《冥界の宝札》を使用して最上級モンスターをアドバンス召喚し、手札を増強しつつ、最上級モンスターでビートダウンするパワーデッキ。
通常であれば、アドバンス召喚を行うと損失が生まれるが、《冥界の宝札》で損失を抑え、さらなるアドバンス召喚の足がかりとする。
同じくアドバンス召喚を軸とする【帝コントロール】のように、即座にハンド・アドバンテージを取り返すことで安定した戦いを実現する。
強力なモンスターと途切れない手札を合わせた豪快なビートダウンが持ち味。
《冥界の宝札/Precious Cards from Beyond》 永続魔法 (1):自分がモンスター2体以上をリリースしたアドバンス召喚に成功した場合に発動する。 自分はデッキから2枚ドローする。
デッキの性質上、手札事故が発生する確率の高い最上級モンスターとそのアドバンス召喚を補助するカードを多く採用する。
手札事故の発生率を抑えつつ、デッキの回転力を高める、そのようなデッキ構築が必要となる。
レベル毎の推奨するモンスターを紹介する。
主戦力となる最上級モンスターは《トレード・イン》や《七星の宝刀》に対応するレベル7、8のモンスターが扱いやすいが、手札交換カード自体が手札事故の要因にもなり得るため、採用枚数には注意が必要である。
最上級モンスターには特殊召喚ができないカードも多いため、それらを差別化して記述する。
採用候補の最上級モンスターは多く存在するため、個人の考え方で選ぶと良いだろう。
ちなみに、三幻神は共通効果で《冥界の宝札》の効果の発動を妨げてしまうのでこのデッキでは運用できない。
デッキの主軸となる《冥界の宝札》は3枚積みとなる。
その他の採用候補となる魔法・罠カードは以下の通り。
《冥界の宝札》は永続魔法であり、手札に加える手段は少なく、手札に揃わない時は、これに頼らず攻めるプレイングも必要になる。
また《冥界の宝札》の効果は重複するため、複数枚発動していても問題なく、逆に爆発力となる。
序盤はいきなり最上級モンスターで攻めず、アドバンス召喚の下地を作ることから始まる。
その後、最上級モンスターをアドバンス召喚し、大量ドローを足がかりにさらなるアドバンス召喚につなげる。
後は最上級モンスターで押し切るというのが、基本的な流れとなる。
最大の弱点は最上級モンスターとは切っても切り離せない手札事故である。
アドバンス召喚を攻撃の起点とするため、リリース封じにも弱い。
バーンを相手にした場合は速度の遅さと手札増強が悪い方に作用する事もある。
また、大型モンスターを多用するパワフルなイメージとは裏腹に、攻撃力3000を超える高打点モンスターへの対処がやや苦手という一面も存在する。
昨今のそういった切り札級モンスターは強力な耐性を併せ持つことも珍しくないため、無効にされづらい除去である壊獣や《帝王の烈旋》を採用したり、早々に《虚無の統括者》等を立てて制圧してしまうといったプレイングを心がけたい。
レベル8の最上級モンスターを数多く投入することで、アドバンテージを失わない手札交換カードである《トレード・イン》を採用できる。
《冥界の宝札》とは何の関係もないカードであるが、蘇生カードによる墓地からの特殊召喚が狙い易くなる。
またデッキの性質上最上級モンスターという事故を引き起こしやすいカードを大量に入れなければならないが、《トレード・イン》はその事故率の低下に大いに貢献してくれるため、かなり相性が良い。
デッキ圧縮により《冥界の宝札》をドローし易くなり、墓地を肥やす事により《貪欲な壺》等を発動しやすいというメリットもある。
このタイプで蘇生を狙う場合は特殊召喚できない最上級モンスターの採用は見送ることが多い。
結果的に、レベル8の特殊召喚できる最上級モンスターが最重要カードとして絞られる。
また、《トレード・イン》で捨てた最上級モンスターを蘇生しその場を繋ぐ等、その場その場の状況判断が重要。
その他、デッキ内の最上級モンスターをレベル8に特化するのであれば、自分フィールドのレベル8以上のモンスターが墓地へ送られたターンに特殊召喚できる《バーサーク・デッド・ドラゴン》も奇襲性や攻撃性が高く、投入を検討できる。
自身のレベルも8であり、《トレード・イン》に対応するため、特殊召喚に必要な《デーモンとの駆け引き》と合わせて複数枚採用することで、戦線維持からラッシュまで万能にこなし、かつ事故要素ともなりにくい有用なサポートとして機能するだろう。
ただしこのカードは特殊召喚モンスターであり通常召喚には対応しておらず、従って《冥界の宝札》によるドローは不可能である。
