《冥界の宝札》を使い最上級モンスターの召喚による損失を補いながら殴るビートダウン。
【帝コントロール】のように、即座にアドバンテージを取り返すことで安心して戦える。
殴り合いになった時に強力なモンスターで押していける豪快なデッキである。
《冥界の宝札/Precious Cards from Beyond》 永続魔法 2体以上の生け贄を必要とする生け贄召喚に成功した時、 デッキからカードを2枚ドローする。
とにかく最上級モンスターという手札事故率の高いカードを複数積まなければならない為、デッキは生け贄召喚をする事に特化される。
ただし、生け贄召喚に役立つ特殊召喚カードやコントロール奪取、壁モンスター等も下手をすれば手札事故の要因になる事に注意。
また、《冥界の宝札》が《冥府の使者ゴーズ》や《黄泉ガエル》といった優秀な生け贄確保カードと相性が悪いことにも注意が必要。
これらのことを踏まえてデッキを構築して行くことになる。
このデッキで重要なのは最上級モンスターの選択、各レベル毎に推奨モンスターを紹介する。
なお、レベル8域のモンスターは《トレード・イン》を採用した場合では重要視される。
しかし、最上級モンスターならある程度個人の趣味で選べる為、それによっても採用モンスターは変わるだろう。
なお、《混沌の黒魔術師》を生け贄召喚した場合、自身の魔法カードのサルベージと《冥界の宝札》のドローは両方使うことができる。
同時に複数のカードが発動した場合に該当するため、タイミングを逃す事にはならないのである。
これは《神獣王バルバロス》についても同じである。
《混沌の黒魔術師》は禁止カードとなってしまったが。
下級モンスターは、場持ちの良い《マシュマロン》、《魂を削る死霊》、《ジェルエンデュオ》等が上げられる。
特に《ジェルエンデュオ》は、最上級に《光神機−轟龍》や《The splendid VENUS》を採用する場合、事故率を下げる要因になるので多めに投入するのも良いだろう。
ただし、《ジェルエンデュオ》の効果を使って召喚した場合は《冥界の宝札》の効果は得られないので注意。
《ダンディライオン》や《マジック・ストライカー》等の定番生け贄確保モンスターも入れたいが、安定性を求めてスタンダードよりにするなら定番の下級アタッカー《死霊騎士デスカリバー・ナイト》等の採用も良い。
またデッキ圧縮とモンスター維持の為、リクルーターの採用も考えられる。
その場合、《マシュマロン》や《ダンディライオン》に繋げられる様にその属性のリクルーターか、《ジャイアントウィルス》または《素早いモモンガ》等の複数体を特殊召喚してくれるモンスターが候補に挙がる。
他に《サイバー・ドラゴン》は戦線維持と共に生け贄要因になるので入れる。
《冥府の使者ゴーズ》は、《冥界の宝札》と相性が悪いが生け贄として、また純粋に優秀な為、必須。
《冥界の宝札》は三枚積み、他に生け贄召喚のおかげで墓地が肥えやすいので《貪欲な壺》が挙げられる。
生け贄用の魔法カードとして《デビルズ・サンクチュアリ》と《迷える仔羊》が挙げられる。
《デビルズ・サンクチュアリ》はトークンをすぐ生け贄に使用し、
《迷える仔羊》は他のカードで守って次のターン生け贄に使う、もしくは守備力に問題がなければセットするのも一考。《抹殺の使徒》が飛んでくる危険性があるが、《冥界の宝札》は効果を発動できるので、子羊トークンを守れないならこれでもよい。
または、既に最上級モンスターを出している状況で次のターン後続の最上級の生け贄に捧げられる様に出す。
この場合、相手が戦闘でトークンを除去するようなら最上級モンスターで殴ってやればかなりのダメージとなる。
闇属性モンスター限定になるが《終焉の焔》なら速攻魔法なので相手ターンのエンドフェイズに発動すれば自分のターンで即最上級モンスターを生け贄召喚できる。
《洗脳−ブレインコントロール》や《クロス・ソウル》等のコントロール奪取系のカードも採用される。
召喚時にアドバンテージを失わないために、《クロス・ソウル》等で相手モンスターを生け贄に捧げる方がよい。
また、《青氷の白夜龍》等の多少なりとも耐性のあるカードや、《創世神》で場に最上級モンスターを複数呼べればその後の展開を有利に進められる。
アドバンテージ的には損にはなるが《死者転生》で手札に腐った最上級モンスターを墓地にある下級モンスターと交換する事も考えられる。
