*【変異カオス】 [#o8b89c4c]

#contents

**[[デッキ]]の概要 [#m41ebb05]
 [[《突然変異》]]を[[キーカード]]にしたギミックを取り入れた[[【カオス】]]の一種、または[[《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》]]を採用した[[【変異】]]の一種。~
 [[《混沌帝龍 −終焉の使者−》]]が[[禁止カード]]、[[《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》]]が[[制限カード]]の時期に活躍した[[デッキ]]である。~
 当時、[[《カオス・ソーサラー》]]は余り採用されず、次回の[[制限改訂]]で[[《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》]]は[[禁止カード]]となっている。~

-[[2005年3月1日〜2005年8月31日>禁止・制限カード/2005年3月1日]]の[[環境]]における[[主流デッキ]]の一つである。~
現在は[[キーカード]]の[[《突然変異》]]が[[禁止カード]]に指定され、構築不能となっている。

 《突然変異/Metamorphosis》
 通常魔法(禁止カード)
 自分フィールド上モンスター1体を生け贄に捧げる。
 生け贄に捧げたモンスターのレベルと同じレベルの
 融合モンスターを融合デッキから特殊召喚する。

 《月読命/Tsukuyomi》
 スピリットモンスター
 星4/闇属性/魔法使い族/攻1100/守1400
 このカードは特殊召喚できない。
 召喚・リバースしたターンのエンドフェイズ時に持ち主の手札に戻る。
 このカードが召喚・リバースした時、
 フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択し、裏側守備表示にする。

 《サウザンド・アイズ・サクリファイス/Thousand-Eyes Restrict》
 融合・効果モンスター
 星1/闇属性/魔法使い族/攻   0/守   0
 「サクリファイス」+「千眼の邪教神」
 (1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
 このカード以外のフィールドのモンスターは表示形式を変更できず、攻撃できない。
 (2):1ターンに1度、相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
 その相手モンスターを装備カード扱いとしてこのカードに装備する(1体のみ装備可能)。
 (3):このカードの攻撃力・守備力は、このカードの効果で装備したモンスターのそれぞれの数値になり、
 このカードが戦闘で破壊される場合、代わりに装備したそのモンスターを破壊する。

**この[[デッキ]]が活躍した時代背景 [#y69874c9]
 この[[デッキ]]が生まれた背景には、[[汎用性]]の高い[[全体除去]]が軒並み[[禁止・制限カード]]に指定されたことがある。~
 [[カード名]]で言えば、[[《ライトニング・ボルテックス》]]・[[《激流葬》]]・[[《聖なるバリア−ミラーフォース−》]]くらいしか残っておらず、いずれも[[制限カード]]であった。~
 これにより、[[フィールド]]の[[モンスター]]は一掃され辛くなり、防御[[カード]]として[[《スケープ・ゴート》]]が評価を高めてしまった。~
 ただし、[[自分]]の[[フィールド]]を圧迫してしまうため、[[モンスター]]を展開したい[[ビートダウン]]よりも[[コントロール]][[デッキ]]向きの[[カード]]ではあった。~

 そのため、[[ビートダウン]]側は[[《スケープ・ゴート》]]対策として、[[2回攻撃]]・[[全体攻撃]]・[[貫通]][[効果]]を持つ[[モンスター]]を採用するようになった。~
 当時の代表的な[[モンスター]]としてば[[《不意打ち又佐》]]・[[《阿修羅》]]・[[《激昂のミノタウルス》]]あたりだろうか。~
 しかし、これらの[[攻撃]]的な[[モンスター]]の多くは[[守備力]]が低く[[《月読命》]]によって処理できた。~
 [[フィールド]]を空けやすい[[スピリット]][[モンスター]]もまた[[《スケープ・ゴート》]]の恩恵を受けたカード群であった。~

 その後、[[《阿修羅》]]と[[《ビッグバン・シュート》]]の[[コンボ]]によって[[羊トークン]]4体を一掃する[[1ターンキル]]が注目され、[[羊トークン]]を出す危険も明らかになった。~
 当時、[[《スケープ・ゴート》]]を利用する方法は多岐にわたり、[[《エネミーコントローラー》]]や[[《強制転移》]]による[[コントロール奪取]]、[[《団結の力》]]で[[強化]]等実用的なものも豊富にあった。~
 しかし、上記の理由によって最終的に行き着いたのが[[《突然変異》]]と[[《サウザンド・アイズ・サクリファイス》]]であった。~
 [[《サウザンド・アイズ・サクリファイス》]]は[[羊トークン]]1体で[[コスト]]を払え、継続的な[[攻撃]]封じにより、他の[[羊トークン]]を守ることが可能になった。~
 また、[[《月読命》]]も[[《サウザンド・アイズ・サクリファイス》]]と絶妙に[[シナジー]]しており、多くの[[ビートダウン]][[デッキ]]を苦しめる要因となった。~
 これが【変異カオス】の大まかな起こりである。~

 その後、[[ビートダウン]]側は、[[特殊召喚]]と低い[[攻撃力]]の[[モンスター]]を多用することに目を付け、それを対策できる[[《王虎ワンフー》]]や[[《王宮の弾圧》]]を中心にした[[【弾圧ワンフー】>【ノーカオス】]]を生み出した。~
 しかし、[[《王虎ワンフー》]]は[[《サウザンド・アイズ・サクリファイス》]]で処理でき、[[《王宮の弾圧》]]も[[《王宮のお触れ》]]で封じることができたので、相性は悪いものの勝てない[[相手]]ではなかった。~
 [[ビートダウン]]として[[相手]]になったのはまだまだ無名の頃だった[[【除去ガジェット】]]であり、[[環境]]トップとして最後まで走り続けた。~

