「魔力カウンターを乗せることが出来るカード」をフルに活用し、攻め立てるデッキ。
魔力カウンターの乗るモンスターは総じて魔法使い族が大半を占めるため、【魔法使い族】の戦術を取り入れられることが魅力である。
元々は魔力カウンターを溜める手段が非常に乏しかったためさほど強くは無かったが、《魔法都市エンディミオン》や《魔力掌握》の登場により、かなり強化されたと言えるだろう。
その後、禁止カード経験もある《魔導戦士 ブレイカー》が09/09/01の制限改訂で制限解除されたことや、海外から《マジカル・コンダクター》が来日したこともあり、さらに強化された。
《魔導戦士 ブレイカー/Breaker the Magical Warrior》 効果モンスター 星4/闇属性/魔法使い族/攻1600/守1000 このカードが召喚に成功した時、 このカードに魔力カウンターを1つ置く(最大1つまで)。 このカードに乗っている魔力カウンター1つにつき、 このカードの攻撃力は300ポイントアップする。 また、このカードに乗っている魔力カウンターを1つ取り除く事で、 フィールド上に存在する魔法・罠カード1枚を破壊する。
《マジカル・コンダクター/Magical Exemplar》 効果モンスター 星4/地属性/魔法使い族/攻1700/守1400 自分または相手が魔法カードを発動する度に、 このカードに魔力カウンターを2つ置く。 このカードに乗っている魔力カウンターを任意の個数取り除く事で、 取り除いた数と同じレベルの魔法使い族モンスター1体を、 手札または自分の墓地から特殊召喚する。 この効果は1ターンに1度しか使用できない。
《魔法都市エンディミオン/Magical Citadel of Endymion》 フィールド魔法 自分または相手が魔法カードを発動する度に、 このカードに魔力カウンターを1つ置く。 魔力カウンターが乗っているカードが破壊された場合、 破壊されたカードに乗っていた魔力カウンターと 同じ数の魔力カウンターをこのカードに置く。 1ターンに1度、自分フィールド上に存在する魔力カウンターを 取り除いて自分のカードの効果を発動する場合、 代わりにこのカードに乗っている魔力カウンターを取り除く事ができる。 このカードが破壊される場合、代わりに このカードに乗っている魔力カウンターを1つ取り除く事ができる。
《魔力掌握/Spell Power Grasp》 通常魔法 フィールド上に表側表示で存在する魔力カウンターを 乗せる事ができるカード1枚に魔力カウンターを1つ置く。 その後、自分のデッキから「魔力掌握」1枚を手札に加える事ができる。 「魔力掌握」は1ターンに1枚しか発動できない。
このデッキのモンスターは上記のカードだけでも十分だが、他にも《霊滅術師 カイクウ》・《氷の女王》など、汎用性の高い魔法使い族モンスターを採用しておくことで幅が広がる。
光属性・闇属性のモンスターが多いため《カオス・ソーサラー》も採用でき、魔法使い族なのでサポートカードも共有できる。
「魔法カードの発動により魔力カウンターの乗るカード」が多いため、デッキは必然的に魔法カードに頼る構築にしなければならない。
とはいえ魔力カウンターが乗れば何でもいいため、通常魔法、速攻魔法、永続魔法等種類は問わず、幅広い構築にすることができる。
《地割れ》・《地砕き》等の手軽な除去カードから、《エネミーコントローラー》や《レベル制限B地区》でも乗るため、様々な状況下でも乗せることができる。
手札事故が多いようなら《成金ゴブリン》や《闇の誘惑》でドローを加速したり、《光の護封剣》などのロック効果を持った魔法カードを入れるのがお勧め。
後者は《神聖魔導王 エンディミオン》のサルベージ効果と相性がよいため、これを使用するタイプならぜひ採用したい。
モンスター以外のカードがほとんど魔法カードになるため、《王宮のお触れ》を入れても問題ないだろう。
通常魔法による除去と、速攻魔法で場の調整を行い、あまりコンボを意識せず魔力カウンターを溜めるというもの。
