【風属性】

説明

 風属性モンスターを主体にしたデッキ
 風属性に統一したデッキを作ることで得られるメリットを考えると…

  1. 《デザートストーム》《ブレードフライ》《ハーピィ・レディ1》攻撃力増強効果の恩恵を得る。
    この構成には《星見鳥ラリス》を伏兵として忍ばせることができる。
  2. 《神鳥シムルグ》召喚しやすくなる。
    このカードを使うならこの効果を生かす特殊なデッキを作るべきだろう。
  3. 《始祖神鳥シムルグ》効果を活かしやすくなる。
    ただし、《風帝ライザー》《疾風鳥人ジョー》等はアドバンス召喚ではなくなるため効果発動しなくなる。
  4. 《疾風鳥人ジョー》召喚しやすくなる。
  5. 《シルフィード》《風の精霊 ガルーダ》特殊召喚しやすくなる。
  6. 攻撃力1500以下は《ドラゴンフライ》リクルートできる。
  7. 《女忍者ヤエ》効果発動しやすくなる。
  8. 《ハンター・アウル》《A・ジェネクス・バードマン》自己強化効果(前者は攻撃対象にされない効果も付与)。
  9. 《エレメント・ドラゴン》《エレメント・デビル》《エレメント・マジシャン》に追撃効果を付す。
  10. 《風霊術−「雅」》効果発動しやすくなる。
    《暗黒プテラ》などと使えばディスアドバンテージは軽減できる。
  11. 《吹き荒れるウィン》特殊召喚《憑依装着−ウィン》への貫通付与。

 風属性のサポートは魔法・罠除去モンスター強化が得意な程度で、他のカードとのシナジーを考えると薄い。
 モンスター攻撃力だけを見れば地属性モンスターに劣るが、効果をプラスしたビートダウンとして考えると強力。
 使い勝手には多少難があるが、《女忍者ヤエ》《風霊術−「雅」》効果は決して使えない効果ではない。
 また、《E・HERO エアーマン》制限カードになっている今、風属性モンスターの採用率は著しく低下しているため、《デザートストーム》を相手に利用されてしまう心配は少ない。
 なお、サポートモンスターの多い種族鳥獣族である。

デッキ構築に際して

 このデッキで最も重要なのは風属性モンスターの選択。
 ここではその一例を挙げてみる。

デッキの種類

下級主体、ハイビート

 攻撃力1500以上の風属性モンスターが主体の下級ビートダウンデッキ
 優れたステータスを持つ《サファイアドラゴン》や二種の能力を持つ《ニュート》などがメインアタッカー
 軽い召喚条件特殊召喚モンスター《シルフィード》《風の精霊 ガルーダ》で脇を固める。
 ハンデス能力を持つ《シルフィード》は特に優秀。
 サクリファイス・エスケープを使える《風霊術−「雅」》も使いやすい。

下級主体、ロービート

 攻撃力1500以下の風属性モンスターが主体の下級ビートダウンデッキ
 リクルーター《ドラゴンフライ》破壊効果持ちの《一撃必殺侍》がメインモンスター
 隣に風属性が一体でもいれば攻撃力2000にもなる《ハンター・アウル》も優秀。
 《ドラゴンフライ》特殊召喚すれば攻撃力をアップするのも容易。
 《ハーピィ・レディ1》も地味な全体強化が光る。

《スターダスト・ドラゴン》

 優れたチューナーである《霞の谷の戦士》と、優れたシンクロモンスターである《スターダスト・ドラゴン》が共に風属性であることを活かすデッキ
 具体的には《デザートストーム》《スターダスト・ドラゴン》で守る形のデッキになる。
 《霞の谷の戦士》攻撃力が1700、《スターダスト・ドラゴン》攻撃力が2500と少々物足りないので、全体強化できる《デザートストーム》とは相性が良い。
 《強者の苦痛》を併用すれば、より戦闘に強いデッキにすることもできる。