またデッキと手札からしか特殊召喚することができないため、上記の《トレード・イン》で手札から捨てる際には若干の注意が必要となる。
《巨大ネズミ》や《素早いモモンガ》等の獣族を投入することで《百獣王 ベヒーモス》を生かせる。
また、《百獣王 ベヒーモス》は《冥界の宝札》がある時にアドバンス召喚できればハンド・アドバンテージを大量にとれるようになる。
また、他の獣族との関連はないが、《モザイク・マンティコア》もアドバンス召喚で効果を発動することができる。
デッキに採用するモンスターをレベル2以下を中心とすれば、3体をリクルートできる《魔獣の懐柔》も使用できる。
特殊召喚の方は制約されるが通常召喚には一切の制約が無い為、一気に複数のリリースを確保できる。
3体リリースの効果も狙える《神獣王バルバロス》とは、《幻獣の角》等のサポートも併用できることもあって抜群の相性を見せる。
採用モンスターに《神獣王バルバロス》・《マジック・ストライカー》・《ダンディライオン》等地属性が多いことに目を付けたタイプ。
特殊召喚モンスターの《ギガンテス》や《岩の精霊 タイタン》を採用することで、足りなくなりがちな特殊召喚カードを補う。
《ギガンテス》は《冥界の宝札》と相性が悪いものの、リリース要員としては十分であり、単純なアタッカーとして使える。
《岩の精霊 タイタン》は《ギガンテス》より基本攻撃力は劣るが相手ターンは攻撃表示の壁にもなり、《冥界の宝札》を破壊することもない。
また、地属性の特殊召喚カードが欲しいなら《俊足のギラザウルス》《マジック・ストライカー》の採用もいい。
手軽に2体分のリリースとして使える《終焉の焔》を活用するタイプ。
闇属性ならではの墓地へ送ってから蘇生する戦術を取れることに加え、闇属性の最上級モンスターには《ダーク・ネフティス》・《ダーク・シムルグ》・《可変機獣 ガンナードラゴン》・《冥府の使者ゴーズ》など、通常召喚以外に展開手段を持つものが多いことから、【アドバンス召喚】の一種でありながら比較的事故が起こりにくい。
なおこのタイプでは、展開を補助する効果を持つ《堕天使スペルビア》や、リリースを軽減する《堕天使ゼラート》を含む堕天使を利用できる。
《ダーク・ホルス・ドラゴン》など後続のリリースを確保するものや、地縛神や《邪神アバター》のように圧倒的な制圧力を持つものなど、他にも選択肢は多い。
《トレード・イン》に加え、《闇の誘惑》を採用することができるのも利点。
デッキ圧縮によって素早くキーカードである《冥界の宝札》を手札に加えられ、最上級モンスターによる手札事故回避にもなる。
《闇の誘惑》と《七星の宝刀》、および一部の闇属性モンスターはコストとして除外を利用するため、除外した闇属性モンスターを種類問わず帰還させられる《闇次元の解放》と共に差しておくと効率的に展開できる。
リリース要員には、《終焉の焔》・《キラー・トマト》・《ジャイアントウィルス》・《墓守の偵察者》・《クレボンス》・《魂を削る死霊》・《トラゴエディア》・《バイス・ドラゴン》・《D−HERO ディアボリックガイ》などがある。
《ダーク・グレファー》の、自身を特殊召喚扱いにする効果も活用できるだろう。
《簡易融合》もリリースとして使えるだけでなく、採用するモンスターによってはシナジーが期待できる。
風属性・レベル5ドラゴン族の《ドラゴンに乗るワイバーン》や闇属性・レベル4ドラゴン族の《暗黒火炎龍》なら《ダーク・シムルグ》の特殊召喚コストに対応している。
もちろん《ダーク・アームド・ドラゴン》や《ダーク・クリエイター》も余裕があれば採用したい。
またこちらの軸でも、《バーサーク・デッド・ドラゴン》は十分に機能する。
墓地へ送られたモンスターがレベル8以上であればいいため、それが《トラゴエディア》などでも問題なく《デーモンとの駆け引き》を発動できるのだ。
自身が闇属性であることも加味して、レベル8軸と同様、このカードの存在が事故要素となることはそう多くはないだろう。
アドバンス召喚補助カードとしては群を抜く性能を持つ《フォトン・サンクチュアリ》を活用するタイプ。
光属性には《フォトン・サンクチュアリ》以外の専用リリース確保手段が少ないのが欠点だが、その分光属性の最上級モンスターには《The despair URANUS》・《The splendid VENUS》・《大天使クリスティア》・《ギルフォード・ザ・ライトニング》・《光と闇の竜》など高い制圧力を持ったものが多く、一度召喚に成功できればそのまま主導権を握り続けることができるのが強み。