最もポピュラーかつ無難なデッキ構築であり、またプレイングもしやすいと言える。
凝ったカードをあまり採用せず、デッキ構築の幅も広がる。
用意するものは永続魔法と、魔法・罠カードを手札に戻す効果を持つカード。
一度永続魔法を発動し、そのあと発動したカードを手札に戻すことで再利用しようというタイプ。
バウンスに《ハリケーン》を用いれば、《ハリケーン》自身が魔法カードなので、効率よく魔力カウンターが溜められる。
しかし、《ハリケーン》は制限カードであるため、《霞の谷のファルコン》、《トルネード・バード》などの魔力カウンターとは直接関係のないモンスターカード の採用を強いられる。
また、《魔法都市エンディミオン》も一緒にバウンスする場合溜めた魔力カウンターが失われてしまう。
これによりデッキ構築は、《レベル制限B地区》や《平和の使者》でロックした後、バウンスカードでロック解除する【フィフティ・フィフティ】型が適任と言える。
こちらはスピードを重視したタイプ。
魔法カードの発動で、更にデッキから魔法カードをサーチすることで、デッキ圧縮も兼ねながら、魔力カウンターを乗せることができる。
この戦術で最も有効活用できると思われるカードが《トゥーンのもくじ》である。
これを3枚積むことで、いとも簡単に《熟練の黒魔術師》や《王立魔法図書館》の効果を発動できる。
「しかし、《トゥーンのもくじ》だけではディスアドバンテージになってしまうのでは」、と悩む方もいるだろう。
そんなときは、同じくトゥーンカードである《トゥーン・ヂェミナイ・エルフ》をお薦めする。
このカードは《トゥーン・ワールド》がなくても活躍できる上、《ディメンション・マジック》で特殊召喚も可能である。
同様に《魔力掌握》も有力で、1度に2個の魔力カウンターを乗せることができる。
こちらは1ターンに一度という制約があるが、それを差し引いても強力である。
《トゥーンのもくじ》だけでは足りない、という場合なら、《精神統一》・《テラ・フォーミング》・《融合賢者》も少なからず利用できる。
《精神統一》は《トゥーンのもくじ》の下位互換ではあるものの、魔法カードに変わりはないので、どちらかといえば有効。
《テラ・フォーミング》では、採用するフィールド魔法は《魔法族の里》・《魔法都市エンディミオン》がいいだろう。
それ以外でならば、《ダーク・ヴァルキリア》・《熟練の黒魔術師》・《魔法の操り人形》を強化する《ダークゾーン》か、《魔導獣 ケルベロス》・サイレント・マジシャンを強化する《シャインスパーク》あたりか。
《融合賢者》の場合、何を融合召喚すればいいのか悩みどころだが、《熟練の黒魔術師》・《熟練の白魔導師》・《召喚師のスキル》・《竜破壊の証》の存在から、《超魔導剣士−ブラック・パラディン》の融合召喚が見込める。
が、どちらかといえばファンデッキの部類に入るだろう。
魔法カードをサルベージする魔法カードを採用するのも悪くない。
《泉の精霊》・《融合回収》・《魔法再生》・《魔法石の採掘》と一見サルベージするカードは豊富であると思える。
しかし、前二つは装備魔法と融合召喚でディスアドバンテージとなり、後者も同様手札が増えるわけではないので、デッキ構築が難解なものとなる。
先述した通り、モンスターが魔法使い族で固まっているためにデッキ構築は自然とこちらへ傾く。
元々【魔法使い族】から派生したデッキなので、当然といえば当然なのだが。
魔法使い族には魔法カードに関連した効果を持つモンスターが多く、専用サポートカードである《ディメンション・マジック》も強力。
魔力カウンターの溜まりにくい《サイレント・マジシャン LV4》の弱点を、《漆黒のパワーストーン》などで克服するデッキ。
それなりに特化しておけば、グングンと魔力カウンターは溜まっていく。
そして、召喚された《サイレント・マジシャン LV8》に《王宮のお触れ》なども組み合わせれば、最早敵う敵などごくわずかである。
