【未来龍】

 《未来融合−フューチャー・フュージョン》《龍の鏡》を使って、《F・G・D》《竜魔人 キングドラグーン》融合召喚を狙っていくデッキ
 その攻撃力と展開力は他のデッキの追随を許さない。

 《竜魔人 キングドラグーン》とは《龍の鏡》と非常に相性が良いために同じドラゴンとして共闘することができ、さらに様々なドラゴン族を加えることもできるのが魅力的である。
 また、《仮面竜》《ボマー・ドラゴン》《軍隊竜》等のおかげで場持ちが良いのも長所で改良も容易。
 比較的上級特殊召喚しやすいため、耐性を付けたまま一気に制圧出来る可能性も持っている。

 最大の利点は、《未来融合−フューチャー・フュージョン》の使用時《F・G・D》を指定すればデッキから好きなドラゴン族モンスターを五体も墓地に送れるということ。
 強力な上級最上級蘇生させて、《龍の鏡》から《竜魔人 キングドラグーン》《F・G・D》融合召喚させてもいい。
 《未来融合−フューチャー・フュージョン》を2ターン守りきることができれば《F・G・D》もそのまま一体召喚される。
 《F・G・D》二体が場に並んだ姿は圧巻であろう。

《未来融合−フューチャー・フュージョン/Future Fusion》
永続魔法(制限カード)
自分のデッキから融合モンスターカードによって決められたモンスターを
墓地へ送り、融合デッキから融合モンスター1体を選択する。
発動後2回目の自分のスタンバイフェイズ時に選択した融合モンスターを
自分フィールド上に特殊召喚する(この特殊召喚は融合召喚扱いとする)。
このカードがフィールド上に存在しなくなった時、そのモンスターを破壊する。
そのモンスターが破壊された時このカードを破壊する。
《龍の鏡/Dragon's Mirror》
通常魔法
自分のフィールド上または墓地から、
融合モンスターカードによって決められたモンスターをゲームから除外し、
ドラゴン族の融合モンスター1体を融合デッキから特殊召喚する。
(この特殊召喚は融合召喚扱いとする) 
《F・G・D/Five-Headed Dragon》
融合・効果モンスター
星12/闇属性/ドラゴン族/攻5000/守5000
このモンスターは融合召喚でしか特殊召喚できない。
ドラゴン族モンスター5体を融合素材として融合召喚する。
このカードは地・水・炎・風・闇属性のモンスターとの戦闘によっては破壊されない。
(ダメージ計算は適用する)
《竜魔人 キングドラグーン/King Dragun》
融合・効果モンスター
星7/闇属性/ドラゴン族/攻2400/守1100
「ロード・オブ・ドラゴン−ドラゴンの支配者−」+「神竜 ラグナロク」
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
相手はドラゴン族モンスターを
魔法・罠・モンスターの効果の対象にする事はできない。
1ターンに1度だけ、手札からドラゴン族モンスター1体を
自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。

デッキ構築

 このデッキに必要なカードは、上記のカード以外だと…

  1. 《神竜 ラグナロク》など様々なドラゴン族サーチ出来る《仮面竜》
  2. 《神竜 ラグナロク》との融合素材として重要な《融合呪印生物−闇》
  3. 《仮面竜》サーチでき、《龍の鏡》の素材に出来る上に除去能力が期待出来る《ボマー・ドラゴン》
  4. コンボデッキには必須に近い《封印の黄金櫃》

 などだろう。
 《貪欲な壺》《未来融合−フューチャー・フュージョン》との相性はいいのだが、《龍の鏡》との噛み合わせが悪いので考慮したうえで採用を検討したい。

 《龍の鏡》の素材に加え《竜魔人 キングドラグーン》での特殊召喚も可能な《ホルスの黒炎竜 LV6》は主軸となるだろう。
 《ホルスの黒炎竜 LV8》にレベルアップさせれば相手の行動を制限させた上で強力なドラゴン族で一斉に攻撃することが可能となる。
 さらには墓地へ行っても《F・G・D》の素材になるので決してマイナスにはならない。

 《突然変異》準制限カード化で《可変機獣 ガンナードラゴン》を加えて《竜魔人 キングドラグーン》特殊召喚のチャンスを増やすのも良いが、どうしても事故率が上がってしまうためあまりオススメは出来ない。
 このデッキは、複数のギミックを積み込む都合上スロットの圧迫が厳しいためである。
 《可変機獣 ガンナードラゴン》自体がドラゴン族でないのも不安定である。

 ドラゴン族が多いことによって、《スタンピング・クラッシュ》も複数投入しておくと良いだろう。
 《サイクロン》のようには使えないが、伏せカード永続魔法永続罠を容易に破壊出来るのは大きな長所。
 これはドラゴン族だけの特権である。

 【お触れホルス】のように《王宮のお触れ》を投入して攻めて行くのも有効。
 この場合ホルスの黒炎竜の能力をさらに生かすことができ、相手の場の罠に対して随分と楽になる。