【風属性・鳥獣族】

 風属性サポートカードの大半を占める鳥獣族を軸にした風属性
 《ゴッドバードアタック》《風霊術−「雅」》の両方を使えるため、除去能力は高い。
 【ハーピィ】が代表的であり、《ハーピィ・レディ1》によって他の風属性モンスターもサポートできる。
 霞の谷中心のデッキは下記参照。

【風属性・ドラゴン族】

 《サファイアドラゴン》《コアキメイル・ドラゴ》《スピア・ドラゴン》《ランス・リンドブルム》《真紅眼の飛竜》と優秀なアタッカーが大量に揃っており、それらを《デザートストーム》で強化できる。
 中でも《コアキメイル・ドラゴ》の存在は大きく、強力な【光属性】【闇属性】のメタになる。
 《ドル・ドラ》も優良な効果を持っている。
 【アームド・ドラゴン】はこれに近いデッキであり、《ドラゴンフライ》《アームド・ドラゴン LV3》リクルートすることで《アームド・ドラゴン LV5》を容易に特殊召喚できる。

霞の谷(ミスト・バレー)

 DUEL TERMINALにて登場したカテゴリー?霞の谷と名の付くモンスター群を扱う【バウンス・コントロール】型のデッキ
 カードの名前?を直接指定する効果こそ少ないが、属性種族、そしてバウンス効果が統一がされるため、テキスト面以上のシナジーを生む。

《霞の谷のファルコン/Falcon of Mist Valley》
効果モンスター
星4/風属性/鳥獣族/攻2000/守1200
このカードは、自分フィールド上に存在する
カード1枚を手札に戻さなければ攻撃宣言をする事ができない。
《霞の谷の雷神鬼/Thunder Lord of Mist Valley》
シンクロ・効果モンスター
星7/風属性/雷族/攻2600/守2400
チューナー+チューナー以外の「ミスト・バレー」と名のついたモンスター1体以上
1ターンに1度、自分フィールド上に存在するカード1枚を手札に戻し、
このカードの攻撃力をエンドフェイズ時まで
500ポイントアップする事ができる。
この効果は相手ターンでも発動する事ができる。

 特筆すべきは、自身のコントロールするカードを種類を問わず手札に戻すことのできるこの2枚。
 これらを活用することにより従来の【フィフティ・フィフティ】以上に自分のカードを自在にコントロールし、相手を一方的に拘束することができる。

 現環境で猛威を振るう特殊召喚モンスターに絶大な効果を誇る《王宮の弾圧》を無理なく採用できるのが最大の強み。
 これとシンクロ召喚を共存させることにより、《王宮の弾圧》が無い状況を柔軟な動きでカバーでき、場に並べることができればより高い拘束力をもたらす。
 また、モンスターバウンスが可能な点から、シンクロ召喚の補助として《精神操作》の採用が見込める。
 レベルが合わなければバウンスしてしまえるので、通常なら処理しにくい高レベルモンスターが格好の餌食になり、通常魔法としては高い汎用性を期待できる。
 《王宮の弾圧》に阻害されない《ドラゴンフライ》からのリクルートが可能なチューナー《霞の谷の祈祷師》であれば、一枚でシンクロ召喚バウンスを使い分けできるため、採用したいところ。
 他のチューナーとしては、《霞の谷の戦士》や、同じ鳥獣族である《BF−疾風のゲイル》も採用候補か。
 後者はレベルも共通であるため、《霞の谷の雷神鬼》に合わせやすいが、あまりこのシンクロ召喚にこだわってもアドバンテージが得にくいため、注意が必要である。

 《霞の谷のファルコン》こそ高い攻撃力を持つが、それ以外のモンスターは総じて攻撃力が低くなりがち。
 そのため、《光の護封剣》《平和の使者》などで補っていこう。  バウンスのメリットこそないが、属性が統一されるため《デザートストーム》による全体強化も有効である。
 これの恩恵を受けながら、バウンスによって継続的に利用できる《宝玉獣 サファイア・ペガサス》アタッカーとするのも良い。
 シンクロ召喚以外にも、《風霊術−「雅」》コストなどにも使用できる。