強力な儀式モンスター《伝説の爆炎使い》を軸に戦うタイプのデッキ。
しかし、ただでさえカードを消費する儀式召喚の上に魔力カウンターを3つ乗せるのは難しい。
《儀式の準備》など儀式モンスターのサポートカードも利用できる。
強力なバーンカード《バベル・タワー》を駆使したタイプのデッキ。
魔力カウンターを3つ乗せれば擬似的な魔法封じになるが、こちらも魔法カードが使えなくなる点は要注意。
扱いづらいカードではあるが、速攻魔法を多く起用することで上手く効果を使用できる。
詳しくは《バベル・タワー》のページを参照のこと。
魔力カウンターを10個貯めて《メガトン魔導キャノン》を発動し、ゲームエンドに持ち込むデッキ。
基本的に《魔法都市エンディミオン》や《マジカル・コンダクター》といった魔力カウンターを多く溜め込むカードが採用される。
《メガトン魔導キャノン》を発動しただけでは勝てないので、何かしらモンスターを大量展開できるギミックを入れる必要がある。
構築難度のかなり高いデッキである。
《魔法都市エンディミオン》に魔力カウンターを6つ溜めて、《神聖魔導王 エンディミオン》の特殊召喚を狙うタイプ。
他のカードで《魔法都市エンディミオン》の魔力カウンターを消費していると、《神聖魔導王 エンディミオン》を特殊召喚可能な程の魔力カウンターが溜まらなくなっていくので、なるべく他のカードでの消費はデッキを作る時点で抑えた方がいい。
《神聖魔導王 エンディミオン》以外にモンスターを入れない魔力カウンターを乗せる事に特化したデッキを作る事も可能だが、安定性が悪い上にこれといった決め手がないのであまりオススメはできない。
また、この手のカードにとっては珍しく《神聖魔導王 エンディミオン》はデッキから特殊召喚できないので、《終末の騎士》・《おろかな埋葬》等で墓地に送るべきだろう。
《死皇帝の陵墓》から《闇紅の魔導師》や《魔法の操り人形》を召喚し、効果による手札破壊やモンスター破壊を使用するデッキ。
《テラ・フォーミング》によるサーチや被った《死皇帝の陵墓》の重ねプレイ等で魔力カウンターを効果的に乗せられるのが特徴。
上級多用デッキなのでリクルーターの《見習い魔術師》は魔力カウンターの補充だけでなく、いざと言う時のリリース要員としても役に立つ。
また、フィールド魔法を多用するので魔法・罠除去に加えて魔力カウンターの補充に《ハリケーン》も大活躍する。
キーカード2種では対処できない魔法・罠カードを《魔導戦士 ブレイカー》と共に除去してくれるだろう。
《マジカル・コンダクター》から《ナイトエンド・ソーサラー》等を蘇生し、シンクロ召喚を狙っていくデッキ。
採用するシンクロモンスターは、魔法使い族であり魔力カウンター絡みの効果を持つ《アーカナイト・マジシャン》、《マジックテンペスター》が筆頭候補。
シンクロ召喚の糧には《墓守の偵察者》や《太陽の神官》が有力である。
上記のシンクロ軸をさらに発展させ、《マジックテンペスター》による先攻1ターンキルを狙うデッキ。
立ち回りは単純な【魔力カウンター】の域に留まらず、【マジカルエクスプロージョン1キル】の後継とも言える戦術となる。
デッキのスタイルとしては
の2パターンが存在する。
前者の場合、《トレード・イン》や《トゥーンのもくじ》などの手札交換・デッキ圧縮を行えるカードを多用してデッキを回転させる。
後者の場合は《凡骨の意地》や《光神テテュス》を使ったドローターボが効果的。
特に《光神テテュス》採用型の場合は《朱光の宣告者》などで相手からの妨害を阻止できるため、先攻1ターンキルを達成できなくとも戦線をある程度維持できる。
シンクロ素材は《簡易融合》で《カオス・ウィザード》や《音楽家の帝王》を呼び出せば、楽に調達ができる。
レベル1・2のチューナーを用意できるデッキならば《マジックテンペスター》のシンクロ召喚はさほど難しくないこととなり、今後手札や魔力カウンターの確保手段が新たに登場すればさらなる派生デッキが生まれるであろう。