 なお、現環境ではオススメとして《竜の騎士》推薦をしたい。
 《ならず者傭兵部隊》無制限カードになったことに加えて《雷帝ザボルグ》《氷帝メビウス》が増えてきたことで特殊召喚チャンスが増えた事が大きい。
 破壊能力を持つ「」と当たった場合不意を突く事ができるだろう。
 ホルスの黒炎竜の天敵で遭遇率が高い《死霊騎士デスカリバー・ナイト》に対しても有効となる。
 ただし、《竜の騎士》レベル7なので相手のデッキや状況によっては手札で腐る可能性があるのでサイドデッキに入れておき《ならず者傭兵部隊》  「」を多様するデッキと当たった場合に投入すれば良いだろう。

 また《ブリザード・ドラゴン》が手に入るようになれば是非デッキに入れたいところ。
 レベル4の攻撃力は合格ラインの1800と《ステルスバード》などロックデッキなどへの対策、さらには相手の攻撃を封じる能力で防御面も格段にアップする主力として期待出来るので3枚投入するのも十分に有りだろう。

 サイバー・ダークを投入するのも良い。
 《仮面竜》が墓地に行きやすいこのデッキでは、ホーンで貫通攻撃することが容易な上、《ハウンド・ドラゴン》をデッキに投入しておけば攻撃力2500の強力なモンスターへと変わり裏側守備表示モンスターに対して非常に有効となる。
 サイバー・ダークをメインにしてしまうのなら【サイバー・ダーク】にデッキを変更したほうが良いだろうが、《鎧黒竜−サイバー・ダーク・ドラゴン》を狙うと構築難易度はものすごく高くなる。
 サイバー・ダーク数枚投入する程度なら改築は容易であるので、デッキと相談して決めてみよう。

 《バーサーク・デッド・ドラゴン》《デーモンとの駆け引き》を投入するのも手のひとつ。
 《F・G・D》《ホルスの黒炎竜 LV8》が墓地へ行ったときに特殊召喚できるため奇襲効果がある。
 さらに、全体攻撃能力から、流行の《冥府の使者ゴーズ》冥府の使者カイエントークンをまとめて攻撃することが可能である。
 相性が良いため、デッキと相談して検討してみると良いだろう。
 ただし、《バーサーク・デッド・ドラゴン》がドラゴン族ではないことを忘れないように。

基本戦術

 基本は《仮面竜》召喚した後、手札《融合呪印生物−闇》があれば《神竜 ラグナロク》リクルート、次のターン《竜魔人 キングドラグーン》特殊召喚し、手札から上級ドラゴン族特殊召喚…などと繋げていければ理想的。
 《融合呪印生物−闇》《神竜 ラグナロク》は、例え墓地へ行っても《龍の鏡》《竜魔人 キングドラグーン》特殊召喚させることが出来るので、墓地へ行ってしまってもOK。
 《ライトニング・ボルテックス》などの手札コストにしてしまうのも良いだろう。

 《融合呪印生物−闇》《神竜 ラグナロク》などが揃っていない時は、《ブリザード・ドラゴン》等の主力ドラゴンモンスターでチマチマ戦っていこう。

 《融合呪印生物−闇》効果《竜魔人 キングドラグーン》特殊召喚した後に、手札《龍の鏡》があれば《竜魔人 キングドラグーン》を一気に2体も特殊召喚可能、さらに手札ドラゴン族がいれば一気に攻めることができる。

ホルスの黒炎竜の採用について

 ホルスの黒炎竜はレベルアップする際に前段階を墓地へと送る、つまり墓地はさくさく肥えていくので、《F・G・D》とは意外とシナジーする。

 《竜魔人 キングドラグーン》が場にいれば《ホルスの黒炎竜 LV6》を容易に特殊召喚でき、さらに耐性も強化されるためかなり強力である。
 レベルアップすれば、厄介な相手の魔法の一切合財を封印する事も可能となる。
 《F・G・D》《竜魔人 キングドラグーン》ホルスの黒炎竜の3大ドラゴンは、相手にとって非常に厄介で脅威になるだろう。

 なお、基本は「【未来龍】+【お触れホルス】」だがあくまで「【未来龍】+ホルスの黒炎竜」とするならば、《王宮のお触れ》抜きでデッキを構築してみてもいいだろう。
 《竜魔人 キングドラグーン》耐性を付けて十分に守ることが出来るからである。

 ただし、墓地アドバンテージ《龍の鏡》に必要となるため他の墓地関係カードを使いにくくなってしまう。
 【お触れホルス】でなら活躍する《貪欲な壺》《未来融合−フューチャー・フュージョン》との相性はいいのだが、上記の通り《龍の鏡》との噛み合わせが悪いので考慮したうえで採用を検討したい。