またデッキの性質上《人造人間−サイコ・ショッカー》《氷帝メビウス》等のモンスターが入れられない為、ロックカードに弱い。
スペースがあれば魔法・罠カードを除去できるカードを多く入れる。
また《生贄封じの仮面》等のこのデッキのコンセプトを致命的に無力化するカードを考慮し、《王宮のお触れ》を多く積んで罠を控え目にするという手段もある。
その場合、罠モンスターの採用が見送られるが、罠を気にせず最上級モンスターが攻撃出来るようになる為、攻め出した時の爆発力は凄まじいモノとなる。
序盤は耐性のあるモンスターで耐え、ある程度必要なカードが来るのを待つ。
例え相手の場に強いモンスターが出ようと、それ以上の強力なモンスターを召喚してしまえばビートダウンに置いて負けは無いからだ。
《冥界の宝札》を手札に加える手段は少なく、絶対にドローできる訳ではない為、来ない時はある程度割り切ったプレイングも必要となる。
また《冥界の宝札》の効果は重複する為、三枚発動できれば一回の最上級モンスターの召喚で六枚のドローとなる。
この効果は任意ではなく強制の為、デッキ枚数を確認して「手札に溜めておく」ことも考慮したい。
ある程度手札が溜まったら《デビルズ・サンクチュアリ》等の速攻性のある生け贄を三体用意し、《神獣王バルバロス》の効果で場を一掃する。
その後、手札にモノを言わせ最上級モンスターで攻めると言うのが分かり易い勝ちパターンの一つ。
このカードの利点であり欠点でもある所に永続魔法と言う事が挙げられる。
考えも無く発動すれば優秀な生け贄となる《冥府の使者ゴーズ》と《黄泉ガエル》が、利用出来ないのが痛い。
しかし、だからこそこのカードの使用タイミングはその時の手札を見てからの発動が必要となる。
例えば《冥府の使者ゴーズ》と《冥界の宝札》がある場合、相手の攻撃を受けて《冥府の使者ゴーズ》を特殊召喚して《冥界の宝札》を発動させる。
既に《冥界の宝札》がある状態でドローして手札に最上級がない場合は生け贄召喚しても良い。
また、《黄泉ガエル》も、一度墓地へ送ってから利用すればよい。
《黄泉ガエル》の場合、《冥界の宝札》が場に残り続けている場合は自己再生効果を利用できないが、アドバンテージはビートダウン等で稼ぐのでそのところに問題は無い。
《冥界の宝札》が破壊された場合は、アドバンテージを失わない生け贄要因として使えるのである。
またその様に使う為、このカードの扱いとしては、「通常魔法の様に1ターンで取るべき行動を全て終わらせる」のがいいだろう。
発動前にある程度の手札を溜めておき、このカードの発動を気転として状況を優勢に持っていくのだ。
デッキ内容は、一見して《冥界の宝札》を発動させ、最上級モンスターで殴るだけのデッキだが、上記の様にある程度カードが揃うのを待つ為、序盤でのプレイングが勝負を分ける事となる。
また、速度の遅さもこのプレイングの所為であり、序盤でのライフ・アドバンテージを失う結果となってしまう。
だからこそ中盤以降で一度優勢に立つと中々止まらない強力なデッキでもある。
最上級故、手札事故・生け贄封じが難点。
また《死のデッキ破壊ウイルス》を喰らった場合、大半のモンスターが破壊されるが、09/09/01に禁止カードとなり、脅威が減った。
バーンを相手にした場合は速度の遅さと手札増強が悪い方に作用する事もある。
早めに3000クラスの攻撃力を持つモンスターを召喚出来れば瞬殺する事も可能だが、ロックを掛けられるとそれも難しい。
レベル8の最上級モンスターを数多く投入することでアドバンテージを失わない手札交換カード《トレード・イン》を採用できる。
《冥界の宝札》とは何の関係もないカードであるが、蘇生カードによる墓地からの特殊召喚が狙い易くなる。
またデッキの性質上最上級モンスターと言う事故を引き起こしやすいカードを大量に入れなければならないが、《トレード・イン》はその事故率の低下に大いに貢献してくれる為、かなり相性が良い。
デッキ圧縮により《冥界の宝札》をドローし易くなり、墓地を肥やす事により《貪欲な壺》等を発動しやすいというメリットもある。
このタイプで蘇生を狙う場合は特殊召喚できない最上級モンスターの採用は見送ることが多い。
結果的に、レベル8の特殊召喚できる最上級モンスターが最重要カードとして絞られる。
また、《トレード・イン》で捨てた最上級モンスターを蘇生し場を繋ぐ等その場その場の状況判断が重要。
