【速攻の黒い忍者】

説明

 非常にトリッキーな誘発即時効果を持つ忍者《速攻の黒い忍者》を軸に戦うデッキ

《速攻の黒い忍者/Strike Ninja》
効果モンスター
星4/闇属性/戦士族/攻1700/守1200
自分の墓地の闇属性モンスター2体をゲームから除外する事で、
このターンのエンドフェイズまでこのカードをゲームから除外する事ができる。
この効果は相手ターンにも使用する事ができる。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。

 つまり、早急に墓地闇属性モンスターを増やしおもむろに《速攻の黒い忍者》召喚する。
 そして効果を利用し相手除去コントロール奪取を回避しつつデュエルを進めていくのである。

デッキ構築に際して

 《速攻の黒い忍者》効果を主軸に据える以上、墓地闇属性モンスターを増やさなくてはどうしようもない。
 十分な数が揃っていなくては、《速攻の黒い忍者》が単なる「中程度の攻撃力を持つ下級モンスター」になってしまうのである。
 そこで、【闇属性】よろしくデッキの大半のモンスター闇属性モンスターで統一して行く事となる。
 できるだけデッキ内のモンスターの9割以上が闇属性モンスターになるようにしたい。

 闇属性モンスターの種類は多いため、どのモンスターにすれば良いのか迷う所ではあるが、幸いにして闇属性モンスターに優秀なモンスターは多い。
 下級モンスターであれば、制限カードである《クリッター》をはじめとして、《魂を削る死霊》《首領・ザルーグ》《ニュードリュア》など、実戦で充分使えるものが揃っている。
 上級モンスターにおいても、《混沌の黒魔術師》等をはじめとして、強力な効果を備えたモンスターが数多く存在する。
 以上のことから、それほどモンスターの構成に苦慮する事はなく、各人の好みに合わせてモンスターを選択できる。

 寧ろ肝心なのは「いかに闇属性モンスターを要領よく墓地に送っていくか」である。
 前述の通り、墓地闇属性モンスターが居なければ、《速攻の黒い忍者》効果を生かしきることが出来ないのである。
 最も基本的な方法は、リクルーターサーチャーを経由してフィールドから墓地モンスターを送る事である。
 中でも《クリッター》《キラー・トマト》サーチ対象が豊富であるため、最優先で投入したい。
 構成次第では、《見習い魔術師》《ゴブリンゾンビ》《ジャイアントウィルス》等の投入も考えられる。

 闇属性モンスター限定の《おろかな埋葬》効果を持ち、自身も闇属性モンスターである《終末の騎士》も無理なく投入できる。
 ピンポイントで闇属性モンスターデッキから墓地に送る?ことが出来るため、《速攻の黒い忍者》コストを調達できる。
 種族戦士族であることから、《速攻の黒い忍者》共々《増援》サーチが可能であるため、このデッキとの相性は良い。

 また、手札に溜まった闇属性モンスター《手札抹殺》《メタモルポット》等で墓地に送っていくのも一つの手である。
 デッキの回転力を上げる意味でも、また手札事故緩和のためにも、デッキに入れておいて損はないだろう。
 闇属性モンスター手札コストに充てるために、《ライトニング・ボルテックス》《スナイプストーカー》等といったカードの採用も考えられる。

 なお、カードを除外して発動するという効果の性質上、以下のカードとの相性が非常に良い。

《次元融合/Dimension Fusion》
通常魔法(制限カード)
2000ライフポイントを払う。
お互いに除外されたモンスターをそれぞれのフィールド上に可能な限り特殊召喚する。
《異次元からの帰還/Return from the Different Dimension》
通常罠
ライフポイントを半分払う。
ゲームから除外されている自分のモンスターを
可能な限り自分フィールド上に特殊召喚する。
エンドフェイズ時、この効果によって特殊召喚されたモンスターを
全てゲームから除外する。
《闇次元の解放》
永続罠
ゲームから除外されている自分の闇属性モンスター1体を選択し、
自分フィールド上に特殊召喚する。
このカードがフィールド上から離れた時、
そのモンスターを破壊してゲームから除外する。
そのモンスターが破壊された時このカードを破壊する。
《魂吸収/Soul Absorption》
永続魔法
このカードのコントローラーはカードがゲームから取り除かれる度に、
1枚につき500ライフを回復する。
《異次元の偵察機/D.D. Scout Plane》
効果モンスター
星2/闇属性/機械族/攻 800/守1200
このカードがゲームから除外された場合、
そのターンのエンドフェイズ時にこのカードを
自分フィールド上に表側攻撃表示で特殊召喚する。

 《次元融合》《異次元からの帰還》《闇次元の解放》は、いずれも除外されたモンスター帰還させるカード
 その内、《次元融合》《異次元からの帰還》は、強力なモンスターが多く除外されている時にその真価を発揮する。
 除外されたモンスターを大量展開する事により、一気にラッシュをかける事が可能となるからである。
 これらのカードを投入することで、【次元召喚】の性質を持つことが出来るのである。
 《速攻の黒い忍者》効果で自分の墓地だけ除外したい場合には《次元融合》を、《ネクロフェイス》《抹殺の使徒》等の相手のカードも除外する手段を有する場合は《異次元からの帰還》を…、といった感じで、デッキと各人の好みに応じて選択するといいだろう。
 ただし、現在《次元融合》制限カードとなっているため、両方とも採用してしまうという手もある。

 一方、《闇次元の解放》は一度に大量展開は出来ないものの、ピンポイントで帰還が可能なカード
 デッキの構成次第では、《早すぎた埋葬》等の蘇生カードよりもこちらを優先させると言う手も考えられる。
 上記3枚のカードは《混沌の黒魔術師》との相性も良い。

 《魂吸収》《速攻の黒い忍者》効果発動させるたびに1500ポイントのライフを回復できる。
 繰り返し効果発動できれば、多くのライフ・アドバンテージを得ることが出来る。
 ライフゲインを図る事である程度打たれ強くなるだけでなく、《次元融合》等のライフコストを軽減する事が可能となる。
 また、このカードを採用する際、効果の性質上《ホワイト・ホーンズ・ドラゴン》との相性が良いので、こちらも採用候補となるだろう。

 《異次元の偵察機》《速攻の黒い忍者》効果の半無限コストとしては勿論、強力なリリースエンジンとしても活用可能。
 上級モンスターの比率を変えれば【次元帝】の亜種のような構造にもできる。
 プレイングの難易度は上昇するが、PHANTOM DARKNESSで登場したダークモンスターを採用する際、墓地モンスターの枚数調整・効果発動時のコストに使えるだろう。

デッキの弱点

 前述の通り、うまく闇属性モンスターをゲームから除外できないと途端に脆くなるのがネックである。
 その性質上、墓地への依存度が高いため、墓地封じのカードに非常に弱い。
 墓地からの除外を封じる《霊滅術師 カイクウ》《王家の眠る谷−ネクロバレー》、全体除外カードの《閃光の追放者》《次元の裂け目》《マクロコスモス》等はその主たる天敵である。
 モンスターに対しては《収縮》《地砕き》等で、魔法・罠に対しては《砂塵の大竜巻》等の除去カードを以って対処したい。

 また、《速攻の黒い忍者》効果の特性上、場が空になりやすく、戦闘ダメージが脅威となる。
 《スケープ・ゴート》《炸裂装甲》等の攻撃抑制系の速攻魔法・罠で防御をしていきたいところだ。

代表的なカード

関連リンク