《スキルドレイン》による派生

 このデッキの構築は《F・G・D》が場に出る前をどうやって耐えしのぐか、そして場に出した後でいかにして攻撃を通すかがポイントとなる。
 どのモンスターにも言える事だが、《F・G・D》は特に絶対的な攻撃力を有している為に魔法モンスター効果には特に警戒せねばならないだろう。
 そこでオススメなのが、専用デッキに変えなくてはならないが《スキルドレイン》の投入である。
 このカード1枚でフィールド上は攻撃力が絶対的な主導権を握る事になり、正に《F・G・D》の独壇場にする事ができる。
 その他にデッキ構築の際に入るであろう下級ドラゴン族モンスター達の多くは、攻撃力の他に有効な特殊能力をフィールドでは持っていないという事もある。
 相手が強力なモンスター召喚して来たら、《ボマー・ドラゴン》などで除去していきたいところ。
 《ボマー・ドラゴン》《仮面竜》からリクルート出来るので自爆特攻も可能であり、さらに墓地融合素材も溜める事も出来る。

 この場合《スキルドレイン》が入っている為【スタンダード】に強く、《スタンピング・クラッシュ》もあるのでロック系のデッキにも有利に戦う事が出来る。
 《仮面竜》《軍隊竜》《スキルドレイン》の影響を受けず、《アックス・ドラゴニュート》デメリットを打ち消す事ができる利点がある。
 デッキの特性で処理の難しいリバースモンスター《マシュマロン》《魂を削る死霊》が立ち塞がっても、攻撃の手が止まらないのも非常に大きい。  さらに《F・G・D》が(戦闘破壊こそされないものの)戦闘で負けてしまう可能性の高い《キメラテック・オーバー・ドラゴン》攻撃力0にできるのは大きな魅力である。

 《スキルドレイン》発動してしまえば戦いの主導権は握ったも同然だが、ここで警戒しなくてはならないのは言うまでもなく魔法カード罠カードである。
 罠カードに関しては、《大嵐》《サイクロン》に加えてドラゴン族お得意の《スタンピング・クラッシュ》を複数枚入れる事でほぼ解決できるだろう。
 それでも不安な場合は《スキルドレイン》と相性が悪いものの《ミラージュ・ドラゴン》の採用をオススメする、ただし攻撃力が低いので使用する場合は注意しよう。

 最後に魔法カード対策だが、こればかりは難しいと言わざるを得ない。
 完全にカバーはできないが高攻撃力を活かせる《ポールポジション》、またはロスの少ない《マジック・ドレイン》辺りの採用が良いだろう。

 《スキルドレイン》主軸の場合の利点はこのカード1枚で場を制圧するので、《竜魔人 キングドラグーン》を省いた分のスペースが空き、デッキに多少余裕が出るところである。
 このスペースに他のドラゴン族、または強力な魔法・罠カードを投入する事でデッキの安定化を狙う事が出来る。
 流行のアドバンテージ耐性持ちのモンスターをことごとく封殺する攻撃的な《スキルドレイン》か、召喚した時の鉄壁の安全度を誇る《竜魔人 キングドラグーン》を選ぶかは、自らのプレイングにより決めると良いだろう。
 同じ耐性カードと考えがちだが、構築によって戦い方や得意とする相手は全く異なってくる。
 少ない枚数で転化できる派生なので、サイドデッキで相手に合わせて入れ替えられるようにしておくのがベストだろう。

 注意点として、当然のように《竜魔人 キングドラグーン》を活用出来なくなり、ホルスの黒炎竜を採用することは不可能になる。
 加えて、《スキルドレイン》手札に来なければ非常に辛い戦いになってしまうのが痛い。
 魔法への対抗力も弱く《スキルドレイン》破壊されやすい。
 安定性は劣るかもしれないが、デッキによっては驚異的な封殺力になるので、よくタイプを考えて考慮したいところだ。

このデッキの弱点

 バランスがよくかなり波に乗っており、構築次第では大会上位も十分に狙える強さではあるが【お触れホルス】には弱い。
 《王宮のお触れ》《スキルドレイン》を封じられる事が多く、《ホルスの黒炎竜 LV8》が一度出てしまうと、切り札である《龍の鏡》《未来融合−フューチャー・フュージョン》が完全に封じられてしまう。
 プレイングによってカバーできる面もあるだろうが、苦戦を強いられる戦いとなるだろう。

 しかし《ボマー・ドラゴン》の登場で、ある程度対策はできるようになったのは心強い。

また、墓地が重要になるため【次元帝】などの除外デッキに注意したい。
 このようなデッキと当たってしまった場合、除外カードを使われる前に素早く《ホルスの黒炎竜 LV8》召喚する、《王宮のお触れ》を使用する、《次元の裂け目》などの除外カードを《スタンピング・クラッシュ》などで破壊したりして対処しよう。
 例え《竜魔人 キングドラグーン》《ホルスの黒炎竜 LV8》《王宮のお触れ》でのロックを完成させても、対象を取らないモンスター効果の前には無力である。
 この場合上記のカードと共存可能な《我が身を盾に》で対処していきたい。

 《ブリザード・ドラゴン》を投入すれば安定度が格段に上昇し対抗策も増えるため、デッキを強化するためにも手に入れたいところだ。

代表的なカード

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