基本的かつ強力なハンデス永続罠《追い剥ぎゴブリン》で相手の手札を削っていくデッキ。
ハンデスモンスターを採用する【トマハン】や【除去ハン】と違って採用モンスターの自由度が高いのが特徴。
《追い剥ぎゴブリン/Robbin' Goblin》 永続罠 自分フィールド上のモンスターが相手プレイヤーに戦闘ダメージを与える度に、 相手はランダムに手札を1枚捨てる。
《追い剥ぎゴブリン》を展開し、以下の方法で戦闘ダメージを与えつつハンデスを行う。
このデッキの真の狙いは、「何度でもフィールド上のカードを破壊できる」カードを駆使してのビートダウンとコントロールの両立である。
例えば、セットしたカードを破壊できる《賢者ケイローン》にモンスターを除去できる《サイバー・ジムナティクス》。
これらのカードは相手のフィールド上のカードを破壊こそできるものの、当然ではあるが手札には干渉できない。
ゆえに、《冥府の使者ゴーズ》等にはどうしようもないし、《ライトニング・ボルテックス》で一気に逆転されることも珍しくはなかった。
しかし、手札を失えば逆転はほぼ不可能となるのは誰の目にも明らか。
このデッキは、【帝コントロール】とはまた違ったコントロールデッキなのである。
戦闘ダメージを与えることが《追い剥ぎゴブリン》の効果発動のトリガーなので、戦闘ダメージを与えることを重要視する。
モンスター除去を積む事で「除去して殴る」戦術をとるのも一つだが、【除去ハン】と内容が被るため割合する。
ステータスの高いモンスターを採用できるため、戦闘補助や除去を頼らずとも戦闘ダメージを与えることができる。
【除去ハン】が低ステータスモンスター軸のハンデスデッキに対し、【追い剥ぎハンデス】は高ステータスモンスター軸のハンデスデッキなのである。
採用候補の一つ目は攻撃力の高いモンスター。
相手の攻撃表示モンスターを攻撃し、戦闘破壊後に戦闘ダメージを与えるのが狙い。
下級モンスターであるならば、アタッカーラインの攻撃力1700以上が好ましい。
デメリットアタッカーである《電動刃虫》でさえドロー効果が相殺されるため、活躍が見込まれる。
効果を優先するなら、魔法・罠除去効果を持ち攻撃を通しやすい《賢者ケイローン》も活躍できる。
採用候補の二つ目は貫通効果モンスター。
相手の守備表示モンスターを攻撃し、戦闘破壊後に戦闘ダメージを与えるのが狙い。
攻撃表示モンスターを攻撃する場合も考えると攻撃力が高いモンスターが良い。
下級モンスターであるならば《激昂のミノタウルス》や《イグザリオン・ユニバース》が強力。
採用候補の三つ目はダイレクトアタッカー。
相手フィールド上にモンスターが存在してもプレイヤーに直接攻撃できる能力で戦闘ダメージを与えるのが狙い。
《サブマリンロイド》や《因幡之白兎》は攻撃後の相手モンスターからの戦闘破壊を回避できる。
なお、《マジック・ストライカー》のように戦闘破壊耐性を持たなくとも、使い捨てと考えれば運用しやすい。
採用候補の四つ目は守備力の高いブロッカー。
裏側守備表示でセットし、相手モンスターの攻撃時に反射ダメージを与えるのが狙い。
下級モンスターであるならば、ブロッカーラインの守備力1700以上が望ましい。
デメリットブロッカーである《D−HERO ディフェンドガイ》でさえドロー効果が相殺され、活躍が見込まれる。
効果を優先するならば《機動砦のギア・ゴーレム》が強力。
直接攻撃能力を持っているため、能動的に戦闘ダメージを叩き出せるからである。
採用候補の五つ目は連続攻撃モンスター。
戦闘を行える回数が多いため、戦闘ダメージをちくちく与えるのが狙い。
2回攻撃モンスターは攻撃力が低いため、防御手段が欲しい所。
ただし、1チャンスで奇襲を行えるのが強みなので使い捨てでも問題はない。
採用候補の六つ目はモンスター除去効果を持つモンスター。
能動的にモンスターを除去ことで直接攻撃によって戦闘ダメージを与えるのが狙い。
