「天気」カード群を用いたロービート系デッキ。
モンスターを除外して効果を発動する魔法・罠カード群「天気模様」と、除外されると自己再生する天気モンスターを組み合わせ、相手の除去や攻撃を徹底的に回避する戦い方を特徴とする。
フィールドのこのカードが「天気」カードの効果を発動するために除外された場合、 次のターンのスタンバイフェイズに発動できる。 除外されているこのカードを特殊召喚する。
天気魔法・罠カードは全て永続魔法ないし永続罠であり、以下の共通の特徴を持つ。
なお全ての魔法・罠カードが「天気模様」の名を持つため、本稿ではこれらを「天気模様」と総称する。
(1):「〇〇」は自分フィールドに1枚しか表側表示で存在できない。 (2):このカードと同じ縦列の自分のメインモンスターゾーン及び その両隣の自分のメインモンスターゾーンに存在する 「天気」効果モンスターは以下の効果を得る。 ●(固有の誘発即時効果)
「天気模様」の効果で天気モンスターを除外して効果発動、除外された天気モンスターがその後自己再生する事で、アドバンテージを蓄積するのが基本的な動き。
「天気模様」による除外はサクリファイス・エスケープとしても機能するため、相手の除去や攻撃から雲隠れする事ができ、モンスターの場もちが非常に良い。
その反面展開力や攻撃力は低く、アドバンテージを積み重ねながら徐々に相手を追い詰めていく長期戦形のデッキと言える。
―天気モンスター
上記の通り、共通の除外からの自己再生効果を持つ。
基本的に「(1):「天気模様」を魔法&罠ゾーンに置く効果」「(2):自己再生」という組み合わせなので、採用の可否は(1)の効果の使い勝手で決まる。
―その他のモンスター
天気モンスターが引けないとあらゆる「天気模様」は腐るので、天気以外のモンスターを増やしすぎないようにしたい。
場の天気モンスターをコストとして運用するデッキなので、天気モンスターを減らすリンク召喚やエクシーズ召喚はあまり行わない。
基本的にエクストラデッキの枠は余るので、エクストラデッキをリソースとして活用する《灰流うらら》や《百万喰らいのグラットン》等を搭載しても良い。
−「天気模様」(天気魔法・罠カード)
天気モンスターに「自身を除外することで発動する誘発即時効果」を付与する永続魔法・永続罠群。
この効果は「天気模様」の上と斜め上のモンスターゾーンに居る天気モンスターにしか付与されないため、「天気模様」を置く位置とモンスターの位置が重要となる。
「天気模様」の場所を移動したい場合は、《雷天気ターメル》の効果で同名カードをデッキから貼り直すか、一旦墓地に送っておいて《曇天気スレット》で貼り直すと良い。
いずれの「天気模様」も同名カードは1枚しかフィールドに出せないので、メインモンスターゾーンの全てのモンスターに同じ効果を付与する事はできない。
−その他の魔法・罠カード
天気には永続魔法・永続罠全般をサポートする効果も多いので、「天気模様」以外の魔法・罠カードも永続魔法・永続罠が扱いやすい。
特にお互いの行動を制限するタイプの永続罠を《雷天気ターメル》や《晴天気ベンガーラ》で除去して「天気模様」と張り替えられるのは大きい。
各種「天気模様」により天気モンスターを攻撃や除去から回避させ続け、相手の行動をことごとくいなし続ける。
相手モンスターを《雷の天気模様》でバウンス、魔法・罠カードは《雨の天気模様》でバウンスして行けば、攻撃力の低い天気モンスターでも力負けは起こさない。
自分は《雪の天気模様》等でアドバンテージを重ね、最後には相手フィールドをバウンスで空にして直接攻撃で勝利する。
相手のさせたい事をさせず、自分のペースを掴んで勝利するという意味ではコントロール系のデッキであるが、その主な手段がバウンスと回避という点は特徴的である。
このデッキの特長として、モンスター除去に対する凄まじい強さがある。
動きとしては《ゼンマイラビット》等の自らを一定期間だけ除外するカードと似ているのだが、こちらはコストとして除外するのが特徴。
よって効果の発動を宣言した時点で除外が完了しており、チェーンして効果を無効にしても除外および次スタンバイフェイズでの帰還を防げないのである。
《エフェクト・ヴェーラー》や《幽鬼うさぎ》に対して圧倒的に強く、《灰流うらら》でも除外と帰還は止められないなど、手札誘発にも全体的に強い。
明確に分けることは難しいが、おおむねこのデッキは展開力とメタ力のどちらを重視するかで方向性が変わる。
《晴天気ベンガーラ》や《晴れの天気模様》、《地獄の暴走召喚》などを使用し、モンスターを並べて《虹天気アルシエル》のリンク召喚を目指すのが展開力を重視するタイプである。
《虹天気アルシエル》のパーミッション性能は非常に高いものの、《虹天気アルシエル》を出すまでは相手の行動を妨害する手段に乏しい。
メタ力を重視する場合、《スキルドレイン》や《魔封じの芳香》、《マクロコスモス》といったメタカードを使用し、相手の行動を阻害していく事が目的となる。
これらを引くことができれば序盤から強い制圧力を発揮する一方で、サーチできないカードが主力となるため、《スキルドレイン》などを引き込めないとメタ力も展開力も中途半端になるリスクがある。
同じく永続魔法・永続罠を使用するデッキである【真竜】との混成型。
真竜魔法・罠カードの効果で展開力が高まるのはもちろん、真竜の魔法・罠カードを《雷天気ターメル》等のコストとする事で除去を撃つ事が可能となる。
フィールドを空けやすい天気と、自分フィールドにモンスターが存在しない場合にパーミッション能力を発揮するPSYフレームの混成型。
フィールドに天気モンスターがいなくなり、無防備となった「天気模様」やライフポイントをPSYフレームによって守ることができる。
《PSYフレームロード・Ω》なども天気と似た回避能力持ちなので、戦略的にも親和性がある。
除去もサーチも戦闘さえも「天気模様」の効果が前提となるため、除外を封じる《王宮の鉄壁》が天敵中の天敵。
またモンスター除去には非常に強い一方で、「天気模様」の方は守りが比較的薄く、特に《コズミック・サイクロン》などのフリーチェーンの魔法・罠除去に弱い。
《曇天気スレット》・《極天気ランブラ》という魔法・罠除去対策カードもあるものの、除去や戦闘を回避するためにフィールドを離れることも多く、そのスキを狙われると脆い。
特殊召喚を多用するデッキではあるが、《雪天気シエル》や《雷天気ターメル》の召喚から《雷の天気模様》・《雨の天気模様》を持ってくる事もできるため、特殊召喚メタカードを出されても比較的対処はしやすい方である。
フィールドの天気モンスターを全て除外した所で《虚無空間》や《フォッシル・ダイナ パキケファロ》を立てられると流石に厳しいので、その点には注意。