンスターである《不死武士》も獲得し、こちらは特化デッキ【不死武士】を生み出すまでになっている。
アニメ歴代主人公に愛された種族でもあり、【シンクロン】や【E・HERO】などのテーマ性を盛り込むことで強化することも可能。
《増援》の制限化と環境の変化に伴い、かつての【戦士族】の強みは大した強みではなくなってしまった。
他のデッキとの差別化をはかるためには、戦士族統一デッキ以外では使えないカードである《不死武士》を投入するほかない。
現在の【戦士族】は【不死武士】とイコールになりつつある。
《増援/Reinforcement of The Army》 通常魔法(制限カード) 自分のデッキからレベル4以下の戦士族モンスター1体を手札に加え、 デッキをシャッフルする。
《戦士の生還/The Warrior Returning Alive》 通常魔法 自分の墓地に存在する戦士族モンスター1体を選択して手札に加える。
《切り込み隊長/Marauding Captain》 効果モンスター 星3/地属性/戦士族/攻1200/守 400 このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、 相手は他の戦士族モンスターを攻撃対象に選択できない。 このカードが召喚に成功した時、手札からレベル4以下のモンスターを 1体特殊召喚する事ができる。
《コマンド・ナイト/Command Knight》 効果モンスター 星4/炎属性/戦士族/攻1200/守1900 自分のフィールド上に他のモンスターが存在する限り、 相手はこのカードを攻撃対象に選択できない。 また、このカードがフィールド上に存在する限り、 自分の戦士族モンスターの攻撃力は400ポイントアップする。
《不死武士/The Immortal Bushi》 効果モンスター 星3/闇属性/戦士族/攻1200/守 600 このカードは戦士族モンスターの生け贄召喚以外の生け贄にはできない。 自分のスタンバイフェイズ時にこのカードが墓地に存在し、 自分フィールド上にモンスターカードが存在しない場合、 このカードを自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。 この効果は自分の墓地に戦士族以外のモンスターが存在する場合には発動できない。
前述の通り、戦士族には、優秀な下級モンスターが多く、また《増援》や《切り込み隊長》の効果対象が下級モンスターであることから、基本的に下級モンスターを多く採用していくことになる。
レベル2以下ならば《トゥルース・リインフォース》に対応していることも見逃せない。
優秀な下級モンスターが多数存在しているため、用途によって必要なカードを選ぶとよい。
上級モンスターは《増援》や《切り込み隊長》の対象外だが、《戦士の生還》には対応し、《コマンド・ナイト》や《連合軍》での強化が可能である。
何よりも《不死武士》をリリースして召喚できるのが大きい。
優秀な上級モンスターには、《サイレント・ソードマン LV5》・《無敗将軍 フリード》・《光帝クライス》などが上げられる。
《無敗将軍 フリード》の効果は実質毎ターン《増援》をドローし、その場で使用するのと同じであり、フィールドに維持できれば状況に応じて多彩な戦士族を使い分けられる。
《無敗将軍 フリード》は対象となった魔法に、《サイレント・ソードマン LV5》は相手の魔法の効果に耐性があるが、《連合軍》や《一族の結束》の恩恵は受けられるので問題なく採用できる。
また、半上級モンスターとして《魔導ギガサイバー》を採用する手もある。
自分フィールド上にモンスターを大量展開している場合には特殊召喚しづらいが、《一族の結束》と合わせて攻撃力3000のモンスターを即座に召喚できるのは魅力である。
《D−HERO Bloo−D》は優れた効果ではあるのだが、《不死武士》を生け贄にできないことや、3体もの生け贄は大量展開を必要とする《連合軍》と相性が悪いことが難点である。
同じく3体の生け贄を要する《ギルフォード・ザ・ライトニング》は、《不死武士》を生け贄にできるため採用する価値はあるだろう。
かつては戦士族以外の上級モンスターを採用する手もあったが、《不死武士》が登場した今では、その効果を阻害するため、採用は難しくなっている。
上級モンスターをシンクロモンスター・エクシーズモンスターに頼るのも有効である。
戦士族には優秀なチューナーが多く、《切り込み隊長》・《不死武士》・《マジック・ストライカー》など容易に特殊召喚できるモンスターも揃っているため楽にシンクロ召喚やエクシーズ召喚を行える。
