【変異カオス】

 ※度重なる制限改訂で各主要カードが制限カードもしくは禁止カードとなり、構築が不可能になっている。

 【カオス】の1種。《突然変異》を採用したタイプをこう呼ぶ。
 2005年3月1日〜2005年8月31日において、最も隆盛したデッキである。

《突然変異/Metamorphosis》
通常魔法(準制限カード)
自分のフィールド上のモンスター1体を生け贄に捧げる。
生け贄に捧げたモンスターのレベルと同じレベルの
融合モンスターを融合デッキから特殊召喚する。

無理なく収まった《突然変異》

 主に、《突然変異》するのは《スケープ・ゴート》《聖なる魔術師》《キラー・スネーク》等の[レベルモンスターであった(現在ではいずれも禁止もしくは制限)。
 そして当然、融合モンスターとしては初の制限カード、後に禁止カードに指定された《サウザンド・アイズ・サクリファイス》に変異する。
 (強力である理由は、《サウザンド・アイズ・サクリファイス》の項を参照のこと。)

 《スケープ・ゴート》は防御の要として多くのデッキに採用されており、《聖なる魔術師》光属性【カオス】の重鎮。
 また、《キラー・スネーク》は必須のリサイクルモンスターであり、ほとんどの【カオス】はおろかデッキに採用されていたものであった。

 そこに無理なく《突然変異》が収まったもの。それこそが、究極の【カオス】の形である【変異カオス】であった。

このデッキの特徴

 【カオス】と言う観点から見ると、《突然変異》の利点は墓地モンスターを落としやすいことである。

 基本的に《突然変異》は強力な融合モンスター特殊召喚する代わりに損をするカードである。
 しかし、墓地モンスターを溜め込むことを考えれば1枚分の墓地コストに化けていると言える。
 つまり、切り札である《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》(現在は禁止カード)の召喚条件を整えやすいデッキであったのである。
 (例えば、《聖なる魔術師》《サウザンド・アイズ・サクリファイス》《突然変異》させれば、既にコストは揃ったも同然となる。)

 キーカード《月読命》に加え、必須カード《魔導戦士 ブレイカー》《クリッター》、そして《サウザンド・アイズ・サクリファイス》と、闇属性の種は十分であったため、光属性モンスターを多く投入するのが常であった。
 光属性の面では《異次元の女戦士》《聖なる魔術師》に加え、後期からは《サイバー・ドラゴン》が多く採用されて行った。

その他の変異素材

 《突然変異》の採用により、汎用性において一歩抜きん出ている点も、他の【カオス】と比較して大きな利点であった。

 それは、状況次第では《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》《サイバー・ドラゴン》《突然変異》の対象となったためである。
 フィニッシャーである《サイバー・ツイン・ドラゴン》や、強力な効果を持つ《魔人 ダーク・バルター》はその代表格となる。

2005年9月の改正とその後

 05/09/01の改正で、ほとんどのキーカードが禁止・制限化されてしまい、構築は困難になった。

 目下、このデッキを潰すための改正であったと言っても過言はないだろう。
 それだけ強力で、影響力の強い構築であったのだ。

 その後も、《カオス・ソーサラー》を採用することにより似たようなコンセプトのデッキを組む者もいた。
 が、06/09/01の改正で、一番肝心な  《カオス・ソーサラー》《サウザンド・アイズ・サクリファイス》《月読命》がそろって禁止カードとなってしまう。
 【カオス】系統の構築は完全に不可能となった。

 ちなみに、本項目で挙げられたカードのうち、06/09/01の時点で禁止もしくは制限指定?を受けていないのは、融合モンスターである《サイバー・ツイン・ドラゴン》《魔人 ダーク・バルター》を除けば《サイバー・ドラゴン》のみである。
 さらには、その《サイバー・ドラゴン》ですら、制限カード級の能力を有していることはご存知の通りである。
 いかにこのデッキが強力であったかを物語る傍証といえないだろうか。

サンプルデッキレシピ

代表的なカード

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