特に《The despair URANUS》と、類似した効果を持つ《白竜の忍者》は存在するだけで《冥界の宝札》を始めとした魔法・罠カードを直接守れるため、永続カードを多く使用する場合には採用したい。
これらに対して《安全地帯》を発動すれば並大抵の手段では破られない強固なロックが完成するため、狙うのも悪くないだろう。
《オネスト》を採用できることも見逃せない。
場合によっては相手がこちらの攻撃力を上回るモンスターを出してきた時、反撃することができる。
《トレード・イン》に加え、種族を選ぶが《天空の宝札》を採用することもできる。
闇属性同様、除外した最上級モンスターを《奇跡の光臨》などから帰還させる戦術を取ることもできる。
ただ、除外を戦術に含む光属性は限られること、天使族以外は帰還できないことを踏まえると、構築は自然と限られてくるだろう。
リリース要員には、《フォトン・サンクチュアリ》・《シャインエンジェル》・《コーリング・ノヴァ》・《マシュマロン》・《魔轟神獣ケルベラル》・《魔轟神獣ガナシア》・《サイバー・ドラゴン》・《霊魂の護送船》などがある。
カテゴリ全体がリリースに特化した聖刻、《冥界の宝札》の対象ながら光属性の展開を加速することもできる幻奏の音姫も採用候補。
《簡易融合》もリリースとして使えるだけでなく、採用するモンスターによってはシナジーが期待できる。
融合モンスターは光属性の中でも効果が強力である《おジャマ・ナイト》がお勧め。
墓地に落ちた後は蘇生することでロック効果を発揮する。
なお天使族は下級モンスターの層がやや薄いので、リリース要員まで無理に光属性に揃えるよりは、【アドバンス召喚】のギミックを流用した方がいい場合もある。
最上級モンスターに《八俣大蛇》・《火之迦具土》を採用したタイプ。
《死皇帝の陵墓》で使われる事もあるが、このデッキでも採用は可能。
【上級スピリット】と異なりモンスターの維持は狙わず、スピリットモンスターの手札に戻る性質を最大限活かして《冥界の宝札》の効果の発動を連続で狙う。
逆に《火之迦具土》らをフィールドに維持することを目指すタイプも存在するが、こちらは【上級スピリット】と【冥界軸最上級多用】との混合構築となるため、それらを参照。
どちらで組むにしても、構築難易度はかなり高いものとなる。
他の構築に比べて手札が補給しやすい為、リリース要員に《帝王の烈旋》や《簡易融合》などの使い切り魔法カードや《俊足のギラザウルス》を採用しても手札が切れづらいのが利点。
凄まじい勢いでアドバンテージを獲得できる反面、リリースの消費も非常に激しくなるので、いかにしてリリース用モンスターを供給するかが課題となる。
家臣と《天帝従騎イデア》・《冥帝従騎エイドス》のように安定してリリースコストとなれるもの、《超量士レッドレイヤー》のように再利用しやすいものを採用したい。
また、アドバンス召喚のために使用したモンスターを回収できる《招来の対価》も是非採用しておきたい。
さらにスピリットモンスターがフィールドに居ない相手ターンの防御手段も組み込まなければならないため、構築難易度は高くなる。
《八俣大蛇》と《火之迦具土》は戦闘破壊以外の方法でボード・アドバンテージを得られないので、《霊魂の円環》等を使用するとよい。
レベル8以上の機械族を採用しアドバンス召喚だけでなく《マシンナーズ・フォートレス》の蘇生効果に活用する。
《冥界の宝札》で増えた手札を即座に活かせるのが利点。
《古代の機械熱核竜》や《マシンナーズ・メガフォーム》《Kozmo−ダークエクリプサー》クリフォートなどを採用する。
《歯車街》やKozmo下級モンスターなど特殊召喚手段も多いため《冥界の宝札》が引けなくても戦いやすい。
《スキルドレイン》と相性のいいモンスターも多いので採用を考えても良いだろう。
元々の攻撃力が高いモンスターが多いので《リミッター解除》の爆発力が高いのも魅力。
フィールドに2体並べやすい魔神儀をリリースに活用するデッキ。
魔神儀の効果を安定して発動するために儀式魔法儀式モンスターを複数採用する。
《冥界の宝札》が引けないうちは儀式召喚で戦線を維持することができる。
魔神儀でレベル8の儀式モンスターを手札に加えやすいため《トレード・イン》を発動しやすい。
以下、採用する儀式モンスターの例。
アドバンスセットでも《冥界の宝札》が発動することを活かして《禁忌の壺》や《機怪神エクスクローラー》と合わせて《聖占術姫タロットレイ》を採用するのもいいだろう。