フィールド上に残って発動できる起動効果と誘発効果、そしてリバース効果モンスターが望ましい。
《サイバー・ジムナティクス》はブロッカーでもあるため、反射ダメージでダメージを与える可能性もある。
また、《深淵の暗殺者》《ペンギン・ソルジャー》等のリバース効果は反転召喚後に直接攻撃すると良い。
ただし、相手モンスターの攻撃を許すと単体では戦闘ダメージを与えられないため、防御手段も欲しい所。
単体で「除去して殴る」のではなく、後続のモンスターに殴ってもらう用途でも使えるのは利点。
採用候補の七つ目は【除去ハン】で採用されるモンスター。
《追い剥ぎゴブリン》と《首領・ザルーグ》等の効果が重複するため、一撃で大きなアドバンテージを得られる。
ただし、ステータスで劣るため、除去等を積まなければダイレクトアタッカーと同じく使い捨てになりやすい。
上級モンスターや特殊召喚モンスターを採用する場合も、上記のタイプのカードならば《追い剥ぎゴブリン》と相性が良い。
基本ステータスは下級モンスターよりも高いため、ほぼ全てが採用候補の一つ目を満たしてくれるのが心強い。
後は二つ目以降の条件をどれだけ満たしてくれるかが、焦点となって来るだろう。
貫通、直接攻撃、連続攻撃持ちの大型モンスターで一気にフィールドを制圧するのも良い。
《天空騎士パーシアス》、《地獄将軍・メフィスト》、《E−HERO マリシャス・エッジ》は便利。
貫通、直接攻撃、連続攻撃効果は有利であるため、それらを付与するカードも相性が良い。
下級メインであれば《ビッグバン・シュート》・《メテオ・ストライク》・《流星の弓−シール》・《閃光の双剣−トライス》は採用を検討できる。
ステータスの高いモンスターを採用し、下級モンスター戦に強い場合でも、多少の除去や戦闘補助は採用すべき。
特に、速攻魔法や罠カードの戦闘補助は、相手モンスターの攻撃時に戦闘ダメージを与えるのに使える。
また、キーカードの《追い剥ぎゴブリン》は3枚しか入らないことに注意が必要。
ハンデス特化にするならば、《ダスト・シュート》、《死のデッキ破壊ウイルス》、《盗賊の極意》を投入することをお奨めする。
《死のデッキ破壊ウイルス》の媒体はダイレクトアタッカーやブロッカーを使用すれば良いだろう。
《盗賊の極意》は使い捨て速攻型の《追い剥ぎゴブリン》であり、伏せカードに注意すればほぼ同じ運用ができる。
純粋な《追い剥ぎゴブリン》ハンデスを求めるならばをサーチカードを採用すべき。
《不幸を告げる黒猫》、《封印の黄金櫃》、《タイムカプセル》でサーチして戦うということもできる。
戦闘破壊によってボード・アドバンテージを稼ぎ、戦闘ダメージを与えたプラスアルファとしてハンド・アドバンテージを稼ぐのが基本戦術。
ハンデス自体は勝利条件には直結しないので、《追い剥ぎゴブリン》は状況を有利に運ぶためのスパイスとして使用する。
相手のモンスター除去や強力モンスターを発動・召喚させる前に墓地に落としてしまうのが目的である。
また、「除去して殴る」よりは戦闘でボード・アドバンテージを稼ぐことが重要。
除去は召喚を許してしまった強力モンスターのために温存し、アドバンテージ差をつけた上で殴り倒すのが理想。
《追い剥ぎゴブリン》が存在しなければただのビートダウンデッキである。
だが、これはこのデッキの構築法が多岐にわたるため相手に読まれにくいというメリットにもなる。
しかし、【暗黒界】に対しては分が悪い。
《閃光の追放者》や《次元の裂け目》、《エンド・オブ・アヌビス》で対策を練っていないとこちらが痛い目を見る。
また、《王宮のお触れ》がアンチシナジーであることが地味に痛い。
攻撃的なデッキであるため魔法・罠除去で速攻魔法・罠カード対策は必須である。
貫通付加能力を持つ《激昂のミノタウルス》によりガンガン戦闘ダメージを与えられるため、《追い剥ぎゴブリン》との相性は抜群。