その他、デッキ内の最上級モンスターをレベル8に特化するのであれば、自分フィールド上のレベル8以上のモンスターが墓地に送られた?ターンに特殊召喚できる《バーサーク・デッド・ドラゴン》も奇襲性や攻撃性が高く、投入を検討できる。
運の良いことに自身のレベルも8であり、《トレード・イン》に対応するため、特殊召喚に必要な《デーモンとの駆け引き》と合わせて複数枚採用することで、戦線維持からラッシュまで万能にこなし、かつ事故要素ともなりにくい有用なサポートとして機能するだろう。
ただしこのカードは特殊召喚モンスターであり通常召喚には対応しておらず、従って《冥界の宝札》によるドローは不可能である。
またデッキと手札からしか特殊召喚することができないため、上記の《トレード・イン》で手札から捨てる際には若干の注意が必要となる。
《巨大ネズミ》や《素早いモモンガ》等の獣族を投入することで《森の番人グリーン・バブーン》や《百獣王 ベヒーモス》を生かせる。
《森の番人グリーン・バブーン》は特殊召喚だけでなく、生け贄召喚を狙うことができるようになる。
また、《百獣王 ベヒーモス》は《冥界の宝札》がある時に生け贄召喚できればハンド・アドバンテージを大量にとれるようになる。
また、他の獣族との関連はないが、《モザイク・マンティコア》も生け贄召喚で効果を発動することができる。
採用モンスターに《神獣王バルバロス》《マジック・ストライカー》《ダンディライオン》等地属性が多いことに目を付けたタイプ。
特殊召喚モンスターの《ギガンテス》や《岩の精霊 タイタン》を採用することで、足りなくなりがちな特殊召喚カードを補う。
《ギガンテス》は《冥界の宝札》と相性が悪いものの、生け贄要因としては十分であり、単純なアタッカーとして使える。
《岩の精霊 タイタン》は《ギガンテス》より基本攻撃力は劣るが相手ターンは攻撃表示の壁にもなり、《冥界の宝札》を破壊することもない。
また、地属性の特殊召喚カードが欲しいなら《俊足のギラザウルス》の採用もいい。
手軽に2体分の生け贄として使える《終焉の焔》を活用するタイプ。
採用したい最上級モンスターは、《堕天使ゼラート》、《堕天使ディザイア》、《ダーク・ネフティス》、《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》、《ダーク・シムルグ》、《可変機獣 ガンナードラゴン》、《冥府の使者ゴーズ》など。
これらのカードは通常召喚以外にも別の召喚方法を持っているため、最上級モンスターでありながらも召喚しやすいのが利点である。
また自身の効果で生け贄を確保することができる《ダーク・ホルス・ドラゴン》、《堕天使アスモディウス》、《堕天使スペルビア》なども是非採用したい。
《トレード・イン》に加え、《闇の誘惑》を採用することができるのも利点。
デッキ圧縮?によって素早くキーカードである《冥界の宝札》を手札に加えられ、最上級モンスターによる手札事故回避にもなる。
また《闇の誘惑》によって除外した最上級モンスターを《闇次元の解放》などから帰還させても非常に強力。
生け贄要因には、《終焉の焔》、《レベル・スティーラー》、《キラー・トマト》、《ジャイアントウィルス》、《墓守の偵察者》、《クレボンス》、《魂を削る死霊》、《トラゴエディア》、《バイス・ドラゴン》、《D−HERO ディアボリックガイ》などがある。《ダーク・グレファー》の、自身を特殊召喚扱いにする効果も活用できるだろう。
もちろん《ダーク・アームド・ドラゴン》や《ダーク・クリエイター》も余裕があれば採用したい。
またこちらの軸でも、《バーサーク・デッド・ドラゴン》は十分に機能する。
墓地に送られる?モンスターはレベル8以上であればいいため、それが《トラゴエディア》や《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》などでも、問題なく《デーモンとの駆け引き》を発動できるのだ。
自身が闇属性であることも加味して、レベル8軸と同様、このカードの存在が事故要素となることはそう多くはないだろう。
最上級モンスターに《八俣大蛇》《火之迦具土》を採用したタイプ。
《死皇帝の陵墓》で使われる事もあるが、このデッキでも採用は可能。
《砂塵の悪霊》は最上級モンスターではないため《冥界の宝札》の恩恵は受けないが、全体除去効果を持つため優秀。