 また、[[【カオス】]]としては途中発売された[[CYBERNETIC REVOLUTION]]によって[[《サイバー・ドラゴン》]]と[[《サイバー・ツイン・ドラゴン》]]を手に入れたのが大きかった。~
 [[《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》]]にとって前者は[[コスト]]となり、後者は[[《突然変異》]]から展開できたためである。~
 より[[融合デッキ]]を活用する、[[《デビル・フランケン》]]や[[《幻想召喚師》]]を採用した[[【ターボカオス】>【カオス】]]も派生として生まれることにもなった。~

**[[デッキ]]構成に際して [#fe99d844]
 [[コンボ]]に使われる[[カード]]以外で採用される[[モンスターカード]]は以下の通り。~
 [[CYBERNETIC REVOLUTION]]登場後はより攻撃的な[[カード]]が選択されることもあった。~

-[[闇属性]]:[[《魔導戦士 ブレイカー》]]、[[《クリッター》]]等

-[[光属性]]:[[《異次元の女戦士》]]、[[《サイバー・ドラゴン》]]等~

-その他:[[《同族感染ウィルス》]]等

-[[融合デッキ]]:[[《サイバー・ツイン・ドラゴン》]]、[[《魔人 ダーク・バルター》]]等~

**戦術 [#d220ae6a]

+[[羊トークン]]で時間を稼ぎつつ、[[《突然変異》]]で[[《サウザンド・アイズ・サクリファイス》]]を[[特殊召喚]]し、[[相手]]の[[攻撃]]を阻害。~
[[《サウザンド・アイズ・サクリファイス》]]の[[特殊召喚]]には、[[羊トークン]]の他に[[《キラー・スネーク》]]や[[《聖なる魔術師》]]等も使われた。~
+[[《月読命》]]や[[《月の書》]]で[[《サウザンド・アイズ・サクリファイス》]]の[[吸収]][[効果]]や[[《聖なる魔術師》]]を使い回して[[アドバンテージ]]を稼ぎつつ、[[ライフポイント]]を削る。~
+時間を稼いでいる内に[[ドロー]]した[[《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》]]を[[フィニッシャー]]とする。~
単体では3000[[ダメージ]]に留まるが、[[除外]][[効果]]の使用後に[[《突然変異》]]から[[《サイバー・ツイン・ドラゴン》]]を[[特殊召喚]]して5600[[ダメージ]]を与える[[コンボ]]経路もあり、この[[デッキ]]と大きく[[シナジー]]する。~

**歴史 [#u57605ac]
***[[05/09/01>禁止・制限カード/2005年9月1日]] [#fa4c545c]
 [[キーカード]]のほとんどが[[禁止・制限カード]]に指定される。~
 猛威を振るっていたこの[[デッキ]]を潰すための改正であったと言っても過言はないだろう。~
 しかし、[[《カオス・ソーサラー》]]を代用する事で似たコンセプトの[[デッキ]]は組めた。~

***[[06/09/01>禁止・制限カード/2006年9月1日]] [#h91d9c1e]
 [[《カオス・ソーサラー》]]、[[《サウザンド・アイズ・サクリファイス》]]、[[《月読命》]]が[[禁止カード]]となる。~
 そのため、代用すら困難となった。

***[[09/03/01>禁止・制限カード/2009年3月1日]] [#u0b43ee5]
 [[《カオス・ソーサラー》]]が[[制限緩和]]される。~
 [[カオス]]と[[シンクロ召喚]]を併用した同様のコンセプトの[[デッキ]]も組まれるようになったが、やはりかつての爆発力は再現できない。

***[[11/09/01>禁止・制限カード/2011年9月1日]]〜[[12/09/01>禁止・制限カード/2012年9月1日]] [#ebe783d9]
 前者改訂により[[《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》]]が[[制限緩和]]され、[[《カオス・ソーサラー》]]と[[デッキ]]に共存できるようになる。~
 更に後者改訂により[[《月読命》]]も[[制限緩和]]され、かつての構成[[カード]]が帰りつつある。~
 しかしそれは相対的なパワーダウンと同義であり、[[デッキ]]コンセプト上においてはより厳しい[[環境]]推移であると言わざるを得ないだろう。

***[[16/04/01>リミットレギュレーション/2016年4月1日]] [#f8e857bf]
 10年の時を経て[[《サウザンド・アイズ・サクリファイス》]]が[[制限復帰]]される。~
 名に冠される[[《突然変異》]]こそ[[禁止カード]]のままだが、[[《簡易融合》]]を軸とする【簡易カオス】は十分構築できる状況となった。~
// [[《キラー・スネーク》]]は刷新[[エラッタ]]で弱体化したものの、[[《儀式の下準備》]]・[[《ワンチャン!?》]]など、戦力になり得る新たな[[サポートカード]]も現れている。~
//変異カオスにサクリファイスを入れる構築は2005年当時存在しなかったので、コメントアウト

**サンプルレシピ [#od4103e0]
-【サイドラ変異】~
http://kiros.seesaa.net/article/4855943.html~
2005年度日本代表最終選考会ベスト4(日本代表)~
-【変異スタン】~
http://kiros.seesaa.net/article/4855861.html~
2005年度日本代表最終選考会ベスト4(日本代表)~
-【変異スタン】~
http://kiros.seesaa.net/article/4855741.html~
2005年度日本代表最終選考会ベスト4(日本代表)~

**代表的なカード [#mf0f79a0]
-[[《聖なる魔術師》]]
-[[《キラー・スネーク》]]
-[[《月読命》]]

-[[《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》]]

-[[《サウザンド・アイズ・サクリファイス》]]

-[[《突然変異》]]
-[[《スケープ・ゴート》]]
-[[《月の書》]]

**関連リンク [#u8cba5f9]
-[[【カオス】]]

-[[デッキ集]]