シンクロモンスターも《ギガンテック・ファイター》を筆頭に優秀なものが揃っており、これらを用いることで《不死武士》や《一族の結束》の効果を阻害する心配もない。
万能なサーチカードである《増援》はこのデッキにおいて必須カードとなる。
しかし、09/03/01にて制限カードとなったため、これまでの様な《増援》のサーチ性能を前提とした構成は厳しくなっている。
サルベージカードとして優秀な《戦士の生還》は、デッキによって枚数を調整していくとよいだろう。
戦士族全体を強化する《連合軍》・《一族の結束》も優秀。
基本的に《一族の結束》の方が勝っており、他の種族のモンスターをどうしても投入したい場合のみ《連合軍》の採用を考えたい。
《連合軍》を使用する場合には、大量の戦士族モンスターを場に展開していくことになる。
それらを除去されると辛いため、《デストラクション・ジャマー》・《魔宮の賄賂》、《神の宣告》などのカウンター罠を用意しておくと良いだろう。
他には、《王宮のお触れ》を使った【お触れビート】とする選択肢もある。
この場合は《我が身を盾に》や《スケープ・ゴート》などの速攻魔法を多く採用することになる。
闇属性・戦士族モンスターで統一したデッキ。
戦士族には闇属性のモンスターが多く、闇属性サポートも多数存在する。
闇属性・戦士族で統一されている黒蠍やD−HEROを使う場合はこちらになることが多い。→【黒蠍】・【D−HERO】
《終末の騎士》・《ダーク・グレファー》等の墓地肥やしに、《不死武士》や《速攻の黒い忍者》等の墓地利用を合わせた【不死武士】や【速攻の黒い忍者】のようなデッキにも挑戦できる。
光属性・戦士族モンスターで統一したデッキ。
戦士族には光属性のモンスターが多く、光属性のサポートとして《放浪の勇者 フリード》が存在する。
専用装備魔法の《ライトイレイザー》を装備できるのが、このデッキの利点。
また、レベルアップモンスター?のサイレント・ソードマンシリーズは全て光属性・戦士族である。→【サイレント・ソードマン】
アタッカーでは《忍者マスター SASUKE》や《E・HERO アナザー・ネオス》が優秀。
また、墓地肥やしには《ライトロード・パラディン ジェイン》や《E・HERO プリズマー》がいる。
ただし、《E・HERO プリズマー》では自身や《E・HERO アナザー・ネオス》を墓地に送れ?ないため注意が必要。
上級モンスターの《E・HERO ネオス》や、《E・HERO ネオス》を手札から召喚しやすくする《E・HERO ネクロダークマン》を落とすといいだろう。
E・HEROを多数投入するなら《E・HERO キャプテン・ゴールド》や《摩天楼 −スカイスクレイパー−》も採用の余地がある。
《未来サムライ》や《神剣−フェニックスブレード》を入れておくと除外関連の採用も視野に入る。
《D・D・R》や《救援光》といった帰還系カードが活躍できる。
また、除外関連なら《黄金のホムンクルス》も面白い。
《カオスエンドマスター》からリクルートできる貴重な戦力でもある。
地属性・戦士族で統一したデッキ。
戦士族には地属性のモンスターが多く、地属性サポートには《荒野の女戦士》がいる。
地属性・戦士族で統一されているアマゾネスのシリーズを使う場合はこちらになることが多い。→【アマゾネス】
また、レベルアップモンスター?のミスティック・ソードマンシリーズは全て地属性・戦士族である。
《ならず者傭兵部隊》や《サイバー・ジムナティクス》といったモンスター除去が豊富。
一方で六武衆関連が4体も存在し、《紫炎の足軽》や《六武衆の師範》のいる属性でもある。
その他にも《切り込み隊長》や《ヒーロー・キッズ》等、特殊召喚関係のモンスターが非常に多い。
地属性サポートの《地霊術−「鉄」》を含めると特殊召喚能力は他の属性よりも優れているかもしれない。
《共闘するランドスターの剣士》・《連合軍》・《ガイアパワー》・《一族の結束》といった全体強化を多数使用し、爆発的な攻撃力を得るデッキも組めそうである。
様々な効果を持つ優秀な下級モンスターのおかげで、特に目立った弱点は無い。
強いて挙げるならば上級モンスターが不足しており、パワー不足に陥ってしまいやすいところだろう。
この辺はシンクロモンスターや全体強化によって補いたい。
また、どの戦士族デッキにも言える事だが、多彩な下級モンスターを回していくこのデッキにおいて、09/03/01の《増援》制限カード化は相当な痛手である。