 その他、再利用できる召喚時の誘発効果を持つものとしては、《魔導戦士 ブレイカー》も悪くは無い。
 《魔封じの芳香》との相性も良く、属性面からこれとシナジーする《ダーク・シムルグ》の採用も検討できる。
 他にも《デッキロック》《禁止令》《ビッグバン・シュート》《ポールポジション》なども相性が良いが、前述のカード含めこれらの多くが永続カードであるためサーチが利きにくい。
 単体では扱いにくいことから複数の投入は手札事故の要因となりうるので、デッキのコンセプトやメタに応じた取捨選択が重要である。
 一度発動できれば何度も使いまわせるので、一枚単位で採用し《封印の黄金櫃》によってサーチするのも手か。
 ただし速度が遅いだけでなく、より《マインドクラッシュ》に弱くなってしまう欠点がある。

《霞の谷の巨神鳥/Mist Valley of Prey》
効果モンスター
星7/風属性/鳥獣族/攻2700/守2000
魔法・罠・効果モンスターの効果が発動した時に発動する事ができる。
自分フィールド上に表側表示で存在する「ミスト・バレー」
と名のついたカード1枚を手札に戻し、その発動を無効にし破壊する。

 霞の谷モンスターには、《霞の谷の雷鳥》と組み合わせることで強力な制圧力を発揮する《霞の谷の巨神鳥》が存在する。
 ただしこちらは最上級モンスターであるためシンクロ召喚との兼ね合いが難しく、バウンスも特定モンスターが中心となるため違った構築が必要になる。

 《霞の谷の雷鳥》が単体では扱いにくいため、これをリクルートできる《ドラゴンフライ》は採用したい。
 また、《霞の谷の巨神鳥》霞の谷モンスターすべてが対象であるため、《霞の谷の雷鳥》が存在せずとも1ターンに1度は無効効果を使用できるので選択肢を増やす意味でもこれらを採用したい。
 《霞の谷の祈祷師》《霞の谷の雷鳥》とのシナジーが見込めるため、先の記述とは矛盾するが投入しても差し支えないだろう。
 《霞の谷の風使い》《リミット・リバース》によって蘇生後、シンクロ素材リリースバウンスコストとすることで《リミット・リバース》が場に残るため、《霞の谷の雷神鬼》等で回収し再利用することで、これらの行為に生じる損失を抑えることができる。
 ただしレベルの関係で《霞の谷の雷神鬼》シンクロ召喚し難いため、《リミット・リバース》の共有先が重要となる。
 一方《霞の谷の見張り番》《霞の谷の雷神鬼》こそシンクロ召喚しやすいが、《蘇りし魂》が実質専用カードと化してしまうなど、一長一短である。
 《霞の谷の巨神鳥》特殊召喚こそ制限されていないが、その方法は極めて限られているため、やはり通常召喚がメインにならざるを得ない。
 これらのカードに加え《ミスト・コンドル》《シルフィード》などを採用することでリリースを確保しやすくするとともにシンクロ召喚の選択肢も残していくのが無難だろう。
 前述の蘇生カードを再利用できる《霞の谷の執行者》は、そのまま使えば《疾風鳥人ジョー》に劣るが、《死皇帝の陵墓》と組み合わせれば、《霞の谷の巨神鳥》とのシナジーも期待できなくは無い。

 種族属性の関係から、除去としては《ゴッドバードアタック》《風霊術−「雅」》などが使用可能だが、どちらもモンスターを失ってしまうためいささか相性が悪い。
 若干扱いにくいが、《霞の谷の雷鳥》効果を活かす《雷の裁き》を代わりに採用するのも手である。
 その他《血の代償》霞の谷モンスターの一部とシナジーがあるので採用候補。
 ただしデッキの多くのカード手札消費の激しいものなので、これらのバランスには注意したい。

【ドラグニティ】

 DUEL TERMINALにて登場したカテゴリー?ドラグニティと名の付くモンスター群を扱うデッキ
 鳥獣族ドラゴン族の混合デッキである。
 詳細は該当ページ参照のこと。

【ダーク・シムルグ】

 《ダーク・シムルグ》を軸とした風属性闇属性の混合デッキ

代表的なカード

関連リンク