JUDGMENT OF THE LIGHTで登場した武神と名のついたモンスター群を中心としたデッキ。
武神は基本的に、フィールドで力を発揮する獣戦士族の武神とそれをサポートする獣族・鳥獣族の武神器に分かれる。
このため、このデッキはほとんどの場合でサーチ効果を持つ獣戦士族の武神である、《武神−ヤマト》を中心に戦うことになる。
それ故に多くデッキで見られる展開力や爆発力がほとんどなく、下級モンスターの《武神−ヤマト》1体の維持を前提とする、カテゴリデッキでは珍しい戦術を持つのも特徴である。
その特徴故に長期戦に強い為、短期決戦になりがちな国内環境よりも、全体的に規制が強い海外環境で強さを発揮し、2014年世界大会ジュニアの部では見事優勝に輝いている。
《武神−ヤマト/Bujin Yamato》 効果モンスター 星4/光属性/獣戦士族/攻1800/守 200 1ターンに1度、自分のエンドフェイズ時に発動できる。 デッキから「武神」と名のついたモンスター1体を手札に加える。 その後、手札を1枚墓地へ送る。 「武神−ヤマト」は自分フィールド上に1体しか表側表示で存在できない。
《武神帝−スサノヲ/Bujintei Susanowo》 エクシーズ・効果モンスター ランク4/光属性/獣戦士族/攻2400/守1600 「武神」と名のついたレベル4モンスター×2 このカードは相手フィールド上の全てのモンスターに1回ずつ攻撃できる。 1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。 デッキから「武神」と名のついたモンスター1体を選び、手札に加えるか墓地へ送る。 「武神帝−スサノヲ」は自分フィールド上に1体しか表側表示で存在できない。
概要でも述べた通り、どのように構築するにしても基本的には《武神−ヤマト》が中心となる。
《武神−ヤマト》を立たせるのがこのデッキのコンセプトであるため、そちらをサポートするカードも必要になる。
基本的には武神関連の他に、《武神−ヤマト》を呼び込むカード、及び守るカードを中心に採用したい。
―その他相性のいいモンスター
武神は属するモンスターがすべてレベル4のため、エクシーズ召喚を狙うならランク4が中心となる。
しかし、武神はあくまで《武神−ヤマト》を中心にフィールド上に生き残らせることで戦うデッキである。
そのため、エクシーズ召喚は基本狙わないのを前提とし、《武神降臨》や《召喚僧サモンプリースト》等でレベル4が複数揃った場合の選択肢の一つとして考えておきたい。
また、その《武神降臨》の効果の兼ね合い上、採用するなら獣戦士族・獣族・鳥獣族を中心に採用を考えたい。
―その他の相性のいい魔法・罠カード
とにかくまずは《炎舞−「天キ」》や《召喚僧サモンプリースト》を駆使して《武神−ヤマト》を場に出すことが重要。
《武神−ヤマト》の効果で《武神器−ヘツカ》と《武神器−ハバキリ》等を素早く確保して牽制し、《武神器−ムラクモ》等でアドバンテージを稼ぐのが基本的な動きとなる。
一度出した《武神−ヤマト》は可能な限り維持を狙い、耐性付与の守るカード等で集中的に守りたい。
強力な全体攻撃効果を持つ《武神帝−スサノヲ》のエクシーズ召喚も狙えるなら狙いたい。
そのためには《武神降臨》以外に展開するカードが少ないので、ここでも《武神−ヤマト》をいかに維持するかが重要になる。
先述の《武神器−ハバキリ》・《幻獣の角》等のコンバットトリックや《武神器−ヘツカ》・《ビビット騎士》を駆使して維持したい。
また、《武神帝−スサノヲ》を出せる状況でも、必ずしもエクシーズ召喚が正解とは限らない。
当たり前だが、エクシーズ召喚時点ではこちらのカードの枚数は減っているので、この時に《神の宣告》や《神の警告》を打たれれば当然こちらのディスアドバンテージが多くなる。
上記の通りこのデッキはエクシーズ召喚に一手間かかり、他のデッキに比べてもこのディスアドバンテージのリスクは特に高い。
下手にエクシーズ召喚してただカードを失うだけでは話にならないので、他のデッキ以上にエクシーズ召喚のタイミングは慎重に見極めたい。
上記の展開を封じるロックカードで相手の動きは封じやすいので、相手次第ではロックカードだけで有利な展開に持ち込むことも可能である。
これが上手く行けば少ないカードで押し切ることも難しくないので、ロックカードの維持も《武神−ヤマト》維持と同等に重要と言える。
マッチ戦なら、相手のデッキに合わせて2戦目以降にサイドデッキから用意するのも有効である。
展開手段も除去手段も乏しい上にほぼ《武神−ヤマト》頼みなので、メタカードなしでは有利な展開に持ち込むのが非常に難しい。
逆に相手からすれば《武神−ヤマト》さえ止めれば優勢に持ち込めるため、集中的に狙われることになるだろう。
上記のロックカードや多くの防御カードがあるお陰で簡単に押されることは少ないが、除去を連発されれば守り切れず、最悪そのまま押し切られてしまう事もある。
幸い必須カードが少なくデッキスペースには多少ゆとりがあるため、余裕があれば《和睦の使者》や《速攻のかかし》等の防御手段も加えるといい。
フィールド・手札・墓地で効果を発揮するモンスターで分かれているので、刺さるメタカードが多いのも難点。
《ソウルドレイン》・《メンタルドレイン》・《閃光を吸い込むマジック・ミラー》等が、主なカードである。
特に除去と耐性は獣族の武神器が占めているため、墓地を封じられるだけでもまともに戦うことすらできなくなる事もある。
他にも、《マクロコスモス》等の無差別除外カードは手札・墓地両方の武神を封じるので、これらのカードには早急に対処できるようにしたい。
しかし、それら以上に問題なのは、自分が《武神−ヤマト》を呼び出せる手段が全くない状況である。
上記の通り《武神−ヤマト》の維持が基本的な動きだが、それ以前にまず《武神−ヤマト》が出せなければ話にならない。
《武神−ヤマト》が出ない時は実質手札事故状態でもあり、その状況が続けば非常に苦しい展開となる。
確率のページも参考に、《武神−ヤマト》を出しやすくするのはもちろん、出せない時でもロックカード等で何かしらの策を仕掛けるようにしたい。